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2010年9月30日 (木)

相曽賢一朗 ヴァイオリン・リサイタルVol.14
ピアノ サム・ヘイウッド
11/10(水)PM7:00 所沢ミューズ・キューブホール
11/11
(木)PM7:00 東京文化会館小ホール101111

 ロンドンを拠点に活動しているヴァイオリニスト相曽賢一朗。彼は1988年、東京文化会館推薦新進音楽家デビューコンサートで、国内デビューを果たし、1991年以降ほぼ毎年この時期に東京を中心に日本でも年1回のリサイタルを開催している。
 今回のプログラムについて、「色々なスタイルのクラシック音楽が聴ける演奏会です。きっとお気に入りの曲が見つかることでしょう」で始まる素敵なメッセージが届いた。彼のプロフィールは後でHPをじっくりご覧いただくとして、先ずは選曲の経緯を。
「思索的な性格のベートーヴェンのヴァイオリンソナタ第10番ト長調には随分前から魅力を感じていました。演奏は少し年をとってからと思っていましたが、ピアノのサムさんと色々なソナタを弾いてきて、今回是非この曲を演奏したいと意見が一致しました。
 シューマンは、サムさんの得意な作曲家の一人だと思います。それに加え、8月にアメリカのモンテシート音楽祭でこの第1番のヴァイオリンソナタとピアノ5重奏曲を演奏する機会があり、今年がシューマン記念年であることもあいまって、今まであまり演奏しなかった彼の作品にトライしてみることにしました。
 貴志康一の作品については既に何人もの方からお話をうかがっていました。ヨーロッパで日本の音楽を紹介したいと思う時、後期20世紀以降の現代音楽だと、私が感じる昔ながらの日本文化とそぐわない気持ちを覚えることがあります。貴志の作品には、日本的な要素が明確に表現されており、昭和初期の日本の浪漫的なサロン小品として貴重な存在だと思います。
 冒頭に弾くソヴィエト・ロシアのショスタコーヴィッチの4つの前奏曲は、小品集として貴志の作品と対照をなす興味深い音楽だと思います。
 ピアノ共演者のサム・ヘイウッド氏は、ロンドンでの学生時代からの知り合いで、ヨーロッパでのソロ活動のほか、世界的に有名な弦楽器奏者とのリサイタルも数多い素晴らしい音楽家です。趣味は手品というユーモラスな人です。数年前から一緒に演奏するようになりました。今回が初来日です」
 東京のほかに高崎、所沢、浜松でも、ヘイウッド氏と同じ曲目で演奏する。(チラシ参照)
http://www.rr.iij4u.or.jp/~aiso/
注:チラシは、右クリック、「リンクを新しいウィンドウで開く」で、拡大できます。

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2010年9月29日 (水)

安藤謡子ソプラノリサイタルVol.2
Mozart & Donizetti

11/15(月)pm7:00       
すみだトリフォニー小ホール

ピアノ/竹之内純子
・Mozart:
  “心のなかによろこびが”
 
 「フィガロの結婚」の中に入る予定だったとされる歌曲
《後宮からの逃走》ブロントゥヒェンのアリア101115sop
 
“乙女心を捉えるには”
・中田喜直:
 
日本のおもちゃう 『むこう むこう』
 金子みすず詩による『わらい』 他
・Donizetti:
  《シャムニのリンダ》のアリア
  “ああ、この魂の光り”
  《ランメルモールのルチア》
 “あたりは沈黙にとざされ”


「クラシック音楽の好きな家族の中で育ち、小学校三年生のとき、NHK放送児童合唱団に入団し、歌うことの楽しさを知り、歌い続けることになりました」
 安藤さんは、東京音大声楽科卒後、二期会オペラ研修所本科修了し、「歌とフルートの夕べ」リサイタルでデビュー。今までに、オペラ「リゴレット」ジルダ、「セビリャの理髪師」ロジーナオペレッタ「こうもり」アデーレ。その他、日本歌曲、ドイツ歌曲、イタリア歌曲、等々の研鑽を積んでいる。市川倫子・角丸裕・中瀬絹枝の各氏に師事し、中学校の音楽講師のかたわら、ソプラノ歌手として歌い続けている。
 *昨秋に続く第2回の演目は、イタリアの古典曲で始め、モーツァルト:『後宮からの逃走』よりブロントゥヒェンのアリア、中田喜直:日本のおもちゃうたよりと、金子みすず詩による『わらい』など、そして、ドニゼッティで締める。『ランメルモールのルチア』と『シャモニーのリンダ』のアリアなどだ。
「特に《後宮の逃走》のジング・シュピール(歌芝居)はモーツァルト作曲の中でも、和音があらゆる場面で心地よく響き渡り、清々しさを感じます。その中でも特にコロラトゥーラの音域のブロントゥヒェンのアリアに興味を抱き、プログラムに入れさせて頂きました。そのほか、全て私の持ち歌を披露させて頂きます」とこれまでにない意欲をのぞかせている。
 共演のピアニスト竹之内純子さんは、北鎌倉女子学園高校音楽科卒、国立音大ピアノ専攻卒業。大学在学中から伴奏活動を始めており、現在声楽家を中心にリサイタル、コンサート、コンクールなどで伴奏ピアニストとして全国各地で活躍し、NHKラジオなどの放送の分野にも進出。コレぺティトールとしても研鑚を積み、オペラの稽古ピアニスト、歌手へのコーチ、オーケストラの鍵盤楽器奏者や合唱ピアニスト、それにプロンプターなど、幅広い音楽活動を展開している。
問い合わせ・申込み:080-5171-1585(安藤)
注:チラシは、右クリック、「リンクを新しいウィンドウで開く」で、拡大できます。

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2010年9月28日 (火)

