無料ブログはココログ

« 2008年2月 | トップページ | 2008年4月 »

2008年3月31日 (月)

ヴィオラスペース2008 vol.17

<第一夜>ヴィオラの妙なる響き
5/27(火)pm7:00 紀尾井ホール
<第二夜>ヴィオラ協奏曲の饗宴
5/28(水)pm7:00 紀尾井ホール08052728_2

 “ヴィオラスペース”は、「ヴィオラ礼賛」「ヴィオラ作品の紹介と新曲委嘱」「若手の育成」を謳ったヴィオラ尽くしのお祭り。今年はその17回目となる。演目は異なるが東京の<第一夜>と同様のコンサートが名古屋と大阪でも催される。
 お祭り全体の日程は下記の通りで、丸8日間。その最後に催されるのが、この東京のコンサートだ。
 今回も、若手からベテランまでヴィオラ奏者が続々登場。ゲストに、ヴィオラスペース2006でシュニトケの協奏曲を演奏し会場を沸かせたミュンヘン国際音楽コンクールの覇者・アントワン・タメスティ、2002年史上最年少でロン=ティボー国際コンクールに優勝した若手ヴァイオリニスト山田晃子、「日伯交流年」を記念してブラジル出身のチェリスト、アントニオ・メネセス、そして、ヴィオラとの珍しいデュオが話題のテューバの橋本晋哉を迎える。
 さらに、日本の気鋭の若手ヴィオリストによる「バッハ:無伴奏チェロ組曲」と「テレマン:12のファンタジー」全曲演奏会も聴きどころのひとつだ。
5/21(水)13:00大阪・相愛大学・南港ホール
 若手演奏家のための公開マスタークラス
5/22(木)18:45名古屋・しらかわホール コンサート
5/23(金)19:00大阪・フェニックスホール コンサート
(以下同) 東京・紀尾井小ホール
5/24(土)13:00 バッハ:無伴奏チェロ組曲全曲演奏会Ⅰ
     
18:00 バッハ:無伴奏チェロ組曲全曲演奏会Ⅱ
5/25(日)11:30東京・テレマン:12のファンタジー全曲演奏会Ⅰ
           
13:00東京・若手演奏家のための公開マスタークラスⅠ
5/26(月)11:30東京・テレマン:12のファンタジー全曲演奏会Ⅱ
            
  13:00東京・若手演奏家のための公開マスタークラスⅡ
5/27<第一夜>「ヴィオラの妙なる響き」 紀尾井ホール
5/28<第二夜>「ヴィオラ協奏曲の饗宴」 紀尾井ホール 

http://www.tvumd.com/viola/violaConcert/viola.htm
既に2/10に記者会見の様子を報じている「東京国際ヴィオラコンクール」のウエブサイトが立ち上がりました。併せてご覧ください。
www.tivc.jp
注:写真は、右クリック、「リンクを新しいウィンドウで開く」で、全画面見られます。

.

2008年3月29日 (土)

田代純子ピアノ・リサイタル

Junko Tasiro Piano Recital
5/2(金)pm7:00080502_2
東京文化会館
小ホール

 音楽評論家の浅岡弘和氏は隠れた逸材を発掘する才能をお持ちで、その彼が2年前のシューマン・リサイタルからマークしていたというピアニスト。彼の眼力は結構当たるので侮れない。
 田代さんは、東京藝大卒業後、ベルリン芸術大学とフライブルク音楽大学で研鑽を積み、最初のコンクール入賞が1989年。以降、いくつかのコンクールに入賞し、まず欧州で演奏活動を開始した。来年が演奏歴20年ということになる。
 で、今回は、いつもにもまして、演目に工夫を凝らしている。
 このところ、オール・シューマン・リサイタルとか、後半だけにシューマンを入れたりなどしてきましたが、また同じ、、、となると面白くありませんし、今回は、少々、イメチェンしました。
 やはりロマン派が自分には合っているようなのですが、フランス音楽は、ラヴェルやドビュッシーがいまひとつ得意ではないと自分では思っていて、でもなぜかフォーレだけは自分の中で特別な一方的な恋人の様な存在なのです。嫌われても好きよ、みたいな。フォーレだけは、デビューの時からノクターン、主題と変奏、それに、難しくて皆さん弾きたがらないバラードなども弾いてきました。
 もともとロマン派と並んでロシアものも勉強してきたので、メインディッシュにラフマニノフを選びました。やはり以前にオール・ラフマニノフ・リサイタルも開いた事があります。留学先の恩師がロシア人であった事もあり、学生時代時々弾いていたロシア音楽に、最近、益々興味を持つようになったのです。ロシアといえば、やはり冬。で、この間、冬のロシアの空気に触れてきました。独特な街の雰囲気、人々がとても純粋な目をしているのも印象的で、哀愁をおびたメロディーはこの降り積もる雪の中で生まれたんだと思い、感慨深いものがあります。
 ショパンは、聴きたいなぁ・・・・という前回のファンの声をふっと思い出してのファン・サービス。で、もう10年以上前から温めていた舟歌の楽譜を開きました。
問い合わせ:(株)コンセール・プルミエ 042-662-6203
東京文化会館チケットサービス 03-5815-5452 
注:写真は、右クリック、「リンクを新しいウィンドウで開く」で、全画面見られます。

.

