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2008年12月29日 (月)

上杉春雄 バッハ《平均律》連続演奏会Vol.2
1/31(土)pm7:00
Hakuju Hall

バッハ:平均律クラヴィーア曲集 第1巻より 第9番~第16番
シューベルト:即興曲 作品142-3「ロザムンデ」 090131
シューベルト:さすらい人幻想曲 作品15

 今秋は、バッハのソロ曲に触れる機会があった。鈴木理賀と小林道夫のチェンバロで「ゴルトベルク変奏曲」、和波孝禧の無伴奏ヴァイオリン・ソナタなどだ。鈴木理賀と和波孝禧は、その出色の演奏をCDでも味わうことができるが、そうこうするうちに、ピアノで聞きたくなった。で、見つけたのが、この“平均律連続演奏会”だ。昨秋スタートしていて、この第2回は第9番から16番、それにシューベルト。
 上杉春雄のプロフィールは彼のHPに詳しいが、少年時代にPTNAのコンテストで金賞やグランプリ、マリア・カナルス国際コンクール上位入賞、15歳の1982年アメリカ各地で演奏会など、ピアニストの道を歩み出すが、一念発起、医学への道を選ぶ。
 北大医学部、東大大学院からスウェーデンに留学し、現在は札幌麻生脳神経外科病院神経内科医長の職に就きながら、二足の草鞋を履いたり脱いだり。人の心と身体を癒す仕事に就いている。
 今回の演奏会は、チラシに載せられたコメントによると、
「家族と仕事に恵まれ、充実したバッハのケーテン時代の生活から生み出された、意欲的な第1巻の中盤を聴いていただきます。平均律という調和のとれた音韻の中で広がる多彩な音楽。まさに宇宙の広がり、自然の神秘を感じさせてくれることと思います」
と、なかなか意欲的である。前回はベートーヴェン、今回はシューベルトが添えられているが、それについて上杉氏曰く…
 ベートーヴェンとシューベルトのソナタ、ことにそれぞれ最後の3曲のソナタには特別な思い入れがあります。平均律とともに、ずっと傍らにいて欲しい音楽です。 平均律全曲演奏会を6年がかりで行うのと同時に、それらのソナタを取り上げていきたいと思っています。ただ、前回演奏したベートーヴェンの30番と31番のソナタは、とてもヘヴィーだったので、今回はシューベルトの青春時代の名作、さすらい人幻想曲を挟んでみました。
http://www.uesugi-h.jp/
http://www.soundgallery.jp/concerts/090131_uesugi.html
注:チラシは、右クリック、「リンクを新しいウィンドウで開く」で、拡大できます。

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2008年12月28日 (日)

和波孝禧 ヴァイオリン・リサイタル
第41回オフィス設計コンサート ピアノ 土屋美寧子
1/24
(土)オフィス設計ホール090124vn_2 
pm1:00・Aプログラム
pm4:00・Bプログラム

 社名の通り、オフィスを設計する企業が、六本木の泉ガーデンタワー34階に移転したのを機会に、社屋内のホールで頻繁にコンサートを開いている。ホールのオーナーと和波さん、同じ床屋のお世話になっていたそうで、床屋が取りもつ御縁という。
 1日2公演というのは、主催者の依頼です。場所が狭いから、2回公演をとのことでしたが、私としては2回なら、曲目の一部を変えれば両方聴いてくださる方もあるのではと、演目をご覧のように、AとBの2種としました。かなりの方が両方の公演を予約してくださっているようです。
 演目は、お正月らしい爽やかで明るく、わかりやすい曲を選びました。ヴィヴァルディのソナタは、若い頃にはよく弾いていました。ベルリンやロンドンでのデビューリサイタル、国連本部での「人権デーコンサート」でも冒頭に演奏しました。短い曲ですが、明るくすがすがしい音楽で、恩師の江藤俊哉先生もよく弾いておられました。間もなく先生の没後1年となります。恩師をも偲びながら弾きたいと思って選びました。シュトラウスは、この秋に何度か演奏し、ここでもご披露しようと考えました。あとは、ほとんどがよく知られた名曲ですね
…とのコメントを頂いたが、よく見ると、実に多彩な演目で、重なるのはクラスラーの4曲だけ。これでは両公演とも外せない。
プログラムA
・ヴィヴァルディ:ソナタ イ長調 op.2 no.2
・ベートーヴェン:ピアノとヴァイオリンのためのソナタ第5番 「春」
・イザイ:無伴奏ヴァイオリンソナタ第3番 「バラード」
・クライスラー:才たけた貴婦人、ルイ13世の歌とパヴァーヌ、シンコペーション、
         ロンドンデリーの歌「アイルランド民謡」、前奏曲とアレグロ
プログラムB
・モーツァルト(クライスラー編曲):ロンド ト長調
・R・シュトラウス:ヴァイオリンとピアノのためのソナタop.18
・バッハ:シャコンヌ 
・クライスラー:才たけた貴婦人、ルイ13世の歌とパヴァーヌ、シンコペーション、
        ロンドンデリーの歌「アイルランド民謡」
・サンサーンス:序奏とロンド・カプリチオーソ