フェリックス・アーヨ ヴァイオリンリサイタル
ピアノ:マルコ・グリサンティ
Felix Ayo & Marco Grisanti

 日本では、ステレオのLPレコード時代の到来と音楽の放送に最適な音のよいFM放送の開始が重なった。この始まって間もないFM放送の電波にのってヴィヴァルディの《四季》が全国津々浦々に響きわたった。演奏していたのは、F.アーヨが束ねる“イ・ムジチ”だった。101031vn_2
  1955年に《四季》を初めて録音し(ステレオ盤は1959年)、フランス・ディスク大賞を獲得というニュースがまたたく間に日本国内に行きわたった。
 当時を知る先輩たちは、その巨匠アーヨが今もって現役だとは思っていないフシがある。しかし、彼が“イ・ムジチ”を創設したとき弱冠18歳だったので、まだ今年77歳。
 昨年はお忍びの来日だったが、横浜の小ホールでのリサイタルで超名演奏を披露したことから、今秋、都内で2公演が催されることになった。
 フェリックス・アーヨ(1933年-)はスペインのヴァイオリニストだ。セスタオに生まれ、パリ、シエナ、ローマで学び、聖チェチーリア音楽院の卒業生から成るイ・ムジチを創設し、リーダーとして16年間も活動した。1970年にはローマ・べ一トーヴェン四重奏団を結成。ソリストとしても多くのオーケストラ、ベルリン室内管弦楽団、ローマ合奏団、オーストラリア室内管弦楽団などと協演している。また母校の聖チェチーリア音楽院で教職に就き、各国のマスタークラスでも教鞭を取る。
 2公演の主催者についてはHPで。また、申込みは両公演会場のチケットセンターで。
主催:東京コンセルバトワール Fax 03-3722-2992
http://tokyo-conservatoire.jp/
注:チラシは、右クリック、「リンクを新しいウィンドウで開く」で、拡大できます。

10/31
(日)pm2:00・王子ホール
・モーツァルト:ヴァイオリンソナタ K.380
・ブラームス:ヴァイオリンソナタ 第2番 イ長調 Op.100
・エルガー:愛の挨拶
・クライスラー:ウィーン小行進曲
・ブラームス:ソナタF.A.E. よりスケルツオ
申込み:王子ホールチケットセンター Tel 03-3567-9990
http://www.ojihall.jp/concert/calendar/2010_10cal.html

11/3(水・祭)pm7:00・東京文化会館小ホール
・モーツァルト:ヴァイオリン・ソナタ k296 
・ベートーヴェン:ヴァイオリン・ソナタ第3番 変ホ長調 
・ブラームス:ソナタF.A.E. よりスケルツオ
・ブラームス:ヴァイオリン・ソナタ第3番
申込み:東京文化会館チケットサービス. Tel 03-5685-0650.
イープラスhttp://eplus.jp

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2010年9月27日 (月)

W.A.モーツァルト《レクイエム K626》
モーツァルト記念合唱団 第20回記念定期演奏会

10/17(日)pm2:00
すみだトリフォニー ホール

オーケストラ:ムジカ・レセルヴァータ
指揮:津田雄二郎101017

 モーツァルト記念合唱団は、モーツァルト没後200年の1991年、「戴冠ミサ」を歌うために集まったメンバーが母体となっている混声合唱団だ。これまでモーツァルトのミサ曲、バッハの受難曲、ヘンデルのオラトリオ、フォーレやブラームスのレクイエム、ヴィヴァルディの宗教曲などをオーケストラと共演している。「市川市を主な練習会場としていますが、東京および他の関東地区からのアクセスも良好です。歌うことの好きな方、宗教曲をオーケストラと共に歌ってみたい方、すみだトリフォニーホールのステージでご一緒に歌いませんか…」 この《レクイエム K626》は、今回が3度目の演奏とのこと。
 指揮の津田雄二郎は、東京藝大卒後、米カーティス音楽院に学び、シュツットガルト バッハ アカデミーで研鑽を積んだ。バッハ、モーツァルトなどの宗教曲、ベートーヴェン「第九」などを演奏。この合唱団のほかに、今回共演するバッハアンサンブル富山や、葛飾吹奏楽団、慶応大学ウィンドアンサンブル、アウローラウィンドアンサンブルの常任指揮者を務めている。
 この合唱団と毎回共演している楽団は、鍵盤奏者の岡田龍之介が2000年に立ちあげたムジカ・レセルヴァータ。オリジナル楽器によるバロックオーケストラだ。岡田は、慶応大経済学部卒後、東京藝大楽理科卒業、1986年同大学院修了という経歴で、音楽学を角倉一朗、チェンバロを有田千代子、渡邊順生の各氏に師事。チェンバリストとして内外のバロック奏者と共演し、バロック音楽の普及に取り組んでおり、ソロの他、得難いチェンバロ・デュオのCDをリリースしている。今回はオルガン奏者として出演する。
http://www.geocities.co.jp/MusicHall/2532/
注:チラシは、右クリック、「リンクを新しいウィンドウで開く」で、拡大できます。

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2010年9月26日 (日)

中沢章子ソプラノリサイタル
AYAKO NAKAZAWA SOPRANO RECITAL101128sop
11/28(日)pm2:00
王子ホール

・山田 耕筰   野薔薇
                からたちの花
・高田 三郎   くちなし  
・涌井 曄子   火の花 
・朝岡真木子 花のなみだ
・フォーレ   ネル 
                 この世では
                  
歌を教える仙女     
・A.アリャビエフ 夜のうぐいす
     *
・中田 喜直 マチネ・ポエティクによる四つの歌曲
         1.火の島 2.さくら横ちょう
         3.髪 4.真昼の乙女たち
・R.アーン  恍惚のとき リラに来るうぐいす
          私の詩に翼があったなら
・A.バシュレ  愛しき夜
・A.トマ 『ミニヨン』より  私はティタニア