2008年3月25日 (火)

炎のコバケン、「皇帝」&「運命」

第10回セレモアつくば チャリティコンサート
日本フィルハーモニー交響楽団
指 揮:小林研一郎

ピアノ:久元 祐子
4/15
(火)pm7:00080415
サントリーホール

 言い得て妙の“炎のコバケン”。それもあるが、是非とも「皇帝」を弾く久元祐子を聴いておきたいと思ったのだ。
 というのも、彼女のウェブサイトに、
「これまでモーツァルトの演奏と研究に取り組み、モーツァルトと彼の同時代の作曲家たちを取り上げたレクチャーリサイタルを行ってきました」
 とあるように、モーツァルトに造詣の深いピアニストとして知られてきた。それが今年、2月に三鷹市、春3月には新宿(ピアノ2台)、茅野市と、ベートーヴェンの5番のコンチェルト「皇帝」を立て続けに弾き、そのシンガリが、この4月のコンサートなのだ。日フィルとは2度目の共演だが、コバケンとは初顔合わせ。今年は「運命」初演からちょうど200年とのこと。「炎の運命」と共に、“火花散るコンチェルト”を期待しようではないか。
 表題の「セレモアつくば」は、立川に本社のある葬儀社で、今回は、その第10回の冠コンサートだ。
http://www.yuko-hisamoto.jp
http://www.proarte.co.jp
注:写真は、右クリック、「リンクを新しいウィンドウで開く」で、全画面見られます。

.

.

2008年3月24日 (月)

新東京室内オーケストラ第23回定期公演

ウィーン古典派の系譜ⅩⅩⅢ
 ~古典派と古典志向と~
4/23
(水)pm7:00080423
紀尾井ホール

 東京レディースシンガーズの常任指揮者、前田二生のもうひとつの顔が、このウィーン古典派の系譜の推進者。彼と御縁のウィーン楽友協会資料館長オットー・ビーバ博士が、毎回ストーリーを考える。
 ハイドン・モーツァルトをはじめ、その流れを汲む後世の有名な作曲家、またそれら偉大な作曲家の陰に隠れて脚光を浴びることのなかった作曲家の秀作を数多く取り上げてきた。
 今回の第23回“古典派と古典派指向と”は、古典派の後の時代に、古典派の様式と特徴を取り入れて作曲された作品に光を当てる。古典派に直結するベートーヴェン、その弟子ツェルニー、そして、その後の時代に当時の現代音楽を好まなかった宮廷のために有名な曲を管弦楽に編曲したヨハン・ヘルベック、20世紀の作家でありながら古風な作風のクルト・ロガーを紹介する。
 初めて聞く、知られざる名曲をして、3世紀にわたるウィーン音楽の、まさに“系譜”を楽しませてくれる、という趣向だ。配布されるプログラムには、毎回、知ってるはずの時代の知られざるエピソードが盛り込まれているので、外せない催しなのだ。
 演奏する管弦楽団は、読売日響のホルン首席の山岸博を代表に藤原浜雄をコンマスに戴く、読響の選抜メンバー。毎回しなやかなサウンドを聴かせてくれる。ロガーの合奏協奏曲では、東フィルの首席トランペットの辻本憲一がソロをとる。
http://www.maedaoffice.com/schedule.html
注:写真は、右クリック、「リンクを新しいウィンドウで開く」で、全画面見られます。

.

2008年3月21日 (金)

3月の秀演オーケストラ、三題

シュナイト/神奈川フィル
(第243回定期みなとみらいホール・3/14)
下野竜也/読売日響
(第500回サントリーホール名曲シリーズ・3/16)
デプリート/東京都響
(第658回定期 東京文化会館シリーズ・3/17)

