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2009年7月10日 (金)

スコダ、都響とモーツァルト24番を共演
ピアノ協奏曲の自作のカデンツァを披露
9/29(火)pm7:00 サントリーホール
9/30(水)pm7:00 東京文化会館

指揮:アンドリュー・リットン
ピアノ:パウル・バドゥラ=スコダ0909
東京都交響楽団 定期演奏会

 チラシのキャッチ・コピーに“ストラヴィンスキーの描いた世界…象・トランプ・民話をもとに…”とある。最初の「…ポルカ」がサーカス団の若い象をテーマに描き、「カルタ遊び」はポーカー・ゲームをバレエ音楽で表し、…「火の鳥」はロシア民話を題材とした、言わずとしれた色彩豊かなバレエ音楽。
 だが、これだけでは表しきれないのが今回の公演だ。まず、今年ちょうど50歳の指揮者アンドリュー・リットン。ニューヨーク出身、ジュリアード音楽院で学び、ダラス響とボーンマス響の音楽監督を歴任、シカゴ響、ニューヨークフィル、バーミンガム響などで客演し、現在はノルウェーのベルゲン・フィルの音楽監督を務める。ジュリアード音楽院といえば、戦後渡米したロシアの著名な音楽家を多数教官に迎えていたことで知られる。そのリットンが「ストラヴィンスキーが1910年、彼の評判を確立させた<火の鳥>を、最終改訂版の1945年版でお届けします。この最終判では、美しい色彩、神秘的な響きが美しく捉えられています」というメッセージを寄せている。
 それもさることながら、もうひとつのお楽しみ、これも凄い。モーツァルトのピアノ協奏曲は27曲のうち2曲だけ短調だ。が、日本でしばしば演奏されるのは何故かニ短調の20番ばかり。私が最高傑作だと疑わないもうひとつの24番ハ短調を、スコダが演奏する。しかも彼のオリジナルのカデンツァ、その初演だというのだ。
 パウル・バドゥラ=スコダPaul Badura-Skodaといえば、イェルク・デームスやフリードリヒ・グルダとともに、いわゆる「ウィーン三羽鳥」として知られ、LPレコード世代には懐かしい巨匠。私は当時は即興性にとむ、グルダにばかり気を取られていたが、一番元気だと思われていたグルダが先に逝ってしまった。残った二人は今や“老匠”と呼ばれているそうだ。
 スコダは、1927年10月6日ウィーンに生まれ、47年にオーストリア音楽コンクールに優勝し、その後、エトヴィン・フィッシャーの薫陶を受ける。1949年にヴィルヘルム・フルトヴェングラーやヘルベルト・フォン・カラヤンといった著名な指揮者と共演する。「自筆譜や歴史的楽器の蒐集家としても知られ、エヴァ夫人ともども碩学をもって名高く、揃って『新モーツァルト全集』において、ピアノ協奏曲第17番、第18番、第19番の校訂者を務めた」とウィキペディアにある。そのスコダが曰く。
「10歳の誕生日に先生にもらったプレゼントが、ハ短調の協奏曲の楽譜だった。それ以来、このピアノ協奏曲が大好きになり、生涯を通じて演奏してきました。…今では若い頃よりも劇的で情熱的に表現するようになりました。そのうちに、カデンツァを自作する必要があると思うようになったのです。どれも長大でロマンチックすぎるものばかりだったからです。モーツァルトのK.608の大胆な転調に触発されて新しいカデンツァを創作しました…それを披露するのは今回が初めてです」
 これはもう事件と云わざるを得ない。
http://www.tmso.or.jp/j/concert_ticket/by_month/
注:チラシは、右クリック、「リンクを新しいウィンドウで開く」で、拡大できます。

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2009年7月 7日 (火)

