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2009年5月30日 (土)

無声映画「オペラ座の怪人」
モノクロ映画の名作をフランス八重奏団の生演奏で楽しむ
6/26(金)pm6:30
サンモール・インターナショナルスクール ホール

1925年製作/75分/サイレント/モノクロ
原作:ガストン・ルルー 090626
映画監督:ルパート・ジュリアン
作曲:ガブリエル・ティボドー

 トーキー以前の映画はシナリオに沿って弁士が熱弁をふるい、ものによってはオーケストラがBGMを流した。今回は弁士の台詞は字幕に置き換わり、BGMの部分を映画音楽の作曲家ガブリエル・ティボドーが作曲。彼の指揮でフランス八重奏団+ピアノ(シンセサイザー)+ソプラノ岩井理花が演奏する。ティボドーは無声映画のためだけでなく現代の映画音楽も数多く手掛けている。
 フランス八重奏団は、クラリネット奏者のジャン=ルイ・サジョ(Jean-Louis Sajot)を音楽監督、細君の長沼由里子をコンマスに戴き、ヴァイオリン2、ヴィオラ、チェロ、コントラバス、クラリネット、ファゴット、ホルンで構成されている。
 サジョは、フランスのヌヴェール(Nevers)に生まれ、パリ国立高等音楽院を1等賞を得て卒業。リヨン・フィルハーモニー・オーケストラを経て、1976年にフランス国立管弦楽団に入団し、L.マゼール、L.バーンシュタイン、C.アッバド、R.ムーティ、W. サヴァリッシュ、E.ヨッフム、小澤征爾、C.デュトワ、K. マズアなどの下で活躍している。1978年から1996年までパリ・エコール・ノルマル音楽院で教鞭をとり、フランス八重奏団と共に数多くのコンサートを内外にて行った。
 長沼さんは、79年国際パガニーニコンクール第2位、81年国際ロンティボーコンクールの第3位の入賞者。練達のコンマスが束ねる躍動感溢れる演奏に期待したい。今回は、作曲者ティボドーの指揮で、歌手を含む10名のアンサンブルでオペラさながらに75分の映画を鑑賞すると当時に演奏を楽しむ訳だ。
 19世紀末のパリ、オペラ座の地下に住みついた謎の怪人。その歌声に学んで力を付けた女優。嫉妬した彼女の恋人…。貴重なモノクロームの映像と第一級の生演奏。これはもう、外せない。
 会場が、これまたユニークで、横浜・中華街の近く、山手の風致保全地区の一画に建つ、アジアで最も古いインターナショナルスクールのお洒落なホールだ。
会場への地図は、下記のURLで、
http://gmap.jp:80/shop-14053.html
演奏会の詳細は、以下のURLでご覧いただけます。
http://www.proarte.co.jp/c_detail.php?cate=6&fileid=207482
注:チラシは、右クリック、「リンクを新しいウィンドウで開く」で、拡大できます

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クァルテット・エクセルシオ
第17回
東京定期演奏会
西野ゆか(Vn)、山田百子(Vn)、吉田有紀子(Va)、大友 肇(Vc)
6/21(日)pm2:00090621
東京文化会館
小ホール

 日本では数少ない常設の弦楽四重奏団、クァルテット・エクセルシオ。昨暮、これまでソリストなど個人が受賞してきた新日鉄音楽賞フレッシュアーティスト賞を団体として初めて受賞した。その授賞理由はこうだ。
 1994年に結成以後、真摯に弦楽四重奏の研鑽を積み、近年特にベートーヴェンの弦楽四重奏曲に対して集中力のある充実した演奏をしている。まもなく15年を迎える活躍に対して、また、これからも自分たちの確固たるカルテット像を四人で築いていって欲しいという選考委員一同の願いを込め、本賞を授与する。
 創立の精神は、「3本の柱 《アウトリーチ》 《現代曲》 《定期演奏会》を中心に据えて、弦楽四重奏の楽しみを広く知って頂くため、演奏活動を全国で展開しています。定期演奏会では、ベートーヴェンの作品を必ず取り上げています。定期開始以来8年かけてその全作品を網羅、現在はその2巡目です」
 この正月、弦楽四重奏団としては世界でも例のないNPO法人となり、演奏活動が社会性を得ていく試みを本格化させている。今回の演目は以下の通り。
モーツァルト : 弦楽四重奏曲 第4番 ハ長調 K.157
ベートーヴェン : 弦楽四重奏曲 第6番 変ロ長調 Op.18-6
ベートーヴェン : 弦楽四重奏曲 第12番 変ホ長調 Op.127

