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2010年10月29日 (金)

ロッシーニ作曲《ラ・チェネレントラ》(シンデレラ)
NPOサロンオペラ・トナカイ公演
原語上演字幕付
11/22(月)pm2:00 自由席5,000円(コーヒー付)
11/25(木)pm6:30
指定席10,000円(ディナー・ビュッフェ)
オペラサロン トナカイ10112225

 1994年、東京・岩本町に開設されたオペラサロン トナカイ(前身のオペレッタ・サロン・トナカイの創設は91年)は、オペラ・ファンの穴場。平日毎晩3人の若い歌手がコンサート形式の演奏で腕を磨く場、でもある。そこで年3~4回催される、狭い舞台に工夫を凝らしたオペラ公演。常連客のみならず、オペラは初めてという初心者からオペラ通まで幅広く門戸を開いて、昼夜の2公演。今回の出演者は、この夏に亡くなった創設者の故・早川正一オーナーが選抜した最後のメンバーという。
 ロッシーニの「シンデレラ」には、カボチャの馬車もガラスの靴も出てこない。おとぎ話をベースにしながら、非現実的な部分をそぎ落とし、ロッシーニが皮肉たっぷりに作曲したシンデレラ物語。「ロッシーニ版シンデレラは自力で幸せをつかみます」と主催者。
 日本ではあまり上演されず、オペラサロン トナカイでは、今回が初めての上演という。歌手にとっても今回は勉強の場。オーナーの追悼も兼ねているとあって、出演者の気合いの入れよう、大いに期待したい。
・アンジェリーナ(チェネレントラ=シンデレラ)栗田真帆(メゾ・ソプラノ):サロンオペラ初出演ながら、毎日の通常ステージで充実した歌唱を聴かせている。
・ドン・ラミーロ(王子)曽我雄一(テノール):こちらもサロンオペラ初出演。明るい声で、安定した高音を聴かせる、これからが楽しみなベルカント・テノール。
・ダンディーニ(王子の従者) 森口賢二(バリトン):各オペラ団体で活躍中のバリトン、精緻な歌唱と演技で若手を引っ張る。
・ドン・マニフィコ(アンジェリーナの継父)安東玄人(バス):すばらしいバス・バリトンの声と喜劇役者ぶり、チェネレントラをないがしろにする継父をどのように演じるか、見所のひとつ。
・クロリンダ(継父の実の娘)寺田千絵美(ソプラノ)・ティスベ(継父の実の娘)松藤夢路(メゾ):新進気鋭の二人、松藤はまだ東京芸術大学大学院生。アンサンブルの多いパートなので、ロッシーニの歌い回しが楽しみだ。
・アリドーロ(王子の家庭教師・哲学者)東原貞彦(バス):ベテランのいわば賛助出演。
・ピアニスト 神保道子:コレペティトゥアとして活躍、歌手の全幅の信頼を受ける。

 会場へのアクセス、通常のステージ予定などは下記の主催者のHPでご覧いただけます。 
http://www.opera.co.jp/annai.htm  E-mail:operasalon@opera.co.jp
申込み
Tel:03-3851-0810  Fax:03-5820-7100
注:チラシは、右クリック、「リンクを新しいウィンドウで開く」で、拡大できます。

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2010年10月28日 (木)

フォーレ/レクイエム
神奈川フィル12月定期演奏会
12/3
(金)
pm7:00
横浜みなとみらいホール

・團伊玖磨/管弦楽のための幻想曲「飛天繚乱」
・サン=サーンス/チェロ協奏曲第1番イ短調 作品33

・フォーレ/
レクイエム 作品48101203

[指揮者] 現田茂夫
[共演者] 遠藤真理
(チェロ)

幸田浩子(ソプラノ)
山下浩司(バリトン)
神奈川フィル合唱団

 現在、桂冠芸術顧問の團伊玖磨(故人)は、いわば神奈川フィルの創設者。名誉指揮者の現田茂夫は、これまで数多くの團の作品を演奏してきた。
 今回の「飛天繚乱」は、團が中国を訪れた折にイメージを喚起されたという、天人天女の音楽をもとに作られた作品。さまざまな分野にわたって作品を書いた彼だが、管弦楽作品の中では取り上げられることの多い名作だ。
 同様にサン=サーンスも多彩な作品を残した人。このチェロ協奏曲は、あまり演奏されないが美しい曲だ。「艶やかな音色を持った遠藤真理が、合わせものも得意とする現田の指揮のもと、のびのびとその才能を発揮してくれるはず」。
 そのサン=サーンスの弟子で、多大な影響を受けたフォーレ。数多いレクイムの中でも傑作中の傑作として愛されているのが、この作品だ。NHK・FM放送でお馴染みのソプラノ幸田さん始めフォーレのソリスト二人は若手では最も注目されている。オペラなど声楽作品でも評価の高い現田、神奈川フィル、同合唱団とともに、透明で温かい音楽によって私たち生きる者を、深く慰めてくれるだろう。
 現田は、神奈川フィル合唱団の初代音楽監督でもあり、合唱団の技術を引き出すのを得意とする指揮者。合唱団とは深い結びつきがあり、一方で楽団はフランスものを1、2年に1回は定期公演に載せてきている。フォーレが選ばれる必然だった。
http://www.kanaphil.com/
注:チラシは、右クリック、「リンクを新しいウィンドウで開く」で、拡大できます。

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2010年10月27日 (水)