マリエッラ・デヴィーア
       
 JOINT CONCERT
ジュゼッペ・フィリアノーティ

Mariella Devia & Giuseppe Filianoti

8/19(水)pm6:30090819
サントリーホール

 2006年ラ ヴォーチェ公演、オペラ「La Traviata~椿姫~」で共演したソプラノとテノール歌手ふたりが再来日、オペラの名曲の数々を歌う。心震える感動が期待できるコンサートだ。
 主催のラ ヴォーチェは、クオリティの高いコンサートやオペラ公演を開催し、収録した映像・音源をDVDやCDなどのコンテンツとして販売して、感動の追体験を促し、また会場に出向けなかったファンにも喜ばれている。
 マリエッラ・デヴィーアは、世界の檜舞台で活躍を続ける現代最高のベルカント・ソプラノ。美しい舞台姿と寸分の狂いもない完璧なテクニックと、その精緻で豊かな歌唱表現は至高の芸術として絶賛されている。ラヴォーチェ公演では「ルチア」(04年)でも圧倒的な歌唱力で客席を魅了した。
 ジュゼッペ・フィリアノーティは、伸びやかな高音と透明感のある歌声、正確なテクニックを持つ歌唱力で世界の歌劇場でますます活躍の場を広げている注目の若手テノール。ラヴォーチェ公演「椿姫」(06年)では瑞々しい歌声と豊かな表現力で観客の心を捉えた。
 東京フィルハーモニーをサポートする指揮者ステファノ・ランザーニは、幅広いレパートリーで世界の主要劇場の指揮台に立ち、ラヴォーチェ公演では「ルチア」(04年)で来日。歌い手の魅力を最大限に引き出しながら彩りとめりはりのある音作りを実現、わが国でもおなじみの指揮者だ。
 こうした役者が出そろい、「ノルマ」の“清らかな女神”、「愛の妙薬」の“人知れぬ涙”など、お馴染みのオペラアリア…、それにチラシには謳われていないが、「椿姫」のデュエット“ パリを離れて”が予定されているそうだ。これはもう、“真夏の夜の(正)夢”だ。ただ身をゆだねて<音・楽>するほかあるまい。
http://www.la-voce.net/page/concert200908.html
注:チラシは、右クリック、「リンクを新しいウィンドウで開く」で、拡大できます。

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2009年7月 5日 (日)

瀬﨑明日香、EMQとブルッフのVn協奏曲
Ensemble MUSIKQUELLCHEN 第15回演奏会
8/9
(日)pm1:45開演
杉並公会堂大ホール090809
入場無料

 EnsembleMUSIKQUELLCHEN、略称「EMQ」は、早稲田大学フィルハーモニー管絃楽団のOB・OGを中心に、卒業後も室内楽を楽しもうと95年に結成された。
 MUSIKQUELLCHEN とは「音楽の小さな泉」の意。「ささやかで美しく、新鮮な音が次々と満ちてくるようなアンサンブルを理想としたい」との想いから命名されたそうだ。
 第3回演奏会からは、室内楽とオーケストラを同時に取り上げるという形式が定着している。現在では幅広い世代に渡る早稲フィルOB・OG、現役学生のほか、他からのメンバーも加えて活動しており、今回の出演者は約80名となっている。指揮には早稲フィルでトレーナーとして世話になった征矢健之介氏を迎えている。氏は東京シティフィルのヴァイオリン奏者だが、アマチュアオケの指導者として絶大な信頼を得ている。
 ヴァイオリニスト瀬﨑明日香さんは、「マーラーの大曲を是非とも体感したく、シティフィルに乗せて頂いたことがありました。その際、征矢さんのお隣で弾かせて頂き、オーケストラの極意を教わりました。とても気さくな方で、その後、今回の共演のお話を頂きました」というご縁。
 今回の演目については、笹子代表に聞いた。
 室内楽&オケという当団の基本形を踏襲しつつ、第15回記念的な雰囲気を出すべく、会場を杉並公会堂大ホールとし、チラシに謳ったように、スタイルの異なる4曲からなるプログラミングとしました。
・金管+打楽器アンサンブル
「ウィーンフィルハーモニーのためのファンファーレ」
・コントラバス・アンサンブル
・ヴァイオリン協奏曲
・交響曲
 いささか欲張りなプログラムではありますが、ご来場のお客様には多彩な音楽をお楽しみいただけるのではないかと思っております。新鋭ヴァイオリニストの瀬﨑明日香さんとの共演が指揮者の征矢氏とのご縁で実現しました。記念公演に相応しい演奏をご期待ください。
 過去の演奏会のプログラムや、指導者のプロフィールなどは以下のHPでご覧いただけます。
http://www.ne.jp/asahi/wan/wan/emq/top.html
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2009年7月 4日 (土)