 今回のコンサートの詳細は、下記のURLで、
http://www.millionconcert.co.jp/monthly2.html#_6
 新日鉄音楽賞については以下のURLでご覧いただけます。
http://www.nsc.co.jp/csr/music/prize/19.html
注:チラシは、右クリック、「リンクを新しいウィンドウで開く」で、拡大できます。

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2009年5月28日 (木)

高澤ひろみ…2009
ピアノ:高澤ひろみ
ヴァイオリン:山本友重0906192009
チェロ:山本祐ノ介
6/20(土)pm6:00
カザルスホール

 このところ、ピアノトリオが気になって、都合つく限り出向いている。今回の催しは、ピアニスト高澤ひろみが、チェロの山本祐ノ介氏と組んで、ヴァイオリンは毎回旬な逸材を迎えるというコンセプトで1993年にスタートした、いわば“高澤ひろみとその仲間たち”とも云うべきコンサート。
 高澤は、東京芸大附属高校から同大へ進学。現在、学芸大で後進の指導をする傍ら、津田、浜離宮、オペラシティ、紀尾井などの各ホールで、ソロ、室内楽、コンツェルトと、活発な活動をしている。
 常連ゲストのチェリスト山本祐ノ介は、両親ともに作曲家(山本直純、岡本正美)の家庭に生まれ、ピアノ、チェロ、作曲、指揮を学ぶ。高澤と同じ高校・大学を経て同大学院を修了後、東京芸術大学管弦楽研究部講師、同附属高校講師、都立芸術高校講師、ハレーストリングクァルテットチェロ奏者、東京交響楽団首席チェロ奏者などを経て、現在ソロチェリスト及び、指揮、作曲にて活躍中。
 今回の演目について高澤さん曰く。
 まず、チェロとのデュオ、コダーイの「ソナチネ」とバッハ作曲コダーイ編曲の「3つのコラール前奏曲」の2曲を据え、ヴァイオリンを加えたピアノトリオは、同じ東欧の流れで「スメタナ」、そしてベートーヴェンとしては思いがけずお茶目な第5番「幽霊」を選びました。2作品とも感情の起伏を感じていただければうれしいです。
 今回の特別ゲスト山本友重は現在、都響のコンマス。彼のHPによると、幼少の頃よりヴァイオリンを始めていたが、プロの道へ進むとは考えてもいなかった。その証拠に小6のときに出演したNHKの”600こちら情報部”では、「ヴァイオリンは一生の趣味としてこれからも続けて行きたい」などと話していた。…ところが中学3年の秋、才能教育研究会の全国選抜メンバーによる弦楽オーケストラに参加、旧東ドイツへ演奏旅行した際にオーケストラの魅力に取り付かれ、突如プロの演奏家への道を目指す事を決断。地元名古屋の菊里高校音楽科への受験を決める。も、受験に必要なソルフェージュなど全くしたことが無かったため、合格が危ぶまれたが辛くも入学…。続きは以下のURLでご覧ください。
http://www2u.biglobe.ne.jp/~tomokun/renew/index.html
お問い合せ:音楽事務所サウンド・ギャラリー 03-3351-4041
注:チラシは、右クリック、「リンクを新しいウィンドウで開く」で、拡大できます。

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秋山和慶指揮・読売日響 定期演奏会
R.シュトラウス「家庭交響曲」
6/15(月)pm7:00090615
サントリーホール