大森潤子デビュー10周年記念
イザイ無伴奏ヴァイオリン・ソナタ全曲演奏会
11/4(木)pm7:00
東京文化会館
小ホール101104vn

 このイザイの無伴奏ヴァイオリン・ソナタは難しい。演奏家にとってもだろうが、聴く側の私にとっても難題だった。
 最初に聴いたのは、もう10年以上前のことだが、ビルの地下、建物1階分の高さしかない天井の低い100人で満席のサロン。いまでは著名な奏者が四苦八苦。何でこんなおもしろくない曲を弾くんだろう…後で訊いたら「リハーサルと、満席の本番では響きが全くちがって、楽器が壊れたと思った」…気が動転し、とても力量を発揮するどころではなかったようだ。翌年だっただろうか、2回目は室内楽に最適なトッパンホールで新進奏者。響きは抜群、でも何を言いたいのかさっぱり分からないヘタな講演モドキで、「いつまでやるの」とつい時計を見てしまう。
 そして、三度目にやっと出会ったのが瀬﨑明日香さんのCDだった。初めて「なるほど、こういう曲だったのか! 自ら名ヴァイオリニストだったイザイが先輩たちの名ヴァイオリニストに捧げるという、希有な出来事。それが納得できてしまう演奏だった。その後、弦楽に造詣の深い先輩からお借りした潮田益子さんのCDも聞いている。5歳で東響と共演、15歳のとき第26回日本音楽コンクール第1位、61年に桐朋学園卒というベテラン。このCDは93年11月の録音というから50代の演奏。番号順ではなく、「6,5,4,1,2,3番」の順に弾いている。
 だがら、今回の大森潤子さんの公演は私にとって、ナマで聴く“三度目の正直”。
 札幌交響楽団第2ヴァイオリン首席奏者の大森さんは、パリ留学から帰国してデビューリサイタルを行ってから今年10年目の節目を迎える。その記念にパリに関わりの深い20世紀ベルギーのイザイの無伴奏ヴァイオリンソナタ全6曲を一晩で演奏する。10/25、札幌での初めての自主リサイタルに続く東京公演だ。
 大森さんは1995年、東京藝大卒後、同大学院修士課程に進学すると同時に、パリ国立高等音楽院に留学。その後の活躍は下記HPでご覧いただくとして、99年に帰国し、翌年日本演奏連盟主催のデビューリサイタルを開催。それから10年。いま流にいうと、そろそろ“アラフォー”?…最も脂ののった今が旬!
 その活躍振りをチラシ裏面で渡辺和氏が紹介している。彼女はいま流行りの“アウトリーチ”なる活動を早くから地域コミュニティや学校、病院などでの演奏という形で行っている。
「音楽祭真っ最中の湯布院に楽器ひとつを抱えやってきて、実行委員長とスタッフに話を付け、次の日には障害者施設で車椅子に囲まれヴァイオリンを弾いていた、なんて伝説すらある」…現場で仕事をした公共ホールのスタッフは、口を揃えてこう言う。「大森さんって素敵な方ですよね。だって、本当に子供目線になって一緒に音楽して下さるんですもの」。
「一方で、音楽に対しては猛烈に客観的な人でもある。とりわけ自分の創る音楽への厳しさは、もう少し気楽でも良いんじゃないかと思える程だ。音楽を素直に楽しめる子供の心と、楽器を扱う技術者としての容赦ない厳格さ。イザイの楽譜に潜む華やかさと精密さの矛盾を音にするのに、これほど相応しいヴァイオリニストもいまい」と渡辺氏。待ち遠しい限りだ。
http://www.millionconcert.co.jp/monthly2.html#_10
プロフィールは、
http://www.jafra.or.jp/jinzai/support/11oomori.php
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2010年10月24日 (日)

カンブルラン読響11月公演
コルンゴルドのヴァイオリン協に惹かれて…

11/27
(土)pm6:00・東京芸術劇場
11/29
(月)pm7:00・サントリーホール

指揮:シルヴァン・カンブルラン
ヴァイオリン:ヴィヴィアン・ハーグナー

《3つの「ペレアスとメリザンド」》
 ドビュッシー(コンスタン編曲)/「ペレアスとメリザンド」交響曲
コルンゴルト/ヴァイオリン協奏曲
《マーラー・イヤー・プログラム》
 マーラー (ブリテン編曲)/野の花々が私に語ること
             (原曲:交響曲第3番 第2楽章)
シューマン/交響曲第4番 (第1稿)10112729_2

 11月の読売日響の公演は常任指揮者カンブルランが2演目5公演を全て振る。そのひとつ、これまでナマで聴く機会が無かったコルンゴルトのヴァイオリン協奏曲を選んだ。
 この公演のウリは、実に盛りだくさんだ。まずひとつが就任時に予告した《3つの「ペレアスとメリザンド」》の締めくくりとなるドビュッシーの交響曲「ペレアスとメリザンド」。これはフランスの作曲家で指揮者のマリウス・コンスタンが、ドビュッシーのオペラの主要な場面を1楽章の交響曲に纏めたもの。25分ほどという。
 ウリその2は、《マーラー・イヤー・プログラム》で、これも原曲マーラーの交響曲第3番の第2楽章のメヌエットをブリテンが小管弦楽に編曲したもの。
 まだある。その3は、《シューマン生誕200年記念》で、交響曲第4番の第1校。楽譜の出版に関わっていたブラームスが、現在、演奏されている改訂校よりも高く評価していたそうだ。
 そして、本命のヴァイオリン協奏曲を作曲したエーリヒ・ヴォルフガング・コルンゴルトは、1897年現在のチェコ・ブルノに生まれた。9歳の時に作曲したカンタータがマーラーを驚愕させたとか、同じヴォルフガングとあってモーツァルトの再来などと騒がれたという。23歳のときにハンブルクとケルンで初演されたオペラ「死の都」で大成功をおさめた。1934年にアメリカへ亡命し映画音楽で活躍した。この協奏曲は、46年に作曲され翌年ハイフェッツによって初演された。「ロマンチックすぎる」などと言う評もあるそうだ。
 ソリストのヴィヴィアン・ハーグナーは、ミュンヘン生まれの新鋭。国際デビューは12歳。その翌年には、伝説的なイスラエル・フィルとベルリン・フィルのジョイント・コンサートに共演(テルアビブにて、ズービン・メータ指揮)。その後、ベルリン・フィル、シュタッツカペレ・ベルリン、チェコ・フィル、バイエルン国立管弦楽団、ライプツィヒ・ゲバントハウス管、ミュンヘン・フィル、シカゴ響、ニューヨーク・フィル、ボストン響、フィラデルフィア管など主要な一流オーケストラと共演。また、アバド、アシュケナージ、バレンボイム、エッシェンバッハ、マゼール、デュトワ、シャイーなどの著名指揮者と共演している。
 最近では、チョン・ミョンフン指揮ソウル・フィルのヨーロッパツアーに同行して喝采を浴び、来月20日には日本音楽財団のチャリティで、内田光子とのデュオが決まっている。
http://yomikyo.or.jp/2009/10/201011291900.php
注:チラシは、右クリック、「リンクを新しいウィンドウで開く」で、拡大できます。

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2010年10月22日 (金)

都民芸術フェスティバル2011
Tokyo Performing Arts Festival 2011
オーケストラ・シリーズNo.42
2011年1/20(木)~3/24(木)
東京芸術劇場大ホール

 1968年来、毎年1月から3月にかけて開催される都民芸術フェスティバル。オーケストラ・シリーズは、日本が誇るトップアーティストによる最高の演奏芸術を、低料金で都民に提供することをモットーに、翌69年に始まり来年は第42回。今回も在京8楽団が参加する。
 特徴は、すべての公演でソリストが参加すること。世界で活躍する第一級の演奏家から若手の逸材まで幅広い演奏家を招き、8楽団との個性あふれる共演を集中的に楽しめるイベントだ。(ソリストのプロフィールは各人のHPでご覧ください) また、これまで馴染みのなかった楽団と、これを機会に体験する絶好のチャンスにもなる。
 リーズナブルな価格設定で、更にお得な全8公演のセット券もある。セット券は10/21から、1回券は11/11からの発売だ。お早めに。
入場料(全席指定)
◎全8公演セット券(A席のみ250組み限定) 26,000円
◎1回券 A席3,800円・B席2,800円・C席1,800円

(オーケストラ1回券は学生料金あり。詳細は主催の日本演奏連盟の下記HPで)

http://www.jfm.or.jp/concert/to_festival_1.htm
1101 <1>1/20(木)pm7:00 東京交響楽団
指揮/大友直人   オーボエ/荒絵理子
モーツァルト:交響曲第35番 ニ長調 K.385「ハフナー」
モーツァルト:オーボエ協奏曲 ハ長調 K.314(285d)
チャイコフスキー:交響曲第5番 ホ短調 作品64
 