シュトラウス一家の音楽会
[オペレッタワルツポルカ行進曲の名曲を集めて]
8/8(土)pm6:00090808
東京芸術劇場
大ホール

 「オペレッタ・ワルツ・ポルカ・行進曲の名曲…」というと、どこかで聞いたことがある…そう、これって、まさにニューイヤーコンサートのプログラムそのものだ!
 で、主催者に訊いてみたら、当たり! こういう答えが返ってきた。
 「この演奏会は、今年、初めて行うものです。毎年ウィーン・フィルが行う「ニューイヤーコンサート」の内容を、真夏にやってみようという企画です。気軽に楽しめる音楽会を考えました」
…演目を見れば一目瞭然だ。
ヨハン・シュトラウスⅡ:オペレッタ「こうもり」序曲
ヨハン・シュトラウスⅡ:オペレッタ
 「こうもり」より“侯爵さま”(ソプラノ)
ヨハン・シュトラウスⅡ:チックタックポルカ
ヨハン・シュトラウスⅡ:ポルカ「雷鳴と電光」
ヨハン・シュトラウスⅡ:オペレッタ
 「こうもり」より“田舎娘の姿で”(ソプラノ)
ヨハン・シュトラウスⅡ:アンネン・ポルカ
ヨハン・シュトラウスⅡ:皇帝円舞曲
          *
ヨハン・シュトラウスⅡ:オペレッタ「ジプシー男爵」行進曲
ヨハン・シュトラウスⅡ:オペレッタ
 「ウィーン気質」より“ウィーン気質”(ソプラノ)
ヨハン・シュトラウスⅡ:シャンペン・ポルカ
ヨゼフ・シュトラウス :鍛冶屋のポルカ
ヨハン・シュトラウスⅡ:ワルツ「春の声」(ソプラノ)
エドアルト・シュトラウス :ポルカ「テープは切られた」
ヨハン・シュトラウスⅡ:ワルツ「美しく青きドナウ」
ヨハン・シュトラウス :ラデツキー行進曲

 しかも、何と、チラシには全曲目の個々の所要時間まで入っている!  してまたなにゆえに…「初めてクラシック音楽のコンサートに来る方に、時間の目安をお知らせするためです」…何ともヤボな質問をしてしまった!  初めての人には、確かに必要な情報だ。なるほど、巷には“初心者のための…”と謳っている催しはあるが、ここまで徹底した親切な対応は初めてだろう。…目から鱗とはこのことだ。
 かといって、レベルを落とした演奏だったら、話しにならない。実は、今回のお話し、これからが本題なのだ。まずは聞いてください。
 後ろから3番目のポルカ「テープは切られた」の作者エドアルト・シュトラウスの孫にあたるエドアルト・シュトラウス2世が、かつて東京交響楽団を指揮したことがあります。そのおりに、エドアルト2世が使った楽譜が東京交響楽団に残っています。それを秋山先生が深く研究して、本場の音楽を皆様にお届けします。
 …何とシュトラウス家秘伝の楽譜で演奏される。夢のようなホントの話しなのだ。
 念の入ったことに、東響のHPには今回登場するシュトラウス家各人の「生年月日-没年月日」まで載っている。
 秋山和慶氏は東響の常任指揮者を40年も務めた日本を代表する指揮者。以前から白髪だったので相当先輩だと思っていたが、未だ60代。とても都会的で、洒脱。洗練された知的な表現者だ。
 「共演者には、華のあるソプラノであること、ウィーンを初めとしてヨーロッパで活躍している方と、幸田浩子氏に共演をお願いし、華やいだステージを作りたいと考えました。肩のこらない楽しい音楽会です」
http://www.tokyosymphony.com/concerts/20090808special.html
注:チラシは、右クリック、「リンクを新しいウィンドウで開く」で、拡大できます。

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2009年7月 2日 (木)