「初めてのソロ・リサイタルを開いて、気がついたら15年経っていました」…おそらく、オペラやコンサートに追われる幸せな日々を過ごされたのでしょう。後述の略歴にあるとおり、日本歌曲とフランス歌曲を旨とする中沢さんの満を持しての第二回。選曲の経緯をうかがった。
 日本歌曲は 山田耕筰、中田喜直、高田三郎、そして現在活躍中の涌井曄子、朝岡真木子、おふたりの作品を取り上げました。涌井氏の「火の花」はカンナの花に寄せた恋の熱情を、朝岡氏の「花のなみだ」は哀愁のあるメロディで後半に美しいヴォカリーズが付いています。
 ライフワークのひとつであるフランス歌曲はフォーレとアーン、そしてバシュレを選曲しました。
 オペラではトマの『ミニヨン』より「私はティタニア」、コロラトゥーラのアリアです。
 そして、もう一曲。コロラトゥーラの曲としてロシア歌曲、アリャビエフの「夜のうぐいす」、これは私が長年歌い続けている曲で、どうしてもこの歌曲は外せません。学生時代に先輩から手書きの譜面をいただき、歌ってみたところ、メロディが大変気に入り、私の声に合っていて、大好きになりました。その後、輸入楽譜を入手し、現在まで時折歌っています。2004年にサンクトペテルブルクで歌う機会がありましたが、ロシア人の聴衆からも喝采を受けました。今回はフルートが共演しします。お楽しみ下さい。
 中沢章子さんは、東京音楽大学声楽科オペラコース卒業後、二期会オペラスタジオ研究生を修了し、1986年夏イタリアに遊学。92年第9回日本歌曲振興会・日本歌曲コンクール入選。95年にフランス音楽を中心としたリサイタルを開催し、’99年に労音主催の志賀高原コンサートでテノールとのジョイントリサイタルを行う。またマチネ・ド・メロディフランセーズ、二期会ヴォーカルコンサート、二期会創立50周年記念演奏会、日本歌曲振興会主催演奏会などに出演。オペラでは「魔笛」「ランメルモールのルチア」「ヘンゼルとグレーテル」などに出演。近年はチェコ、ロシアでもオペラやコンサートを行い2006年9月にはサンクトペテルブルクのエストラーダ劇場で開催された日本・ロシア文化交流オペラ「椿姫」の第三幕にヴィオレッタ役、10年5月入間市文化創造アトリエ『アミーゴ』におけるオペラ「魔笛」で夜の女王を演じ、好評を博す。二期会会員、日本歌曲振興会会員、二期会フランス歌曲研究会会員。
http://www.nikikai.net/concert/20101128.html
注:チラシは、右クリック、「リンクを新しいウィンドウで開く」で、拡大できます。

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2010年9月23日 (木)

佐藤久成 ヴァイオリン・リサイタル
蘇る濃厚なロマン!
ハンス・ケスラーとライネッケの秘曲、
期待に応えて待望のライブ!
ピアノ:アルバート・ロト
11/1(月)pm7:00
東京文化会館
小ホール

・グリーグ:ヴァイオリン・ソナタ 第2番 ト長調 作品13
・ハンス・ケスラー:ヴァイオリン・ソナタ ホ短調
・ライネッケ:ヴァイオリン・ソナタ ホ短調 op116~没後100年記念~
・ラヴェル:ツィガーヌ101101

「今回は、晩秋のロマンティークな雰囲気にピッタリの知られざる秘曲、ハンス・ケスラーとライネッケのソナタをお届けいたします」
 ヴァイオリニスト佐藤久成のライフワークは、全世界から数万曲に及ぶオリジナル絶版楽譜・アンティーク楽譜の収集、それらの知られざる作品の紹介、演奏、レコーディングだが、「おかげさまで、近年、私のコンサートやCDを通じて多くの音楽ファンの方々から反響をいただいております」…彼の活動が日の目を浴びてきたようだ。それは、彼の企画・演奏が、奇曲の奇演とは全く異質のエンターテイメントだからだろう。彼の演奏は間違いなく“音・楽”なのだ。
 ドイツ・ロマン派作曲家のハンス・ケスラー(1853-1926)は、ハンガリーのブダペスト・リスト音楽院で長らく作曲教授として活動、その弟子にはバルトーク、コダーイ、ドホナーニ、ヴァイネルなどがいます。親ブラームス派のハンス・ケスラーと革新的な弟子バルトークとは関係がうまくいかなかったようですが…。またハンス・ケスラーはドイツの作曲家マックス・レーガーの親戚でもありました。1900年ごろに書かれたホ短調のヴァイオリン・ソナタは、ハンガリー的リズム・旋律とドイツの伝統的和声との融合、また教会オルガンを思わせる宗教的な響きも印象的です。コンサートピースとしても華やかな作品に仕上がっており、私は2001年に日本初演しました。
 また、今年没後100年となるライネッケ(1824-1910)は、ライプツィヒでメンデルスゾーンやシューマンから影響を受けたドイツ・ロマン派の作曲家ですが、1872年に書かれた彼唯一のヴァイオリン・ソナタ ホ短調op116は、当時の巨匠ヴァイオリニストで友人のフェルディナント・ダーフィト(メンデルスゾーンのヴァイオリン協奏曲の初演者として知られる)に献呈され、叙情的で歌心に満ちた素敵な曲となっています。思わず口すさんでしまうメロディーはとても印象的です。また、音楽史上、ライネッケは多くの優秀な民族的作曲家を育てた功績を残しましたが、そのノルウェー人の弟子である国民楽派のグリーグが1867年に書いたヴァイオリン・ソナタ第2番と、華やかでラプソディックなラヴェルのツィガーヌをプログラムに組みました。
 共演ピアニストは、昨年から今年にかけて日本国内及びアメリカ各地にて多数一緒に共演しております、ホロヴィッツの弟子でもあり独特の音楽世界観を持つピアニストのアルバート・ロトー氏です。…多くの方々に「一期一会のロマンティックなひと夜」を体験していただけたら嬉しく思います。
http://www.hisayasato.com/projects-concert-20101101.html
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2010年9月22日 (水)