<2>2/7(月)pm7:00 読売日本交響楽団
指揮/ダネイル・ラチェフ   ピアノ/三舩優子
シューベルト:付随音楽「ロザムンデ」序曲
ショパン:ピアノ協奏曲第1番 ホ短調 作品11
ブラームス:交響曲第2番 ニ長調 作品73

<3>2/10(木)pm7:00
   東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団

指揮/飯守泰次郎   ピアノ/小山実稚恵
ワーグナー: 楽劇「ニュルンベルクのマイスタージンガー」前奏曲
ベートーヴェン:ピアノ協奏曲第5番 変ホ長調 作品73「皇帝」
ベートーヴェン:交響曲第7番 イ長調 作品92

<4>2/20(日)pm2:30 NHK交響楽団
指揮/ジョナサン・ノット  ヴァイオリン/アリーナ・ポゴストキーナ
アイヴズ:答えのない質問
プロコフィエフ:ヴァイオリン協奏曲第1番 ニ長調 作品19
ブラームス:交響曲第1番 ハ短調 作品68

<5>2/26(土)pm2:00 東京フィルハーモニー交響楽団
指揮/渡邊一正  チェロ/横坂 源
ベルリオーズ:序曲「ローマの謝肉祭」作品9
ドヴォルザーク:チェロ協奏曲 ロ短調 作品104
ドヴォルザーク:交響曲第9番 ホ短調 作品95「新世界より」

<6>3/2(水)pm7:00 日本フィルハーモニー交響楽団
指揮/小林研一郎  ピアノ/花房晴美
~チャイコフスキー・プログラム~
  歌劇「エフゲニ=オネーギン」より“ポロネーズ”作品24
 ピアノ協奏曲第1番 変ロ短調 作品23
 交響曲第6番 ロ短調 作品74「悲愴」

<7>3/5(土)pm2:00 東京都交響楽団
指揮/梅田俊明  ヴァイオリン/二村英仁
~シベリウス・プログラム~
 交響詩「フィンランディア」作品26
 ヴァイオリン協奏曲 ニ短調 作品47
 交響曲第2番 ニ長調 作品43

<8>3/24(木)pm7:00 新日本フィルハーモニー交響楽団
指揮/小泉和裕  ピアノ/今川映美子
ベートーヴェン:付随音楽「エグモント」序曲
グリーグ:ピアノ協奏曲 イ短調 作品16
ショスタコーヴィチ:交響曲第5番 ニ短調 作品47
http://www.jfm.or.jp/concert/to_festival_1.htm

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2010年10月21日 (木)

上岡敏之、ヴッパータル響を振る
(10/18・サントリーホール)
・モーツァルト/交響曲第28番 ハ長調K.200
・マーラー/交響曲第5番 嬰ハ短調

101018_3 この公演は、“Music a la Carte”で、告知しなかった。というより出来なかったのだ。彼の記憶は、3年前の来日公演。この手勢を率いての“凱旋公演”だったが、ただ「凄い日本人がいるものだ」と舌を巻いた、というより飲み込まれてしまって、演目もなにも覚えていないから…。
 今回、ウィキメディアに東京都出身とあるのに神奈川県立湘南高校卒とあり、1960年9月20日生まれで私の後輩だということを知った。風貌は穏和な青年だが、この秋ちょうど50歳。途轍もない後輩だ。
 一曲目のモーツァルトでは、左手はほとんど背もたれのバー(横棒)を掴んで、指揮棒を持った右腕だけ、斜に構えた“片手運転”。それが実にしなやかで、膝から棒の先までが、あたかも新体操のようにしなるのだ。(柳腰とはチト違う)
 時には左腕を頭上に掲げて管楽器をコントロールし、同時に右手の指揮棒は手前で渦巻く弦楽器群を鼓舞する。右手と左手が全くちがう拍子を刻んでいる。この28番はプログラムノーツに、「すぐにメロディが思い浮かぶ方は少ないかも…」とある、18歳の作だが、「後期の交響曲の熟した魅力とは違った躍動感が息づいている」という、文字通りの演奏が目の前に繰りひろげられた。ピアニッシモを超えるピアピアニッシモからフォルテッシモまで、これぞモーツァルト、交響曲の原典と思わせる端正な響きだった。
 2曲目のマーラーの5番では、冒頭から両手使いに徹していた。3管編成、弦が三割り増しの編成にふくらんだが、緻密なピアニッシモにかわりはなく、ダイナミックレンジは大きくふくらむ。冒頭のトランペットに始まり、頻繁に活躍するホルンなど、清楚なと云ってもよいほど。抑制されたまろやかな管楽器の音色は奏者の技量に負うところも大きいだろう。
 そう、忘れるところだった。両曲とも上岡は暗譜で演奏した。スクロヴァチェフスキなど往年の巨匠には全て暗譜というツワモノもおるが、作曲家の想いを手中に収めているからこそ、してのけることが出来る美技なのだろう。
 終演後に奏者を讃えて起立を促す場面でも、上岡の指示に即応する様は、国内の楽団に是非とも見習って欲しいところだ。これが、実に気持ちのよい終わり方なのだ。
http://www.www3.to/kamioka/
注:写真は当日配布のプログラムから転載。

2010年10月19日 (火)

小林美恵デビュー20周年記念
ヴァイオリン・リサイタル

ピアノ:清水和音
11/19(金)pm7:00
紀尾井ホール


・シューベルト:ヴァイオリンとピアノのためのソナチネ 第2番 作品137-2
・R.シュトラウス:ヴァイオリン・ソナタ 変ホ長調 作品18
・バッハ:無伴奏ヴァイオリン・ソナタ 第3番 BWV.1005
・ブラームス:ヴァイオリン・ソナタ 第3番 ニ短調 作品10810111920