 立て続けに名演奏を聴いた。
 ハンス=マルティン・シュナイトと神フィルの相性がいいのは分かっていた。しかし、演目が私には鬼門のブルックナー。もう10年近く前のことだが、某邦人指揮/某フィルハーモニーの交響曲で吼えまくる金管群が耳を劈く劣悪公演で懲り懲り。しかし、今回はミサ曲第3番だから、また同じことになるとは限らない。それが、将に正反対の名演奏。さすがに、ピアニッシモで聴衆を惹きつける術を心得ている、名将ならでは。終演後、指揮棒が降りるまでの数秒間、館内が水を打ったように静まりかえった。聴衆も然る者だ。
 昨暮の「第九」でその実力を実証した下野の“オール・ベートーヴェン・プログラム”。序曲「コラリオン」の抑制のきいた仕上がりに始まり、ピアノ協奏曲の出だしでちょっと奇を衒ったベレゾフスキーを素のベートーヴェンに導き、交響曲第7番では、これまで聴いた最良のベートーヴェンと云ってよい名演奏、ホンモノのブラボーがホールを駆けめぐった。
 この年度末で首席の任期が切れるデプリートが今月振る4公演の今日がスタート。ハイドンの交響曲44番「悲しみ」に続く児玉桃とのモーツァルトのピアノ協奏曲23番は私が好む逸品、間違いなく秀演だったのだが、休憩後のこの日のメーンエベント、ショスタコーヴィチの交響曲12番「1971年」は、初めて聴く曲だったが、休憩前の出来事を既に今日のことには思えない、記憶の外に追いやってしまうほどの一大事だった。

.

2008年3月19日 (水)

「フィガロの結婚」2公演とイタリア・オペラ

リリカ企画 vol.8 (北とぴあ 3/9)
プッチーニ「ジャンニ・スキッキ」
レオンカヴァッロ「道化師」

サントリーホール オペラ・アカデミー「フィガロの結婚」(3/11)
新国立劇場オペラ研修所「フィガロの結婚」(3/13)
オペラ彩 第24回定期 (和光市民文化センター 3/15・16)
ヴェルディ「ナブッコ」

Photo 「道化師」は、マスカーニ作曲の「カバレリア・ルスティカーナ」との二本立てが一般的だが、今回はプッチーニ唯一の喜劇「ジャンニ・スキッキ」と組まれているのがミソ。13世紀フィレンツェの実在の人物スキッキに遺言を偽造させようという欲の突っ張った、ドタバタ劇だが身に詰まされる一面も。その後に登場する道化師カニオのオンステージとオフステージ。彼はとうとうその一線を越えてしまう。この二本立てはヒットだ。二日目のカニオ役で喝采を浴びた田代誠は「ナブッコ」にも登場した。
「フィガロの結婚」のサントリーホール公演は、オペラ・アカデミーの研修の成果を発表するという意味で、新国立劇場の研修所公演と同様だが、こちらは小ホールでのセミステージ形式。タイトルロールは、今年誕生日が来て26歳という大山大輔で、恐らくこの日の出演者で最年少ではなかろうか。彼のモットー<台詞を最重要視して語る芝居>を見事に演じていた。オケは手慣れた東フィル。チェンバロのパートをフォルテピアノに換えていたが、ホールのキャパが300人強と小さいこともあって、私はチョロロンと可憐にむせぶチェンバロで欲しかった。
 対する新国の研修所修了公演は、第8期から10期の研修生の選抜メンバー。第1期生の林美智子がケルビーノ役でゲスト出演したが、研修生は臆することなく演じていた。オケピットには、三鷹風のホールで見事に成長したトウキョウ・モーツァルト・プレイヤーズ。演出はごくオーソドックスな手法なのだが、幕ごとの転換が中劇場特有の回転する装置を有効に使った見応えのある舞台で、照明の変化が効果を上げていた。Photo_4
  照明と云えば、「ナブッコ」の舞台は見事だった。手抜きのない舞台装置とその転換、過不足のないソリスト陣と大合唱。初日に少々頑張りすぎの管弦楽も、二日目にはしなやかなヴェルディ・サウンドを聴かせてくれた。
注:写真は、右クリック、「リンクを新しいウィンドウで開く」で、全画面見られます。

.

2008年3月18日 (火)

オーケストラ・アンサンブル金沢           第24回東京定期公演

井上道義 指揮 「フランス音楽小品集」
ヴァイオリン独奏 ネマニャ・ラドゥロヴィッチ
3/25(火)pm7:00080325
サントリーホール

 1988年、岩城宏之を音楽監督に仰いで金沢に設立された日本初のプロの室内オーケストラ。設立間もない90年代前半に浜離宮朝日ホールでモーツァルト交響曲全曲シリーズを敢行した。ホールのスタッフとして岩城楽団のお世話をした御縁がある。そのシリーズ終了後の東京公演は、武満特集でオペラシティ、その後はサントリーホールに定着している。岩城御大の跡を受けた井上も早2年目に入った。
 その演題は“フランス音楽”だが、なかでも私が注目したいのは、サン=サーンスの「序奏とロンド・カプリチョーソ」を弾くゲスト・ヴァイオリニストのネマニャ。彼の無伴奏リサイタルを昨年12月に聴いたのだが、その時のチラシに謳われた“一筆書きの豪放さと潔さをヴァイオリン1挺で、、、”は、彼の凄さを見事に言い当てている。85年ユーゴに生まれ、15歳でパリ国立高等音楽院に入学、97年セルビア共和国から「タレント・オブ・ザ・イヤー1997」を授与され、プロの道を歩む。メニューインやアッカルドにも学び、数々のコンクールで優勝、最近はフランスを拠点に活躍している。↓
http://www.nikkyo.jp/artist/more_nemanja.html
 昨春のラ・フォル・ジュルネで、楽団が彼に目をつけたそうだ。チラシにはないが、サラサーテの「ツィゴイネルワイゼン」も弾くという。これはもう、絶対に外せない。
http://www.orchestra-ensemble-kanazawa.jp/
注:写真は、右クリック、「リンクを新しいウィンドウで開く」で、全画面見られます。