 いつも見慣れた読響のデザインに見えないチラシだ。梅雨前の爽やかな色遣いもあるが、何と云っても今回の指揮者、秋山和慶の和やかなポートレートが効いている。彼は東京交響楽団の顔。読響を振るのは、なんと30余年ぶりとのことだ。
 彼が振る今回の“家庭交響曲”を手勢の東響で聴いたのは、昨年正月だった。シリーズで通っていたので特にこの曲を聴くために選んだのではない。聴いたことのない“家庭…”、迂闊にもファミリーで楽しめる“おもちゃの交響曲”のようなものだと高を括って出掛けた。ご存知の方には笑われてしまいそうだが、いや、全く正反対の凄い曲なのだ。チラシ裏面に「彼の十八番とも云える<家庭交響曲>、その複雑に入り組んだスコアから絢爛かつ緻密な音のドラマを引き出してくれるだろう」とある。まさにその通り。私は、こう思ったものだ。ベートーヴェンに聴かせたい。もし彼が聴いたらビックリ仰天、腰を抜かして椅子から転げ落ちてしまうに違いない。
 もうひとつの組曲<町人貴族>は初めて聴く曲だが、小編成オーケストラのための曲で、ピアノ・パートには三浦友理枝が登場する。「旋律美と七色に変化する音色で魅了する三浦が、読響の名手たちと起こす美しい化学変化にもご期待ください」とある。…これも、いつもの読響のチラシにはない“ウリ”。これはもう、行って確かめるしかあるまい。
http://yomikyo.or.jp/2008/10/483-1.php
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2009年5月27日 (水)

吉田 
J.S.バッハ オルガン作品 全曲演奏会 第10回
6/13(土)pm7:00090613
カザルス
 ホール

 多作の大バッハが大得意とするオルガン曲は全部で250曲あるという。その“全曲演奏”という長大なシリーズは、なんと吉田恵さんのこの演奏会が日本では初めてなのだ。2004年12月にスタートして今回がちょうど10回目。
 訳あって、今回の話の前に、その後の予定をお知らせしたい。第11回が今年12月5日、第12回が来年3月13日。これを持って、この全曲演奏会は完結する。ギリギリ、滑り込みセーフなのだ。何がというと、会場のカザルスホールを使えるのが来年3月いっぱいだからだ。しかも、である。このカザルスホールのオルガンは、バロック様式オルガンといわれるタイプで、バッハ時代のオルガン曲を弾くために作られた特別な作りで、ホールの創立10周年を記念して、1997年にドイツの名匠ユルゲン・アーレント製作の逸品が設置された。
 吉田さんは、東京藝大オルガン科・同大学院修士課程修了後、ハンブルグ音楽大学を卒業。1991年、ブルージュ国際オルガンコンクールでバッハ・モーツァルトプライスを受賞。翌年には北ドイツ室内楽シリーズに出演、CDのライブ録音に参加し、J.S.バッハ・ライプツィヒ・コラール全曲演奏を北ドイツ・ベルゲドルフで行った。翌93年、J.S.バッハ・トリオ・ソナタ全曲演奏会を修士課程の研究演奏会として行っている。
 94年から日本でのコンサート活動を開始し、札幌、盛岡、新潟、静岡、愛知、宮崎各地のコンサートホールでの公演のほか、サントリーホール、カザルスホール、東京芸術劇場、府中の森芸術劇場、武蔵野市民文化会館などでも公演。98年、愛知県立藝術大学にてJ.S.バッハ・クラヴィーア練習曲集第3巻の公開講座と演奏会を行う。まさに、大バッハのオーソリティなのだ。
 98年4月から2002年3月まで新潟市民芸術文化会館の専属オルガニスト、06年4月から今年3月までミューザ川崎シンフォニーホールのオルガニストを務めた。この間の04年12月にカザルスホールでの全曲演奏会シリーズを開始。好評を博している。現在、愛知県立藝術大学講師、聖グレゴリオの家教会音楽本科講師、日本大学藝術学部音楽学科講師。
 吉田さんが、どんなにカザルスホールのオルガンに相応しい奏者か、お分かりいただけたでしょうか?
 今回の演目は主催者のHPでご覧いただけます。
http://www.soundgallery.jp/concerts/090613_yoshida.html
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2009年5月26日 (火)

クヮトロ・ピアチェーリ 第6回 定期演奏会
QUATTRO PIACERI  Shostakovieh Project Ⅵ
1stヴァイオリン 大谷康子 090530
2ndヴァイオリン 齋藤真知亜
ヴィオラ 百武由紀
チェロ 苅田雅治

5/30(土)pm3:00
王子ホール
(東京)
5/31(日)pm3:00
宗次ホール(名古屋)

