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2010年1月31日 (日)

Vnリサイタル 絶妙のプログラミング
森下幸路ヴァイオリンリサイタル(1/30)

 マスコミをにぎわすタレントの中にも逸材はいるだろう。が、そうした騒ぎとは別の世界で淡々とクラシック音楽を披露している秀逸な演奏家はいる。その一人、森下幸路のヴァイオリンリサイタルを聴いてきた。
 デビュー10年から毎年正月に東京文化会館の小ホールでリサイタルを開催し、気がつけばそれから13年。でも未だに「ベートーヴェンのソナタはまだ早いかも…」と熟慮しつつ、今年、第9番の「クロイツェル」に挑んだ。
 この“Music a la Carte”で年明け1/6にオススメ公演として告知している公演だが、
http://musicalacarte.cocolog-nifty.com/blog/2010/01/post-e040.html
 この時は“5番「春」と9番「クロイツェル」の2曲が聴ける”と、お徳用コンサートとも取れるような書き方をしている。が、当日プログラムノーツを読んでビックリ、聴いてビックリの、感動モノのイベントなのでした。
 彼が、弾き手の精神力が問われる大曲で、文豪トルストイがこの曲に触発されて「クロイツェル」という小説を書いてしまった…、「9番」という威圧感さえ…といっているが、聴き手にとっても傑作「春」と併せて2曲聴くには集中力が要求される。
 ところがどうだろう。オープニングの「ロンド ト長調」は知らずに聴いたらモーツァルトの曲に聞こえてしまうシンプルで軽快な小品。次いで弾かれたのは何とモーツァルトがフランスのシャンソンをテーマに書き上げた「12の変奏曲」。「春」が登場するのはその次。彼が「学生のとき試験で弾いた初めてのベートーヴェンのソナタ」なのだそうで、「美しさのあまり、情に流されることなく弾くのは難しい。普遍的な筋を問われる作品で僕の生涯のバイブル」と。
…あれよあれよという間に、休憩。
 後半は、ベートーヴェンがモーツァルトの歌劇フィガロの結婚のアリアを主題にした12の変奏曲から始まった。日頃、大阪シンフォニカーの首席ソロコンマスの席を温めている彼。歌劇のオケピットでも弾くそうだが、「舞台上の歌い手さんとの一体感は一度味わったら病みつきになる…今日はピットから舞台に…たまには僕にも歌わせて」
 と、軽快なノリで始まり、緊張する間もなく本命「クロイツェル」の聞き知った旋律が始まっている。
 2つの名曲ソナタ、集中力が途切れるどころか、引き込まれ魅せられて、気がついたら終わっていた。
 これぞ“プログラミングの妙”。聴いてもらいたい曲を聴いてもらうためには工夫が要る訳だ。脱帽。
 加えて、当日配布のプログラム、彼のご挨拶とプログラムノーツの読みやすいこと。開演20分前に読み始めたが、開演までにトイレに行く余裕があった。
プロフィールは、以下のURLで、ご覧ください。
http://www.sym.jp/photo_mem/morishita.html

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2010年1月29日 (金)

マーラー7番<夜の歌> セゲルスタム/読響
2/19(金)pm7:00
サントリーホール

 シベリウスのヴァイオリン協奏曲に目がない私、既に松山冴花を迎えての、読売日響のオール・シベリウス・プログラム(2/6・7)は配信済みだ。もう一つ「セゲルスタムの自作初演」の名曲シリーズ(2/12・13)も、我が家のウェイクアップ・ミュージック「ハイドン/トランペット協奏曲」がプログラミングされているので見逃すはずがない。でも、セゲルスタムはこの2月、定期演奏会にマーラーの7番も振る。…“毒喰くわば皿まで”…
100219
注:チラシは、右クリック、「リンクを新しいウィンドウで開く」で、拡大できます。
 フィンランドを代表する作曲家にして指揮者セゲルスタムは今年、脂の載った66歳。ストックホルム王立オペラ、ヘルシンキ・フィル、シベリウス・アカデミーという経歴でシベリウスのオーソリティとされているが、彼にはデンマーク国立放送響と録音したマーラーの交響曲全集のCDがあるという。その実績をかわれて、読響とは1998年12月に第5番、2001年2月に第1番〈巨人〉と第9番、06年1月には第2番<復活>を振っている。今回の7番は、5番から始まる歌なしの管弦楽3部作を締めくくる交響曲で、楽器の編成はカウベルやギター、マンドリンまで登用され大型化している。個性派の巨匠セゲルスタムがどうさばくのか興味は尽きない。
http://yomikyo.or.jp/2008/10/490-1.php

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2010年1月28日 (木)

プロジェクトQ[第7章]
メンデルスゾーン生誕200年記念

若いクァルテット、メンデルスゾーンに挑戦する
2/11(木・祝) 紀尾井ホール小ホール
pm1:00・メンデルスゾーン弦楽四重奏曲全曲演奏会
pm6:00・メンデルスゾーン弦楽四重奏曲全曲演奏会100211

「プロジェクトQ」は2001年、若いクァルテットの発掘と育成を目的として発足したクァルテット振興プロジェクト。ベートーヴェン全曲(17曲/11組参加)でスタートし、バルトーク全曲(6曲/6組参加)、シューマン&ブラームス全曲(6曲/6組参加)、モーツァルト「ハイドン四重奏曲」全曲演奏(6曲/6組参加)、ベートーヴェン作品18全曲(6曲/6組参加)、昨年はハイドン「エルデーディ四重奏曲」(6曲/6組参加)に取り組んできた。そして、2009年度は生誕200年を迎えたメンデルスゾーンの全7曲の弦楽四重奏曲をテーマに開催している。
 昨年11月-12月にかけて、ジュリアード弦楽四重奏団、上海クァルテット、原田幸一郎、原田禎夫、ゲヴァントハウス弦楽四重奏団を講師に公開マスタークラスを実施。今年1月のトライアル・コンサートを経て、いよいよ2月11日にメンデルスゾーン弦楽四重奏曲全曲演奏会でその成果を発表するに至った。21世紀を担う若いクァルテットたちの挑戦だ。
 1809年ハンブルク生まれのフェーリクス・メンデルスゾーン・バルトリディは、9才でピアニストとしてデビューし、12才の時72才のゲーテに出会う。1曲目の弦楽四重奏曲を作曲したのは1823年、14歳の時。この年のクリスマスに、彼の偉業として称えられるバッハ復興の契機となった「マタイ受難曲」のスコアをプレゼントに貰ったという。26歳でライプツィヒのゲヴァントハウス管弦楽団の指揮者となり、34歳の時、ライプツィヒ音楽院を設立し、院長を務める。音楽院にはシューマンを作曲の講師として迎え、親交を結んだ。
 メンデルスゾーンは、ベートーヴェン、シューベルトの後を継ぎ、ドイツ・ロマン派の代表的な作曲家として、ブラームスやシューマンとともに素晴らしい弦楽四重奏曲の作品群を遺している。メンデルスゾーンの最後の弦楽四重奏曲は、彼の死の2カ月前に書き上げられている。2009年は生誕200年にあたる。メンデルスゾーンが14歳から38歳までの間に書き上げた7曲の弦楽四重奏曲で作曲家の軌跡を辿ることができる得難い催しだ。
催しの詳細は主催者のHPで、
http://www.tvumd.com/concerts/file/file/projectQ7_concert.htm
出演者の略歴は以下のURLで見られます。 
http://www.tvumd.com/concerts/file/file/projectQ7_member.htm
注:チラシは、右クリック、「リンクを新しいウィンドウで開く」で、拡大できます。

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2010年1月27日 (水)