 私にとって、忘れられない演奏会がある。定時に帰れない会社人間から解放されつつあった2001年4月14日、東京オペラシティで聴いたシベリウスのヴァイオリン協奏曲だ。
 LPレコードからCDマニアという、いわゆるオーディオファンから脱皮し始めたころ、それまで、著名な奏者のCDでさほど名曲だと思っていなかったこのヴァイオリン協奏曲が、こんなに凄い曲だとは! まさに、目から鱗。それが、飯森範親/東京交響楽団と共演した小林美恵さんだった。
 以来、この曲と小林さんの追っかけになった。シベリウスのほうは、その後、10公演以上きいているが、彼女と並ぶ名演奏は、ラクリン、クレーメル、ジェニファー・ギルバートで、やっと合計4人。
 ロン=ティボー国際コンクールのヴァイオリン部門で初めて優勝した日本人というと、遠い存在と思ってしまうが、常連メンバーとして出場されていた木曽音楽祭の打ち上げでは本当に美味しそう~に、冷やの升酒を傾ける。
 その小林のメッセージ…ロン・ティボーコンクールで優勝して演奏活動を始めてから、気がつけば20年…
…たくさんの曲に出会い、素晴らしい音楽家の方々と共演させていただき、いつも私の音楽を応援してくださった多くの方々や、コンサートに携わってくださったたくさんの関係者の皆様に支えられて、デビュー20年を迎えることができました。今までのコンサート、一つ一つが私の大切な宝物になっています。最近、音楽によって大勢の人の心が通い合う『音楽の力』を、ますます強く感じています。
 生まれて数年でヴァイオリンを持って、以来休むことなく弾き続けていると、いつしか自分の本質と音とが重なり、『音』の追求は、気の遠くなるような長い時間をかけても、なお終わりのない、音楽(人間)の底知れぬ深さへの追及とつながります。それはこれからも変わることなく続いていくことと思います。
…今回のプログラムは、今、一番弾きたい曲、そしてピアニストの清水和音さんとの共演ということを踏まえて、今まで東京でのリサイタルで取り上げなかった曲から選びました。
 真っ先に決まったのは、ブラームスの3番。これは去年、和音さんと弾いて彼の演奏に心が震えたといいますか、とても感動して是非もう一度。シュトラスは10年くらい前からずっとお願いしていて、今回念願がかないました。シューベルトは和音さんと以前CD録音しましたが、2番のソナチネはほとんどコンサートで演奏していなかったので。そして無伴奏も入れたいと思いまして、バッハの長大な3番のソナタにしました。これも私にとっては挑戦です。
 いままでお支えくださった方々へ、出会った方々への感謝とお礼をこめて、演奏したいと思います。私の「今まで」と「これから」を想うこの記念のコンサートを皆様と共に過ごせましたら、こんなに幸せなことはありません。
http://www.japanarts.co.jp/html/2010/violin/kobayashi/index.htm
注:チラシは、右クリック、「リンクを新しいウィンドウで開く」で、拡大できます。

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2010年10月18日 (月)

弓張美季ピアノリサイタル2010東京
シューマンとショパンの調べ
二人の生誕200年を迎えて

11/27(土)pm7:00
サントリーホール
ブルーローズ

101127_5R.Schumann
 アベッグ変奏曲 Op.1
 幻想小曲集 Op.12

F.Chopin

 舟歌 op.60
 マズルカ Op.17
             Op.67-3
             Op68-4
 ワルツ Op.64-2
 スケルツォ Op.20

 ウィーン在住の方からピアニスト弓張美季さんの来日公演のお知らせをいただき、追ってご本人からメッセージが届いた。
 「東京公演はこの15年ほど毎年開催しています。今年はシューマン、ショパンイヤーなのでこの二人の作品を2部にわけて演奏します。幼いころから私にとってシューマンはとても近い存在で特別な思いがあります」
 弓張さんは神戸生まれなので、当地にしっかりしたファンクラブがあり、詳細は下記のHPでご覧いただけるのだが、帰国されると西日本を中心にリサイタルがひらかれる。だから、年1回のこの東京公演は外せない。今回の公演意図について、
 「ショパンがウィーン滞在中に祖国ポーランドで革命が起きました。革命に参加するため祖国に戻ろうとするショパンを引き込めたのがシューマン。ショパンをパリに向かわせたほど彼の才能を高く評価していた…それに私とシューマンは同じ双子座で…」と、弓張さんの思いはとりわけシューマンに注がれる。詳しくはファンクラブ会報を演奏会当日ご覧ください。それに、彼女の丁寧につくられたシューマンのCD、絶品です。
 弓張さんは、5歳からピアノを弾き、9歳から15歳までの間滞在したドイツでは「スタインウェイコンクール」「ドイツ青少年コンクール」に代表される様々なコンクールで1位、3位を含む入賞を果たし、演奏はドイツ全土に放送される。
 1987年、マーティンミュージックスカラシップを受け、イギリスに渡り故メニューインが創設したメニューイン音楽院に入り彼の生き方や愛情に直接触れながら音楽芸術との絆をさらに深める。…驚いたことに、師事した師匠の名に、LPレコード初期の名匠ペルルミュテールまで現れる。
 その後、ニューヨークのジュリアード音楽院、マネス音楽院修士課程などを修了。…98年アーティスト・インターナショナルの主催で、カーネギーホールでリサイタルを開催。このコンサートがアーティスト・インターナショナル年間最優秀新人ピアニストに選ばれ、翌年再びカーネギーホールにてリサイタルを行なう。
 1994年の日本デビューリサイタルでは、幼い頃から欧米で才能を培ってきたことを彷彿させる、自由奔放な中にも確固たる信念と主張をもった彼女の演奏が、国内の聴衆に熱狂をもって迎えられ、以来一時帰国の際にはリサイタルを開き聴衆を魅了している。
 今回のリサイタルで弓張さんが弾くピアノは、スタインウエイ社が演奏会や録音のために提供し、現在は日本ピアノサービス(株)が所有するヴィンテージ・ピアノなのだという。
主催:ファンクラブ Mikissimo
http://www2.ocn.ne.jp/~miki_y/
申込み:日本ピアノサービス(株) Tel:078-453-2121(送料無料)
info@nippon-piano-service.co.jp

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2010年10月15日 (金)

インバル/都響11月定期演奏会
Aシリーズ11/29(月)pm7:00・東京文化会館
Bシリーズ11/30(火)pm7:00・サントリーホール

・モーツァルト:ヴァイオリン協奏曲第3番 ト長調 K.216
・ブルックナー:交響曲第6番 イ長調1011293011_2

指揮:エリアフ・インバル
ヴァイオリン:四方恭子

  プリンシパル・コンダクター就任後、5番、8番とブルックナーの交響曲に精力的に取り組んできた名匠エリアフ・インバル。今回の第6番は、「やや地味な存在といわれがちな作品ですが、張りつめた緊張感と明晰な造詣で曲の進化を明らかにします」 
 “シンプルな壮大”ともいわれるブルックナー6番の前座を務めるのは、“ナチュラルの極致”モーツァルトのヴァイオリン協奏曲第3番。で、都響にとっては、この日の公演は、チョットした記念の演奏会なのだ。というのも、今回このヴァイオリン協奏曲を弾くのは昨秋ソロ・コンサートマスターに就任した四方恭子だ。ソリストの経験は豊富だが、就任後初めて都響公演のソリストとして舞台に立つのだ。しかも名匠エリアフ・インバルの指揮で。
 神戸生まれ。東京芸術大学卒業後、ドイツ国立フライブルク音楽大学に留学。石井志都子、堀正文、W.マーシュナーの各氏に師事。シュポア国際ヴァイオリンコンクール第1位。ドイツ内外で多くのオーケストラと共演。1987年ケルン放送響のコンサートマスター、1990年第1コンサートマスターに就任。その間に同オーケストラとバルトーク:ヴァイオリン協奏曲第一番、第二番をはじめ、多数の録音を残す。ケルンでのイザイ:無伴奏ヴァイオリンソナタ全曲演奏会はライヴ録音され、絶賛を博した。「フランス風の優雅さが際立つモーツァルトの第3番で、引き締まった美音をお楽しみください」 彼女のプロフィールは下記のHPでご覧いただけます。
http://www.tmso.or.jp/j/concert_ticket/detail/index.php?id=3349 
注:チラシは、右クリック、「リンクを新しいウィンドウで開く」で、拡大できます。

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2010年10月14日 (木)