エルガー:オラトリオ「生命の光」(日本初演)
東響・大友直人プロデュース芸劇シリーズ 第106回

10/30(土)pm6:00
東京芸術劇場

ブルッフ:ヴァイオリン協奏曲 第1番 ト短調 作品26
エルガー:オラトリオ「生命の光」作品29

指揮/大友直人
ヴァイオリン/アルブレヒト・ブロイニンガー
ソプラノ/小林沙羅101030_2
メゾ・ソプラノ/永井和子
テノール/クリストファー・ジレット
バリトン/アシュレイ・ホランド
混声合唱/東響コーラス 
合唱指揮/辻 裕久

 大友と東京交響楽団によるエルガー(1857~1934)のオラトリオ・シリーズは、これまでに「神の国」(初演1906年/東響2002年)、「使徒たち」(初演1903/東響2004日本初演)、「ゲロンティアスの夢」(初演1900/東響2005)が演奏された。最後に作曲された「神の国」から作曲年代を遡るように演奏してきて、その最後をかざるのが、今回、キリストによる奇跡を題材に書かれた作品「生命の光」(初演1895)の日本初演だ。
 ソリストのソプラノ小林沙羅は、この芸劇で一昨年と昨年、続けて井上道義プロシュースのオペラに出演し、昨年の「トゥーランドット」で出色のリュウ役を、今年の7月2日には日比谷公会堂「第九」に出演。今回の大友/東響とは昨暮の「第九」で既にご縁があり、今後、更なる活躍が期待される新鋭だ。
 今回の“日本初演”の出演依頼を受けて、まず、「どんな作品だろうか、私に歌えるのだろうかと思いました」と沙羅さん。その後、楽譜と音源が送られてきて、「何故、こんなに美しい作品が今まで日本で演奏されて来なかったのかしら…、一度聴いただけで大好きになりました。こんな素晴らしい曲の日本初演、本当に嬉しく光栄に存じます。今回の公演をきっかけに、<生命の光>や他のエルガーの名作が、日本でも知られ演奏されるようになったら嬉しいです。そのためにも全力でいい演奏をしたいと思っています」 待ち遠しい限りだ。
 この日の前座は、ブルッフ(1838~1920)のヴァイオリン協奏曲第1番。ソリストはドイツの中堅、1997年エリザベート王妃国際コンクール第2位のブロイニンガーがつとめる。
http://www.tokyosymphony.com/concerts/20101030geijutsu.html
注:チラシは、右クリック、「リンクを新しいウィンドウで開く」で、拡大できます。

クレー/都響 10月の定期演奏会

 都響とはお付き合いの古い指揮者ベルンハルト・クレーが3年ぶりに客演する。 1936年生まれ、ライプツィヒ聖トーマス教会聖歌隊の隊員を経てケルン音楽大学で学んだ後、57年にケルン歌劇場のコレペティトールとして経歴を開始した。以降の経歴を見ても、正真正銘“ドイツの指揮者”といえよう。
 59年にはサヴァリッシュのアシスタントを務め、62年からザルツブルク、オーバーハウゼン、ハノーファー、リューベックなどの歌劇場の音楽監督を渡り歩き、76年から2年間ハノーファー北ドイツ放送フィルの首席指揮者の職にあった。77年からの10年間はデュッセルドルフ交響楽団の首席指揮者、85年から89年まではBBC交響楽団の首席客演指揮者も務めた。以後はフリーの立場で指揮活動を展開している。

R.シュトラウス&モーツァルト
10/18(月)pm7:00
東京文化会館

・R. シュトラウス:交響詩「ドン・ファン」 作品20
・モーツァルト:ヴァイオリン協奏曲第4番 ニ長調 K.218
・モーツァルト:交響曲第31番 ニ長調 K.297 「パリ」
・R. シュトラウス:
 交響詩 「ティル・オイレンシュピーゲルの愉快ないたずら」 作品28101018

 定期Aシリーズの上野では、モーツァルトを挟んでR. シュトラウスの2つの交響詩。のっけの「ドン・ファン」 作品20は、伝説的なプレイボーイの放蕩の物語をもとに、初演時25歳、若きシュトラウスがオーケストレーションの技量を発揮した逸品。もうひとつの「…愉快ないたずら」は、中世ドイツの伝説的ないたずら者が刑場に消えるまでの逸話を、これまた彼一流の管弦楽術で活写。「ドン・ファン」の6年後に初演された。
 その100年前に活躍したモーツァルトの曲が2曲はさまれている。第4番のコンチェルトで共演するラファエル・オレグは、一昨年この“Music a la Carte”で、「チャイコフスキー国際コンクールの覇者、待望の日本公演」と謳って2/16公演を告知している。1959年パリ生まれ、シェリングに師事し、その後継者と目されているが、その来日時に、「名歌手シュワルツコップのマスタークラスに参加したことが今の自分に欠かせない」と語っている。
http://www.tmso.or.jp/j/concert_ticket/detail/index.php?id=3347

エルガー&ブルックナー
10/25
(月)pm7:00
サントリーホール

・エルガー:チェロ協奏曲 ホ短調 作品85 
・ブルックナー:
 交響曲第4番 変ホ長調「ロマンティック101025b

 定期Bシリーズは、“エルガー&ブルックナー”…意外な組み合わせといえよう。チラシ裏面には「それぞれ独自の美しい歌を磨いた(しかし対照的な!)傑作2題、併せて聴くことで聞き手にひらかれる感性も多々あるはず」とある。
 しかし、ブルックナーと云えば、最近の都響ではインバルとの印象深い壮大な名演がある。この作品へ少なからず共感がおありの都響ファンなら、クレーがもたらすブルックナー魂も見逃せないだろう。何しろ欧州の歌劇場で職人芸の基礎をしっかりと磨いてきた名匠なのだから。
 一方のエルガーは、大英帝国の威光に翳りがみえた時期から第一次世界大戦まで活躍した。チェロ協奏曲は「哀切なかげりを帯びた歌ごころが美しくのびてゆく傑作」とある。ソロを弾くのは1976年ロシア生まれのボリス・アンドリアノフは30代半ば。ロシア・チェロ界の逸材という。初めての曲を未知のチェリストの演奏で聴くとあって、期待はふくらむばかりだ。
http://www.tmso.or.jp/j/concert_ticket/detail/index.php?id=3348
注:チラシは、右クリック、「リンクを新しいウィンドウで開く」で、拡大できます。