田中千香士記念コンサート
“ちかしオーケストラ”・FINAL

指揮:広上淳一
2/10(水)pm8:00
東京芸術劇場100210

 田中千香士を慕う音楽家たちが結束して生まれた“ちかしオーケストラ”。その第2回、70歳のバースデーコンサート直前に急逝した恩師を偲ぶのがこのコンサート。前回は指揮者なしでメンデルスゾーンの「イタリア」だった。これを最後にするという今回は、広上淳一指揮で師の願いを叶えようとベルリオーズの「幻想交響曲」。前回は44人だったが、“ちかしオーケストラ・FINAL”に馳せたのは、コンサートマスター豊嶋泰嗣以下77人。これまでリサイタルやアンサンブル、オーケストラの演奏会で出会っている演奏家の名が連なっている。インターネットで「田中千香士」と検索すると師を悼むブログが次々と現れる。“ちかし先生”が如何に慕われていたか知ることになる。
 1939年東京生まれ、ヴァイオリン奏者だった父親の田中詠人に手解きを受ける。50年全日本学生音楽コンクール1位。53年、現日本音楽コンクール1位、55年パリ国立高等音楽院留学し首席で卒業。、55年パリ国立高等音楽院留学し首席で卒業。62年帰国後、京都市響コンマスを経て79年まで13年間N響のコンマスを務めた後、ソリストとして様々な楽団と共演、室内楽では田中千香士弦楽四重奏団、田中千香士合奏団を主宰。指揮者としても活躍する傍ら2004年まで東京藝大教授として後進の指導に当たる。母は声楽家の田中伸枝。姉はピアニストの田中希代子という音楽一家。
申込み:ミリオンコンサート協会 Tel 03-3501-5638
http://www.millionconcert.co.jp/monthly2.html#_2 
注:チラシは、右クリック、「リンクを新しいウィンドウで開く」で、拡大できます。

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日比谷公会堂 開設80周年記念事業
あのときの感動を再び
かつて音楽の殿堂と謳われた日比谷公会堂で戦時下の
1944年3月15日と16日に演奏されたN響の公演を再現

3/15(月)pm7:00100315
日比谷公会堂

 チラシ裏面に「66年前に響いたN響」と題して以下のようなコメントが載っている。
1944年3月15日NHK交響楽団第254回定期演奏会が日比谷公会堂で行なわれました。
指揮:尾高尚忠
ヴァイオリン:巌本真理

・蓑作秋吉:小交響曲
・ベートーヴェン:
  
ロマンス第1番、第2番
・チャイコフスキー:
  交響曲第5番 ホ短調

 戦時下にあって、このプログラムが3月15日と16日に演奏されたのです。2000席を越える日比谷公会堂に押し寄せた聴衆が音楽を渇望していたことを物語っていると思います。また当時の日本人作曲家による現代音楽がほとんどのコンサートに取り上げられていたことも注目されます。その66年後の同日に同じプログラムが日比谷公会堂で響きます。
 指揮:尾高忠明、ヴァイオリン:前橋汀子、NHK交響楽団
 戦禍を免れた日比谷公会堂は1961年まではN響が定期演奏会を行なうレジデントホールでした。このコンサートはここでN響を聞いたシニア世代とまだその経験がない多く人々のために企画されました。
 日比谷公会堂の再生について具体的な改修プランが検討され始めています。日比谷公会堂がコンサートホールとして蘇るのです。日比谷の音楽で人生が変わった人々がいます。今回の指揮者尾高忠明が父親(尚忠)の思いに逆らって指揮者になることを決意したのは、日比谷でN響のワーグナーの演奏を聞いたからです。ヴァイオリンの前橋汀子は日比谷公会堂で子供の時に聴いたオイストラフの演奏がヴァイオリニストとして歩むきっかけになりました。音楽はホールで変わってきます。ホールの残響に慣れた耳で聞くベートーヴェンやチャイコフスキーと違って、音楽を聞くことの原点を日比谷公会堂は気づかせてくれます。皆様のご来場を心からお待ちしています。
 …かく言う私(サイト主宰)も、初めて上京して聴いた音楽会は、この公会堂。ブレンデル初来日のピアノ・リサイタルだった。
主催者のHPは、http://hibiya-kokaido.com/80shunen.html
今回の指揮者尾高忠明については、 
http://www.kajimotomusic.com/artists/index.php?main_content_exp=10#ja
前橋汀子は、以下のURLでご覧いただけます。
http://www.kajimotomusic.com/artists/index.php?main_content_exp=108#ja
注:チラシは、右クリック、「リンクを新しいウィンドウで開く」で、拡大できます。

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2010年1月26日 (火)

ベルチャ弦楽四重奏団 来日公演
3/10
(水)・11(木)pm7:0010031011sq
紀尾井ホール

 21世紀を代表する弦楽四重奏団の最右翼…プロフィールを見ると、そういっても過言ではないと納得する。
 第1ヴァイオリンのコリーナ・ベルチャ率いるイギリスのカルテット。切れ味のよいアンサンブルと繊細な感情表現が見事に融合したエキサイティングな演奏によって、きわめて高い評価を得ている。チリンギリアン弦楽四重奏団に師事した後、アマデウス弦楽四重奏団とアルバン・ベルク四重奏団の薫陶を受け、現在はその「王位」を継承している。今世紀最強の弦楽四重奏団といえよう。
 ベルチャ弦楽四重奏団は、ロンドン王立音楽院在学中の1994年、ルーマニア出身のコリーナ・ベルチャ=フィッシャー(第1」ヴァイオリン)、ロンドン生まれのローラ・サミュエル(第2ヴァイオリン)、ワルシャワ生まれのクシシュトフ・ホジェルスキー(ヴィオラ)、スコットランド生まれのアラスデア・テイト(チェロ)により結成された。
 ウィグモアホールではレジデント・カルテットを二度も務め、ウィーン楽友協会、ウィーン・コンツェルトハウス、アムステルダム・コンセルトヘボウ、カーネギーホール、パリ・バスチーユ・オペラなど世界の名だたるホールや、ザルツブルクやオールドバラなど世界屈指の音楽祭から数多く招かれ、その人気はますます高まるばかりだ。
 詳細なプロフィールは以下のHPでご覧いただけます。
http://www.pacific-concert.co.jp/CL02_2/detail.php?no=097
 今回の日本公演では、感情の微妙な揺れをも描き尽くすシューベルト、鬼気迫るバルトーク、揺るぎない構築感とダイナミックなエネルギーに満ちたベートーヴェンの作品を取り上げる。二夜にわたってベルチャ弦楽四重奏団の美点を余すところなく聴くことができる、またとない機会だ。
[主催]
3/10公演:パシフィック・コンサート・マネジメント

http://www.pacific-concert.co.jp/CL02/detail.php?no=700
3/11公演:紀尾井ホール
http://www.kioi-hall.or.jp/calendar/concert_h.html
注:チラシは、右クリック、「リンクを新しいウィンドウで開く」で、拡大できます。

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2010年1月22日 (金)

吉田 恵
J.S.バッハ オルガン作品

全曲演奏会12(最終回)
3/13
(土)pm7:00100313
カザルスホール


クラヴィーア練習曲集 第3部

・前奏曲 変ホ長調 BWV552/1
・キリエ、とこしえの父なる神よ
                               BWV669
・キリストよ、世の人のすべての慰め
                                        BWV670
・キリエ、聖霊なる神よ BWV671
・キリエ、とこしえの父なる神よ
                                BWV672
・キリストよ、世の人のすべての慰め
                                         BWV673
・キリエ、聖霊なる神よ BWV674
・いと高きところでは神にのみ栄光あれ BWV675
・いと高きところでは神にのみ栄光あれ BWV676
・いと高きところでは神にのみ栄光あれ BWV677
・これぞ聖なる十戒 BWV678
・これぞ聖なる十戒 BWV679
・われらみな唯一なる神を信ず BWV680
・われらみな唯一なる神を信ず BWV681
・天にましますわれらの父よ BWV682
・天にましますわれらの父よ BWV683
・われらの主キリスト、ヨルダンの川に来れり BWV684
・われらの主キリスト、ヨルダンの川に来れり BWV685
・深き淵より、われ汝に呼ばわる BWV686
・深き淵より、われ汝に呼ばわる BWV687
・われらの救い主なるイエス・キリストは BWV688
・われらの救い主なるイエス・キリストは BWV689
・4つのデュエット BWV802-805
   第1曲 ホ短調 BWV802  第2曲 ヘ長調 BWV803
   第3曲  ト長調 BWV804  第4曲 イ短調 BWV805
・フーガ 変ホ長調 BWV552/2

