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2008年12月18日 (木)

日本管弦楽の名曲とその源流-7・8
東京都交響楽団  2009年1月 定期演奏会

 都響は、ここ10年以上にわたって、1月の定期演奏会を邦人の作品を中心に現代の創作でプログラムを組んでいる。作曲家の個展でスタートし、その後2006年からは作曲家別宮貞雄の企画で進めている。初年度は「別宮とメシアン」と「芥川也寸志とプロコフィエフ」、07年は「松村禎三とオネゲル・ミヨー」と「小倉朗・間宮芳生とバルトーク」、08年は「三善晃とデュティユー・ブーレーズ」と「武満徹とベリオ」。これで第1クールを終わり、来春から第二巡目に入る。これまで毎年この企画を知りながら、定期演奏会のシリーズ会員になって否応なく今年1月に聞くまで、横目で見ながら通り過ぎていた。来月、いよいよ神奈川芸術文化財団の芸術総監督として活躍めざましい一柳慧が登場する。

第674回定期演奏会
時空を超えた音楽の系譜に心寄せるひとときを
1/22(木)pm7:00090122
東京文化会館


 “日本管弦楽作品の精華とその源流の旅へ。時空を超えた音楽の系譜に心寄せるひとときを”と題して、ダニエル=ルシュールと矢代秋雄、そして別宮貞雄、この三者の作品で構成されている。
 ルシュールは1908年パリに生まれ、オルガンと作曲の指導を受け、パリ音楽院にすすみ、スコラ・カントルムで対位法の教職に就き、後年は院長を務める。36年、ジョリヴェ、ボードリエ、メシアンが旗上げした「若きフランス」のメンバーに参加するが、第二次大戦後 彼らとは離れて、中世やルネッサンスの様式を踏まえて地道な作品を書き、一時は時代遅れともいわれたが、いま、その「永遠の古典性」が評価されているという。一時期の刺激的な“現代音楽”とは一線を画すわけだ。舞踏交響曲は58年の作。
 矢代秋雄のピアノ協奏曲は中村紘子の十八番(おはこ)として知られているが、日本のクラシック音楽として多くのピアニストに弾いてもらいたいということから、今回は野原みどりに白羽の矢が当たった。
 別宮の交響曲第4番は副題「夏1945年」に<日本の挫折と復興>との注付きで、作者が自ら選んだ代表作だ。
 
第675回定期演奏会
現代創作の世界を探訪する一夜
1/27
(火)pm7:00090127_3
サントリーホール


 “ケージ、一柳慧、そしてコリリアーノへ。現代創作の世界を探訪する一夜”
 ニューヨークのジュリアード音楽院に留学するため、54年に渡米した一柳が、58年にニュー・スクールで出会ったのが ジョン・ケージ。帰国した61年夏、吉田秀和が企画し大阪で開催された「第4回現代音楽祭」で、ケージをはじめとするアメリカの前衛音楽と一柳の作品が大々的に発表され、日本の音楽界に大きな衝撃を与えた。彼の思想に多大な影響を受けた一柳は、「師匠と言うより有能な先輩とのつき合いだった」と当時を振り返る。
 今回演奏されるヴァイオリン協奏曲「循環する風景」は83年に初演された3楽章建て、30分近い交響協奏曲。オーケストラは3管編成の標準的な管弦楽だが、パーカション群に、シロフォン、ビブラフォン、グロッケンシュピール、タムタムなど様々な楽器が登場する。これまでいろいろなソリストによって演奏さているが、今回はとびっきり若い22歳の山田晃子。これには一柳氏もビックリ。「この曲は日本の代表的なヴァイオリン協奏曲として広く認知してもらいたいので、これから海外で演奏する機会のある演奏家を選んだ」と主催者。交響曲第2番「アンダーカレント」は、93年に岩城宏之氏から直々に依頼された<室内交響曲第2番「アンダーカレント」>が元になっていて、そのオーケストラ版。初演は97年。「アンダーカレント」とは“伏流水”のことだという。やはりパーカッションには様々な楽器が登場し、ピアノもしくはチェレスタも登場する。
 コリリアーノは、38年生まれのアメリカの作曲家。オーケストラ曲や映画音楽で知られるが、「ファンタスマゴリア」は“歌劇「ヴェルサイユの幽霊」による”、日本初演という。彼の作品は、読響の正指揮者下野竜也も注目し、取り上げている作曲家だ。
今回の指揮者HKグルーバーは、43年ウィーン生まれの65歳で、作曲家・シャンソン作家にしてコントラバス奏者というマルチタレント。69年から29年間オーストリア放送交響楽団でコントラバスを弾いていたが、今や現代音楽の指揮の第一人者として知られている。
http://www.tmso.or.jp/j/concert_ticket/by_month/index.php?year=2008&month=1#22
注:チラシは、右クリック、「リンクを新しいウィンドウで開く」で、拡大できます。

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