ペルゴレージ・フェスタ
夭折したナポリの天才作曲家生誕300年

北とぴあ国際音楽祭2010

 “世界の古楽”をコンセプトにした「北とぴあ国際音楽祭」は今年16回を迎える。「北とぴあ」を主会場にしてクラシックコンサートから邦楽まで多彩な演目で、10月10日から11月23日まで繰りひろげられている。題して“ペルゴレージ・フェスタ 夭折したナポリの天才作曲家生誕300年”。
 今年生誕300年を迎えるジョヴァンニ・バッティスタ・ペルゴレージは、短命だったモーツァルトやシューベルト、メンデルスゾーンより更に若い、何と26歳で夭折したイタリアの天才作曲家だ。ショパンやシューマンの生誕200年に沸いた世間を尻目に、我が道を行く、さすが“北とぴあ国際音楽祭”。
 メイン・プログラムは、生誕の地イェージでフェスティバルを開催している「ペルゴレージ・スポンティーニ財団」と連携した“ペルゴレージ・フェスタ”だが、他に「企画公演」と一般から公募した「参加公演」、各7演目。それに無料で気楽に聴ける「関連公演」3演目。合計17演目がラインナップされている。一昨日、トップバッターの無料オペラ「奥様女中」を覗いてきたが、東京藝大の学生が中心の斬新な演出に,良質な笑いのひとときをもらってきた。
 全演目のリストは、下記の主催者のHPをご覧いただくとして、以下ではメインディッシュの2公演を紹介しよう。
http://www.kitabunka.or.jp/kitaku_info/rlink/event-on

カウンターテナー ミネッチャ、
ペルゴレージを歌う

11/21
(日)pm4:00
北とぴあ つつじホール

・ペルゴレージ:オペラ誇り高き囚人からアリア“なんという苦しみ”
・ペルゴレージ:オペラ
フラミニオからアリア“愛の隠された神秘を”

カウンターテナー:フィリッポ・ミネッチャ101121 
チェンバロ:平井 み帆
チェロ:懸田 貴嗣


 コース料理でいうと、メインディッシュのひとつ前のアントレ。
 イタリアの「花の都」フィレンツェから若手カウンターテナーが来日。得意とするペルゴレージのオペラ・アリアや宗教曲を中心に、ドメニコ・スカルラッティやヨハン・アドルフ・ハッセなどナポリ楽派による知られざる名曲を披露する。イタリアの抜けるような青空を思わせるハイトーン・ヴォイス!ナポリ楽派ならではの技巧と華やかさにあふれた歌唱に期待したい。

Viva!ペルゴレージ~合唱曲の神髄
11/23
(火・祝)pm4:00
北とぴあ さくらホール

・ペルゴレージ/タルティーニ/パレストリーナ:《スターバト・マーテル》
・ペルゴレージ:ヴァイオリン協奏曲 変ロ長調 
合唱指揮:長谷川 冴子101123_2 
合唱:
 東京少年少女合唱隊
 LSOTシニア&ユース・コア
ソプラノ:古嵜靖子
アルト:志田理早
古楽器アンサンブル
 第1ヴァイオリン
   :川原 千真/小田 瑠奈
 第2ヴァイオリン
   :三輪 真樹/小池 吾郎
 ヴィオラ:幡谷 久仁子
 チェロ:田崎 瑞博
 ヴィオローネ:寺田 和正
 オルガン:能登 伊津子

 メインディッシュは、ペルゴレージら3人の作曲家の合唱の名曲《スターバト・マーテル》を、東京少年少女合唱隊らが清らかな天上の歌声で聴かせる、“合唱曲の神髄”。世界トップレベルの少年少女合唱団が得意とする教会音楽でその繊細な歌声を披露する。
 《スターバト・マーテル》トップバッターのタルティーニは少年少女合唱団のアカペラで。その後に、古楽アンサンブルによるペルゴレージの「ヴァイオリン協奏曲」をはさみ、《スターバト・マーテル》二番手のパレストリーナは同合唱隊のOBメンバーが歌い、フィナーレのペルゴレージは女声ソリストと合唱に古楽器アンサンブルによる特別バージョンで聴く。豪華な《スターバト・マーテル》の聞き比べを楽しむという趣向だ。
主催:財団法人北区文化振興財団
http://www.kitabunka.or.jp/kitaku_info/rlink/event-on
注:チラシは、右クリック、「リンクを新しいウィンドウで開く」で、拡大できます。

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2010年10月12日 (火)

学校で教わった なつかしい歌
更けゆく秋の夜 旅の空の…

11/13(土)pm7:00
サントリーホール ブルーローズ

101113
冬の夜
・燈台守
・埴生の宿
・故郷の廃家
・紅いサラファン
・故郷を離るる歌 ほか
 
駒井ゆり子(ソプラノ)
西田紀子(フルート)
岡さおり(ヴィオラ)
小川和久(チェロ)
黒木直子(ピアノ)

~思い出してください。
幼いころ、学校で教わった歌、
家族や友だちと一緒に歌った歌~
 101113_2昭和期に学校の教科書に載っていた懐かしい「唱歌」、これらの歌い継いでいきたい唱歌の数々を、ピアノ四重奏の伴奏で楽しむコンサートだ。
「室内楽の上品な響きで、<朧月夜> <夏は来ぬ>など、お馴染みの唱歌もまた違った形でお楽しみいただけると思います。ソプラノ・駒井ゆり子さんの美しい日本語と、豊かな表現力をぜひご堪能下さい」 出演者のプロフィールはチラシ裏面でご覧ください。
  次世代に残したい、素晴らしい歌の数々…、人気の何曲かは客席も一緒に歌うのだという。「ぜひご家族とご一緒にお出かけいただければ幸いです。小学生以上のお子さまもお入りいただけます」
 私事で恐縮ですが、私のお袋は今、グループホームというこの世の桃源郷で暮らしております。月に1,2度、3時のおやつ時に訪ねてお婆さんたちと一緒に文部省唱歌に声を張りあげてきます。多くの歌が私の生まれた頃よりお年寄りが生まれた頃に作られていることを知りました。
 サントリーの小ホールで、是非ご一緒に歌おうではありませんか。
主催・問い合わせ・申込み:(株)オフィスマキナ
Tel/fax 03-3491-9061  info@office-makina.com 
http://www.office-makina.com
注:チラシは、右クリック、「リンクを新しいウィンドウで開く」で、拡大できます。

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2010年10月10日 (日)

レディース・オーケストラ
“flumus”フルムス

第1回定期コンサート
11/18(木)pm7:00
杉並公会堂

・『置き去りにされた愛』(みつとみ俊郎)
・『弥生』(宇崎竜堂/阿木燿子)
・『花のワルツ』(チャイコフスキー)
・『春のアリア』(大木りさ)
・『インターミッション』(みつとみ俊郎)
・『ウィンターシーズン』(三浦秀秋)
・『サイゴンの雪』(久保田修)
・『美しく青きドナウ』(J .シュトラウスⅡ)101118
・『家路』(ドヴォルザーク)
・『リベル・タンゴ』(ピアソラ)
・『水の巡礼』(早川大海)、
など