 多作の大バッハが大得意とするオルガン曲は全部で250曲もあるという。その“全曲演奏”という長大なシリーズは、なんと吉田恵さんのこの演奏会が日本では初めてなのだそうだ。2004年12月にスタートし、とうとう最終回を迎えることになった。バッハ時代のドイツのオルガンを忠実に再現したカザルスホールのアーレントオルガン。残念ながら、カザルスホールはこの3月に閉館される。吉田さんはいわばバッハのために作られたと云ってもよいこのオルガンで、辛くも念願を叶えることになる。
 以下は、今回の演奏会に寄せられた吉田さんのメッセージです。
 2004年12月に開始したJ.S.バッハ・オルガン作品全曲演奏会も、ついに最終回を迎えることになりました。今回のプログラムは、最終回に相応しく、バッハのオルガン作品の金字塔といわれる《クラヴィーア練習曲集 第3部》を取り上げます。壮大な前奏曲の後に、『キリエ』、『グローリア』とルターの教理問答書の中心箇条である、『十戒、信経、主の祈り、洗礼、悔い改め、正餐』を題に持つコラールを、様々なスタイルで配し、軽やかな4つの二声楽曲『デュエット』の後、高貴な作風を持つフーガで締めくくられます。
 バッハのオルガン作品の中では珍しく、生前出版されたこの曲集の初版譜のタイトル・ページには『愛好家、および、特にこの種の作品に精通する人々の心の慰めとなるように。』というバッハ自身の言葉が残されています。厳格な構成を持ち、バッハ・オルガン作品の「提要」と呼ばれるこの曲集に込められた、バッハの深い思いを、カザルスホールのアーレントオルガンでお聞きいただきたいと思います。
http://www.soundgallery.jp/concerts/100313_yoshida.html
注:チラシは、右クリック、「リンクを新しいウィンドウで開く」で、拡大できます。

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2010年1月20日 (水)

神奈川フィルが、矢代秋雄の「交響曲」
2/13
(土)pm2:00100213
横浜みなとみらいホール

ラロ/歌劇「イスの王様」序曲
ショパン/ピアノ協奏曲第1番
矢代秋雄/交響曲

 今回の演目について楽団事務局に「何故、矢代秋雄が登場したの」と問うたら、「ピアニスト田村響にショパンの協奏曲をとマエストロ下野竜也に水を向けところ、フランス人ではないがフランスに憧れを抱いて(またはフランスで学んだ)作曲家を集めよう」と、ラロ、ショパンに、なんと矢代秋雄が登場した、という。
 この“Music a la Carte”では、このところ都響が1月恒例にしている“日本の管弦楽”を取り上げている。なので、この神フィルの企画、素通りするわけにはいかない。
 「イスの王様」のヴィクトール・アントワーヌ・エドゥアール・ラロ(1823年1月27日 - 1892年4月22日)は、祖父の代まではスペイン人(バスク系)だったが、パリ音楽院で学んだフランスの作曲家、ヴァイオリンおよびヴィオラ奏者。スペイン交響曲、チェロ協奏曲などで知られる。歌劇「イスの王様」は、今日ではまず全曲が上演されることはないが、その序曲はフランス歌劇の序曲集といった盤などにも収められることがある。(ウィキペディア参照)
 ショパンについては、皆さんご存知の通りだが、父がフランス人、母がポーランド人。ポーランドのワルシャワ音楽院に学ぶ。演奏旅行中にワルシャワで独立運動の騒動が勃発したため帰国せずフランスに移住するが、2曲あるピアノ協奏曲はポーランド時代の作でワルシャワで初演されている。
 しんがりの矢代 秋雄(1929年9月10日 - 1976年4月9日)は、英才として将来を期待され、東京音楽学校作曲科、東京藝術大学研究科を卒業した後、パリ国立高等音楽院に留学。和声法で一等賞を得るなど、優秀な成績を修めて卒業。晩年は、作曲家として活動する一方、東京藝術大学音楽学部作曲科の主任教授として、後進の指導にあたり、池辺晋一郎など現在の日本を代表する作曲家を輩出している。完璧主義、寡作主義で知られ、残された作品はどれも完成度が高く、再演も多い。
 交響曲は、以下のような4楽章建てで、演奏時間30数分の本格的な管弦楽。
第1楽章 Prelude:Adagio-Moderato
第2楽章 Scherzo:Vivace
第3楽章 Lento
第4楽章 Adagio-Allegro energico
 日本フィルハーモニー交響楽団が日本の作曲家に対する作品委嘱シリーズの第一作として、1956年にパリ留学を終えて帰国した矢代秋雄に委嘱した作品。…1958年1月から5月にかけて書かれ、同年6月9日、日本フィルハーモニー交響楽団第九回定期演奏会で、渡邉暁雄の指揮によって初演された。 特徴として、彼が心酔していたというセザール・フランクの交響曲で使われた循環主題がこの作品でも使われていることがあげられる。 寡作家の矢代秋雄としては、異例なほど速いペースで作曲されたが、それについて「遅筆の僕としては大変な強行軍だったが、ここ数年来、交響曲を書く心の準備が十分出来ているような気がしていたので、敢えて強行軍した」と語っている。(ウィキペディア参照)
http://www.kanaphil.com/
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2010年1月19日 (火)

バズ・ファイブBuzz Fiveコンサート013
2/11(木・祝)pm2:00
東京文化会館小ホール


・歌劇「魔笛」より“序曲”/W.A.モーツァルト:作曲  三澤 慶:編曲
・海のスケッチ/I.マクドナルド:作曲
・FOUR OUTINGS FOR BRASS/A.プレビン:作曲 
・街路樹ソング/織田英子:作曲
・二本のトランペットの為のコンチェルト ハ長調
   /ヴィヴァルディ  砂川隆丈/小川聡:編曲
・イェスタデイ/P.マッカートニー 三國浩平:編曲
・映画「ロミオとジュリエット」より“ロミオとジュリエット”/N.ロータ  西尾 洋:編曲
・悪魔のロマンス~オブリビオン~/A.ピアソラ 西田 幹:編曲
・組曲「惑星」より “火星”“木星”/G.ホルスト 金澤恵之:編曲

トランペット:砂川隆丈,小川聡100211 
ホルン:友田雅美 
トロンボーン:加藤直明 
テューバ:石丸薫恵

 
 「Buuz Five」って何?…即、ご返事いただけました。「BUZZ=金管楽器は唇を振動させて音を出します。それをバズィング(Buzzing)といいます。“5人のバズイング”という意味を込めました」
 1997年、東京芸術大学の同期生によって結成された金管五重奏団 (トランペットの上田仁がドイツ留学中につき今回は砂川隆丈が代わっている) 。2000年学内オーディションで、芸大室内楽定期演奏会に出演したのを皮切りに、本格的に活動を開始。数々のイベントに招かれ、FIFAワールドカップ、日展のオープニングセレモニーにて祝賀演奏などを行った。『ジャパン・ブラス・コンペティション2001』金管五重奏部門第1位、併せて、大賞、川崎市長賞、洗足学園賞を受賞。などなど、その後のめざましい活躍とメンバーのプロフィールは下記のHPでご覧いただけます。
 待っていた今回の全演目リストと選曲について、丁寧なコメントが届きました。
 前半、「魔笛」はオーケストラの曲ですが聴いていると、金管サウンドのインスピレーションが湧いてきて、いつか自分たちのレパートリーにしたいと思っていました。
 「海のスケッチ」は中高生が、良く演奏する金管五重奏のための曲で、吹奏楽をやっている学生たちの参考(お手本?!)になれれば! という気持ちでプログラムに入れました。
 「プレビン」も金管五重奏のためのオリジナルの作品ですが、こちらは自分たちが本気で挑戦したいと思っているオリジナル曲です! バズ・ファイブの演奏会では必ず金五のためのオリジナル作品を少なくとも1曲は入れていきたいと考えています。
 後半最初の作品はノリの良い「街路樹ソング」からスタートします。この作品は自分たちのテーマソングともいえるような曲です。
 その後は、各メンバーの楽器をフューチャーした曲で、いわば楽器紹介を兼ねた選曲です。ソリストがそれぞれ演奏したい作品をピックアップしてきました。
 「ヴィヴァルディ」はトランペット、「イエスタディ」はテューバ、「ロミオとジュリエット」はホルン、「ピアソラ」はトロンボーンです。
 最後の「ホルスト」は、管楽器を演奏する人たちから、「惑星を金五で??どんな演奏??」と、興味を誘うことを狙った選曲です。ご期待下さい。
http://www.proarte.co.jp/artists_hojin18.html
注:チラシは、右クリック、「リンクを新しいウィンドウで開く」で、拡大できます。