 ショスタコーヴィチの弦楽四重奏曲全15曲に取り組んでいるオオモノ4人の定期演奏会。定期演奏会を開始する前の2006年3月、日本演奏連盟の都民フェスティバルでデビューという幸運なスタートを切った。当時の案内にこうある。
 かねてより音楽的にも人間的にも共感、信頼しあっていた4人が集まって、2005年、新しい弦楽四重奏団を結成しました。いずれも国内のオーケストラや室内楽の分野で、なくてはならない存在として知られている4人が本格的にカルテットとして活動するのです…
 楽団名のクヮトロ・ピアチェーリは、イタリア語の「喜び、楽しみ」をあらわす「piacere ピアチェーレ」の複数形。「音楽の楽しさ、演奏する喜びをお伝えできる弦楽四重奏団でありたいと願っています」
 メンバーが重鎮というだけでなく、演目もヘビーだ。ショスタコーヴィチの弦楽四重奏曲に加えて邦人の作品と海外の“旬・もっともホットな作家”という三本柱で貫かれている。
 今回、とうとう美女二人のほほえみに惹かれて参上するのは、例のお披露目、演連のプレ公演で聴き損なっているショスタコの第2番が演奏されるからだ。第2番は1944年、友人の作曲家ヴィサリオン・シェバーリン(1902-63)に献呈されている。「第二次世界大戦のまっただ中にあっても失われなかった創作意欲、同時代に生きた友への友情…、いま手にする楽譜に、そうしたドラマが書かれている訳ではありませんが、音符の中に芸術家の熱い思いを感じながら演奏したいと思います」
  「今年は早世した矢代秋雄さんの生誕80年という記念の年。氏は寡作で作品数は多くありませんが、いずれも高い完成度を示しています。弦楽四重奏曲(1955年)も20代の作品とは思えない豊潤な響きに驚かされます」
 穴をあけたロール紙をセットすると自動的に音が鳴るという自動ピアノをご存知でしょうか? この自動ピアノを使って人間業では為し得ない複雑な音楽を数多く作曲したことで知られるナンカロウ。1912年アメリカ生まれの彼の弦楽四重奏は3曲あるが、今回は自動ピアノに熱中する前に書いた第1番(1945年)を取り上げる。もちろん生身の弦楽器奏者のために作曲された作品だ。
 メンバーのプロフィールや演奏会の詳細は以下のURLでご覧いただけます。
http://www.tokyo-concerts.co.jp/index.cfm?lang=jp&menu=concerts.2009053001
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2009年5月21日 (木)

市坪俊彦ヴィオラリサイタル
ヴィオラとともに四半世紀…原点へ
6/5
(金)pm7:00090605
Hakujuホール

 数年前、木曽福島で8月下旬に催される音楽祭に3年ほど通った。最終日の打ち上げで、名だたる出演者と懇談できる無礼講が楽しみなのだが、ちょうど木曽音楽祭が30周年を迎えるころだったので賑わいはひとしおだった。その宴席で真面目一方に見えるヴィオリスト市坪俊彦さんの人となりに触れることができた。
 童顔に見える彼だが、ヴァイオリンからヴィオラに転向して早25年とのこと。当時の戸惑いをこう吐露している。
「カルテットやオーケストラでのヴィオラの存在の大きさは充分に分かっていても、ピアノとのデュオや、コンチェルトってどのくらいあるのだろう…その杞憂を払拭し、転機となった3曲を今回の演目としました。それは、ブリテン、シューベルト、ショスタコーヴィチです」
 母国イギリスの先輩作曲家の、はかなくも美しい旋律をヴィオラに託したブリテンの「ラクリメ」、大好きな街ウィーンの香りが色濃く漂う傑作をヴィオラで奏でる喜びをかみしめることができるシューベルトの「アルペジョーネ」、波乱に満ちた生涯の最後を飾る楽器としてヴィオラを選んだショスタコーヴィチの「遺作」、ヴィオラ弾きにとってかけがえのないこれらの名作の素晴らしさを存分に味わっていただけたらと思っております。
 東京藝大附属高校から同大大学院修了と藝大育ち。在学中に東京文化会館やNHKなどのオーディションに合格し、藝大の安宅賞受賞、藝大オケとバルトークの協奏曲を協演して注目された。澤弦楽四重奏団を皮切りに弦楽四重奏に傾注、イェルク・デムスら巨匠との共演も果たし、現在、紀尾井シンフォニエッタ東京や東京クライスアンサンブルのレギュラーを務めている。
問合せ:テンプリント03-3263-7728
チケット申込み:03-5355-1280