.

2008年3月16日 (日)

日本テレマン協会2008東京定期演奏会

創立45周年記念
中野振一郎チェンバロ協奏曲大全

080411 日本テレマン協会の創立45周年という節目の東京公演、そのテーマは「チェンバロ協奏曲」に決まった。
 協会のバロック楽団“コレギウム・ムジクム・テレマン”を束ねるチェンバロの中野振一郎が、「J.S.バッハに始まりヨーロッパに普及した時代の流れ」を旨として、昨年着任した新コンサートマスター姜隆光とともに、全4回にわたって紹介する。
 会場は、いずれも
 東京文化会館 小ホール

4/11(金)pm7:00
第一集 「J.S.バッハのチェンバロ協奏曲」

 チェンバロ協奏曲の第一号といえば「ブランデンブルク協奏曲 第5番」。その後晩年にライプツィヒでJ.S.バッハが量産した「チェンバロ協奏曲」を中心に、オール・バッハプログラムで構成。またJ.S.バッハが終生一つのテーマとしてあたため続けたチェンバロ独奏によるチェンバロ協奏曲も演奏。

7/11(金)pm7:00
第二集 「J.S.バッハ以後のチェンバロ協奏曲」

 J.S.バッハ以降のチェンバロ協奏曲の発展を、彼の息子である“ハレのバッハ”W.F.バッハ、“ロンドンのバッハ”J.Ch.バッハなどのほか、F.J.ハイドンの作品も紹介。また昨年東京でも演奏され、大変好評を博した中野振一郎作曲の作品も登場。

11/23(日)pm3:00
第三集 「二台の鍵盤楽器によるチェンバロ協奏曲

 最近注目されているのが中野振一郎と高田泰治によるチェンバロとフォルテピアノのデュオ。ここでは二台のチェンバロのための協奏曲をチェンバロとフォルテピアノという組み合わせで演奏。フォルテピアノとチェンバロが共存した時代は現代を除けば18世紀のみ。J.S.バッハもフォルテピアノを販売した形跡がある…という発想から中野が実験的に企画した演奏形態。21世紀ならではのサウンドだといえる。指揮は延原武春。

2009年1/12(月・祝)pm3:00
第四集
「チェンバロ協奏曲でめぐる18世紀ヨーロッパ」

 18世紀になりチェンバロ協奏曲がどのようにヨーロッパで広まっていったか、ここではドイツを基点とし、ヨーロッパ各国をめぐる形でチェンバロ協奏曲を紹介する。A.ソレルやM.コレットの作品から、J.S.バッハの有名なブランデンブルク協奏曲まで、幅広い音楽が楽しめる。
http://www.cafe-telemann.com/
e-mail:yoyaku@cafe-telemann.com
注:写真は、右クリック、「リンクを新しいウィンドウで開く」で、全画面見られます。

.

2008年3月15日 (土)

木越洋の音楽博物館・4

Museum of Music vol.4
“メガ クィンテット”080401c
4/1(火)pm7:00
東京文化会館
小ホール

 年明け早々に出回った「音楽博物館グランドオープン」のチラシに、「立って弾く」チェロ奏者、木越洋と記されていた。ご本人が「鎖を解かれた犬の心境だ!」と語っているのだが、立って弾いている写真が載っていない。何とも、もどかしい。
 と、月が変わり、「音楽博物館・2」と題した2月公演のチラシが出回った。今度はチェロを弾いている写真が載っているが、肝心の下半身をカットしてあるので、立っているのか分からない。もどかしいといったらありゃしない!
 そうこうするうちに、3/9の第3回公演が告知された。またしても「立って弾く」と仰っている。もう、これは行くっきゃない!P1020516at
  で、行ってきました。私の写真ご覧になってお分かりでしょう。ホントに立って弾いているのです。これで、やっとオススメ公演として告知するまでに至りました。第2回はソナタとクヮルテット、3回目は弦だけで、デュオとトリオ。
 今回は、メガ クインテット。マクドナルドのメガ・バーガーにあやかったのだろうか、メインディッシュは、フランクが1曲しか書かなかったピアノ五重奏だ。博物館の館主曰く。
「他に類を見ないほどスケールの大きなピアノクインテット。弦楽器にボリュームと持続力を求める、いわば、こってりとしたメインディッシュ。ハイドンの可憐なトリオとラヴェルの洒脱なクヮルテットを前菜に、お腹を一杯にしてお帰りいただこうという趣向」
 共演のアンアンブル・アデッソは、第1ヴァイオリンの名倉淑、ヴィオラの岡田伸夫の夫妻を主軸に結成されている「熟練の技と優雅な華を持ち合わせたアンサンブル」と、館主。
http://kigoshi-music-museum.com/default.aspx
注:写真は、右クリック、「リンクを新しいウィンドウで開く」で、全画面見られます。