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ヴェルディ『仮面舞踏会』
通し稽古
オペラ彩 第26回定期公演 
1/23(土)・1/24(日)いずれもpm2:00開演
和光市民文化センターサンアゼリア

 ジュゼッペ・ヴェルディ作曲の「仮面舞踏会」は、全三幕からなるオペラで、1859年2月17日ローマのアポロ劇場で上演され、大成功を収めた。主催のオペラ彩、総合プロデューサー和田タカ子が、ヴェルディの“3代表作”として選んだのが、「ナブッコ」、「オテロ」に次いで、この「仮面舞踏会」だ。
「国家統一の機運が高まりを見せていたイタリアのパワーを彷彿とさせ、リッカルドの民衆への愛、リッカルドに対する反逆者の敵意、それにリッカルドとアメーリアの愛という三つのモチーフを、音楽で見事に表現しているから」という。At1060821初日組の稽古に立ち合った。 At1060869
リッカルドが隠れているとは知らず、占い女ウルリカに「道ならぬ恋を忘れる術を…」と尋ねるアメーリア。
相愛だと知るリッカルドとアメーリア(→)At1060879
妻と知らずエスコートするレナート。
At1060898_3妻の裏切りを知り暗殺団に加わるレナート(中央)At1060936_3
仮面舞踏会でレナートの企みを知らない小姓オスカルはリッカルドの仮装を教えてしまう。
加害後、At1060981_4妻の潔白を知り、栄転の知らせを手に呆然とするレナート。この作品を、ヴェルディの代表作とする由、納得せざるを得ないフィナーレだ。
 「ナブッコ」、「オテロ」に続く、直井研二の奇を衒わない演出、本番が楽しみだ。
申込みなど詳細は、オペラ彩のHPでご覧ください。
http://opera-sai.jp/
注:写真は、右クリック、「リンクを新しいウィンドウで開く」で、拡大できます。

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大阪フィルハーモニー交響楽団
第47回 東京公演
2/20(土)pm2:00100220
サントリーホール

 昨年2月に続く大阪フィルハーモニー管弦楽団の第47回東京公演を取り上げる。 
 大阪フィルとえば朝比奈隆に触れなければならない。2000年春の東京公演、終演後サントリーホールの楽屋でお会いしたのが最後になった。そのちょうど20年前、大阪勤務の雑誌記者時代、『アサヒグラフ』巻末の長期連載“わが家の夕めし”にご登場いただくべく、神戸・灘区のご自宅をクラシック音楽好きの写真部員と尋ねた。それ以来の再会だった。楽屋で御大は懐かしく当時を思いだされ、「お互い歳をとりましたな~」。この一言に、居合わせた面々がビックリおどおど大あわて…何しろ当方は親子以上に年の離れた若輩者なのですから…。 
 大阪フィルは、1947年朝比奈隆を中心に「関西交響楽団」という名称で生まれ、1950年社団法人化、1960年に改組、現在の名称になった。創立から2001年までの55年間朝比奈隆が指揮者を務め、大阪フィルは個性と魅力溢れるオーケストラとして親しまれてきた。大植英次は、01年に没した朝比奈の後を受けて2003年4月、音楽監督に就任した。「定期演奏会」はザ・シンフォニーホールで年10回、毎回2公演開催している。また大阪以外の全国各地の文化振興にも貢献しており、数回にわたるヨーロッパ、カナダ、アメリカ、韓国、台湾での演奏旅行では各地で絶賛を博した。レコーディング活動も活発で、日本で一番多くレコード、CDを発表しているオーケストラだという。
 今回は、ドイツ音楽をレパートリーの中心に据える大植が、これまで好んで取り上げてきたR.シュトラウスの作品の中から、南ドイツの別荘から見える雄大なアルプスの自然に触発されて書いたと言われる〈アルプス交響曲〉を取り上げる。
今回のウリは“大いなる自然賛歌、大植のアルペンシンフォニー”…「夜~日の出」に始まり「登山」「頂上」「下山」「終結部」と5つの部分から成り、その途中に出会う、鳥のさえずりや小川のせせらぎ、牧場で聞える牛のカウベル、そして頂上での壮大なパノラマ、凄まじい雷雨と嵐など、様々な自然の風景と、そこで沸き起こる登山者の感情を見事に写し出したこの名作を、抜群の表現力を誇る大植のタクトが描きます…というわけだ。
 休憩前にシューマンのピアノ協奏曲を弾くフランチェスコ・ピエモンテーシは、1983年スイス生まれ。11歳で初リサイタルという逸材。
指揮者・ソリストの詳細は下記大フィルのHPで。
http://www.osaka-phil.com/
朝比奈については「ウィキペディア」に詳しい。
注:チラシは、右クリック、「リンクを新しいウィンドウで開く」で、拡大できます。

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2010年1月16日 (土)

小林五月 ピアノリサイタル
シューマン・チクルスVol.6

Robert Schumann Zyklus Vol.6
2/9
(火)pm7:00100209pf
東京文化会館
小ホール

・4つの行進曲 作品76
・アラベスク 作品18
・子どもの情景 作品15
・クライスレリアーナ 作品16


 シューマン生誕200年を迎えるメモリアル・イヤーに小林五月の「シューマン・チクルス」が6回目を迎える。開催するにあたって、小林さんがとても丁寧なメッセージを寄せてくださいました。
 今年は『シューマン生誕200年祭』です。今回のチクルスでは、彼のピアノ作品では絶頂期の代表作、クララへの思慕と感情が最高潮に達した「クライスレリアーナ」を取り上げます。そして、プログラム前半には夢、憧れ、幻想に真実の世界を追い求めていった「子供の情景」と「アラベスク」、それに秀作「森の情景」のヒントにもキーワードにも感じられる「4つの行進曲」を並べました。
 前半メニューとして、まず最初に「4つの行進曲」の1、2曲目、続いて「アラベスク」「子供の情景」、そして最後に「4つの行進曲」の3、4曲目で締めくくるという、リサイタルならではの演出効果を念頭に置いた曲順にしました。前半プログラムがどのような流れになるのかも併せてお楽しみいただければ幸いです。
 ところで、前半プログラムのメインとも言える「子供の情景」は、シューマンが自ら語っているように「大人が回想した子供の世界」です。この作品が書かれたとき、シューマンはまだクララと結婚してなく子供もいませんでしたが、彼は以前から子供の世界に密かな憧れを抱いており、クララに宛てた手紙に「貴女は前に私のことを子供のようなところがあると言いましたが、その言葉が私の胸に残っていて30曲の小品を書きました。私はこの曲集を誇りに思ってますし、私がこれを演奏すると、特に私自身に強い印象を与えられるのです」と記されています。シューマンはその中から13曲の曲集にまとめ、クララもこの曲集を「言葉に言い表せないほど素敵な作品」と書き記しています。「成熟した大人」こそが感じることの出来る「子供の世界」――シューマン特有の幻夢想的な世界がどう繰り広げられているのかを感じていただければ嬉しいですね。
 そして後半で演奏する「クライスレリアーナ」は、ドイツ・ロマン主義を代表とする作家、E.T.A.ホフマンの短編に登場する「楽長クライスラー」という奇想天外で純粋な情熱を持った人物にインスピレーションを得て作曲されたわけですが、ホフマンが作り上げたクライスラーという人物像は、いわばロマン主義精神の象徴であり、シューマンは8曲から成るこの作品で激情的な部分(フロレスタン)と内省的・叙情的な部分(オイゼビウス)をうまく配置することにより、繊細に揺れ動くロマン的な感情を見事に表現しました。
 私にとって「クライスレリアーナ」は、シューマンのピアノ作品の中でも特に思い入れのある作品です。2000年のリサイタルで取り上げ、翌年のCDデビューも「クライスレリアーナ」でした。約10年経ち、私の心の中にいる「楽長クライスラー」は静かにゆっくりと成長・進化しつつあります。私自身のオリジナリティーをこのシューマン・チクルスで全身全霊ぶつけてみたいと思っています。
 …このシリーズで私(このサイト主宰)が衝撃を受けたのは、一昨年の第4回だ。「幻想小曲集op12」の前半の4曲から始まり、その後に「パガニーニの奇想曲による演奏会用練習曲集op10」の最初の3曲、休憩後に残りの3曲、最後に「幻想小曲集」の後半の4曲、という順に弾いた。しかも、休憩の前も後も、途中で一度も立ち上がらず、それぞれ7曲を一気呵成に弾いた。演奏会ならではの意表を衝く、演出? などではなく、シューマンが彼女をそうさせたとしか思えない、一期一会、と思った。休憩を挟んだ一つの大きなイベントだった。
 今回は、「子どもの情景」をメインディッシュに据えた休憩前。そして、後半の「クライスレリアーナ」。もしかして、二本立て上映の映画館かも。。。
 私が、10代のころから聴き馴染んできた「子どもの情景」と、これまで名曲と思える名演奏に出会っていない「クライスレリアーナ」を聴く。…エンタテイナー小林五月のイベント、まちがいなく超オススメです。
http://www.millionconcert.co.jp/monthly2.html#_2
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2010年1月15日 (金)