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2009年5月20日 (水)

E・カニングハム記念 青少年音楽協会 創立70周年記念
ヤング・ピープルス・コンサート
「世界の国々を音楽で結ぼう」

6/20(土)pm2:00090620
学習院創立百周年記念会館

 社団法人E・カニングハム記念青少年音楽協会は、今からちょうど70年前の1939年にエロイーズ・カニングハム女史によって設立された。非営利団体で、「視聴覚障害者を含むあらゆる国籍の若い人たちの人生を、音楽を通して豊かにする」ことに献身している。
「子どもたちに生のオーケストラでよい音楽を聞かせたい」と、太平洋戦争時の数年間を除いて「子どもでも楽しく聞けるようなコンサート」を企画。中高生を招いて行う「青少年シンフォニーコンサート」や、小中学生を対象とした今回の「ヤング・ピープルス・コンサート」など、女史が2000年に百一歳で亡くなった後も、その意志は受け継がれている。
 カニングハム女史は、1899(明治32)年生まれのアメリカ人。宣教師の両親とともに2歳の時に来日した。協会を設立したのは40歳のときで、第1回の「若き人々のための交響楽演奏会」は日比谷公会堂で開かれた。斉藤秀雄指揮、新交響楽団(現・NHK交響楽団)の演奏だった。
 来日以来、彼女が日本を離れたのは、アメリカの大学で音楽を学ぶ間と太平洋戦争の間だけ。戦後は1948年に協会の活動を再開した。
 今年のテーマは、タイトルに掲げた「世界の国々を音楽で結ぼう」。欧米10カ国の音楽を演奏し、最後に日本で締めくくって、11カ国を音楽で結ぶという趣向だ。
 アメリカ(キャンディード序曲)、イギリス(グリーン・スリーヴスによる幻想曲)、ドイツ(真夏の夜の夢より)、フランス(アルルの女より)、イタリア(ラ・ジョコンダより)、オーストリア(ポルカ)、ハンガリー(ハンガリア舞曲)、チェコ(スラブ舞曲)、フィンランド(フィンランディア)、ロシア(仮面舞踏会より)、日本(外山雄三「管弦楽のためのラプソディー」)。
 どこかで聞いたことのある超名曲を生演奏で聴く。この醍醐味(だいごみ)をぜひとも体験してほしい。
 指揮とお話は三石精一、演奏は東京ニューシティ管弦楽団、それに毎回彩りを添えてくれるサイガバレエ(主宰・雑賀淑子)。三石さんは東京芸術大指揮科の第一期生という重鎮で、女史のあとを継いで協会長も務めている。    
 協会の実務を担当している雑賀さんが、アンコールに用意しているサプライズをチラっと明かしてくれた。「筑波大附属聴覚特別支援学校の耳の不自由な小学生11人が体で音を受け止めて自ら表現し、皆さんを驚かせます。ご期待ください!」
 会場は、学習院目白キャンパスの正門を入ってすぐにある。客席千百人の落ち着いたホールだ。
http://www.mfy.or.jp/
チラシは、右クリック、「リンクを新しいウィンドウで開く」で、拡大できます。

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2009年5月17日 (日)

渡辺健二 ピアノリサイタル
6/4(木)pm7:00
東京文化会館 小ホール090604pf

 去年の同じ時期に、このコラムで、このように書いた。
 演奏者名、演目、日時と場所しか書いてない。裏面は白紙のチラシ。でも、写真の笑顔に見覚えがある。そうだ、藝大120周年記念のイベントで話題になった往年のスクエア・ピアノ。そのお披露目の記者会見の席で、試奏した藝大の副学長さんだ。
「リサイタルは、1983年にハンガリー留学を終えて帰国した翌84年から毎年行っています」 という。昨年は秋葉原通り魔事件直後の公演となった。最初に、唯一女性の被害者となった藝大4年生に哀悼の意を現すと挨拶し、小品を叩きつけるように弾いた。演奏を始めるに際して澱を流す必要があったのだろう、“激怒”を感じさせる逸品だった。
 留学先のリスト学院でリストに傾倒し、伝道師リストを知らしめようと務めている渡辺さん。今年の演目について曰く。
 20年ぶりにブラームスの「ヘンデル変奏曲」を取り上げます。また、リストの「メフィストワルツ」を、その出版(運指・演奏への助言)を機会に、他のワルツ2曲とともに披露させていただきます。それに、ベートーヴェンが得意とした即興を彷彿とさせる「幻想曲」と合わせ、<形を創りあげることと、枠からはみ出すことのおもしろさ>を、譜面をおいてじっくりと楽しみながら演奏したいと思っております。
http://www.proarte.co.jp/c_detail.php?cate=2&fileid=203439
注:チラシは、右クリック、「リンクを新しいウィンドウで開く」で、拡大できます。