.

2008年3月14日 (金)

小澤洋介 チェロ リサイタル

アルペジォーネソナタ、それは心の歌
Yosuke Ozawa & Tim Ravenscroft
5/21(水)pm7:00080521vc
東京文化会館
小ホール

 メーンディッシュはシューベルト、その主菜に至る前菜について、チェリスト小澤洋介の蘊蓄に耳を傾けたい。
 バッハやヘンデルは創造主を讃え、ベートーヴェンの音楽は真の理想主義の人間賛歌だった。そしてシューベルトの音楽は、‘人の心’そのものだ。「不安」と「喜び」、「メランコリー」と「歓喜」、、、、
 理想の社会再来という期待を裏切られた19世紀前半のウィーン市民は、理想や理念よりも家族の団欒など、より身近な文化、ビーダーマイヤー(小市民文化)に浸った。その真っ只中にあったのがシューベルトだと、小澤氏。演目構成についてチラシ裏面に記している。
 その名品アルペジョーネソナタの前に、太陽の国イタリアの作家ボッケリーニの軽快なソナタ、それにモーツァルトのヒット作「魔笛」のテーマによるベートーヴェンの変奏曲、ロッシーニのテーマによるチェコの作曲家マルティヌーのおどけた変奏曲を配した。
 チェロ・リサイタルを、より身近に楽しめるエンターテイメントにしようという、プロの意気がひしひしと伝わってくる。
 ザルツブルグ・モーツァルテウム音楽大学卒後、トロント大に進み、1989年からザルツブルグ室内オーケストラの首席を3年間務めた小澤氏。以降のプロフィールはHPに詳しい。
 今回共演するピアニストのティモシー・レーベンクラフトはロンドン生まれ、ウィーン国立音楽大の出身だ。小澤氏との接点は80年代前半にモーツァルテウム音大で教鞭を執っていたことだろう。2007年に小澤氏と二度目のベートーヴェン・チェロソナタ全曲演奏会を開催し、音楽誌に絶賛されている。
http://www.ozawa-y.com/yosuke_j.html
注:写真は、右クリック、「リンクを新しいウィンドウで開く」で、全画面見られます。

.

2008年3月12日 (水)

土屋美寧子ピアノリサイタル

シューマン夫妻とブラームス
The affinities between Clara Wieck-Schumann,
Robert Schumann & Johannes Brahms080525pf
5/16(金)pm7:00
名古屋 宗次ホール
5/25(日)pm2:00
東京文化会館
小ホール

 シューマン夫妻とブラームスの関係は逸話としてはよく耳にするが、それがそのまま、そのものズバリ、リサイタルの表題になっている。私はこれまで土屋さんと御縁がなかったのだが、その趣旨を知りたく、情報を請求した。問い合わせの結果は期待を上回る収穫だった。丁寧に書かれている今回のチラシ裏面をHPで見ることが出来るが、1976年の初リサイタル以降の公演のリストが届いたのだ。毎回はっきりとしたテーマを立て、ほぼ一年おきに開催している。76年:ドイツ留学で学んだレパートリーのお披露目、78年:フランス音楽にも挑戦、81年:モーツァルトからバルトークまでに邦人の原博、83年:手慣れたロマン派に邦人の三善晃、、、など、その企画と演奏の両面で高い評価を得ている。
「87年からは、自分の中でプログラムのまとまりを意識して組み始め、98年からチラシにもタイトルを記載するようになりました。2004年は、その前年にベートーヴェンのピアノとヴァイオリンのためのソナタを全曲弾いたのが影響しています」
 頻繁に開催される夫君和波孝禧とのデュオ公演の合間をぬってのリサイタルだ。
 略歴と共に和波孝禧とのデュオや他の弦楽器奏者との演奏活動もHPに詳しい。夫君とのデュオのCDは、ブラームス、プロコフィエフに次いで、2006年ベートーヴェンのソナタ全10曲をリリースした。どのCDも、つい、ヴァイオリンに聞き惚れてしまうのだが、ピアノの音色の美しさがフォルテでも失われない。ベートーヴェンのソナタは、ヴァイオリン・ソナタと云ってしまいがちだが、「ピアノとヴァイオリンのためのソナタ」であることを気づかせてくれる逸品だ。このベートーヴェンは4枚組の大作だが、解説に二人のプロが意気投合し完成させるまでの経緯がリアルに綴られている。
http://www.music-wanami.com/profile/tsuchiya.html
注:写真は、右クリック、「リンクを新しいウィンドウで開く」で、全画面見られます。

.