ロイヤル・ストックホルム・フィル 来日
第29回東芝グランドコンサート2010

首都圏公演
3/2(火)
pm7:00
ミューザ川崎シンフォニーホール

・シベリウス:交響詩「エン・サガ(伝説)」作品9
・チャイコフスキー:ピアノ協奏曲 第1番 作品23/アリス=紗良・オット(Pf)

・ドヴォルザーク:交響曲 第9番 作品95《新世界より》
3/4(木)pm7:00
サントリーホール

・マーティンソン:「オープン・マインド」
・ブルッフ:ヴァイオリン協奏曲 第1番 ト短調 作品26/諏訪内晶子(Vn)
・マーラー:交響曲 第1番 ニ長調 《巨人》
100302

 北欧スウェーデンの名門「ロイヤル・ストックホルム・フィルハーモニー管弦楽団」の4度目の来日公演。今回は首席指揮者サカリ・オラモとの来日が実現した。共演するソリストは、ヴァイオリン界の第一人者、諏訪内晶子と天才若手ピアニストのアリス=紗良・オットという豪華な顔ぶれ。
 ロイヤル・ストックホルム・フィルは、本拠地のコンサートホールで行なわれる、ノーベル賞授与式での演奏を務めており、「ノーベル賞のオーケストラ」と呼ばれて広く知られている。創立は1902年。作曲家トゥール・アウリーンによって組織されたストックホルム演奏協会が母体となり、57年にストックホルム・フィルハーモニー管弦楽団と名称を変更。さらに1992年に「王立(Royal)」を冠し、現在の「ロイヤル・ストックホルム・フィルハーモニー管弦楽団」(RSPO)と名乗るようになった。
 これまで客演した指揮者は、トスカニーニ、ワルター、フルトヴェングラー、クーベリック、カラヤン、マゼールら、伝説的な名匠が名を連ねている。2000年から08年まで首席指揮者兼芸術顧問としてアラン・ギルバート(09年シーズンからニューヨーク・フィルの音楽監督に就任)を迎え、海外ツアーを数多く行い、国際的な地位を高めた。08年シーズンからは、あのサイモン・ラトルの後継者として呼び声の高い、サカリ・オラモがその地位を引き継ぎ現在、首席指揮者兼芸術顧問を務めている。
 ここ数十年、RSPOは、古典的なレパートリーの再興と拡大のために、現在国際的に活躍している作曲家たちを深く掘り下げて紹介する、「作曲家の音楽祭」という活動を行なっている。特に、06年には今後注目されるだろうスウェーデン出身の作曲家を紹介する「作曲家の週末」と呼ばれる春のフェスティヴァルを創設し、国際的に高い評価を獲得した。
 RSPOが活動の本拠地とするのは、スウェーデン・ストックホルムの中心地に位置する古典様式建築物のストックホルム・コンサートホール(1926年落成)。 
 今回のツアーは、2/23広島公演を皮切りに、福岡、名古屋、仙台、西宮、金沢、川崎、そして3/4東京と、全国8カ所を回る。各地の詳細は以下のHPでご覧ください。
http://www.t-gc.jp/
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2010年1月13日 (水)

ウィーン放送交響楽団 来日公演
首席ドゥ・ビリー、任期の最後を飾る海外遠征

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ウィーンで、ウィーン・フィル、ウィーン交響楽団と共に三指に挙がるのがウィーン放送交響楽団だ。大好評だった昨春の来日に続き、新年早々、またやってくる。
 ウィーン放送響は、1969年に設立された。2002年からベルトラン・ドゥ・ビリーが首席指揮者を務めており、優美な柔らかい音色を聴かせるオーケストラとして知られている。過去にはバーンスタイン、ペンデレツキ、ルトワフスキなど数々の現代作曲家の作品を、作曲家本人の指揮で初演するなど、名門の管弦楽団なのだ。
 今回は、首席指揮者ドゥ・ビリーとともに、満を持しての来日公演。というのも、彼はこの春に退任予定で、任期の最後を飾る遠征なのだ。
 パリ生まれのドゥ・ビリーは、ドイツのデッサウ・アンハルト劇場、ウィーン・フォルクスオーパーの指揮者を務めた後、ベルリン、ハンブルク、バイエルン、ウィーンの各国立歌劇場、コヴェント・ガーデン王立歌劇場、モネ劇場、パリ・オペラ座、メトロポリタン歌劇場、バルセロナ・リセウ大劇場などで客演と、欧州の著明な指揮者が歩むように歌劇場でキャリアを積んできた。
 1998年以降、ウィーン放送響と欧州各地の音楽祭に参加し、首席指揮者に就任以降、毎年ザルツブルク音楽祭に出演している。古典派、ロマン派音楽と共に20世紀の音楽も重視。現代作曲家の初演も数多く行っている。また、多くのCDをウィーン放送響と録音していることは、ネットを閲覧すれば一目瞭然だ。

Aプログラム「オール・ベートーヴェン」
2/20(土)pm2:00・横浜みなとみらいホール
2/25
(木)pm6:30・杉並公会堂
3/7
(日)pm2:00・東京オペラシティコンサートホール

 序曲「エグモント」で幕を開け、交響曲「運命」と「田園」、同時期に作曲された二つの大作を披露する。「傑作の森」と呼ばれるベートーヴェン中期の黄金時代に属する作品ばかりという、垂涎のプログラム。作曲家としての生涯をウィーンで過ごしたベートーヴェンの音楽への情熱は、脈々と受け継がれ、現代のウィーンの演奏家にも熱く息づいているにちがいない。

Bプログラム「フランス・スペインの名曲」
3/5(金)pm7:00・所沢市民文化センター 
3/6
(土)pm2:00・東京オペラシティコンサートホール

 音楽界に新風を吹き込むフランス人指揮者ドゥ・ビリー。欧米の一流歌劇場で大成功を収めた彼のレパートリーはラテン系にも及んでいる。
 Bプロはがらりと雰囲気が変わって、フランスとスペインの名曲集。ファリャのバレエ音楽「三角帽子」、ドビュッシー「牧神の午後への前奏曲」と交響詩「海」。それに、とっておきがもう一つ。今回のツアーにはハープ界の貴公子、ウィーン・フィルのソロ・ハープ奏者グザヴィエ・ドゥ・メストレが同行する。ロドリーゴがギターのために作ったアランフェス協奏曲をハープで演奏するのだ。哀愁ただよう美しい旋律でお馴染みのこの曲がどう奏でられるか、興味は尽きない。
http://www.koransha.com/orch_chamber/RSOwien2010/index.html
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2010年1月12日 (火)

