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2008年9月13日 (土)

鈴木理賀チェンバロ演奏会
Rika Suzuki  Cembalo Concert
10/15(水)pm7:00081015
日本福音ルーテル東京教会

 鈴木理賀が昨年リリースしたデビュー・アルバム「J.S.バッハ:ゴルトベルク変奏曲」を聴いた。それまでは、中野振一郎の最初の2枚組(2種の楽器で同じ曲を演奏している)で馴染んでいた曲だった。が、鈴木さんのは、何とも癒されるのだ。語弊があるかもしれないが、こんな優れたBGMには滅多に出会えない。トータル1時間余、演奏によっては途中で別の曲に替えたくなることもある。LPレコード時代には、かったるいと、「裏面はまたにしよう」となってしまう。だが、この鈴木さんのCDはそうはならないのだ。
 チェンバロ奏者は、初めはピアニストというのが普通だろう。だが、ここで紹介する鈴木さんは、「子供のころの<ピアノのお稽古>の経験はちょっとあるけれど、ピアノからの転向組ではなく、17歳から始めました。元々チェンバロ」なのだという。
 そのチェンバロとの出会いについて聞いた。これが、ちょっとした小説もどきなのだ。
 高校2年までは何にも興味が持てない無気力な毎日でしたが、通っていた高校の楽器倉庫にグズグズに壊れたスピネット(小型のチェンバロ)が見つかった。それを使って、生徒の有志が文化祭でブランデンブルグ協奏曲第5番を演奏しようという話が持ち上がり、弾き手のいないチェンバロをやらないかと誘われた。
 バッハという名前は知っていたものの、ブランデンブルグ協奏曲も、それよりなによりチェンバロさえ知らず、しかし無知の強みで弾いてしまったのです。 
 ゼロから始められた事が、今、非常に役立っています。指を動かすという意味でのテクニックは、子供の頃から鍵盤を触っている人よりは劣るのかもしれませんが、ある程度大きくなってから自分で選んでいる楽器なので、思い入れは劣りません。
 先生のお宅で初めて本物のチェンバロを見て驚きました。これは何…? 私の知っているチェンバロはもっと小さいのに… 先生もこの子は何を習いにきたのか?という感じでした。
 しかし、楽器との出会いは強烈でした。先生の楽器を触る前に、あ~私はこれを一生やるな…音大に行かなきゃな…間に合うかな…でも「これだ!」という確信がありました。ギリギリ最後には親の協力が得られて、東京音大に滑り込みセーフ。自分を信じて前だけ向いていた事が正解でした。
 廃人のような10代でしたが、最後に神様からのプレゼントがありました。倉庫に眠っていた壊れたスピネットが私の演奏の原点です…
 彼女は、中野振一郎や曽根麻矢子と同世代というから、ゴルトベルク変奏曲を知って、かれこれ20年、「やっと、どうぞ、お入り頂いても結構ですって言われたように思い」封印を解いた訳だ。
 リサイタルは、2000年の津田ホールと近江楽堂に始まり、05年の横浜大倉山記念館と 東京都庭園美術館の2回の公演に次ぐ3年ぶり7回目。好評のCDに勇気づけられて“オール・バッハ”。ナマの音色が聴けるとあって、外せない。
http://www.avanti.gr.jp/players/suzuki_rika.html
注:写真は、右クリック、「リンクを新しいウィンドウで開く」で、全画面見られます。

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