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2010年9月21日 (火)

和波孝禧アフタヌーンコンサート 第22回
Takayoshi Wanami Afternoon Concert XXII
10/11(月・祝)pm2:00
東京文化会館
小ホール

ヴァイオリン:和波孝禧
チェロ:岩崎 洸
ピアノ:土屋 美寧子

・ベートーヴェン/ピアノトリオ 第4番 変ロ長調 op.11「街の歌」
・シューマン/三つのロマンス op.94 (ヴァイオリンとピアノ)
・ショパン/華麗なるポロネーズ ハ長調 op.3 (チェロとピアノ)
・ブラームス/ピアノトリオ 第1番 ロ長調 op.8101011

 軽妙なお話しも捨てがたい和波さんのリサイタルだが、今回のトリオは桐朋同期のチェリスト岩崎洸と御令室の3人。昨年の初回公演の体験が衝撃的だったようで…どうやら恒例になりそうな気配。チラシ裏面の和波さんのメッセージ“再びトリオで”をそのまま紹介することにしました。
 それは久しぶりに味わう、背中がゾクゾクするような経験でした。昨年の「アフタヌーンコンサート」に備えて、チェロの岩崎洸さん、ピアノの土屋美寧子の3人で行った初めてのリハーサルの日のことです。岩崎さんは大学の同級生ですが、共演するのはほぼ40年ぶりのこと。でも、ハイドンのトリオを弾き始めて数分後、私は長い時の隔たりを忘れて学生時代に戻ったような懐かしさと開放感に包まれていました。
 1楽章が終わると早速ディスカッション、そして細部まで突っ込んだ練習が続きました。岩崎さんは次々に建設的なアイディアを出し、美寧子と私もそれぞれ意見を述べ合って、それらが食い違うときはいくつかの方法を試して…。音を出す度に新しい発見と喜びが湧いてくる、リズミカルで楽しい練習でした。「大公トリオ」の第3楽章では、天上の音楽のようなこの曲の気高さが立ち現れてきて、思わず胸が熱くなりました。素晴らしい仲間とアンサンブルを作り上げる喜びに、私はすっかり興奮してしまったのです。
 アメリカと日本を股にかけて演奏と指導の両面で精力的な活躍を続ける岩崎さん。彼の輝かしいチェロの音色と率直なお人柄が、私たちに強い刺激を与えました。同時に私は、3人がほぼ同じ時代の空気を吸いながら音楽を学んだ仲間であることも実感しました。これまでは「世代を超えた音楽の交流」を一つのライフワークと考えてきましたが、同世代の仲間と音楽のさらなる可能性を求めて努力することの素晴らしさに目覚めたといえる、去年のトリオでした。コンサートは大変ご好評をいただき、トリオの再演を望むとのアンケートが数多く寄せられました。3日後、私たちは2010年秋に再び共演することを決めただけでなく、なんと曲目まで決めてしまったのです。
 ブラームスの「ロ長調トリオ」は、大公トリオと並んで、私がぜひ岩崎さんと演奏したかった曲です。これを後半に据え、最初は若いベートーヴェンの軽妙でユーモアのセンスに溢れた「街の歌」、その間には今年生誕200年を迎えたシューマンとショパンの作品をお聴きいただくことにしました。トリオの魅力はもちろんのことですが、しみじみとロマンティックなシューマンと、チェロとピアノが華やかな技巧を繰り広げるショパンで、岩崎さんと私の個性の違いをも楽しんでいただける、ヴァラエティーに富んだ選曲になったと自画自賛しています。
 いつものように、トークも交えた和やかな雰囲気で、格調の高いクラシックの名曲を存分に味わっていただきたいと思います。
 中秋の午後の一時、皆様とお会いできることを心から願っております。
http://www.music-wanami.com
注:チラシは、右クリック、「リンクを新しいウィンドウで開く」で、拡大できます。

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2010年9月20日 (月)

シューベルト〈冬の旅〉
無伴奏混声合唱版(世界初演)
ザ・タロー・シンガーズ
第12回東京定期演奏会

11/7(日)pm5:00101107_2
津田ホール

編曲/千原英喜
指揮/里井宏次

 ザ・タロー・シンガーズは1994年、里井宏次のもと大阪に発足した室内合唱団だ。98年の第4回定期演奏会でのロッシーニ「小荘厳ミサ曲」を契機にア・カペラ合唱曲にとりくみ、いまでは日本では数少ないプロの室内混声合唱団として評価されている。活動範囲も、大阪を拠点に東京・神戸・京都で定期演奏会を催し、99年にはヨーロッパ(アムステルダム、バルセロナ)公演で大好評を博した。
〈冬の旅〉の無伴奏合唱は、いつか必ず実現させたいと思っていた…と里井氏は今回の経緯を語った。
 私が歌手の時『冬の旅』全曲を歌う事がかなわず、合唱指揮者となった今、合唱でなんとか実現したいと常に思っていました。旧知の作曲家千原英喜氏に私の思いを伝えたところ意気投合し快く引き受けて下さいました。2年前の秋の事です。世界の多くのア・カペラ曲を演奏してきたからたどり着いた企画です。東京に先立ち6月に大阪公演を行い大阪文化祭賞を受賞するなど、注目されました。この冬の旅は情景・色彩感・ストーリー性がより明快のなり、孤独の旅へなだれ込む迫力は、戦慄を感じると自負しています。
 死を前にしたシューベルトが絶望のうちに作曲したといわれる、歌曲集「冬の旅」。それからおよそ180年。深い弧影を刻んだモノトーンの歌が、多声・無伴奏という大胆なアレンジをほどこされ、切々とした独白が、24の多様な声によって紡がれてゆく。重く沈んだ閉塞の時代、あらたな表情を得たさまよう孤独の精神は、わたしたちにどんなメッセージを届けるのだろうか。里井氏の合唱人生が、ここに結実したといえよう。これも、日本語版の<マタイ受難曲>(9/30・ヴィンシャーマン指揮)に続く、今秋の事件だ。
http://homepage3.nifty.com/tarosingers/
注:チラシは、右クリック、「リンクを新しいウィンドウで開く」で、拡大できます。