 「“flumus”は、女性支援とアースコンシャスをコンセプトに2007年に設立された女性オーケストラ。女性に優しいものは地球にも優しいから」と音楽監督・みつとみ俊郎。
“flumus”は、女性のプロ奏者ばかりで構成されているユニークなオーケストラで、そのメンバーには、ヴォーカリスト、サキソフォン奏者、リコーダー奏者といった通常のオーケストラでは見ることのできない楽器奏者までいる。演目はスタンダードから、クラシック、オリジナル音楽まで、幅広く演奏するという。
「演目を見ていただければお分かりかもしれませんが、シンガーソングライターのオーケストラ版と思っていただければ分かりが良いでしょう」
 これまでの演奏歴はHPでご覧いただけるが、08年正月の43人編成をのぞくと、ほとんど数人の公演だった。
 で、今回は、3年間の熟成期間を経て満を持しての第1回定期演奏会だ。演目にその意気込みが現れている。「まず注目して欲しいのは…」と、みつとみ氏。
…「置き去りにされた愛」「アイリッシュフォークテイル」など、“flumus”のオリジナル曲です。“flumus”シンパの作曲家(みつとみ俊郎、久保田修、三浦秀秋、大木りさなど4人の作曲家の作品)に加えて、宇崎竜童、阿木燿子作詞作曲の『弥生』という作品も上演します。
 この『弥生』作品は、宇崎/阿木コンビが研なおこさんのアルバムのために書いた作品で、今回私がオーケストラ作品にアレンジしました。「生まれなかった子供のためのレクイエム」といったやや重いテーマの作品(約10分)ですが、ある意味、女性だけのオーケストラ“flumusフルムス”ならではのテーマでしょう。
 そしてさらに、一般から“flumus”のレパートリーとしてふさわしい作品を公募したのですが、とっても素敵な作品がたくさん集まりました。その応募作品から受賞作を一曲追加しました。早川大海さんの「水の巡礼」です。日本語、英語、ラテン語の歌詞で「水と人間」をテーマに歌う、ちょっとフランス印象派ぽくもあり、坂本龍一っぽくもあるとっても素敵な作品です。
 そうしたフルムスらしいオリジナル作品の間に、ドヴォルザークの「家路」、チャイコフスキーの「花のワルツ」、「美しく青きドナウ」「ジムノペディ」そして「リベル・タンゴ」などといった、フルムスがこれまで演奏してきたクラシックのレパートリーも新たなアレンジで演奏いたします。
「オーケストラのシンガーソングライター」を自認するに相応しい、ユニークなコンサートといえよう。
http://www.flumus.com/
注:チラシは、右クリック、「リンクを新しいウィンドウで開く」で、拡大できます。

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2010年10月 8日 (金)

イタリアオペラ大作曲家達のもう一つの顔
東京ユニバーサル・フィルハーモニー定期演奏会28
11/21(日)pm2:00
東京芸術劇場
101121

指揮:三石 精一
ソ プ ラ ノ :清水 知子
メゾソプラノ:菅 有実子
テ ノ ー ル:大澤 一彰
バ ス : 久保 和範

・プッチーニ 交響的前奏曲
・プッチーニ 「菊の花」
・ヴェルディ 4つの聖歌より
        「スターバト・マーテル」
・ロッシーニ「スターバト・マーテル」

 東京ユニフィルは、音楽監督三石精一のもと、毎回、しっかりしたコンセプトを掲げて定期演奏会を開催してます。今回は、イタリアオペラの三大作曲家のオペラ以外の余り演奏されない作品が紹介されます。以下、三石マエストロの彼ならではのコメントです。長文ですが、宗教曲に対する彼の立ち位置が分かりやすく解かれています。
 面白い事にロッシーニとヴェルディの合唱曲は、彼らが全てのオペラ作曲を終えた後に作曲しているのに対して、プッチーニのオーケストラのための2曲は、共に彼がオペラ作曲家としてスタートする前の作品なのです。3人ともオペラの作曲中は他の曲を書く時間が無かったのでしょうね!
 最初に演奏するプッチーニの2曲はどちらも短い曲で1曲目の「交響的前奏曲」Preludio sinfonicoはミラノ音楽院での修行中の20代始めの作品だそうで、未熟な作品ですが旋律の美しさや和音の移り変わり方などにはその後の彼のオペラの流麗な音楽の片鱗が見られます。
 2曲目の「菊の花」Crisantemはやはり修業時代の作品と思われますが、何時ごろ作曲されたか資料が全く手元に無く解りません。もとは弦楽四重奏の曲で、この分野でもアンコールなどでかなり演奏されているようですが、今回の弦楽合奏版の方が演奏される機会が多いでしょう。この作品は、1曲目の作品よりかなり手法が熟達しています。全曲プッチーニ独特の哀愁を帯びた旋律で終始する非常に美しい作品で、彼のオペラ以外の作品では出色の出来だと思います。
 後半に演奏するロッシーニの“Stabat Mater”(悲しみの聖母)は、彼のオペラには見られない大胆な転調が、特に合唱に試みられていて非常に興味深い意欲的な作品です。1時間ほどのかなり長い曲ですが、4人のソリストのベルカント風な旋律もオペラティックで、中々美しい変化に富んだ作品です。彼の最後のオペラ「ウィリアム・テル」よりも10年以上後の50歳頃の作品です。
 前半の終わりに演奏するヴェルディの“Stabat Mater”も、当然ながらロッシーニの曲とほとんど同じ歌詞を基に作られています。 こちらも彼の最後のオペラ「ファルスタッフ」から5年後の85歳
の作品です。ロッシーニの作品が10曲から成り立っていて、歌詞の1節ごとに違う曲を当て、それぞれ歌手と合唱の組み合わせを変えているのに対して、ヴェルディの方は合唱だけを用いて、歌詞の繰り返しが殆ど無く、一気にクライマックスに達してドラマティックに終わっている短い曲です。この曲は「4つの聖歌」と題した合唱曲集の中の1曲として纏めて出版されています。
 しかし、レクィエムもそうですが、殆ど全ての宗教曲(クラシックの世界ではキリスト教以外の宗教曲は有りませんが)に共通しているのは、中世のカトリック教皇庁が信者を縛り付けるために作成した歌詞による、有りもしない「最後の審判」の恐怖の表現が最大限に用いられていることです。しかも、どの作品もその部分が一番強烈な歌詞になっているために、作曲家たちが音楽的にも一番重きを置いているので、折角の素晴らしい作品なのにどうして?と、無宗教の僕などは残念に思うところもあります。残念ながらオーケストラと一緒に演奏する大規模な合唱曲は、ほとんどがこれらの歌詞を持つ宗教曲なので致し方有りません。
 今回の「悲しみの聖母」の歌詞の主旨も、本来はキリストの処刑に立ち会ったマリアの悲しみを共に嘆くことにあるべきですし、最初は勿論その様に始まるのですが、最後は何と、これだけ悲しみを共にしたのだから最後の審判の時には天国に行ける様に取り計らってくれと言う、我々にとっては到底理解不能で見当違いとしか思えない歌詞で終わっているのです!
 このことに何の違和感も持たずにキリスト教の西欧人が現在まで歌って来たのかどうかは解りませんが、中世の教会の恐ろしさ、宗教指導者の強引さを痛感せざるを得ません。
…あり得ない事ですが、この世界から3大宗教のような“一神教”が消え去り、全人類が多神教または無宗教となれば、もっと世界は平和になるのでは…と、宗教曲を演奏するたびに思ってしまいます。
 ロッシーニは、さすがにこの様な終わり方はおかしいと思ったのか、通常の歌詞の最後の曲の後に「永遠にアーメン」という歌詞を用いた大フーガを付け加えて終わっています。
http://www.mitsuishiseiichi-uniphil.com/index.html
注:チラシは、右クリック、「リンクを新しいウィンドウで開く」で、拡大できます。