ヴィヴィアン・ハーグナー
ヴァイオリンリサイタル
ピアノ:江口 玲100126vn
1/26(火)pm7:00 
紀尾井ホール

バルトーク:狂詩曲第1番
J.S.バッハ:
 無伴奏ヴァイオリン
 パルティータ第2番ニ短調
マーク=アンソニー・タネジ:
 4つの聖歌(日本初演)
シューマン:
 ヴァイオリン・ソナタ第1番
ブラームス(ヨアヒム編)
 ハンガリー舞曲より

 ヴィヴィアン・ハーグナーは、1976年ミュンヘン生まれ。ベルリン・フィルのコンマスを務めたトーマス・ブランディスのほか、トーマス・ツェートマイアー、ピンカス・ズーカーマンらに師事。12歳で国際デビューは果たし、その翌年には、伝説的なイスラエルとベルリン・フィルのジョイント・コンサートに共演(テルアビブにて、ズービン・メータ指揮)し、その名を世界中に知られることとなった。初来日は1990年で、ブルゴス/ベルリン放送響の来日ツアー。
 CDリリースなど現代曲にも積極的なハーグナーだが、今回の話題は、イギリスの現代音楽の作曲家マーク=アンソニー・タネジ(1960年1月10日生まれ )の「4つの聖歌」の日本初演。
 タネジはジャズの手法に精通していることで知られるが、《4つの聖歌》は、それぞれ彼が敬愛するアーティストのために作曲されたヴァイオリンとピアノのための4楽章だての室内楽曲だ。(以下、萩谷由喜子氏のプログラムノーツから)
第1番:ミステリオーソ=イギリスのミュージシャン兼音楽プロデューサー、音楽ユニット《ザ・マイティー・ブーシュ》のリーダーとしても著名なジュリアン・バラットの40歳の誕生祝いとして作曲された。
第2番=イギリスの作曲家コリン・マシューズとダン・マシューズのために作曲された。
第3番:ブライト・アンド・コンフィデント=ヴァイオリニストのエリザベス・コーニーとニコラウス・フィールディングの結婚を祝して作曲された。
第4番:ルバートを多用しておおいに皮肉っぽく=ヴィヴィアン・ハーグナーのために作曲された。
 もう一つは、シューマン・イヤーに因んで、ソナタの1番。3楽章だてで、規模こそ小さいが、濃厚なロマンと情熱的な曲想にシューマンらしさがうかがえる逸品だ。
 チラシに謳われた、バルトークに始まりブラームスで締める今回の演目、どんな展開になるのか…毎回のことだが、この並びを見ると外せない。
http://www.hirasaoffice06.com/files/schedule.htm
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2010年1月 9日 (土)

ロンドン響ブラス・クインテット 初来日!
1/25
(月)pm7:00
東京文化会館小ホール

【トランペット】フィリップ・コブ Philipp Cobb ロンドン響首席
                      ナイジェル・ゴム Nigel Gomm
【ホルン】デイヴィッド・パイアット David Pyatt ロンドン響首席
【トロンボーン】ダドリー・ブライト Dudley Bright ロンドン響首席
【テューバ】パトリック・ハリルド Patrick Harrild ロンドン響首席

100125 創立100年を迎えた英国の最高峰ロンドン交響楽団(L SO)。かつて英国最大の作曲家エルガーも指揮を務め、その後、アバド、デイヴィス、2007年よりゲルギエフがそのポストにつく名門。そのLSOサウンドの中核を担う金管セクションの首席陣が、遂に来日する。
 世界を股にかける名門ブラスがひしめくイギリスだが、なかでもLSOサウンドの人気は別格。“Brilliant Sound”の名前が物語る輝かしい音色は、世界の数あるオーケストラでも圧倒的な存在感を示し、それはクラシックに留まらず、映画音楽でも数多くの名盤を残した。最近でも「スター・ウォーズ エピソード3」や「ハリー・ポッターと炎のゴブレット」などを通して、その演奏は世界中の何百万、何千万という聴衆に届けられている。世界のオーケストラに先駆けLSO LIVEを立ち上げ、商業ベースではない独自の芸術配信を始め、オーケストラの自主レーベルとしては世界最高の売り上げを記録しており、iTunesのクラシック音楽ダウンロード数で、しばしば1位にランクされている。
 今回のプログラムはイギリスの作曲家に焦点が絞られている。16、17世紀と20世紀、現代の作曲家の管楽器のための作品、また管楽器に編曲された曲が演奏されるのだ。
 招聘元が強調するのは、「王政時代の音楽と20世紀にはいってからの自由な発想の音楽、それぞれにイギリスの管楽器音楽の歴史と栄華が存分に発揮されていること。特に注目したいのは、ロイド=ウェバーの一連の著名なミュージカルのメドレーがどのような構成で効果的に編曲されているかです」
 アメリカにはバーンスタインの「ウェストサイド・ストーリー」、ガーシュインの「ポーギーとベス」があるが、それに対するイギリスのロイド=ウェバーの「ジーザス・クライスト・スーパースター」、「エヴィータ」、「オペラ座の怪人」、「キャッツ」などの名曲が、管楽器作品の定番となるのか。全ては編曲者次第。興味は尽きない。
 金管アンサンブルの黄金時代を創世したイギリスの誇り高き管楽器奏者たちに期待はふくらむばかりだ。
 世界初となる、ロンドン交響楽団ブラス・クインテットの来日公演は、既に各方面から期待が寄せられており、この東京公演のほか、1/22の愛知公演を皮切りに、静岡、千葉、兵庫、鹿児島、大阪と、今月末まで計7公演が組まれている。演目や全国会場日程、申込みなど詳細は以下の主催者HPでご覧ください。
http://www.proarte.co.jp/
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2010年1月 8日 (金)

瀬﨑明日香+江崎昌子
      ヴァイオリン   ピアノ
Duo Recital~愛と幻想~

1/22(金)pm7:00
川口・リリア音楽ホール
100122vn
クライスラー:前奏曲とアレグロ
          愛の喜び
          愛の悲しみ
クライスラー=ラフマニノフ:
                       愛の悲しみ
クラスラー:
  レシタティーヴォとスケルツォ
ブラームス:
       ヴァイオリンソナタ第2番
ショパン:ノクターン第2番
      幻想即興曲 
      アンダンテスピナートと
           華麗なる大ポロネーズ
シマノフスキ:
アレトゥーザの泉
ヴィニアフスキ:ファウストの主題の華麗なる幻想曲

 弦楽四重奏では滾る情熱をまき散らし場内をオーラに包んだ瀬﨑明日香さん。その後リリースしたイザイの無伴奏ソナタのCDでは、この曲が名曲だと云うことを初めて教えてくれた。私にとってイザイは文字通り「三度目の正直」だった。昨年の活躍は、8月に間をおかずにコンチェルトを2公演、10月にはベートーヴェン・ヴァイオリンソナタ第2回。11月には初めて千人を超すホールでブラームスの1番「雨の歌」と「」ベートーヴェンの「クロイツェル」、次いで青葉台フィリアホール…矢継ぎ早とはこのことだ。と、年明け早々に、案内が飛び込んできた。
「江崎昌子さんとデュオリサイタルを行います。本格的な共演は初めてですが、江崎さんの女性として、音楽家としての姿勢を大変尊敬する憧れの方と共演させて頂けることをとても幸せに思います。ポーランドと縁の深いピアニストと、13年前にヴィエニアフスキ・コンクールで訪れたポーランド西部の都市ポズナンに思いを馳せながら演奏します。どんな世界が見えるのかとても楽しみです」
 この演奏会は障害者自立支援のチャリティーとのことで、親しみやすい名曲揃い、と思いきや、ちゃんとブラームス2番、それにヴィニアフスキがちゃんと鎮座している。江崎さんのピアノソロは、ノクターン、幻想即興曲、ポロネーズとショパンづくし。
 お二人については、チラシに謳われていますので、右クリックし拡大してご覧ください。
 リリア音楽ホールは600席のシューボックス型で、ニューイヤー・コンサートでお馴染みのウィーン・ムジークフェラインをそのまま小さくしたような響きの素晴らしいホール。御存じない方は是非この機会に体験しておくことをお薦めする。馴染みはなくとも、何しろJR河口駅西口の目の前。私はまだ初々しい林美智子さんのメゾ・リサイタルでこのホールの素晴らしさを知った。
 「今回は、江崎さんの方からリクエストして頂いて実現したDuo。恐縮ながらとても嬉しく思っております」と瀬﨑さん。
http://asukasezaki.com/
江崎さんのHPは、
http://masakoezaki.qee.jp/
注:チラシは、右クリック、「リンクを新しいウィンドウで開く」で、拡大できます。