ソプラノ三谷結子リサイタル
オーストリア・日本国交樹立140周年記念コンサート
7/29(水)pm7:00
新宿文化センター
小ホール090729

 一昨年正月のリサイタルは、ウィーン市ドナウシュタット区と東京都荒川区の友好都市提携10周年公演だった。今回の公演は、“国交樹立140周年記念”と一気に格上げされた。
 ウィーン在住の三谷結子は欧州で活躍するオペラ歌手だが、同時に地元ウィーンではウィンナーリート歌手といわれている。聞き慣れない言いまわしだが、オーストリアでは人気歌手のことだといってよい。さしずめ日本なら演歌歌手ということになろう。三谷結子は、コブシがきいたとでもいうのだろうか、独特の節回しを持ち合わせている。彼女のドイツ語は、オーストリア人と見まがうばかり、ウィーン訛りが身についているのだそうだ。ウィーンでは知る人ぞ知るオペレッタ歌手だ。
 三重県出身の三谷は、武蔵野音楽大学声楽科卒業後、ウィ-ンに留学し、プライナ-・コンセルバトワ-ル声楽科を最優秀の成績で卒業。碓井士郎、及川慥、宮廷歌手ソ-ナ・ガザリアン、宮廷歌手レナ-テ・ホルム、諸氏に師事。
 在学中にウィ-ンのユ-ゲントスティ-ル劇場にグルック作曲「オルフェオとエウリディ-チェ」の“アモ-レ”役で出演。その後オ-ストリア・バ-デン市立劇場のオ-ディション合格。レハ-ル作曲「微笑みの国」の“ミ-”役で本格デビュ-し、各方面から大好評を得、同劇場で、レハ-ル作曲「ロシア皇太子」の主役“ソニア”に抜擢され、絶賛を浴びた。地元ウィーンではクラシックのみならず、様々なイベントやコンサ-ト、テレビ番組などに出演している。
 今年後半の主な催しを伺った。ハンガリーオーケストラ・ガラコンサート(8/30)、ウィーン民謡コンサート(9/5・12/5)、歌曲の夕べ(9/27・11/15)、クリスマス・コンサート(12/20)。如何に多彩な活動を展開しているか、お分かりいただけるでしょう。
 今回は、ウィーンゆかりのモーツァルト、シューベルト、シュトルツ、マーラーや日本の歌をうたうのだが、シュトルツの曲を日本語で歌ったり、「宵待草」や「さくらさくら」、「ウィーン、わが夢のまち」などを両国語で歌う。彼女ならではの趣向が楽しみだ。
http://www.planet-y.co.jp/
http://www.shinjukubunka.or.jp/bunkainfo/control1/schedule/2009.7.htm
注:チラシは、右クリック、「リンクを新しいウィンドウで開く」で、拡大できます。

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2009年6月26日 (金)

東京芸術劇場シアターオペラ 第4弾
プッチーニ作「トゥーランドット」
7/25(土)pm3:00090725
東京芸術劇場
大ホール

 東京芸術劇場が、オーケストラと歌手が同じ舞台に乗る「シアターオペラ」をスタートしたのが一昨年3月。読売日本交響楽団と事業提携して実現させた。
 このシアターオペラに私が注目したのは、昨年末の第3弾、マスカーニ作「イリス」だ。これは、「蝶々夫人」公開の10年も前にローマで初演されたジャポニズムの秘曲。1984年の日本初演を指揮した井上道義が、その後誰も取り上げないのにシビレを切らし、自ら演出も手掛けて日本再演をなし遂げた。フィナーレの舞台を見事なまでに盛り上げた。
 第4弾の今回は、フィギュアスケーター荒川静香が演目に使って一躍有名にしたプッチーニの名作オペラ「トゥーランドット」。井上の大英断で、今回は演出を狂言師、茂山千之丞に託した。
 今年86歳になる高齢の茂山は、3歳で初舞台を踏み、兄の千作と共に狂言の普及に努めた。古典だけでなく復曲・新作狂言にも出演、タブーを破って能狂言師としては初めて他のジャンルの俳優と共演。狂言界の異端児と呼ばれた。
 60年代にオペラや新劇などの脚色、演出を始める。代表作に万博委嘱オペラ「地獄変」(三島由紀夫原作)がある。今回の演出についてしばし蘊蓄(うんちく)に耳を傾けよう。
 「狂言役者がオペラの演出をする、それこそ正に『狂言』じゃ…楽譜もまともによめない僕は、少なくともオペラの演出に関しては今でも素人を自負しています。そんな私に演出のお声がかかったのは、こんな事由ではなかろうか…。
 能や狂言は、大道具はもちろん小道具の類もほとんど使いません。お客さんの想像力に百%期待して、役者の声としぐさですべてを表現していきます。何もない舞台を、何でもあるつもりで…実はこの『つもり』こそがお芝居の原点なのですが、いまはやりのエコな手法を期待されて…時代ものの歌舞伎のテクニックをも拝借して、プッチーニを料理してみたい」
 トゥーランドット姫の役はブルガリア出身のマリアナ・ツヴェトコヴァ。欧米のコンクールに入賞し、ミラノ・スカラ座、バイエルン、ベルリン、ドレスデンの各国立劇場、東京の新国立劇場などに出演している世界的なソプラノだ。姫を得んとする王子カラフ役のアレクサンドル・バディアはルーマニア出身で、ブカレスト、ザルツブルク、ワシントンの各歌劇場に出演。王子を慕う女奴隷リュー役は、前回の「イリス」にも芸者役で出演した小林沙羅だ。
 今回は、井上が音楽監督を務める石川県のオーケストラ・アンサンブル金沢とも共催、7月18日に金沢でも上演される。
http://www.geigeki.jp/saiji_050.html
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2009年6月24日 (水)