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2010年10月 7日 (木)

瀬﨑明日香エマニュエル・シュトロッセ
DUO RECITAL

10/24
(日)pm2:00
JTアートホール101024vn_2

 やっと秋らしくなりました。頃合いをはかったかのように、ヴァイオリニスト瀬﨑明日香さんから案内が届きました。いつものように演奏に対する真摯な想いを語っておられます。
 …私の2枚目のサンサーンスのCDで共演しています、私にとってよき先輩であり、リサイタルでのデュオパートナーである、シュトロッセ氏を日本へお呼びして、自主公演を計画致しました。
 今年生誕200年のシューマンとショパンにちなんで構成致しました。今回は初めて各自のソロ曲も演奏いたします。昨年今年と続いて大切な恩師田中千香士先生と祖父との別れがありました。オマージュといった意味合いも込めて演奏したいと思い、無伴奏はバッハのシャコンヌを選びました。
  シューマンとシューベルトは、共にドイツロマン派を代表する、素晴らしい歌曲を数多く残した作曲家ですが、その繊細で情感溢れる世界をどれだけ見つめられるか、ベートーヴェンソナタ全曲を終えて今取り組みたい音楽のテーマです。
 特にシューベルトのファンタジーは、パリで勉強し、トリエステのコンクールで特別賞を頂いた、とても思い入れのある作品です。この曲こそ、いつかシュトロッセ氏と弾いてみたいと予々思っておりましたので、シューマンと対にして大切な人への追想として一番に思いつきました。
 余談ですが、この7月、久しぶりのヨーロッパ、17年ぶりにローマへ出掛けて来ました。カラカラ浴場という野外劇場でオペラ・アイーダを観て、念願のヴァチカン、システィーナ礼拝堂、サン・ピエトロ寺院を訪ね、壮大な歴史の重み、文化の奥深さに感銘を受けました。そのうえ、教会で演奏をする機会をいただき、改めて宗教と音楽の深い結びつきを立ち昇っていく響きから感じました。
 みなさまのおいでをお待ちしております。
主催:ローズ企画 090-9334-4200 FAX:043-274-1480
全席指定・一般4000円、学生2000円
http://asukasezaki.com/japanese/  E-mail:askvn@hotmail.com
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2010年10月 5日 (火)

モーツァルト劇場27周年
ガラ・コンサート
 
続報 猛暑を越えて 稽古たけなわ!

構成とお話・高橋英郎
10/16(土)pm2:00
浜離宮朝日ホール

 残暑厳しい8月末に配信しました。
http://musicalacarte.cocolog-nifty.com/blog/2010/08/post-4260.html
このモーツァルト劇場ガラコンサートの続報です。
 総監督の高橋英郎氏が、猛暑さなかの会報に分かりやすいコメントを載せておられます。モーツァルトとオッフェンバックを知るに相応しい、また、メッセージ性に富んだ内容なので、会員以外の方にも広くお知らせしたく、氏の了解を頂きました。一読の価値ありです。
            ☆
 日本全国113年ぶりの暑さとか、地球の温暖化は年ごとに進んでいるようですが、皆様いかがお過ごしでしょうか。日々、切実にお見舞い申し上げます。われわれ滅びの美学をもつなら、「モーツァルトを聴き、オッフェンバックに笑って死のう」と考えるのも悪くはありません。
 今回出演する歌手たちは、いずれもこれまでのモーツァルト劇場の舞台で親しまれ、拍手を浴びた名歌手たちです。いま新国立劇場で夜の女王を歌う安井陽子も数年前オッフェンバック《シュフルーリ氏のサロンコンサート》で客人に出演してくれたソプラノですし、つい先日池辺晋一郎の《鹿鳴館》で影山伯爵を朗々と歌った黒田博も若い頃はフィガロやパパゲーノでグローブ座の舞台をどよめかせた名バリトンです。その彼がドン・ジョヴァンニや《地獄のオルフェ》でジュピテル扮するハエを演じるのですから見逃せません。
 第一部は、モーツァルト後期の4大オペラから、第二部はオッフェンバックのオペレッタ4曲から抜粋です。
 第一部は《フィガロの結婚》冒頭、スザンナとフィガロの二重唱〈夜中、奥様お呼びの時〉は栗原剛と鵜木絵里のディンディン、ドンドンで軽快に始まり、伯爵の悪巧みをあぶり出しにします。
 「まだ望みはあるわ」とレチタティーヴォで始まるマルチェリーナとスザンナの二重唱〈どうぞお先に〉は、そのうち親子の仲になるとも知らず、押見朋子と鵜木絵里の丁々発止がたまらなく面白い。やっと終幕になって自分のアリアを歌うスザンナ足立さつきの〈とうとう嬉しい時がやってきた〉も久々の聴きものです。
 《コシ・ファン・トゥッテ》では、姉フィオルディリージ菊地美奈と妹ドラベラ津久井明子の男品評のデュエットが、短くもモーツァルトのエッセンスに溢れています。小間使いデスピーナ横山美奈の〈女も15になれば〉はどこで仕込んできたのか、若い小間使いの人生観が旧世代をゆるがしてゆく滅多に聴けないアリアです。
 《ドン・ジョヴァンニ》では新進高橋さやかのツェルリーナからベテラン黒田ジョヴァンニの誘惑にあの小屋までいかに誘われてゆくか見ものです。そして、高橋照美のドンナ・エルヴィラの〈あの不実者は私を裏切り〉は実力の見せどころです。
 《魔笛》では、栗原剛のパパゲーノが〈鳥さし〉のアリアで不思議な世界を運んできます。小貫岩夫のタミーノの〈絵姿の歌〉は、見た瞬間に恋を感じるひと目惚れのアリアです。対するパミーナ砂田恵美の〈愛の喜びは露と消え〉はモーツァルトの最もデリケートな感性の歌です。そして、安井陽子の夜の女王のアリア〈復讐の怒りに燃え〉は、パワフルな怒りを噴出させたモーツァルトの激情で、NHKの人気アンケートでは、《トスカ》の〈星は光りぬ〉に続くとか。18世紀の歌が、音で圧倒する20世紀の音楽に遜色ないのは驚くべきことです。
 18世紀後半モーツァルトの時代には、器楽も声楽も差別なく愛好され、演奏されていました。モーツァルトが弾くピアノのあとにコンサートアリアが続き、そのあとディヴェルティメントのあとに恋の二重唱が続くという風に上下の別はなく楽しみました。
 ところが日本の洋楽渡来以来、ことに昭和に入ってドイツ美学が音楽会の構成まで支配し、交響曲、協奏曲が主となって、オペラでは序曲だけ、歌の演奏は極端に減ってきました。そのアンバランスを21世紀には取り戻さなくてはなりません。
 第二部は、冒頭、渡辺純子による〈デュポールの主題による変奏曲〉…数多くの変奏曲の中で最も愛好されている作品ですが,彼女がザルツブルグ音楽院時代に吸収したモーツァルトの香りをどう伝えてくれるか楽しみです。
 つぎにハープソロを弾く長澤真澄は、長らくオランダに住み、コンセルトヘボウとの室内楽などを演奏したり、ヨーロッパの伝統を深く学んでいる人です。今回、ディーケンス先生の「第三の学校」の招きで来日し、モーツァルト劇場の公演にも出演してくださることが可能になったのですが、そのハープの響きに何ものにも代え難い音楽の源泉があることに耳を傾けて頂けたら幸いです。ナーダーマンの〈ソナタ5番〉そして〈魔笛の主題による変奏曲〉を弾いてくれます。
 後半は笑いの王様オッフェンバックの世界です。
 《チュリパタン島》は、昨年蔵田雅之が公爵を演じて当たり役となった。この尊大でケチでデマをとばすスキャンダラスな公爵は、登場からして笑わせてくれます。
 《ラ・ペリコール》は、ペルー出身の女優ミカエラをモデルにした喜劇。貧しくて結婚できない若く美しい娘ペリコールと若者ピキーヨの熱烈な恋の物語だが、〈空腹では恋も出来ません。別れましょう〉とペリコールが書きながら歌う手紙の歌は泣かせる。二人は総督のもと身を犠牲にして働くが、その成果はいかに実るのか?品田昭子、吉田伸昭の芸達者な歌が呼びものです。
 《美しいエレーナ》は、ギリシャ神話のトロイ戦争の原因ともなるお話であるが、いたずら者のパリス小貫岩夫が、美しきエレーヌ森朱美の亭主アガメムノンの留守中、夢のベッドに入り込み、〈これは夢ね、これは夢だ〉と陶酔して歌う二重唱はフランスのエスプリといえるでしょう。
 フィナーレ《地獄のオルフェ》のハエの二重唱も傑作です。黄泉の国の王ブリュトンに囲われたウリディーヌは退屈しきっているところ。ハエに化けたジュピテールが羽音高らかにジージ、ジージと誘惑すれば、ウリーディスも乗って〈ジージ〉の二重唱となる。この愉快な場を鵜木絵里と黒田博がいかに演じるか、今から楽しみですね。
http://www.mozart.gr.jp/swf/menu3.swf
注:チラシは、右クリック、「リンクを新しいウィンドウで開く」で、拡大できます。