主催:(株)オフィス設計 03-5545-1101
http://www.officesekkei.com/scb/shop/shop.cgi?No=30
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2008年12月27日 (土)

新井 眞澄 ピアノリサイタル
Masumi Arai Piano Recital090115pf
ショパンシリーズ 第5回
1/15(木)pm7:00

東京文化会館 小ホール

 チラシに「共演:木村かをり」とある小さな写真が目に止まった。少々若いときのお写真か…見間違えかと思ったが、故・岩城宏之夫人に間違いない。藝大からパリ国立音楽院に留学したのが1963年。卒業2年後の67年第1回メシアン現代音楽国際コンクール2位入賞、メシアンに師事。以来、メシアンのスペシャリストとして国際的に知られることとなった…
 主演の新井眞澄さんが後回しになってしまいました。ゴメンナサイ! 同じ藝大から61年西ドイツ・バイエルン州の奨学生として渡欧、ドイツを始め、パリ、ロンドンで研鑽を積む、とあるから木村さんより少々先輩か。以後、欧米各地で演奏活動を続け、今もドイツ在住。81年からベルリン音楽大学でピアノ演奏・指導法を担当。その講座の一部が82年にテレビ朝日の「題名のない音楽会」で紹介されたが、その時に共演したのが木村さんだった。今回はショパンの変奏曲の連弾で登場する。
 最近の新井さん、映画「戦場のピアニスト」でピアノを演奏したオレイニチャクに惚れ込んで、この3年教えを受けているそうだ。
 今回は、「この10年間の公演から3つのテーマを選んで一夜に纏めた」という。
[ショパン] 「戦場のピアニスト」のクライマックスシーン、ドイツ将校の前でバラードを演奏し命を救われるシーンで、私の左腕に鳥肌が立った。どうすればこのような人の心を動かす演奏が生まれるのか知りたいと思い立ち、その人を探すこと1年、実際に教えを受けるようになるのに2年の歳月がかかった。
[レーヴェ] ベルリン芸大で1999年の毎水曜5時から、ピアノ課の先生が演奏し、後で皆がお茶を飲みながらその曲について話をする - お茶の時間 - という講座?があった。私が選んだこのソナタはまだ誰も聞いたことが無く、ある偶然から楽譜が手に入ったのだった。なんと、ソプラノ(堺松代)とバリトン(淡野太郎)、二人の独唱者が登場する。
[サティ] 学生と企画した学内演奏会で - サティをご存知?- という題を苦心してつけたものだが、これはサガンの小説のブラームスはお好きをもじったものである。ある日、新聞社から電話があってこれを今週の音楽ハイライトで取り上げたいと言う。とんでもないと真っ青になった私だが…、さて当日はいつもの倍もお客がはいり、椅子が足りなくなって譜めくりの椅子までもっていかれそうに。CD売り場はサティを下さいというお客でごったがえしたそうだ。
http://www.soundgallery.jp/concerts/090115_arai.html
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2008年12月25日 (木)

東京室内歌劇場 創立40周年記念
G.リゲティ作曲 歌劇 ル・グラン・マカーブル
ドイツ語上演(字幕付き)Le Grand Macabre
2/7
(土)pm6:0009020708
2/8
(日)pm3:00
新国立歌劇場
中劇場