2010年9月17日 (金)

イェルク・デームス ピアノリサイタル
82歳を迎えるウィーン・ロマン派最後の巨匠
101026_3ューマン&ショパン生誕200年を記念して

10/26(火)pm7:00
東京文化会館小ホール

第1部 シューマン in ウィーン
アラベスク ハ長調 op.18
花の曲 変ニ長調 op19
ユモレスク へっhロ長調
ウィーンの謝肉祭よりの道化芝居
   「幻想的情景」op.20より
  2.ロマンス 4.ニ長調
ノヴェレッテンop21より
  1.ヘ長調 2.ニ長調

第2部 ショパン晩年の傑作
バラード第3番 変イ長調「水の精」op.47
即興曲第3番 Impromptu op.51
バラード第4番 ヘ短調op.52
子守歌 変ニ長調op.57
舟歌 嬰ヘ長調op.60
ノクターン ホ長調「白鳥の歌」op.62-2
 

 ピアノ曲を聞いて落涙など、中学卒業式の日以来50年振りだった。一昨年の「デームス80歳バースデー・リサイタル」(2008.12.02)。演奏会に通うようになって、めったに買わないCDだが、このライブCDはゲットした。録音物が、感動を再現してくれることを今更ながら知ることとなった。
 そのデームスが、生誕200年を記念してリサイタルを催す。演目は上述のとおりだ。
 LP時代、レコード会社の宣伝文句“ウィーンの三羽ガラス”にのせられて知ったつもりになっていた。当時は元気印グルダをよく聞いていた。私も若かったのだと、いま思う。
 今回、主催者のHPに載っている彼のプロフィールに改めて目を通した。当方が若い頃、既にデームスは戦前から活躍している著名なピアニストに師事している。
「…1951年から53年までパリにてY.ナットに、そのほか、W.ギーゼキング、W.ケンプ、A.B.ミケランジェリ、I. フィッシャーの教えも受ける」、いずれもSPレコード時代からの巨匠たちだ。
 E.シュヴァルツコプフ、D.フィッシャー=ディースカウ、E.アメリンク、P.シュライアー、T.アダム…いまや伝説的な名歌手と共演し、絶大な信頼を受け、彼らとの歴史的名盤を残している。J.スーク(Vn)、A.ヤニグロ(Vc)など弦楽器奏者との共演も数多い。また、古楽器への関心を分かちあうP.バドゥラ=スコダとは、ピアノデュオの演奏会も多く行っ ている。
 詳細はHPでご覧いただくとして、彼の技量はピアニストに留まらないことに注目したい。 歴史的古楽器の演奏法解釈の権威としても名を馳せ、また、これらの歴史的楽器にふさわしい作品の収録も行ってい る。ベートーヴェンの生誕200周年にはベートーヴェン・フェスティヴァル(ボン)にて名器ブロードウッドとコンラート・グラーフで演奏した。ザルツブルク郊外のデームスの拠点「ムゼオ・クリストフォリ」にはピアノの歴史を物語る数々の名器が置かれ、毎夏マスタークラスを行っている。またヨーロッパ、アメ リカ、日本などで教育者としても厚い信頼を寄せられている。
 録音で聴くことができる名盤も数多い。しかし、ライブで聞けるチャンスは、なにものにも代え難い。
http://www.proarte.co.jp/c_detail.php?cate=2&fileid=226723
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2010年9月10日 (金)