2010年1月 7日 (木)

日本管弦楽の名曲とその源流-9・10
東京都交響楽団 1月 定期演奏会

 都響は、ここ20年以上にわたって、1月の定期演奏会を邦人の作品を中心に現代の創作でプログラムを組んでいる。1987年に《日本の作曲家シリーズ》でスタートし、2006年からは作曲家別宮貞雄の企画で《日本管弦楽の名曲とその源流》と題して進めている。これまで毎年この企画を知りながら、定期演奏会のシリーズ会員になって否応なく一昨年の正月公演を聞くまで、横目で通り過ぎてきた。が、企画に目を通すと、日本の近代音楽界を実に丁寧にフォローしていることがわかる。
 今回の公演、ひとつは、明治百年の「1968年」がキーワード。江戸を東京と改称して百年…都響にも無縁ではない野田暉行。そして、もうひとつのテーマは<和 洋の出会い>。

《日本管弦楽の名曲とその源流-9》
野田の代表的2作とブリテン、ベルク
-爛熟と幻想の音楽の奥行へ100121

1/21(木)pm7:00
東京文化会館

指揮:井上道義
ピアノ:岡田博美
ソプラノ:天羽明惠
・野田暉行:コラール交響曲
・野田暉行:ピアノ協奏曲
・ブリテン:
 シンフォニア・ダ・レクイエム
・ベルク:
 
歌劇「ルル」からの交響的小品(ルル組曲)

 東京百年祭を祝うにあたって、都はオーケストラ作品の祝典曲を募集した。その優勝曲が今回の野田暉行作曲「コラール交響曲」。設立3年目の都響が初演した。40年生まれの野田は未だ20代の若手だったが、既に日フィルの委嘱で巨大な交響曲をものしていた。「日本やアジアよりヨーロッパに憧れた」と評論家片山杜秀がいう野田らしい‘コラール’交響曲。
 もう1曲の「ピアノ協奏曲」はその9年後の作だが、NHKのFM放送芸術祭で初演され、優秀賞や尾高賞を得て、彼の名を不動のものとした。「日本人がピアノという西洋近代を象徴する楽器を維新から109年目にして使いおおせた…焦げかけたシチューのように熾烈な名人芸」と片山。とくると、その共演者は岡田博美をおいて他にない。
 後半のブリテン「シンフォニア・ダ・レクイエム」は1940年の‘皇紀2600年’の祝典音楽として日本政府が委嘱した<鎮魂交響曲>。祝賀より慰霊に偏り、且つ大幅に締切に遅れ、翌年日英戦争に突入してしまったため、日本では戦後まで演奏されなかった。
 最後は野田が信奉していたベルク。片山は「みっしりと音が詰まり、官能と不安と狂気の幻想を煮立たせて煎じ詰めた<ルル>は、野田の源流に違いない」と結ぶ。

《日本管弦楽の名曲とその源流-10》
和 洋の出会い

1/26(火)pm7:00100126
サントリーホール

指揮:小泉和裕
尺八:坂田誠山*
筝:木村玲子**
・松平頼則:
    
「ダンス・サクレとダンス・フィナル」より
      
ダンス・サクレ(振鉾)
・廣瀬量平:
  尺八と管弦楽のための「協奏曲」
*
・三木稔:管弦楽のための「春秋の譜」
・ドナルド・ウォマック:
After
  尺八と二十絃箏のための協奏曲
(日本初演)
*/**
 
 「雅楽は西洋クラシック音楽と相性がよくないとされてきた。雅楽は即興的でリズムが曖昧だからという理由だったが、J.ケージやシュトックハウゼンは偶然や即興を重視するなど、雅楽と前衛音楽の美意識が急に重なった。すかさず雅楽風前衛音楽をものしたのが松平頼則だ」(片山)。「ダンス・サクレ」(=神聖な舞踏)は、雅楽で舞台の浄めのための振鉾(えんぶ)を元にした木管と打楽器だけの厳粛な音楽。(初演1957年)
 尺八も相性が悪いとされてきた。が、こちらにも西洋音楽がすり寄ってきた。文字通りの和洋折衷。その先端を行ったのが廣瀬量平だという。(初演76年)
 三木稔の管弦楽は、「初演された1980年当時、日本の伝統に強い興味を持ち、<乱拍子>と<急の舞>という能・歌舞伎囃子のパターンと私の身に付いた阿波踊りのリズムを引用した」と、作曲家自身がコメントを寄せている約20分の交響曲。三管編成で、急緩急の3楽章が続けて演奏される。
 「After」は、2001年2月9日、ハワイ・オワフ島沖で、米海軍の原子力潜水艦グリーンビルに衝突されて沈没した日本の実習船えひめ丸の9人の乗組員がなくなった“悲劇的な事件への追悼”として創られた。チラシ裏面にに作曲者D.ウォマックのコメントが載っている、「曲名の<After>は、事件後の体験を意味し、事件に巻き込まれた方々の感情の旅路を巡る…結局のところ、喪失と癒しという人間的な体験の、美しく、劇的な探求なのである」と。
http://www.tmso.or.jp/j/concert_ticket/by_month/
注:チラシは、右クリック、「リンクを新しいウィンドウで開く」で、拡大できます。

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2010年1月 6日 (水)

森下幸路ヴァイオリンリサイタル
~ドイツの粋~
森下幸路10年シリーズ+13回
1/30
(土)pm7:00
東京文化会館
小ホール

ベートーヴェン:ロンド ト長調 WoO.41
モーツァルト:「羊飼いの娘セリメーヌ」による12の変奏曲 ト長調 K.359
ベートーヴェン:ソナタ 第5番 へ長調「春」
ベートーヴェン:
歌劇「フィガロの結婚」の「伯爵様が踊るなら」の主題による12の変奏曲
ベートーヴェン:ソナタ 第9番 イ長調「クロイツェル」

100130 1963年静岡県浜松市生まれ、自ら“不惑の歳の真っ只中”というヴァイオリニスト森下幸路が、毎回テーマを設けて挑む『10年シリーズ/森下幸路ヴァオリンリアイタル』を2007年に完結し、新たに始めたのがこの『10年シリーズ+(プラス)』シリーズ。
 8歳でニューオリンズフィルハーモニー交響楽団と共演するなど、早くから才能を開花させていた森下は、その後桐朋学園大学を経て、米国に渡り、シンシナティ大の特別奨学生として名教師ドロシー・ディレー女史に学び…帰国後、1988年から92年まで安田謙一郎弦楽四重奏団の奏者を務め、89年からサイトウキネン・オーケストラのメンバーとしてフェスティバルや欧米各地の海外公演に参加、小林道夫とベートーヴェンのソナタ全曲を各地で開催、94年から2000年まで仙台フィルのコンマスを務めた。現在は浜松フィルのコンサートマスターと大阪シンフォニカーの首席ソロコンサートマスターを務めている。
 その3回目となるこのリサイタルに際し、送られてきたメッセージをご覧いただこう。
「学生時代に師匠から、いろんな経験をして、いろんな芸術作品に触れなさいと、よく言われました。しかし、若い僕にはそれよりも、音を並べること、テクニックを磨くことで頭がいっぱいでした。三十代になって師匠の言葉をやっと「そういえばそんな事を言われたなあ」と思い出し、今、不惑の年齢真っ只中の僕は、いろんな息吹やこの世の(少し大げさだが)喜怒哀楽に触れようと重心を移動したような気がします。主観と客観をバランスとりながら。遅ればせながらなのだが…そんな立ち位置で選んだ今回のベートーヴェン。まだ早い、と迷ったのも正直なところだ。しかし、それこそ正直に今の「自分」で弾いてみるしかない。かっこつけてもまったく無意味だし、彼の名曲を「経験すること」で決して損にはならないし。選曲できたことに(心身ともの健康に)感謝して奏でたい」
…もっぱらベートーヴェンについて語っているのだが、演目を見ると、ベートーヴェンがモーツァルトに寄せていた想いを伝えようとしているようにも思える。代表作とされる「春」と「クロイチェル」の2曲が聴ける。それだけでもお薦めだが、それだけではない。やっぱり今回も外せないのだ。
 彼の詳細なプロフィールは<ウィキペディア>や下記のURLで。
http://www.sym.jp/photo_mem/morishita.html
今回の公演については、以下をどうぞ。
http://www.millionconcert.co.jp/monthly2.html#_1
他日公演については、チラシを拡大してご覧ください。
注:チラシは、右クリック、「リンクを新しいウィンドウで開く」で、拡大できます。