 現代作曲界の巨星ジェルジ・.リゲティ(György Sándor Ligeti ・1923-2006)が遺した唯一のオペラ《グラン・マカーブル》(大いなる死)は、1977年に作曲されたバリバリの現代曲。近年では、ザルツブルク音楽祭で上演されている。歌手にもオーケストラにも相当の難易度と体力を要する作品で、ベルクの《ヴォツェック》、《ルル》、ツィンマーマン《軍人たち》などがようやく我が国でも上演されるようになった今、東京室内歌劇場の創立40周年記念に相応しく、日本初演だ。
 リゲティの音楽は、キューブリック監督の映画「2001年宇宙の旅」など映画音楽でも使われるなど、クラシックファン以外にも人気の作曲家。1950年から母校のブダペスト音楽院で教鞭を執っていたが、56年のハンガリー動乱にさいして、ウィーンに亡命した。
 管弦楽、室内楽、声楽と、多才なリゲティだが、歌劇はこの1作だけ。架空の国ブリューランドを舞台に個性的な人物が次々に登場し、個性と個性がぶつかり合いながらストーリーが展開してゆく。時にパロディやジョークがふんだんにちりばめられ、笑いを誘う。また、現代人が漠然と持っている世界の終わりへの不安とどう向き合うか、といった現代的テーマ性が含まれている、約2時間の作品だという。
 東京室内歌劇場は1969年、畑中良輔、栗山昌良、若杉弘らによって創立。現代と古典の両方の分野で未発表ものを発掘し、毎年3、4回、意欲的な公演を重ねてきた。この公演は、昨年度から始まった「実験オペラシリーズ」の第2弾で、今回の指揮は大阪センチュリー交響楽団の名誉指揮者ウリ・セガル、演出は演劇界で知られる精鋭、藤田康城を迎える。
http://www.chamber-opera.jp/
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2008年12月18日 (木)

日本管弦楽の名曲とその源流-7・8
東京都交響楽団  2009年1月 定期演奏会

 都響は、ここ10年以上にわたって、1月の定期演奏会を邦人の作品を中心に現代の創作でプログラムを組んでいる。作曲家の個展でスタートし、その後2006年からは作曲家別宮貞雄の企画で進めている。初年度は「別宮とメシアン」と「芥川也寸志とプロコフィエフ」、07年は「松村禎三とオネゲル・ミヨー」と「小倉朗・間宮芳生とバルトーク」、08年は「三善晃とデュティユー・ブーレーズ」と「武満徹とベリオ」。これで第1クールを終わり、来春から第二巡目に入る。これまで毎年この企画を知りながら、定期演奏会のシリーズ会員になって否応なく今年1月に聞くまで、横目で見ながら通り過ぎていた。来月、いよいよ神奈川芸術文化財団の芸術総監督として活躍めざましい一柳慧が登場する。

第674回定期演奏会
時空を超えた音楽の系譜に心寄せるひとときを
1/22(木)pm7:00090122
東京文化会館


 “日本管弦楽作品の精華とその源流の旅へ。時空を超えた音楽の系譜に心寄せるひとときを”と題して、ダニエル=ルシュールと矢代秋雄、そして別宮貞雄、この三者の作品で構成されている。
 ルシュールは1908年パリに生まれ、オルガンと作曲の指導を受け、パリ音楽院にすすみ、スコラ・カントルムで対位法の教職に就き、後年は院長を務める。36年、ジョリヴェ、ボードリエ、メシアンが旗上げした「若きフランス」のメンバーに参加するが、第二次大戦後 彼らとは離れて、中世やルネッサンスの様式を踏まえて地道な作品を書き、一時は時代遅れともいわれたが、いま、その「永遠の古典性」が評価されているという。一時期の刺激的な“現代音楽”とは一線を画すわけだ。舞踏交響曲は58年の作。
 矢代秋雄のピアノ協奏曲は中村紘子の十八番(おはこ)として知られているが、日本のクラシック音楽として多くのピアニストに弾いてもらいたいということから、今回は野原みどりに白羽の矢が当たった。
 別宮の交響曲第4番は副題「夏1945年」に<日本の挫折と復興>との注付きで、作者が自ら選んだ代表作だ。
 