牧田ゆき チャマメ・アコーディオン
2ndアルバム発売記念コンサート

7/9(木)pm7:00090709
杉並公会堂
小ホール

 牧田ゆきのCD『行雲流水』のサンプルを聞いた。初めて聴くチャマメだが、日本の「ずいずいすっころばし」から始まる軽快なリズムに知らない間に身体が揺らいでいる。キャッチコピーにある「2拍子と3拍子の同時進行によるリズムとゆらぎのマジック。切れ味のよいアコーディオンのリズムと心揺さぶる旋律が、人生の喜びと悲しみを謳う」が言い得て妙。13曲のうち7曲は彼女の作曲。うち1曲は自作の歌詞で彼女が歌っている。
 今回のコンサートは、このセカンドアルバム『行雲流水』の発売記念コンサートだ。
 “チャマメ”、何とも愛らしい我々日本人にとって親しみやすい言葉だが、この音楽はアルゼンチン北東部、リトラール地方が発祥の地で、グアラニ語(現地のインディアン語)の「気軽にこしらえたもの」という意味なのだそうだ。ヨーロッパからこの地にやってきた人々がもっていたポルカ・マズルカのリズムが現地のインディアンのリズムと混ざりあってできた6/8と3/4の複合リズムのダンス音楽…
 牧田ゆきは、このチャマメに取り憑かれてしまったアコーディオン奏者だ。プロフィールにこうある。
 東京音楽大学器楽科卒業。父の影響で幼少の頃からアコーディオンに親しむ。1983年から数々の劇場音楽の作曲を手掛ける。アストル・ピアソラ氏と親交の篤かったアルゼンチン・チャマメの第一人者ラウル・バルボーサを頼ってパリへ留学。師よりその魂を学ぶ。99年よりチャマメの演奏活動を開始、テレビ・ラジオ・新聞などでその音楽の紹介活動を行う。 チャマメの要素とJ-ポップやクラシックの要素を融合したオリジナルCDアルバム『風がたどった道』をキング・レコードより発表。2004年初夏、チャマメ発祥の地アルゼンチンでコンサート・ツアーを行い、現地の多くのメディアに取り上げられCDと共に大絶賛された。日本で唯一人のチャマメ奏者として、演奏のユニークさと人々の心を熱くするその情熱的なステージは高い評価を受けている。
 この日は、ギター2人とパーカッションが共演する。また、公演日の7月9日は、「アルゼンチン共和国独立記念日」なのだそうだ。
http://www.planet-y.co.jp/makita/yuki/Home.html
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2009年6月22日 (月)

イオス カルテット IOS STRING QUARTET
「若手奏者たちが贈る夏の夜の響宴」
ヴァイオリン 瀬﨑明日香 加藤えりな
ヴィオラ 植村理一 チェロ 窪田 亮
7/10(金)pm7:00090710
文京シビック
小ホール

 発足4年目とのことだが、私が聴くのは昨年に次いでこれが2回目になる。チラシの「後援」に東京藝大同声会、同大附属音楽高等学校響親会とあるように、4人は通称「芸高」仲間。チラシのキャッチコピーに、「若手奏者たちが贈る夏の夜の響宴」とある。自主企画は今回が初めてとのこと。
 「レッスンは立ってするし、ソロリサイタルもコンチェルトも立って演奏します。カルテットはオーケストラとは違うので、座って演奏するのが最初は戸惑いました」と、第1ヴァイオリンの瀬﨑さん。この団体が如何に初々しいか、お分かりいただけよう。だが、昨年の会場には、血湧き肉躍る熱演にオーラが飛び交った。
 「今年のプログラムは、カルテットの父ハイドンの『皇帝』、それに昨年挑戦した1番に続いてベートーヴェンのラズモフスキーの第2番という王道に真っ向から挑戦します。その間に、この世のものとは思えない美しさを持つウェーベルンを挟みました。
 細々ながら4年目に入り、それぞれの個性と経験を少しずついい方向へ生かせるよう試行錯誤を続けています…弦楽四重奏という作曲家の想いが凝縮された世界、その音楽が与えてくれる幸せを体感するようなひとときを探っていきたいと思っております」
 今回は、またひとつ彼らの飛躍した表現が期待できるに違いない。そして、いつの日か、先輩の弦楽四重奏団が避けて通るといわれるハイドンの「ひばり」、「日の出」も聴かせてくれる日がくることを祈りたい。
iosquartet@live.jp
申込み:東京文化会館チケットサービス:
03-5685-0650
注チラシは、右クリック、「リンクを新しいウィンドウで開く」で、拡大できます。
 