.

2008年3月11日 (火)

母の日によせて 郡 愛子が歌う“愛”

(株)白寿生科学研究所PRESENTS ゆとリラックスシリーズVOL.8
愛子
メゾ・ソプラノ松本康子ピアノ
5/9(金)pm7:00
Hakujuホール080509

 いまや、日本を代表するメゾ・ソプラノの郡愛子は、26歳で専業主婦からオペラ歌手に転身したという異色キャリアの持ち主。「その名の通り“愛”に溢れ、その温かで開放的なキャラクターから、オペラ界の“ゴッド・マザー”的存在として慕われている」といっても、ギャングの姉御などではない。『蝶々夫人』にスズキ役で出演された郡さんを稽古場で拝見する機会があったが、彼女が居る日は場が和み、合唱の面々や共演者から慕われていることが手に取るように分かる。Godには‘特別な存在’という意味があるのだ。
 意外な一面があるそうで、公演のキャッチコピーに「それは飾らない人柄から飛び出す抱腹絶倒のトーク!」というクダリがある。これは、リサイタルの舞台でしかお目にかれない、トークで笑いを誘いつつ、歌ではホロリとさせる“エンターテイナー”郡愛子の醍醐味だ。
 今回も、ドヴォルザークの「わが母が教え給いし歌」、「シューベルトの子守歌」など世界の名曲を、彼女自身が手がけた日本語歌詞で、またイギリス民謡「ロンドンデリーの歌」には、米国へ旅立った自分の息子への思いを綴った歌詞をのせて「わが子への讃歌」を情感溢れる歌声で披露する。
 1975年オペラ・デビュー、以降、藤原歌劇団や新国立劇場などでオペラに出演。2002年、横浜マリーナでの「3大テノール・ラスト・コンサート」にゲスト出演し話題となった。収録曲の全てを自ら訳詞した世界名曲集のCDは注目に値する。今年で芸歴33年、26歳からとすると、、、マザーとして、将に今が旬。
http://www.hakujuhall.jp/top/concert/d_080509/index.html
注:写真は、右クリック、「リンクを新しいウィンドウで開く」で、全画面見られます。

.

2008年3月 9日 (日)

延原武春/テレマン室内管弦楽団

ベートーヴェン交響曲全曲&荘厳ミサ曲
日本テレマン協会創立45周年記念特別公演

「楽聖」の求めた交響曲、その真の姿が今蘇る!
3/31(月):第1番・第3番「英雄」
4/28(月):第2番・第5番「運命」
5/16(金):第4番・第6番「田園」
6/20(金):第7番・第8番
7/18(金):第9番・合唱幻想曲
10/20(月):荘厳ミサ曲080331
開演pm7:30

いずみホール
大阪・中央区・大阪城公園駅

 今から25年前のこと、「1000人の第九」というのが話題になった。この年の暮れに「100人の第九」という催しもあったのだが、東京では殆ど報じられなかった。その指揮者が今回の延原武春だ。彼はその前年、「ベートーヴェンのメトロノームが壊れていたというのは誤り」と、ベートーヴェンの楽譜の指示通り、当時の編成で「第九」を演奏している。
 約30年前の大阪転勤時代にお会いして以来、御縁が続いている“延さん”。その後、東京では更に小編成の室内楽でオーボエ奏者として楽しませてもらっている。管弦楽をとなると、もっぱらCDで聴くことになる。今回のチラシ「当時の演奏、当時の楽器、、、、」を見て、『100人の第九』(ナミレコードWWCC7543)を引っ張り出した。見事に61分弱に収まっている。確かに早いのだが、2回目に聞くと、もう早いとは感じられず、ナルホドソウダッタノカ、、、と納得してしまう。不思議な体験だ。
 その延原マエストロが、今春、創立45周年記念に「交響曲全曲+荘厳ミサ曲」をぶち挙げた。オーボエ奏者として知られている延原氏だが、指揮活動はこの数年、佳境に入っている。2006年オーケストラ・アンサンブル・金沢の定期公演でベートーヴェンの7番、翌年には九州交響楽団で6番「田園」、日本フィルでブランデンブルク協奏曲、管弦楽組曲などバッハを指揮。いずれもその楽団の固定ファンを感動させ、話題となった。
 元祖オーボエ奏者としての彼を知るには、CD『オーボエ協奏曲・バロック名曲集』(WWCC7432)のヴィヴァルディ、アルビノーニ、テレマン、マルチェロ、J.S.バッハなどが最善。それに大阪のディナーショーなどで気のあった仲間と奏でてきた『星に願いを・・・心のオーボエ』(WWCC7478)のポピュラーと日本の歌もアレンジが絶妙なので、好い。
http://www.cafe-telemann.com/
注:写真は、右クリック、「リンクを新しいウィンドウで開く」で、全画面見られます。

.