第675回定期演奏会
現代創作の世界を探訪する一夜
1/27
(火)pm7:00090127_3
サントリーホール


 “ケージ、一柳慧、そしてコリリアーノへ。現代創作の世界を探訪する一夜”
 ニューヨークのジュリアード音楽院に留学するため、54年に渡米した一柳が、58年にニュー・スクールで出会ったのが ジョン・ケージ。帰国した61年夏、吉田秀和が企画し大阪で開催された「第4回現代音楽祭」で、ケージをはじめとするアメリカの前衛音楽と一柳の作品が大々的に発表され、日本の音楽界に大きな衝撃を与えた。彼の思想に多大な影響を受けた一柳は、「師匠と言うより有能な先輩とのつき合いだった」と当時を振り返る。
 今回演奏されるヴァイオリン協奏曲「循環する風景」は83年に初演された3楽章建て、30分近い交響協奏曲。オーケストラは3管編成の標準的な管弦楽だが、パーカション群に、シロフォン、ビブラフォン、グロッケンシュピール、タムタムなど様々な楽器が登場する。これまでいろいろなソリストによって演奏さているが、今回はとびっきり若い22歳の山田晃子。これには一柳氏もビックリ。「この曲は日本の代表的なヴァイオリン協奏曲として広く認知してもらいたいので、これから海外で演奏する機会のある演奏家を選んだ」と主催者。交響曲第2番「アンダーカレント」は、93年に岩城宏之氏から直々に依頼された<室内交響曲第2番「アンダーカレント」>が元になっていて、そのオーケストラ版。初演は97年。「アンダーカレント」とは“伏流水”のことだという。やはりパーカッションには様々な楽器が登場し、ピアノもしくはチェレスタも登場する。
 コリリアーノは、38年生まれのアメリカの作曲家。オーケストラ曲や映画音楽で知られるが、「ファンタスマゴリア」は“歌劇「ヴェルサイユの幽霊」による”、日本初演という。彼の作品は、読響の正指揮者下野竜也も注目し、取り上げている作曲家だ。
今回の指揮者HKグルーバーは、43年ウィーン生まれの65歳で、作曲家・シャンソン作家にしてコントラバス奏者というマルチタレント。69年から29年間オーストリア放送交響楽団でコントラバスを弾いていたが、今や現代音楽の指揮の第一人者として知られている。
http://www.tmso.or.jp/j/concert_ticket/by_month/index.php?year=2008&month=1#22
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2008年12月14日 (日)

都民交響楽団
創立60周年記念特別演奏会
ベートーヴェン 交響曲第9番 ニ短調
1/17
(土)pm6:30090117
東京芸術劇場

 この10年、年に200回ほど音楽会に足を向けているのに、創立60周年という、この都民交響楽団のチラシはこれまで目にしてこなかった。
 1961年、上野に東京文化会館がオープンしてから、東京都の音楽文化振興事業の1つとして、また東京文化会館事業課が運営するオーケストラとして活動してきたというアマチュアオーケストラ。 4管編成のフルオーケストラで、ピアノを含む団員数は現在約100名とのこと。
 99年の東京文化会館のリニューアルにさいして事業の見直しがあり、都からの予算援助はなくなったものの、文化会館の支援を受けて再出発したという。今回は記念の特別演奏会ということで、S席2,000円、A席1,000円と有料だが、年2回の定期演奏会は、なんとすべて入場無料。これまでの最大動員数は2007年の2077人、超満員ということだ。年2回の定期演奏会の他に、伊豆諸島での公演も続けているが、今年は10月に新島へ出向き、都立高校の体育館に昼夜合わせて島民の約1割にあたる272人を動員した。
 年に1回、原則として全パートの団員を募集しているが、入団は、選抜試験(オーディション)により決定される。また演奏のクオリティを保つため、4 年に1回、全団員に再試験を課すことで技術の向上を目指しているという。プロの楽団も見習って欲しいものだ。最近、指導を仰いでいる指揮者は、末廣誠、井崎 正浩、石毛保彦、:山田和樹、 橘直貴、田代詞生、岩村 力、いずれも若手の実力派ぞろいだ。
 今回の指揮は末廣誠、ソプラノ大西ゆか、アルト小川明子、テノール小原啓楼、バリトン与那城敬。60周年のために正門 憲也(まさかどけんや)に委嘱した「管弦楽のための舟歌」も演奏される。
http://www11.big.or.jp/~tmk/
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2008年12月 8日 (月)

