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2008年8月15日 (金)

“理髪師フィガロ”の二本立てに注目!

プラハ室内歌劇場 東京文化会館公演
“この日、楽都プラハから一流歌手が消える…”と、何ともうがったキャッチコピーを、今年の正月に告知したのをご記憶の方もおられよう。プラハ室内歌劇場とは、プラハ国立歌劇場トップソリストとチェコ有数のオーケストラのメンバーを起用して本格的なオペラ公演を催す極上のオペラ・カンパニー。それが、世界中の歌劇場に引っ張りだこの若手No.1演出家マルティン・オタヴァの演出ときたら、この宣伝文句も、言い得て妙と云わずばなるまい。そのオタヴァの拘りをほんのちょっとお伝えします。
ロッシーニ/セビリアの理髪師

9/19(金)pm6:30
モーツァルト/フィガロの結婚
9/20(土)pm6:30080919

 今回お伝えしたいのは、“理髪師フィガロ”の二本立てのオペラについてだ。初演されたのは1786年「フィガロの結婚」、1816年「セビリアの理髪師」と、当然だがモーツァルトのほうが30年も先に作曲している。で、つい「セビリアの理髪師」を「フィガロの結婚」の次の作品と錯覚してしまう。
 しかし、話の順序はその逆。セビリアの理髪師フィガロが、アルマヴィーヴァ伯爵を深窓の令嬢ロジーナと結びつけ、その後、伯爵に召し抱えられたフィガロが、召使いのスザンナと結婚するという、いわば二本立てのお芝居。なので、是非、その話の順に、二晩続けて観てもらいたい、というのがこの公演の狙いなのだ。
 この二作、作曲家は違うが、原作者はいずれもボーマルシェ。演出は、前述のように、両方とも天才マルティン・オタヴァ。彼のメッセージが届いているのでその一端を以下に。
…「セビリア」と「フィガロ」、この2つの演出のスタイルは全く同じではありません。「セビリア」は基本的にクラシックな演出で、とても美しい舞台です。それは装置や衣装によく反映されています。「セビリア」は私の7番目の演出ですが、この演出はプラハ国立歌劇場で3年前に初演、現在も上演されています。
 一方、
「フィガロ」の演出は舞台装置や衣装が、より現代的です。前回の日本公演で好評を博しました。プラハでは1シーズンに1417回上演しますが、これはとても多い回数です。昨年9月に、ザルツブルグ祝祭劇場にこの「フィガロ」で客演しています。
 ひとつ肝心な話を…「セビリア」のロジーナはおそらく18歳くらいの若い女性です。「フィガロ」は3年後の話ですから、ロジーナ、結婚した伯爵夫人は、「セビリア」のロジーナより3歳以上年上ではいけないのです。この事実を尊重しなくてはなりません。…
…私が今まで見てきた古典的劇場では、伯爵夫人が大きすぎる声であったり、伯爵や伯爵夫人の役回りが50歳くらいの年齢だったりで、それが私は気に入りません。私たちはオペラを見ていますが、同時に‘
劇’としても見ているのです。演出家が勝手に手筈をかえてしまったら、伯爵と伯爵夫人にあるべきユーモアがなくなってしまうのです。例えば…
 彼の話はまだまだ続きます。彼が目論む、人生の悲哀、ペーソス、笑いは、きめの細かい配慮があって初めて観衆に伝わるのでしょう。これは、もう外せません。
http://www.proarte.co.jp/
注:写真は、右クリック、「リンクを新しいウィンドウで開く」で、全画面見られます。

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