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2009年5月13日 (水)

中野真理 室内楽演奏会Ⅱ
6/9(火)pm7:00090609
浜離宮朝日ホール

 東京音大の研究科を修了後、ボストン大芸術学部に留学したフルーティストの中野真理さんは、1980年にボストン・ポップス・ソリスト・コンクールに優勝し、ボストン・ポップス・オーケストラと共演。その後国内各地でリサイタル、内外のオーケストラとの協演、3枚のCDもリリースし、今ではフルートコンクールの審査員も務めている。その中野さんの「いつか管のアンサンブルをやってみたい」という念願が叶ったのは昨年のことだった。
 オーボエは読響首席の蠣崎耕三、クラリネットがN響の松本健司、ファゴットがN響首席の水谷上総、ホルンが新日フィル首席の吉永雅人、ピアノがアンサンブルofトウキョウの梅村祐子。
「オーケストラなどで一緒に仕事をしたことのある名手たちと、長年の仲間のピアニストに声をかけ、このメンバーが成立しました。4名が東京音大講師という、つながりもあります。メンバーの実力、音楽性、人間性、その全てが興味深く、昨年4月に第1回演奏会を開き、とても幸福な時間を過ごすことができました」
 第二弾、今回の演目について中野さん曰く。
「全員で演奏するテュイレ作曲の<六重奏曲>は、ロマンティックで聞きごたえのある名曲です。<展覧会の絵>は木管五重奏での挑戦で、新たな音色の世界を出せれば…と思っています。そのほか、プログラムに変化をつけるため、トリオ、クヮルテットでおしゃれな曲を入れました。異なる5つの管楽器の音色の混ざり合い、やりとりの楽しさなどを、響きのよい浜離宮朝日ホールで客席の皆様と共有てきたら幸いです」
[申込み・問い合わせ]サウンド・ギャラリー:Tel03-3351-4041
http://www.soundgallery.jp/concerts.html
注:チラシは、右クリック、「リンクを新しいウィンドウで開く」で、拡大できます。

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2009年5月12日 (火)

ヴィオラスペース2009vol.18
ガラ・コンサート
<‭世界屈指のヴィオリストによる饗宴>090525
5/25(月)pm7:00
5/29
(金)pm7:00
紀尾井ホール

 世界でも希なヴィオラの祭典「ヴィオラスペース」、その第18回の今年は、何と“国際ヴィオラコンクール”を開催するに至った。その審査の日程などは、既に先月末に告知した。
 今回は、その審査のために来日したヴィオリストらによる、ガラコンサートの演目を紹介したい。他では聴けない希な曲も多く、二日目には日本初演が2曲あり、バッハの無伴奏ヴァイオリンソナタを川本嘉子がヴィオラで弾く公演も。シューベルトの「アルペジョーネソナタ」を初日にヴィオラ、二日目にチェロと、聞き比べも楽しめる。
第一夜:5/25 「無伴奏からアンサンブルまで」
☆J.S.バッハ:ブランデンブルク協奏曲 第6番
佐々木亮/鈴木康浩(ヴィオラ)、他
☆西村 朗:無伴奏ヴィオラソナタ 第1番<旋回舞踊>
ガース・ノックス(ヴィオラ)
☆マレ:スペインのフォリア  
ガース・ノックス(ヴィオラ・ダモーレ) 多井智紀(チェロ)
☆ドルジーニン:2本のヴィオラのためのデュオ
店村眞積/今井信子(ヴィオラ)
☆ディル:序奏とアンダンテ 作品5
菅沼準二/小峰航一/佐々木亮/廣狩亮(ヴィオラ)、他
☆クルダーグ:「サイン、ゲーム、メッセージ」より
トーマス・リーブル(ヴィオラ)
☆シューベルト:アルペッジョーネソナタ イ短調
トーマス・リーブル(ヴィオラ) 関谷由美(ピアノ)