ウィーン・ヨハン・シュトラウス管弦楽団
ニューイヤー・コンサート2009
1/4(日)pm2:00
・ミューザ川崎シンフォニーホール09010406wyso

1/5(月)pm7:00
・オーチャードホール
1/6(火)
pm7:00
・東京芸術劇場大ホール

 新春1月上旬に催されるニューイヤー・コンサートは、首都圏では10公演をくだらないだろう。ウィーンと名のつく楽団だけでも、目移りしてどれにしようか決めかねる。
 昨年までは、その中かから1公演を選んで聞いていた。しかし、聞き比べないと優劣が分からない。そこで、今年の正月、著名な4楽団を聞き比べた。それで来年聴くべき楽団を選んだわけだが、軍配は、迷うことなく、このウィーン・ヨハン・シュトラウス管弦楽団(WJSO)に揚がった。楽団の質、編成、何処を比べてもダントツ優れていたのだ。歌手やダンサーを同行する楽団もあるが、この元祖ともいうべき楽団は、発足時の形を質・量ともに忠実に受け継いでいる。
 そのルーツは、‘ワルツの父’と称せられるヨハン・シュトラウスⅠ(1804-49)が21歳のときに結成した楽団に辿りつく。地元ウィーンのみならず、欧州各地を巡業したという。その長男の‘ワルツ王’シュトラウスⅡ(1825-99)も父に倣って、何と19歳で自らの楽団を作り、5年後には亡くなった父親の楽団を吸収し、ウィンナ・ワルツの全盛期を築いた。楽団の規模は今もその当時の43人のまま。Ⅰ世の楽団からだと創立183年、Ⅱ世からでも164年という、とんでもない楽団なのだ。1890年と1900-01年の2度アメリカ・ツアーも成功させている。
 途中、存亡の危機に陥ったこともあるという。なんと、ある時の代表者が廃業すると宣言して、スコア(総譜)をすべて焼却してしまったというのだ。再興を望む面々がパート譜をかき集めて楽譜を整え、またスコアを完成したという。こうして、シュトラウス一族がこれまで繋いできて、ワルツ、ポルカの本場の味を継承してきた。指揮者がヴァイオリンを弾く、弾き振りのスタイルはこの楽団に始まるのだという。
 舞台をみると一目瞭然なのだが、編成が普通の楽団とかなり違う。ビオラ、チェロ、コントラバスがいずれも3人だが、ヴァイオリンが14人と他の弦楽器の合計より多い。シュトラウス親子は、この編成で演奏するために作曲していた訳だ。一般に、管弦楽団の弦楽器の編成は、ヴァイオリンから順に人数が少しずつ少なくなっていくのが普通だ。
 1971年以来、来日は20余回に及ぶのだが、この数年途絶えていて、今年の公演は久しぶりだった。
 この2年、元旦にTV中継されるウィーン・フィルのニューイヤーコンサートは、気が抜けたサイダーもどき、面白くも何ともない。今年に続いて来年も、この楽団を皮切りに都内に繰り出すつもりだ。
http://www.proarte.co.jp/
注:チラシは、右クリック、「リンクを新しいウィンドウで開く」で、拡大します。

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2008年12月 6日 (土)