2008年3月 8日 (土)

佐藤久成ヴァイオリン・リサイタル

HISAYA SATO VIOLIN RECITAL
オール・ロマンティック・プログラム080506vn

5/6(火・祝)pm2:00
東京文化会館
小ホール

 ライフワークとして、知られざる作曲家や忘れられた作品、未知の絶版楽譜の収集・発掘に力を注ぎ、それらの紹介・初演・レコーディングを積極的に行っている佐藤久成は、長いこと欧州で活躍していたが、最近、日本に拠点を移し、年に数回リサイタルを開いている。最近は、ヴィルヘルミー、オンドリチェク、ヴェチェイ、フバイなど往年のヴィルトゥオーゾ作品やワインガルトナーをはじめとするソナタの初演などを行っている。
 一昨年、このHPでフルトヴェングラーのヴァイオリン・ソナタ2曲の公演を紹介したのでご記憶の方もおられようが、何しろ上記のような“本邦初演”を旨とする奇特な催しだけに、誰にもお勧めとはいかない。フルヴェンのソナタは、それぞれ1時間弱と1時間強という、超大作だった。しかし今回は、本邦初演といっても、“オール・ロマンティック・プログラム”と題し、チャルダッシュなど楽しめる作品だし、シューベルトやグリークもあるので、安心してお勧めできる。
  ヴィクトル・ヴルース(1876~1944) は、フランクとルクーに勝るとも劣らないベルギーの作曲家。もともとヴァイオリニスト、指揮者としての活動が主だったが、作曲家として歌曲や管弦楽作品のほか数曲のオペラも書いている。ヴルースの作風は、「同じベルギーの先輩作曲家であるフランクの伝統、ルクーの熱情と叙情性、あるいはショーソンの詩的な響き、マニャールの内的精神性などにも近いように思います。また、ワーグナーの半音階技法や大胆な管弦楽法の影響も見受けられます」。
 もう一人のイェネー・フバイ(1858~1937)は、ハンガリー人ヨアヒムの弟子で、今年生誕150年にあたる。.リストとデュオを組んで欧州各地で公演を続けたが、強烈な愛国心から故郷のブダペストに帰り、ブダペストのリスト音楽院で多くの優れた弟子を育て、数多くの作品を書き残した。近代ハンガリー・ヴァイオリン流派の確立は、彼の教育によって成された。「その作品の特徴を一言で表すなら、正に“ハンガリー・ジプシー音楽”の濃い情念が強烈に見られるということでしょう」。
 以上は、彼の蘊蓄のごく一部。彼の略歴も含めて、以下のURLでじっくりご覧ください。
http://www.hisayasato.com/projects-kaisetsu.html
注:写真は、右クリック、「リンクを新しいウィンドウで開く」で、全画面見られます。

.

2008年3月 7日 (金)

三石精一+ユニフィル

第23回定期演奏会
sheherazade
リムスキー・コルサコフ没後100周年記念
4/26(土)pm2:00080426
東京芸術劇場

 1973年結成の日本新交響楽団が、97年に三石精一を音楽監督・常任指揮者に迎えて東京ユニバーサルフィルハーモニー管弦楽団と名称を改め、その年の4月に第1回の定期演奏会を開催した。以来、「正統派の名曲を柱とし、充分に練習を重ねて心のこもった質の高い演奏」を旨としている。昨年、創立10年を迎るにあたって主催公演実施の一切をユニフィル自主公演運営機構が引き受けた。同年4月の創立10周年記念のガラコンサートは、今回と同じ劇場で、邦人オーケストラとして入場者数の記録を更新する大盛況だった。
 今回は、この楽団の新たな一歩となるわけだが、リムスキー・コルサコフ『シェエラザード』は第6回名曲コンサート以来6年ぶり。交響組曲となっているが、コンサートマスターが着席したままソロをとる、ヴァイオリン協奏曲と云ってもよいメロディックな名曲だ。そのソロ・コンサーマスターには、後藤龍伸が起用された。彼は3年前、“生前奏”と称するサントリーの小ホールの公演で、「故あって今後は東京で演奏しない」と宣言した。それを承知でマエストロ三石が再三(実際は再10?)にわたって出演依頼。しかも、『シェエラザード』も今後は弾かないと云ったそうだが、マエストロの誠意ある出演依頼に応えた形となる。
 一曲目の交響曲2番『アンタール』は、12世紀アラビアの通俗物語を基にしたオリエンタリズム濃厚な標題音楽だ。
 このメロディックな2曲を挟んで、小川典子が元気溌剌プロコフィエフのピアノ協奏曲第3番を弾く。彼女は、この2月、演奏歴20周年のリサイタルで、今後語りぐさになるだろうという名演奏で会場を震撼させたという。
 指揮の三石は、東京藝大指揮科の1期卒業生で、一昨年、指揮歴半世紀というツワモノ。ウィーン・フィルとミュンヘン国立歌劇場で研鑽を積んだ翌年の1979年から7年間、読売日響の専任指揮者を務め、欧州遠征で賞賛されるなど、楽団の名を知らしめた。
http://mitsuishiseiichi-uniphil.com/
注:写真は、右クリック、「リンクを新しいウィンドウで開く」で、全画面見られます。