第二夜:5/29 「ソナタと協奏曲」
☆ブルッフ:ロマンス 作品85
馬渕昌子(ヴィオラ) 原田幸一郎(指揮) 桐朋学園オーケストラ
☆ボーエン:幻想曲 作品54
川崎雅夫(ヴィオラ) フランソワ・キリアン(ピアノ)
☆シューベルト:アルペッジョーネソナタ イ短調
堤剛(チェロ) 野平一郎(ピアノ)
☆J.S.バッハ:無伴奏ヴィオラソナタ ヘ長調
 (原曲:無伴奏ヴァイオリン・ソナタ第3番)

川本嘉子(ヴィオラ)
☆L.スミット:ヴィオラ協奏曲(日本初演)
ジャン・シュレム(ヴィオラ) 原田幸一郎・指揮:桐朋学園オーケストラ
☆B.オリヴェロ:Neharót Neharót(川よ、川よ) ~ヴィオラ・ソロ、アコーディオン、打楽器と弦楽合奏、テープのための(日本初演) 
キム・カシュカシアン(ヴィオラ)、御喜美江(アコーディオン)、池上英樹(打楽器)、原田幸一郎・指揮:桐朋学園オーケストラ

http://musicalacarte.cocolog-nifty.com:80/blog/2009/04/post-7f18.html
http://www.tivc.jp/
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2009年5月11日 (月)

松山冴花/津田裕也 デュオ・リサイタル
Vn:Mtsuyama Sayaka / Pf:Tsuda Yuya
5/20(水)pm7:00090520vn
トッパンホール

「飛翔する才能! 仙台国際コンクールの優勝者たち」と謳ったコンサート。ヴァイオリンの松山冴花は第2回2004年の覇者。ピアノの津田裕也はこの年は優勝を逸し、3年後の第3回に意地を見せた。
 松山は1980年西宮市に生まれ、90年に両親とニューヨークに渡り、ジュリアード音楽院カレッジに入学し、1999年学士号取得、2005年修士課程修了とあるが、15歳の1995年に早くも、第2回若い音楽家のためのチャイコフスキー国際コンクール第2位、及びチャイコフスキー作品最優秀演奏者賞82を受賞と、その技量が認められている。
 津田は82年、仙台に生まれ、2005年東京藝大を卒業し大学院修士課程に進学。07年、前述の仙台コンクール受賞後にベルリン芸術大でパスカル・ドヴァイヨン氏に師事し研鑽を積む。藝大在学中にピアノトリオ「Accord」を結成し、国内各地で演奏活動をおこなっている。
 二人ともこれまで別々の道を歩んできたが、このほど、デュオを結成し、今月初CDをリリース(ナミ・レコード)。今回のデュオ・リサイタルは、その記念コンサートなのだ。
 リサイタルでも弾かれるブラームス1番とフランクのソナタを、届いたばかりのCDで聴いた。どちらも若さや華麗さだけでは済ませられない音楽性が求められる曲だが、まだ20代の若者の演奏とは思えない端正な演奏なのに驚かされた。まず、ブラームスでは、ヴァイオリンの艶やかな音色とピアノの粒立ちの良さに惹きつけられる。そして、得てして荒々しさがむき出しにされがちなフランクでも、沈着ささえうかがえるのだ。このフランクのソナタは、名ヴァイオリン奏者イザイの結婚祝として彼に献呈され、1886年新婚のイザイ夫妻が初演したという。
 今回のリサイタルでは、ベートーヴェンの第5番「スプリング・ソナタ」も弾かれる。これは、もう期待せずにはいられない。
http://www.hirasaoffice06.com/ 
注:チラシは、右クリック、「リンクを新しいウィンドウで開く」で、拡大できます。

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2009年5月10日 (日)

