無料ブログはココログ

« | トップページ | »

2009年8月 4日 (火)

東京室内歌劇場第123回定期公演
ヒンデミット『往
きと復かえり』(ドイツ語上演)
マイケル・ナイマン『妻を帽子と間違えた男』
9/5(土)pm6:00         (英語上演)日本初演
9/6(日)pm3:0009090506
第一生命ホール

《往きと復り》は、パウル・ヒンデミットが1927年、32歳に書いた実験的な室内オペラの代表作で、台本の元はイギリスのレヴューのスケッチとのこと。ちょうど映画が新しい芸術として登場し、オペラを旧いジャンルとして脅かすようになっていたころ、オペラがそれに一矢報いようとした。
 妻の浮気を知った夫が銃で彼女を殺してしまうが、神様の力で蘇るという筋書きだが、フィルムの逆回しの技術を、実際のオペラの舞台に持ち込んで、フィードバックの形で逆に進行する。と、どんな珍妙なストーリーができあがるのだろうか。バーデン=バーデンの現代室内音楽祭における室内オペラ特集で初演されたというから、まさに東京室内歌劇場にうってつけ。往きと復り合わせても10分ほど、短いながらもピリリと薬味の利いた一幕ものの小作品だ。
 オーケストラは、フルート、クラリネット、サックス、ファゴット、トランペット、トロンボーンの管楽アンサンブルにピアノ2台(しかも4手!)とハルモニウムという変わった編成だ。

《妻を帽子とまちがえた男》(1987)は、脳神経の異常で、モノを正常に見る能力に欠けた男性の話。大学教授の主人公は、シューマンをこよなく愛すバリトン歌手でもあり、妙に明るいながらも、懸命に病気と闘っているオジサン。彼もわれわれの社会のちゃんとした構成員だと、作曲者ナイマンはしっかりと聴き手の脳裏に焼き付ける。そのとき、彼のミニマル手法は驚くべき効果を上げるている。やはり1幕もので上演時間は約1時間。
 原作者は神経学者のオリヴァー・サックス。映画『レナードの朝』の原作者でもあります。作曲者のナイマンはピーター・グリーナウェイ監督の数々の映画やジェーン・カンビオン監督の『ピアノ・レッスン』でも音楽を担当した人気現代作曲家。
 オペラの中で、シューマンの《詩人の恋》の一節<ぼくは恨みはしない>がそのまま引用されているが、来年のシューマン生誕200年にオペラ<ゲノヴェーヴァ>の日本初演を予定している当劇団の、この作曲家に捧げるちょっと早めのオマージュとか。
 オーケストラは、一転して、 第1ヴァイオリン、第2ヴァイオリン、ヴィオラ、第1チェロ、第2チェロの弦5部にハープとピアノという編成だ。こちらも全1幕で約1時間の舞台だという。
 両公演の出演者や指揮者、演出家については、同歌劇場のHPでとくとご覧ください。
http://www.chamber-opera.jp/cgi-bin/newest.cgi?page=shownewestdata&id=53
注:チラシは、右クリック、「リンクを新しいウィンドウで開く」で、拡大できます。

.

« | トップページ | »

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

« | トップページ | »