モーツァルト命日<ジュピター>絶品
飯森範親/神奈川フィル(12/5)秀演

 “感動に震える”という表現がある。ひとつの譬えだと思っていたが、この日、ジュピターの最終楽章のクライマックスで、この文字通りの表現が体の中から沸いてきた。
 最初のハイドンでウォーミング・アップを終え、休憩前のピアノ協奏曲が始まった辺りから、何とも不思議な想いが駆けめぐった。久元祐子さんが弾くモーツァルトの23番だった。
 この曲はナマのコンサートなどに全く行けない現役の会社人間の時代、レコードやCDでよく聴いてきた大好きな曲。なのだが、この日の管弦楽の響きが、それら過去の名演奏と寸分たがわぬフレーズが次々とホールを駆けめぐるのだ。かつてのウィーン・フィルの幸せな時代の名演奏。あのしなやかな管弦楽の響きが目の前に生演奏で繰りひろげられているではないか…
 何としなやかなホールの響きだろう…。それは、休憩後に更に磨きがかかって、交響曲第41番「ジュピター」が演じきられた。モーツァルトが作曲したのは、こういう曲だったのか こんな名演奏、果たして今後ナマで聴く機会があるだろうか。。。
 こうした名曲の秀演に出会ったのは、今年これが3回目だ。
 その1は、ホーネック/紀尾井シンフォニエッタ東京(5/17)。この日、弾き振りもしたホーネックが「未完成」を指揮した。この超名曲が初演されたのはシューベルトの死後ずーと経ってから…。と云うことは、彼も彼を知る仲間たちも、何と、この名曲の演奏を聞いていない。そう思ったら、不覚にも落涙してしまった。シューベルトに聴いてもらいたい、彼と一緒に聴きたかった。この日のことは、以下のURLで書いた。
http://musicalacarte.cocolog-nifty.com/blog/2008/06/post_ae31.html
 2度目は、つい先月末、オズモ・ヴァンスカ/読売日響「田園」(11/28)。過去の名演奏の録音が山ほどある。でも、それらの演奏はナマで行くことは出来ない。そかし、それらを超えた優れた演奏を聴けるチャンスがあるのだ。生きていてよがったと思う。で、つい、柄にもなく、いつもは書かないアト記事を書いてしまった。

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2008年12月 3日 (水)

沼尻竜典
    &
トウキョウ・モーツァルトプレーヤーズ

Tokyo  Mozart  Players
第48回 風のホール定期演奏会081220
12/20(土)pm6:00
三鷹芸術文化センター
風のホール

 沼尻さんのファンならお気づきだろうが、このチラシのダイナミックな写真、いつもと違うと思いませんか? 三鷹市出身の指揮者、沼尻竜典さんと芸術文化センターがタッグを組んで贈るトウキョウ・モーツァルトプレーヤーズ(TMP)の定期演奏会が、来年夏で50回を迎えるのだが、TMPが更なる飛躍!? その沼尻さんからメッセージが届きました。
 …来年はメンデルスゾーン生誕200年、ハイドン没後200年と云うことで、その前夜祭的なプログラムとして、名曲「スコットランド交響曲」などを取り上げることにしました。この曲はTMP定期公演では2回目の演奏になりますが、今回は安永さんとの共演ということで、より濃厚なドイツの香りをお届けできると思います。安永さんとは私のドイツ留学時代からのお付き合いです。リハーサル潜入の手引きをお願いしてご迷惑をかけていましたが、帰り道はいつも車で送ってくださり、車内で当日のリハーサルでの出来事の解説をしていただいたことが、大変ためになりました。その安永さん、それに市野さんとも久しぶりの共演です。とても楽しみにしております。
 今回のゲスト、ベルリンフィルのコンサートマスター安永徹さん、ピアニストの市野あゆみさんご夫妻との共演は今回が3回目。初回は1997年7月の第9回定期で、シェーンベルク「浄められた夜」とモーツァルトの「ハフナー」セレナード。2回目は2005年12月の第39回定期で、ハルトマン:ヴァイオリン協奏曲「葬送」、ショスタコーヴィチ:ピアノ協奏曲第1番、モーツァルト:交響曲第41番ハ長調「ジュピター」。
 で、今回は、ハイドンがヴァイオリンとチェロ、オーボエ、ファゴット、ピアノを独奏楽器に用いた「協奏交響曲」と、ヴァイオリンとピアのための二重協奏曲の2曲。これは外せない。
「これらのコラボレーションは、沼尻さんからいただいたコメントにあるように安永さんと沼尻さんとのベルリンでの出逢いがきっかけとなって生まれました。安永さんには各回ともにヴァイオリンの独奏または弾き振り、ならびにゲストコンサートマスターとしてのご出演をしていただきました。25年という長い歳月にわたりコンサートマスターとしてベルリン・フィルを牽引されてきた安永さんのヴァイオリン。同じくベルリンの楽壇で長期にわたり活躍されている市野さんのピアノ。この“ベルリン楽壇の風”とTMPの軽やかで煌くサウンから繰り出される“化学反応”によって生まれる音楽を、ここ“風のホール”で体験いただければ…」と主催者。
 もう付け加えることはありません。いつも人気のTMP、ノンビリしてはいられませんよ。
http://mitaka.jpn.org/ticket/0812200/
注:チラシは、右クリック、「リンクを新しいウィンドウで開く」で、拡大できます。

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