岡井直子ピアノトリオ演奏会
ヴァイオリン:磯野順子 チェロ:西内荘一

6/6(土)pm7:00090606_2
王子ホール

 クラシック音楽でピアノトリオを聴く機会はそれほど頻繁ではない。曲目もさほど多くはないそうだ。弦楽四重奏団のほうが遙かに多いだろう。かくいう私も、懇意のヴァイオリニストが、昨年、結成したのを機に聞くようになったばかりだ。
 今回ご紹介するトリオは、名称からお判りでしょうが、ピアニストの岡井さんが中心だ。
「学生時代からずっと室内楽がとても好きでした。なかでも、それぞれの楽器がそれぞれの役割を果たさなければならないピアノトリオに強い魅力を感じていました」と岡井さん。トリオのメンバーは経歴を拝見すると、桐朋学園の同窓、斎藤秀雄の門下生だ。
 ヴァイオリンの磯野さんとチェロの西内さんは、1977年、メンデルスゾーンコンクールのピアノトリオ部門で第1位、ジュネーブ国際コンクールのピアノトリオ部門で1位なしの2位という実績を持つ。
 このトリオが組まれたのは2001年。その年の9月に初舞台を踏んだ。「音楽的な思いが同じ方向を向いているからでしょう、その後、ほぼ1年おきに開催しています」。 桐朋の“斎藤塾”の絆が、形になって現れているといえよう。
 選曲は、いつも軸になる曲を岡井さんが提示して二人に検討してもらうのだという。初めの頃はラヴェルなどフランスものの名曲も取り上げたが、ほぼ一貫してドイツ音楽が中心だそうだ。
 今回の選曲は、「モーツアルトのトリオで未だ演奏していない曲と、二度目の演奏ですが私が大好きなシューマンの幻想小曲集。そしてもう一曲は紆余曲折の末にブラームスとなりました。…この演目でゆったりと楽しんで頂けたら最高です。演奏が終わって、もっと聴きたいと思って頂けるようなら、もっと最高です」。
申込み・問合せ:Tel 03-3351-4041(サウンド・ギャラリー)
http://www.soundgallery.jp/concerts.html
注:チラシは、右クリック、「リンクを新しいウィンドウで開く」で、拡大できます。

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2009年5月 6日 (水)

和波孝禧 アフタヌーンコンサート Vol.21
ピアノ・トリオの魅力=チェロの岩崎洸氏を迎えて
6/14(日)pm2:00090614
東京文化会館小ホール

「私の大学時代の同級生で、日本とアメリカを拠点に活躍を続けておられるチェリストの岩崎洸さんをお迎えし、土屋美寧子と3人で、ピアノトリオ+ソナタという、格調の高い作品を集めたプログラムをお届けいたします」…いつも明るい口調でお話しされる和波さんだが、今回のメッセージは、和波さんとしては、ちょっと昂揚気味です。
 「ピアノトリオは、3人がそれぞれの主張を繰り広げながら一つの音楽を作っていくところに、大きな魅力があります。土屋美寧子と私は、通常デュオで演奏することが多いのですが、高い実力と豊富な経験を持つ岩崎さんのチェロを加えて、私たちの音楽の可能性が大きく広がるに違いないと、とても楽しみにしています。力を合わせて皆様にお楽しみいただける魅力的な音楽を創造したいと思っております」
 いつもは若手の共演者を迎えてのアフタヌーンなのだが、今回は和波夫人のかねてからの願いが叶って、“念願のトリオ”が実現。没後200年のハイドンと、トリオの最高峰とも云えるベートーヴェンの「大公」を披露する。
 桐朋学園大学で和波さんと同級だった岩崎さんは、高校1年の時に日本音楽コンクール1位と、その時すでに“眩しい存在”だったという。「こうちゃん」「たかちゃん」と呼び合える掛け替えのない交友については下記のHPでご覧ください。
 その数年後、イタリア・シエナの夏期講習で偶然一緒になり、締めくくりの発表会で、それぞれドビュッシーのソナタを弾いた。今回はその時の曲も取り上げ、文字通り“旧交を温める”こととなった。
 「もちろん、いつもの“アフタヌーンコンサート”ですから、お話しを交えながらのアットホームな演奏会です。できれば岩崎さんも引き込んで少年時代の思い出話もしてみたいと目論んでいます。音楽のお好きな方はもとより、「クラシックはちょっと」と敬遠気味のご家族やお知り合いも是非お誘い合わせのうえ、日曜の午後を私たちのコンサートでお過ごし下さいますよう、ご案内申し上げます!」
http://www.music-wanami.com/concert/index.html
注:チラシは、右クリック、「リンクを新しいウィンドウで開く」で、拡大できます。

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