 

2009年6月21日 (日)

『イル・トロヴァトーレ』 稽古たけなわ
オペラリリカ八王子 第8回公演
7/5(日)pm3:00
八王子市民会館P1030585

指揮:大浦 智弘
演出:八木 清市
レオノーラ  松岡 薫
マンリーコ  
浅原 孝夫
ルーナ伯爵 
森口 賢二
アズチェーナ
巖淵 真理
フェランド  
竹永 久男
イネス    
阿井  泉
ルイス    
澤崎 一了
老ジプシー 
里美 義康
使者     
森田 克己

 色彩豊かな美しい旋律と華やかな歌で綴られた、イタリアオペラの楽しさを満喫できる名作。第2幕、アズチェーナ(巖渕真理)のアリア「重い鎖につながれて」に続くマンリーコ(浅原孝夫)とのレチタティーヴォの場面。
 レオノーラ(松岡薫)らに演技指導する演出の八木清市は、オペラ リリカ 八王子の公演で、「蝶々夫人」、「マクベス」、「カルメン」に次いで、4作目だ。
P1030695_4  「このオペラは、つぎつぎと人が死んでいき、あまりに悲惨すぎる、と人は言う。だが死は、人生につきものなのではあるまいか。一体ほかに何があるというのか」 クラリーナ・マッフェイ宛の手紙の中で、ヴェルディはそのように書いている、と八木氏。
P1030721at 「この中の男たち、女たちは、あるいは死ぬことだけを考えているように見受けられます。ただし、それは、決してネガティブなことではないように思えるのです。
 そう思える理由は、音楽です。リブレットのもつ、死を望む救いのなさは、音楽の持つ一種のポジティブな姿勢のなかで、昇華されている、と僕には、見受けられるのです」
 1853年1月19日、ヴェルディ自らの指揮のもと、ローマ・アポロ劇場での初演は、大成功を収めたそうだ。http://iwabuchimari.blog50.fc2.com/blog-category-2.html
注:チラシは、右クリック、「リンクを新しいウィンドウで開く」で、拡大できます。

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2009年6月17日 (水)

沼尻竜典&トウキョウ・モーツァルトプレーヤーズ
第50回記念『ドン・ジョヴァンニ』
7/26(日)pm3:00
三鷹市芸術文化センター
風のホール090726tmp

 三鷹市出身の沼尻竜典の呼びかけによって、1995年の三鷹市芸術文化センター開館時に結成され、以後、同会館を本拠地とするトウキョウ・モーツァルトプレーヤーズ(TMP)の定期演奏会が、今回で50回目を迎える。
 TMPがモーツァルトのオペラに取り組むのは、『フィガロの結婚』、『コジ・ファン・トゥッテ』に次いで3作品目。「全曲制覇目指して頑張りたい」と沼尻氏。
 今回は初めての試みで、記念すべきこの演奏会を一緒に創り上げようと、音楽界の将来を担う若く才能のあるソリストをオーディションで決定した。
 オーディションには100名以上の応募があり、まだ表舞台に立った経験がないにもかかわらず優れた才能の持ち主、中にはロシアや韓国など海外からの応募もあったという。「これが若い声楽家の一つの登竜門となり、三鷹の名前をもっと世界的に発信することを目指したい」とも。
 演目は、モーツァルト自身の指揮で1787年にプラハでの初演が大成功を収めて以来、今日まで世界各地できわめて多く上演されている人気の高いオペラ『ドン・ジョヴァンニ』。スペインのとある町で伝説的な好色貴族のドン・ジョヴァンニを巡って繰り広げられる、悲喜こもごもの人間味溢れるドラマだ。
 今回出演するソリストは、チラシを拡大するとご覧いただけるが、恐らくほとんどが初お目見えの顔ぶれだろう。
http://mitaka.jpn.org/ticket/0907260/
注:チラシは、右クリック、「リンクを新しいウィンドウで開く」で、拡大できます。

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