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2007年8月31日 (金)

オーケストラ・アンサンブル金沢、東京公演

ウィークデイ・ティータイム・コンサート5
懐かしき甘き調べ

9/26(水)pm2:00
東京オペラシティコンサートホール070926_2

 マエストロ岩城宏之が健在のころ、モーツァルトの交響曲を全41曲演奏するシリーズが浜離宮朝日ホールで催された。その後半の公演をホールのスタッフとして迎えたご縁がある。もう10数年前のことだ。
 そのアンサンブル金沢が、平日の午後のひとときを彩る。音楽会に行きたくても、夜間の外出は難しいという方々のために東京オペラシティが始めた「ウィークデイ・ティータイム・コンサート」の第5回公演だ。
 今回は、新音楽監督に就任した井上道義の東京初お目見えで、昨年のアジアツアーのソリスト、ピアニストの菊池洋子とともに、懐かしい曲目が並ぶ。
 演目はパッヘルベル:カノン、ラフマニノフ:ヴォカリーズ、マスネ:タイスの瞑想曲、サン=サーンス:白鳥、Rシュトラウス:歌劇「カプリッチョ」序奏、それに、モーツァルトのピアノ協奏曲20番 ニ短調 K.466とシューベルトの未完成交響曲(交響曲第7番 ロ短調 D.759)だ。
 当日、ホワイエでは開場時に、ロビーコンサートもおこなわれる。サービス満点の親しみやすい催しだ。
http://www.operacity.jp/concert/2007/070926_about.php
注:写真は、右クリック、「リンクを新しいウィンドウで開く」で、全画面見られます。

2007年8月17日 (金)

没後50年「シベリウスが遺したもの」

封印を解かれたヴァイオリン協奏曲
 

第8交響曲への軌跡
9/24(月・祝)pm2:00 070924sibelius
紀尾井ホール

 シベリウスのヴァイオリン協奏曲に開眼したのは2000年だったか、日本音楽コンクール受賞者ガラ・コンサートの小林美恵(飯森範親/東響)の演奏だった。それまでは、さほどの名曲とは思っていなかったのだが、彼女の天真爛漫な演奏に仰天した。以来、彼女とこの協奏曲の両方の追っかけになってしまった。その後数年間、首都圏で催されるこのVn協はほとんど欠かさず聴きにいった。小林美恵の次にリストに加えたのは、若いラクリンと老練なクレーメル。この曲は丁寧に弾いただけでは名曲に聞こえないので、ほとんどの演奏はイマイチだった。
 そうこうするうちに、縁あって、この曲の初稿を聴く機会が訪れた。それは05年2月23日、シベリウスの研究者であるヴァイオリン奏者の佐藤まどかさんの学位論文発表会で、初稿と改訂稿の2曲を披露するという、願ってもない催しだった。シベリウスの遺族を説得して実現させたという。シベリウスを知り尽くしている佐藤さんの真摯な演奏には脱帽(彼女の論文が合格したのは云うまでもない)。
 彼女は「どちらにもよいところがある」とおっしゃるのだけれど、シベリウスの単なる追っかけに過ぎない私には、改訂版は緩慢な楽章を凝縮することで、確実にブラシアップされていて、この改訂が不滅の名作たらしめたと思わざるを得ない。遺族が初稿を公表したがらないのも頷ける。
 今回の没後50周年のイベントも、佐藤さんがご縁の指揮者新田ユリさんと組んで仕掛けたそうだ。新田さんはラハティ響を束ねるオスモ・ヴァンスカに師事し、フィンランドで活躍している新進の指揮者。
 演目はチラシにあるように、ヴァイオリン協奏曲のオリジナル・ヴァージョンをピアノ伴奏編(ピアノ:グラスベック)で世界初演。それに現在演奏されている最終ヴァージョンの協奏曲を新田指揮の横浜シンフォニエッタと演奏する。
 実は今回の催しには、ヴァイオリン協奏曲の他に、もう一つ仕掛けがある。催しの後半には、交響曲第7番と、最晩年の「音詩タピオラ」が予定されている。
 91歳と長寿のシベリウスだが、晩年の30年は謎に包まれている。交響曲8番の構想があったというが、彼はこの「音詩タピオラ」を最後に発表することを拒んだ。この辺りのことは主催の日本交響楽協会のHPに佐藤さんが蘊蓄を傾けています。
 この「没後50年」の企画は、これを逃すと二度と聞けるかどうかのレアもの。シベリウス・ファンならずとも、是非モノといえよう。翌25日(上野学園pm5:00開演)にも、グラスベックの講話や佐藤さんのヴァイオリン、ピアノトリオなどの演奏で催される。
http://www.nikkyo.jp/liberty/index.html
http://www.sib-jp.org/50th/
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2007年8月 6日 (月)

