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2007年3月 1日 (木)

アンサンブル金沢、東京公演

ペーター・シュライヤー指揮 第23回東京定期公演
3/22(木)pm7:0020070322
サントリーホール

 オーケストラ・アンサンブル金沢とシュライヤーの共演で特筆すべき催しがある。最後のリサイタルと謳って来日した2005年2月、金沢で一夜限りの『マタイ受難曲』が催された。彼が指揮者とテノール歌手兼ねて出演。指揮をしながら福音史家を演じたのだ。器楽奏者の‘弾き振り’というのはしばしばあるが、‘歌い振り’は、恐らく国内では前代未聞ではないだろうか。
 『マタイ・・・』は、管弦楽団が上手と下手、2群に分かれて配置され、中央後方に合唱団、その手前に独唱者が座る。歌手は歌うとき、立って前に出るが、シュライヤーは、その位置に立って指揮、歌うときには客席を向く。彼は、演奏が始まると最後まで立ちっぱなしだ。指揮者なら当たり前、かもしれないが、立ちっぱなしのソリストというのも前代未聞だろう。しかも、暗譜。これには驚いた。宗教曲はソリストも合唱団も通常、楽譜を使用するのだが、彼には指揮者用のスコアも歌手用のパート譜も一切不要なのだ。(翌日の帰路、羽田行きが同じ便だったので、サインを頂くことができた)
 しかし、この驚きも、彼のプロフィールを知れば、さもありなん、なのだ。1935年、ザクセン州マイセンで、教会の楽長の家に生まれ、8歳でドレスデン聖十字架合唱団に入団。45年の連合軍のドレスデン空爆時には郊外の地下室で生き延び、以来、本格的な音楽教育を受ける。
 59年(29歳)、ベートーヴェン「フィデリオ」の第1囚人役でオペラデビュー、以降モーツァルト「魔笛」のタミーノ役を皮切りに、東ドイツ領のベルリン歌劇場、ウィーン国立歌劇場、バイロイト音楽祭、ザルツブルク音楽祭と快進撃を続けた。西ドイツ領ミュンヘンのバイエルン国立歌劇場に出演して物議を醸したりした。
 2000年に「魔笛」のタミーノを最後にオペラの舞台から引退したが、「もはや、若い王子に相応しい演技はできない」というのが理由だったそうだ。
 この間、バッハは彼のライフワークで、福音史家は他の追従を許さない、はまり役だった。
 で、今回の演目は、シューベルトの「未完成」とモーツァルトの「レクイエム」など。指揮者としてのシュライヤーを見届けるにはもってこい。(いや、いずれはベートーヴェンも、、、)
http://www.orchestra-ensemble-kanazawa.jp/
注:写真は、右クリック、「リンクを新しいウィンドウで開く」で、全画面見られます。

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コメント

門馬さん

いつもご連絡ありがとうございます。ご活躍で何よりです。
5月のコンサートですが、フィリップ・アントルモンとガブリエル・タッキーノによる
4手のコンサートがあります。

5月7日
第一生命ホール
プログラム
モーツァルト:ピアノ連弾ソナタニ長調k381
シューベルト:幻想曲op103D940
ラベル: マ・メール・ロワ
ビゼー: 子供の遊び op22

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