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2010年7月 9日 (金)

アンサンブルクライス第15回定期演奏会
『アカペラの名曲を集めて』

8/7(土)pm2:00
トッパンホール

第1部 モートン・ローリゼンの世界
 “O Come, Let Us Sing Unto the Lord”100807
 “O Magnum Mysterium”
 “Ave Maria”
第2部 ルネサンスから現代
ピーター・フィリップス
 “Ave Maria”
 “O Beatum et Sacrosanctum Diem”
アントニオ・ロッティ
 “Crucifixus”
ヨハン・ゼバスティアン・バッハ
 “Sanctus in C, BWV237”
ヨーゼフ・ガブリエル・ラインベルガー
 “Rorate coeli” “Ad te levavi”
 “Deus tu convertens”
サミュエル・バーバー
 “Agnus Dei”
第3部 バッハのルター派ミサ
 “Missa in F-Dur, BWV233”

 最近、年を感じる。“少年老い易く”の歳もあるが、“同い年”だったりすると、それだけで、同じ地球のそれぞれの場所で呼吸をし続けてきた…みたいな仲間意識が生まれるのだ。といっても、相手は私とは違って、著名人なのだが…。
 昨暮、簡素な弦楽合奏をバックに「クリスマス・オラトリオ」を披露したアンサンブルクライスから届いた『アカペラの名曲を集めて』。第1曲目の馴染みのないローリゼンは1943年生まれ。演奏するクライシスも少々因縁があるようで、チラシ裏面に主宰の吉田真康氏がコメントを寄せておられる。
「アメリカ政府から『ナショナル・メダル・オブ・アーツ』を授与され、いまや合唱界では確固たる地位を占めているローリゼンは、クライスが活動を開始した1993年から急速に国際的に有名になり、彼の作品は世界中のすぐれた合唱団が取り上げている。そして17年を経てクライスとローリゼンが出会った」というのだから強烈だ。
 第1部では、このローリゼンを特集する。チラシには載っていないが、エネルギーに満ちた20歳代の作品「さて、われらは主に向かって歌い」を開演直後に演奏する。荒削りな烈しさを感じるものの、まだ彼の方向性がハッキリとは見えない。しかし50歳を過ぎてからの「おお、大いなる神秘」と「アヴェ・マリア」は旋律の美しさ・神秘的な静謐さが大変顕著だという。「彼の《不協和音》は時として闇の中の光のようであり、またある時は我々の魂を空間に漂わせる。そんな優しさとか穏やかさが私は好きだ」とも。
 第2部は、イギリス・ルネサンスの作曲家の中で、有名なタリスとバードの影に隠れてしまいがちなフィリップスから始まる。冒頭でグレゴリオ聖歌をポリフォニックに歌う「アヴェ・マリア」やイエスの誕生を祝う「幸いなるかな、聖なる日よ」はとても素朴で美しく、楽しい。次のイタリアパロック期初期のロッティは、一部の愛好家にしか知られていないかもしれないが、このロッティの8声のモテット「十字架につけられ」に多用されている掛留音の緊張は、イエスの痛みとなんとも言い難い悲哀を醸しだしている。最後は、死に臨んだイエスの『事終わりぬ』の言葉が浮かんでくるかのよう…
 さらに、あまり馴染みのないバッハの「聖なるかな」や有名なバーバーの「神の子羊」に引き継がれ、まるでミサの式次第のように粛々と歌われる。そして最後の第3部、バッハのへ長調のルター派ミサ曲で締めくくる。
 アンサンブルクライスと主宰の吉田真康氏については、下記のHPでご覧いただけます。
http://www.ensemble-kreis.com/overview.html
注:チラシは、右クリック、「リンクを新しいウィンドウで開く」で、拡大できます。

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