無料ブログはココログ

« 近藤嘉宏 ピアノ・リサイタル | トップページ | チェンバロ・デュオ 岡田龍之介*上薗未佳 »

2008年4月30日 (水)

渡辺健二 ピアノ・リサイタル

Kenji Watanabe Piano Recital
6/13(金)pm7:00080613pf
東京文化会館
小ホール

 演奏者名、演目、日時と場所しか書いてない。裏面は白紙のチラシ。でも、写真の笑顔に見覚えがある。
 そうだ、藝大120周年記念のイベントで話題になった往年のスクエア・ピアノ。そのお披露目の記者会見の席で、試奏した藝大の副学長さんだ。「リサイタルは、1983年にハンガリー留学を終えて帰国した翌84年から毎年行っています」 という。
 しかし、2005年末から副学長として大学の運営に主力を注がなければならない状況にあって、ピアニストであるより経営者としての事務的な仕事に追われる毎日。だが、「根本は一人のピアノ弾き」と任じているので、「年に一回のリサイタルは欠かしたくない」と、今年も、第25回を敢行する。
 聞くところによると、留学先ブダペストのリスト音楽院で学んだ御縁で、「僧衣を被ったメフィスト」といわれるリストの二面性のみならず、彼の奉仕精神に強い印象を受け、リスト作品の精神的理解を深め、その普及に努めることをライフワークとしている。<日本を代表するリストのスペシャリスト>なのだ。
 演目は、毎回、直感的に決めています。勿論、いろいろと弾きたい曲はあるのですが,何かテーマを決めているというわけではなく、自分なりの直感的情緒的な色合いと、全体の流れを重視します。ひとつ決めているのは、リストかバルトークを必ず入れるということです。リストは、残念ながら、まだまだ技巧的側面への注目が強すぎて、音楽的に内容の深い作品が必ずしも知られているとは云えないですし、バルトークも充分に理解されているとは云えないからです。
 今回は、「愛の夢全3曲」が、野本由紀夫さんという、リストの自筆譜の研究者による校訂+私の運指と演奏へのコメント付きで全音から出版されることもあって、愛の夢全3曲をプログラムに入れました。それとワーグナー/リスト編「イゾルデの愛の死」で、「愛」をテーマにしてリスト関係をまとめました。
 シューベルトの第21番(D960)のソナタは、以前から弾きたかったものの一つです。特に2楽章が素晴らしい。第18番が「幻想ソナタ」と呼ばれていますが、これも幻想的な作品です。「生と死」あるいは「この世とあの世」の境目を常に行き来しているような(心と体が分離して自由に2つの世界を行き来しているような、と云うのでしょうか)、真に不思議な性格を持った曲だと思っています。
 ドビュッシーは,帰国後に弾くようになった作曲家で、現代ピアノの世界を広げてくれた作曲家として非常に惹かれる作曲家です。
 最後にひとつ、と渡辺さん。
 私はここ数年譜面をおいて(譜めくりも付けて)演奏しています。いろいろと異論はあるでしょうが、100%の確実さを求めて必死の努力をするよりも、譜面をおいてリラックスして演奏する方が音楽に集中できると考えています。(役者と違ってピアノ弾きはパフォーマンスを見せる商売ではありませんから…)
 しかし、一方で譜面を見ながら弾くにはそのための練習が必要になる、と同時に常に新しい発見があり、意外とインスピレーションを駆り立てられるものでもあるのです。初めて私のリサイタルにいらっしゃる方は、譜面を見ながら弾くということにビックリされるかもしれないので、付け加えておきます。
 プロフィールなど詳細は以下のHPでご覧ください。
http://www.proarte.co.jp/artists_hojin06.html
http://www.proarte.co.jp/c_detail.php?cate=2&fileid=154155
注:写真は、右クリック、「リンクを新しいウィンドウで開く」で、全画面見られます。

.

« 近藤嘉宏 ピアノ・リサイタル | トップページ | チェンバロ・デュオ 岡田龍之介*上薗未佳 »

コメント

門馬さまならではの興味をそそるPf・ソロ演奏会の告知です。
さもなくば知らずに見過ごす公演でしょう。
でも、その日は、トッパンホールで、ロイヤル・フランダース・フィルをヘベレッヘの指揮で聴くことになっています。
渡辺健二さんは毎年演奏会を欠かさず行っておいでの由、次の機会は聴けるように、なるべく早く、お知らせください。

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

« 近藤嘉宏 ピアノ・リサイタル | トップページ | チェンバロ・デュオ 岡田龍之介*上薗未佳 »