第43回日伊声楽コンコルソ入賞者披露

イタリア・オペラ 名曲アリア・コンサート
8/25(土)pm6:00Photo
東京芸術劇場
大ホール

 ソプラノ幸田浩子とバリトン黒田博のオペラ・アリアが読売日響をバックに聞ける、リーズナブルな催し。なのだが、チラシの演目欄に、「今年の入賞者によるアリア」とある。
 今年の暑気払いは、コンクールのイベントをハシゴ、と決め込んでいたので、マークしていたところ、入賞者が決まったとの連絡が入った。第1位は昭和音大卒の廣田美穂、第2位は国立音大卒の平川千志保、3位は二期会会員の第江口順子で、いずれもソプラノ。皆これまで馴染みがない、紛れもない新人だ。
 このコンクールは、その名の通り、イタリア・オペラのアリアとイタリア歌曲のみを課題曲に絞っているのが最大の特徴だが、第1回にこの回のみの特賞を受賞したソプラノの松本美和子をはじめ、林康子、出口正子、砂川涼子、木下美穂子、野田浩子、佐藤美枝子、テノールの市原多朗、中島康晴ら、日本を代表する歌手たちを輩出してきた。主催・日伊協会のHPを眺めていると、43回という重みがひしひしと伝わってくる。前年に入賞とか2位に泣いた応募者が翌年、再挑戦して見事に優勝という例も見受けられる。HP、必見の価値あり。で、コンサートも必聴の価値あり、と思う。
http://nichii.info/index.html
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2007年8月 3日 (金)

江戸歌舞伎風「世話物オペラ」

大江戸版好色男
「ファルスタッフ」070913

9/13(木)pm6:30
東京文化会館
大ホール

 舞台を元禄時代の遊郭吉原に据えた「トラヴィアータ」、大正ロマンの「ラ・ボエーム」、福岡は柳川の雛祭りに準(なぞら)えた「フィガロの結婚」、武家に使える狂言師「リゴレット」、と並べても、何の違和感もない。
 そんな“読み替え”シリーズを展開してきたNPO法人世界芸術文化振興協会(IFAC)が今年ぶちあげるのが、最晩年にヴェルディが残した喜歌劇の傑作「ファルスタッフ」だ。
 IFACなど聞いたことがない、という御仁もおられよう。そういう私も、先月、このチラシを二期会「魔笛」の公演会場入口で手にするまで知らなかった。そもそも、毎回タイトルロールを演じる主宰の深見東州が、2002年に創作オペラ「聖徳太子」を発表したことに始まるそうで、これまでは、五反田ゆうぽうと、新宿文化センターなどで上演してきた。今回初めて上野の東京文化会館に進出し、大々的にチラシも配布して文字通りの“公演”を打つことになったという。
 悲劇作家ヴェルディは、シェイクスピアの描き出す人間模様に共感して「マクベス」、「オテロ」をものにしたが、その三作目には喜劇「ファルスタッフ」を選んだ。
 今回、演出を担当した大島尚志は云う。「ヴェルディがシェイクスピアに共感した最大の理由は<人間劇>の魅力だろう。元々は脇役だったファルスタッフを主役に据えたのは、ホラ吹きで、臆病者、飽食で無類の酒好き故の太鼓腹。老いて尚、女とカネに目がない放蕩三昧の人間劇に注目し、その喜劇的生き方にこそ真のドラマがあると見定めたからだろう。
 だとすれば、日本の“世話物”のテーマにピッタリ。江戸歌舞伎が描く庶民の暮らしとその心意気をエンターテイメント化する。さらに、歌舞伎が生み出した型や荒事、ケレンといった発想を取り入れ、まさにシェイクスピアがグローブ座に掲げた名言、<すべてこの世は舞台なり>の精神で描きたい」
 共演者にオーストラリアと中国の歌手を登用しているが、これは主催者がこれまで培ってきた両国のオペラ・歌劇団体とのご縁だという。
http://www.fukami.com/profile/index.html#music
注:写真は、右クリック、「リンクを新しいウィンドウで開く」で、全画面見られます。

 

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