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2010年1月 5日 (火)

聖響 音楽堂シリーズ “ロマン派の響き”
神奈川フィルハーモニー管弦楽団 特別演奏会

神奈川県立音楽堂

3/6(土)pm3:00
メンデルスゾーン:劇付帯音楽「真夏の夜の夢」序曲
            交響曲第1番
シューベルト:交響曲第8番「グレート」

4/10(土)pm3:00
シューベルト:劇付帯音楽「ロザムンデ」序曲
シューベルト:交響曲第7番 「未完成」
メンデルスゾーン:交響曲第5番 「宗教改革」

5/1(土)pm3:00
メンデルスゾーン:序曲「フィンガルの洞窟」
シューベルト:交響曲第4番 「悲劇的」
メンデルスゾーン:交響曲第4番 「イタリア」

7/24(土)pm3:00
メンデルスゾーン:序曲「ルイ・ブラス」
シューベルト:交響曲第5番
メンデルスゾーン:交響曲第3番「スコットランド」

100306 新しい年度の音楽会のシリーズは、どの楽団も通常4月から始める。しかし、今回ご紹介する神奈川フィルの<音楽堂シリーズ>は、第1回が3月上旬に開催される。昨年、金聖響を常任指揮者に迎えた神フィル。4月からスタートする横浜みなとみらいホールでの新年度の定期演奏会も魅力満載だ。が、その前に、この4公演を紹介しておかねばならない。何故なら、このサイトの主宰は神奈川県生まれで、社会人になるまで神奈川県で育った、神奈川の出身なのだ。渋谷から東横線に乗る際には、“県民の誇り 神奈川フィルハーモニー”のロゴ入りの名刺を持って家を出る。勝手に旗を振っている訳だ。
 この県立音楽堂は、1954年、公立の施設では日本で初めて本格的な音楽専用ホールとして開館した。私が生まれて初めてナマの演奏会<スーク弦楽三重奏団>を聞いたのはこの音楽堂だった。忘れもしない(というのはウソ、音楽堂アーカイブで調べた)61年10月3日、大学1年の秋、高校の弦楽部の同級生に誘われてのことだった。
 この音楽堂シリーズで、昨春3月まで音楽監督だったシュナイトはシューマンの交響曲を全4曲聞かせてくれた。それを受けての聖響の“ロマン派の響き”は、“シューベルト&メンデルスゾーン”。シューベルトは短命で知られるモーツァルトより4歳若い31歳、メンデルスゾーンが19歳の時に去っていった。そのメンデルスゾーンも38年間しかこの世にいなかった。
 新鋭といわれ、颯爽と登場した聖響だが、はや彼らの年を越えて今年40を迎える。彼の演奏の記録は、アンサンブル金沢を指揮したCDが、ブラームスの交響曲全4曲あり、ベートーヴェンの交響曲もまもなく揃う。そして昨年、『ロマン派の交響曲』(共著)を出版している。シューベルトの一生はベートーヴェンの後半と重なり、メンデルスゾーンはベートーヴェンとブラームスを繋ぐ時期に活躍している。
 県立音楽堂は、客席数1,100余席。作曲された当時の編成で演奏するのに最適なホールといえよう。
音楽堂アーカイブのURLは、
http://www.kanagawa-ongakudo.com/ongakudo_archive/FMPro
音楽堂公演情報は、
http://www.kanagawa-ongakudo.com/event/event-38910.html
常任指揮者金聖響など神フィルについては、
http://www.kanaphil.com/info/
チラシは、右クリック、「リンクを新しいウィンドウで開く」で、拡大できます。









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2010年1月 2日 (土)

シベリウスVn協、2010年 聴き初め
読売日響《オール・シベリウス・プログラム》

20102/6(土)pm2:00・東京芸術劇場
2/7
(日)pm2:00・横浜みなとみらいホール100206vn

指揮:レイフ・セゲルスタム
ヴァイオリン:松山 冴花

・交響詩〈フィンランディア〉
・ヴァイオリン協奏曲
・交響曲第1番

 この“Music a la Carte”を毎回お読みくださっている方は既にご存知かと思いますが、シベリウスのヴァイオリン協奏曲の追っかけです。これまで聞いたライブの名演は未だ五指に満たない。この曲が名曲だということ教えてくれた小林美恵(2001年)から始まって、ラクリン、クレーメル。昨秋、ジェニファー・ギルバートで、やっと4人目。
http://musicalacarte.cocolog-nifty.com/blog/2009/10/post-5836.html
 出会うには、まず聴きに行くしかない!
 で、新春早々のご案内が2/6公演となった次第だ。「セゲルスタムは継続的にシベリウスを取り上げてまいりましたので、今回もその一環とお考えください」と主催者。
 松山冴花(さえか)は、西宮市生まれ、ニューヨーク在住のヴァイオリン奏者。2歳からヴァイオリンを始め、…90年、家族とともにニューヨークへ渡り、ジュリアード音楽院プレカレッジに入学し、修士課程修了後アーティスト・ディプロマコースに進んだ。昨暮29歳になったばかり、まさにいまが旬。「いま注目を集めている若手として登用しました。シベリウスの協奏曲の演奏でも定評のある方で、読売日響とは初共演。とても期待しているところです」という。

セゲルスタム交響曲第198番
“Spring or Winter, Winter or Spring”(世界初演)
2/12(金)pm7:00・サントリーホール
2/13(土)pm6:00・東京芸術劇場

 ところで、2月の読売日響は3演目5公演を全てセゲルスタムが指揮する。彼の経歴を見れば頷けるが、「このほかにはマーラーやセゲルスタムの自作なども継続的に演奏してきている」とのことで、2/12・13の両名曲シリーズでは何と、自作の交響曲198番を世界初演する。彼が作曲した交響曲の数は、2009年7月時点で225曲に達しているそうで、何とハイドンの2倍を超えるのだ! この日は、ワーグナー「トリスタンとイゾルデ」前奏曲と愛の死で始まり、ハイドンのトランペット協奏曲(これ、我が家のウェイクアップ・ミュージック)、前述の自作に続けてワーグナー「ニュルンベルクのマイスタージンガー」第1幕への前奏曲で〆る。
 もうひとつの演目は、「マーラー:交響曲第7番<夜の歌>」(2/19:サントリーホール定期演奏会)。これは、前月の定期演奏会(1/22:マリン・オルソップ指揮「巨人」)に続く“マーラー・イヤー・プログラム”の第2弾とのこと。新年から2カ月続けてマーラー公演を打つ意気込みは敬服に値する。
 なおセゲルスタムの経歴は、[ウィキペディア]に詳しい。公演については下記、主催者のHPで。
http://yomikyo.or.jp/2008/10/119-2.php
注:チラシは、右クリック、「リンクを新しいウィンドウで開く」で、拡大できます。

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