ラフマニノフ「晩禱」全15曲
東京トロイカ合唱団 第17回 全曲演奏会

10/22(金)pm7:00
東京カテドラル聖マリア大聖堂101022

 ロシアの合唱曲をロシア語で歌うべく1989年に結成されたプロの混声合唱団、東京トロイカ合唱団は、活動の中心をS.ラフマニノフの「晩禱」のみにしぼり、10年以上「晩祷」だけを歌い続けてきた。知る人は“ラフマニノフの最高傑作”というが、ソ連時代からペレストロイカまで、原産地ロシアで封印されてきたという数奇な運命を辿った。
 ところが、日本では、その「晩祷」だけを歌うという奇特な団体がいる。公演チラシの裏面に、その経緯が綴られているので引用しよう。
 『晩祷』(正しくは『徹夜祷』と訳すべき)は、ロシア正教で、大きな祝日、主日の前夜に夜を徹して行われる礼拝(奉神礼)のための15曲からなる典礼曲である。東方正教会では楽器の使用を認めないので、教会音楽は必然的に無伴奏の合唱曲となる。現在、『晩祷』をラフマニノフの最高傑作と評価するロシア人は多い。
 1915年に完成したセルゲイ・ラフマニノフ(1873〜1943)の『晩祷』は、ビザンチンにつながるロシアの伝統と「西」ヨーロッパの近代的音楽文法を融合させたロシア正教音楽の集大成とも言うべき稀有の作品であったが、残念なことに1917年のロシア革命以降、宗教をアヘンとするソ連政権下で演奏されることはなかった。ラフマニノフは革命後西側に亡命し、もっぱら自作の演奏を中心にピアニスト、指揮者として活躍し世界的名声を博するが、演奏機会のない『晩祷』は忘れ去られる。
 この作品が「再発見」されるには半世紀近くの時を必要とした。経緯は詳らかではないが作曲家の生誕100年を記念してスヴェシニコフ指揮のソ連国立アカデミー・ロシア合唱団が録音したレコードが西側で発売され各国で大評判となり、ロシア音楽史上最大の遺産として評価されるのである。この作品の本当の復活はそれからさらに20年後、ようやく人々が新しい時代へ希望を抱くようになったペレストロイカの時期に、宗教復権のシンボルとして完全に甦るのである。(ただし、全曲演奏はロシアでも稀れである。)この70年にわたる「断絶」がロシア音楽にもたらした空白の大きさは計り知れないが、ひとつの作品がこうした長い断絶の後に復活した稀有な例として、バッハの「マタイ受難曲」がよく知られている。
 ソ連ではまだ『晩祷』が「幻の作品」であった1987年、日本で全曲演奏(実際の典礼では週により第13番と14番のどちらかを歌うため、第14曲が省略された)が行なわれたことは特筆に値する。これは長年ロシア聖歌に親しんできた東京男声合唱団と東京荒川少年少女合唱隊(女声パート)による快挙であった。1989年の東京トロイカ合唱団の創設はこの時の演奏に触発されたと言ってもよい。トロイカ合唱団は1992年、常任指揮者に河地良智氏を迎え、1995年に15曲の全曲演奏会の本邦初演にこぎつけた。2000年より『晩祷』の演奏機会を確実に増やすために演奏活動をこの作品に集中し、2004年のロシア公演も含めると今回で17回目の全曲演奏となる。
主催・申込み:トロイカ音楽事務所 admin@keigado.co.jp
Tel 03-3203-9070 Fax 03-3207-5909  
http://tokyo-troika.jp/tokyo-troika/information.html
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2010年9月 9日 (木)

10月の読響
ミンチュク&スクロヴァチェフスキ

10月の読売日響公演からは、まず初共演43歳の巨匠ロベルト・ミンチュクの公演。それに同団とは縁の深い87歳のスクロヴァチェフスキの定期演奏会。どちらも外せません。

ミンチュク指揮の名曲&マチネ
10/8
(金)pm7:00・サントリーホール
10/9
(土)pm2:00・東京芸術劇場

指揮:ロベルト・ミンチュク
チェロ:ヨハネス・モーザー
ヴィオラ:鈴木康浩
・R.シュトラウス/交響詩〈ドン・キホーテ〉
・ベートーヴェン/交響曲第7番101008

 この秋、リヒャルト・シュトラウスが目につく。同じ〈ドン・キホーテ〉は、この“Music a la Carte”で告知しているが、神奈川フィルが金聖響指揮の9月の定期で聴かせてくれる。読響の9月、これも告知済みだが下野指揮の定期演奏会(9/18)で「メタモルフォーゼ」とホルン協奏曲、次いで下野は月末9/29・30にはオーボエ協奏曲と、2演目3公演と元気だ。
 ロベルト・ミンチュクは、ブラジル・サンパウロ出身、今年43歳の気鋭。ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管のホルン奏者として活躍後、指揮者に転向した。マズアに認められ、カルガリー・フィルの音楽監督と母国の要職を兼務。欧米メジャーでも人気だという。まずは巨大編成の難曲「ドン・キホーテ」でオペラに精通したドラマティックな音楽作りが期待されるほか、誰もが知るベートーヴェンの交響曲第7番でどのようなアプローチを見せてくれるのか、要注目だ。
 ドイツの俊英チェリスト、ヨハネス・と、読売日響が世界に誇るソロ・ヴィオラ奏者・鈴木康浩を交えた「ドン・キホーテとサンチョ・パンサの冒険物語」は必聴。モーザーは来年、メータ指揮のベルリン・フィルとの共演も決まっているそうだ。併せてベートーヴェンの交響曲7番ときたら、これはもう外せない。
http://yomikyo.or.jp/2009/10/201010081900.php

スクロヴァチェフスキが帰ってきた!
10/16(土)pm6:00
サントリーホール

指揮:スタニスラフ・スクロヴァチェフスキ
・シューベルト/交響曲第7番 〈未完成〉
・ブルックナー/交響曲第7番101016

 シューベルトの〈未完成〉交響曲 は、名演奏に出会ったとき比類ない感動をもたらす。短命で知られるモーツァルトの35歳より更に若く31歳で逝ってしまったシューベルト。25歳のとき作曲されたそうだが、しまい込まれたまま、死後37年後に発見されたという。シューベルト自身も彼の親しい仲間のほとんども、この至福の名曲を聴かずに死んでいったなどということ、信じられますか?
 7番づくしということで、もう一曲はブルックナーの交響曲第7番。スクロヴァチェフスキに傾倒する奥田佳道氏が、今回の公演を前に賛辞を寄せている。…「オーケストラ芸術の美しき諸相に抱かれる喜びを。祈りの情趣も劇的な楽想も、くっきりとしたハーモニーを身にまとい、ホールを十全に満たすことだろう。今春、ブルックナーの交響曲第8番に揺るぎのないタクトを披露したスクロヴァチェフスキが、私たちのもとに帰ってくる。しかも夢のような選曲で。マエストロは昨年暮れ、ミュンヘンのバイエルン放送交響楽団からも招かれ、ブルックナー(第2番)で客席を大いに沸かせた。来日時87歳。名匠スクロヴァチェフスキ、ふたたび」
http://yomikyo.or.jp/2009/10/201010161800.php
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2010年9月 5日 (日)

ヴェルディ作曲 歌劇「ナブッコ」
我が愛する地球よ!