.

2008年3月 3日 (月)

大島まり子 ピアノ リサイタル

APAISER
MARIKO OHSHIMA PIANO RECITAL
4/4(金)pm7:00080404pf
浜離宮朝日ホール

 毎回テーマを定めてリサイタルを催す大島まり子さんだが、今回の「APAISER」は、フランス語「アペゼ」で、“癒す”の意という。演目が決まる経緯を語ってもらいました。
 世紀が変わって間もないのに、私たちの周りは日々、目眩く移り変わっていく。しかし、一方で、毎年の春の訪れのように変わらないものもある。そうした漠然とした思いを抱いていた大島さんだが、NHKのアーカイブでベートーヴェンの「テンペスト」を弾く巨匠ケンプに出会った時に、突然、そうした思いが自分の前に立ちはだかった。いまの私たちの弾き方とはおよそ違うのだが、それは強烈な印象だった。
 その一方で、大島さんは一昨年のリサイタルの直後に母親を亡くしたのだが、その悲しみから立ち直らせてくれたのは、やはり音楽だった。特にラフマニノフの「エレジー」に救われた。芸術には人の心を癒す力があるということを身をもって体験したという。
 今回の演目の軸は、こうして決まった。「テンペスト」の前にスカルラッティで心の準備を、そして、「エレジー」のあとにはリストを配した。
 愛知県立芸術大学音楽学部ピアノ科を卒業後、神奈川の県立高校の音楽教諭の職に就き、音楽教育と共に演奏活動を開始し、1980年、第一生命ホールでデビューリサイタル。以降、古典派、ロマン派を中心に活動している。一昨年の前回のリサイタルでは、「音楽から絵画へ」と題して、同僚の美術の教師の屏風絵とのコラボレーションを試みている。
 現在、寒川高校の教諭の大島さん。特に音楽を学びに来ているわけではない普通高校の生徒に音楽を教えている。
「演奏会も特別な人ではなく、普通の人に聴きに来てもらいたいと思っています。収益金は少しですが、世界自然保護基金(WWF)に寄付させて頂きます」
http://www.proarte.co.jp/c_detail.php?cate=26&fileid=149886
注:写真は、右クリック、「リンクを新しいウィンドウで開く」で、全画面見られます。

.

2008年3月 2日 (日)

ヴェルディ『ナブッコ』、通し稽古、佳境に

オペラ彩 第24回定期公演
3/15(土)、3/16(日)いずれもpm2:00開演
和光市民文化センター

 本番を二週間後に控えた『ナブッコ』の稽古場を昨日、覗いてきました。モーツァルト・シリーズ、プッチーニ・シリーズを経て、今回から向こう3年間、At1020376ヴェルディ・シリーズを開始する。その初回が『ナブッコ』、ヴェルディの出世作だ。
 旧約聖書の話なのだが、エンターテイメント間違いなしのスペクタル・オペラというウリ通りだ。ヘブライ人の街エルサレムにバビロニア軍が攻め入る第1幕から迫力満点。大合唱には、いつもの「オペラ彩合唱団」に男声合唱団の早大グリークラブと慶大ワグネル・ソサエティーの有志が加わり、100人の大合唱団が舞台に乗る。
 At1020478指揮者の佐藤正浩と演出の直井研二の密な連携を目の当たりにして、様々な思いが馳せる。
 ユダヤとアラブの民族紛争が紀元前から続いていることを今更ながら知ることとなり、はたまた、このオペラが作られた頃、イタリアがオーストリアの圧制下にあったこと、などなどが頭をよぎる。
 若きヴェルディ28歳の初のヒット作なのだが、熟年の作品、グランド・オペラ『アイーダ』をも思い起こさせる。やはりヴェルディは天才だ。本番が待ち遠しい。
http://opera-sai.jp/
注:写真は、右クリック、「リンクを新しいウィンドウで開く」で、全画面見られます。

.

.

« 2008年2月 | トップページ | 2008年4月 »