全4幕 原語イタリア語上演(日本語字幕付)
9/24(金)pm6:30
9/26(日)pm5:30
新宿文化センター
大ホール

ナブッコ(名武鼓)/深見 東州(バリトン)
アビガイッレ/マリー・テ・ハプク(ソプラノ)
ザッカリア/コナル・コード(バス)
イズマエーレ/ジョン・ロングミュア(テノール)
フェネーナ/ジェイド・モファット(メゾソプラノ)
アンナ/エミリー・バーク(ソプラノ)
アブダッロ/アンドリュー・グローバー(テノール)
ベルの大祭司/デイビッド・コステッロ(バス)100926

 「ナブッコ」は、ヴェルディの出世作となった作品で、第3幕2場で歌われる「ゆけ、わが想いよ、黄金の翼にのって」は、単独でも演奏される感動的な合唱だ。だが、紀元前数百年、エルサレムとバビロニアを舞台にした旧約聖書の物語なので日本人には馴染みにくいが、ダイナミックなスペクタル・オペラだ。
 ヘブライの民が望郷の念を万感の思いで唱和する。…この望郷の想い、“心のまほろば”と云うべき“故郷”はいつの世でも誰にもあるはずだ。
 今回の演出を担当する大島尚志氏は、「時代を21世紀に転じると、我々が“故郷”と呼ぶに相応しい、“まほろば”とは、いったい何処だろうか?…その問いに“地球”という答えで臨む」というのだ。副題に「我が愛する地球よ!」と謳った由縁だ。
「思い返せば、人間が絶え間なく繰り返してきた、勝利者願望や独占欲、利益追求などが、“権力闘争”、“宗教対立”、“人種差別”、“資源の搾取”などの悲劇的無意味さと悲惨さを引き起こしてきたことは明らかです」
「それに、私たちの故郷“地球”は、物理的にも生活を営む場所としても、“崩壊の危機”に曝されています。オペラが描く、古代バビロニアの王、ナブッコの“野望と挫折と再生”の物語は、そのまま私たちの故郷“地球”を守ろうとする21世紀に生きる私たち現代人の営みに、重ね合わせることが出来るのです」
 ナブッコ以外のキャストは、メトロポリタン歌劇場を拠点に活動しているマリー・テ・ハプクをはじめ、オール海外キャスト。オーケストラはハンガリー・ソルノク市立交響楽団。この楽団の音楽監督を務めている井崎正浩氏が本公演の音楽顧問の一員、というご縁だ。
 これまで、大江戸歌舞伎風「ファルスタッフ」など、抱腹絶倒の“異文化交流”を試みてきたNPO邦人世界芸術文化振興会(IFAC)が、満を持して、時代も規模も大きく飛躍…といっても、稽古オフリミットで進められているので、これまでの実績を踏まえて、オススメする次第だ。が、残席僅かとのこと、お急ぎください。
申込み:Tel 03-5941-2344 Fax 03-5941-2348
http://www.ifac.or.jp/activity/opera/post_10.php
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2010年9月 1日 (水)

H.ヴィンシャーマン90歳を祝して
J.S.バッハ<マタイ受難曲>
(日本語訳)
9/30(木)pm6:30
すみだトリフォニーホール

福音史家:鈴木寛一、イエス:多田羅迪夫
ソプラノ:市原愛、アルト:福原寿美枝、
テノール:櫻田亮、バリトン:青山貴
管弦楽:マエストロの90歳を祝うスペシャル・オーケストラ
(コンサートマスター:長原幸太、廣岡克隆)
合唱:成城合唱団(指揮:高嶋邦幸)
児童合唱:成城学園初等学校合唱部(指揮:西谷鐘治)
100930

 往年のクラシックファンならオーボエの名匠としてインプットされていよう。ヘルムート・ヴィンシャーマン。私が来日公演に足を運んだのは76,7年ごろだ。ヴィンシャーマン率いるドイツ・バッハ・ゾリステンが演奏する“スウィングするバッハ”に仰天した。ジャズバンドやヴォーカルグループがバッハに進出したり、堅苦しいと思われていたバッハの裾野が一気に広がった時期だった。
 そのヴィンシャーマンがなんと健在で、“90歳を祝して”東京で<マタイ受難曲>公演!
 管弦楽は「マエストロの90歳を祝うスペシャル・オーケストラ」
 経緯はこうだ。ヴィンシャーマンは大阪フィルと相性がよく、これまでしばしば客演してきた。今回も定期公演で「ロ短調ミサ」を9月21,22日に振る。が、今回は在京の楽団とのチャンスがなかった。でも、せっかっくの来日、しかも90歳の高齢、この機を逃すわけにはいかない…で、彼の招聘事務所が自ら主催することにした。合唱は、「旧知の仲である成城合唱団のみなさんに協力を要請したところ、ヴィンシャーマン先生との<マタイ受難曲>ならばぜひやりたい。でも、自分たちは伝統的に日本語でやってきた。それでも良ければ」…師曰く「日本語訳でも是非やりたい。日本人の指揮者がドイツ語を十分理解しなくても演奏しているのだから、ドイツ人の自分が日本語訳でやっても不思議ではない」
 「オーケストラは先生の旧知の仲間と大阪フィルのコンサートマスター長原幸太氏を中心とした有志によるオーケストラとなりました」
 彼らの熱意で、思いがけず、巨匠の演奏、それも日本語訳の<マタイ受難曲>という得難い機会をいただいた。(余談だが、私の忘れ得ぬ<マタイ受難曲>は、ペーター・シュライヤーが指揮・福音史家を演じたオーケストラ・アンサンブル金沢の秀演。2005年2月4日、金沢は吹雪だった)
主催・問い合わせ:ヒラサ・オフィス Tel 03-5429-2399
http://www.hirasaoffice06.com/files/schedule.htm
注:チラシは、右クリック、「リンクを新しいウィンドウで開く」で、拡大できます。

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