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2010年10月 4日 (月)

藤原浜雄ヴァイオリン・リサイタル
11/17(水)pm7:00
紀尾井ホール

ピアノ/三上桂子
・クライスラー:プニャーニの様式による前奏曲とアレグロ
・リスト:二重奏曲 嬰へ短調(ショパン:マズルカ op6-2による)
・チャイコフスキー:懐かしい土地の思い出 作品42
              1 瞑想曲 2 スケルツォ 3 メロディ
・新実 徳英:ソニトゥス ヴィターリスIV
・ベートーヴェン:ヴァイオリン・ソナタ第9番イ長調op47「クロイツェル」101117

 馴染みのオーケストラ読売日響のソロ・コンサートマスターとしてほぼ毎月お顔を拝見している藤原浜雄さん。開演時と同じように、終演後も客席に向かって丁寧な一礼を欠かさない。(当たり前のことに思うのだが、この終演時の挨拶を知らない無礼な輩もおる)
 で、知ったつもりでいたのだが、今回のリサイタルを機にプロフィールに目を通しました。…やはり、というか穏やかな見かけによらぬ、逸物でいらっしゃることが分かりました。
 嬉しいことにプロフィールは、何故か「1947年神奈川県鎌倉市生まれ」から始まる。(この音楽アラカルト主宰も鎌倉育ち!)…3歳から旧東京音楽大学出身の母にヴァイオリンの手ほどきを受ける。その後、桐朋学園音楽科で故鷲見三郎、江藤俊哉、海野義男、故斎藤秀雄の諸氏に、アメリカのジュリアード音楽院でジョーゼフ・フックス氏に師事。内外問わず数多くの著名なコンクールで輝かしい入賞歴を持つ。
 ジュリアード音楽院留学以来20年以上にわたり米国に居を構え、ソロ・室内楽その他の多方面において活躍。中でも、1971年昭和天皇・皇后両陛下ご訪欧の際のベルギー政府主催歓迎演奏会での御前演奏、72年米国ロチェスター・フィルハーモニー定期演奏会での20世紀屈指の名ヴァイオリニスト、ナタン・ミルシュタインの代役として米国でのオーケストラ・デビューなどは特筆に価する。
 92年11月、読売日響の首席ソロ・コンサートマスターに就任すべく日本に帰国。それまでのジュリアード音楽院、マンハッタン音楽院、ミシガン大学音楽学部教授などの経験を活かし、桐朋学園大学院教授、東京音大客員教授として後進の指導にも当たっている。
 と云うわけで、この日は、紀尾井ホールでの3年ぶりのリサイタルだが、多くは必要なかろう。
「前回に引き続きベートーヴェンのソナタ、来年が生誕200年のリスト作品からショパンのマズルカをもとにした滅多に演奏されない二重奏曲、そして盟友新実徳英さんの作品などを演奏します」と藤原さん。共演のピアニストは奥方の三上桂子さん。
注:チラシは、右クリック、「リンクを新しいウィンドウで開く」で、拡大できます。

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2010年10月 3日 (日)

出雲蓉《女・おんな・をんな》
ドラマチック・リサイタル…地唄でつづる女の一生

特別出演 人間国宝 澤村田之助
11/2(火)pm6:00
国立劇場
小劇場


 落籍ひかされて…「茶音頭」
 母の身に…「七つ子」
 影がさし…義太夫「おきぬ」(「桂川連理柵」より)
 焦がれやつれて…「名護屋帯」

 二度のおつとめ…「梅が枝さん・菅少将」 「柳々」101102
 心の闇…「鉄輪」
 夢さめて…「雪」

 「ドラマチック・リサイタル-地唄でつづる女の一生」…いつもと勝手が違うチラシに惹かれた。
 出演者のプロフィールを拝見すると、学習院高等科から米国留学を経て国際基督教大学入学…とあるが、これに先立つ1950年、3歳にして初代西崎緑へ入門、66年には神崎ひで師門下となり、翌々年 「神崎蓉」の名を許され、74年には神崎流を離れ、現在の「出雲蓉」を名乗る…とある。日本舞踊“地唄舞”の第一人者なのだ。
 一方で、84年、ウィーン国立音楽大学に留学し、1年間パントマイムを学び、90年代にはパントマイムを研究するため、プライベートでしばしば渡欧。
「肉体という言語を通じて異文化の会話が成立することを知り、私は、新しいパントマイム“舞夢”を提唱してきました」
 チラシに「第40回記念」とある。襲名した68年の「第1回神崎蓉の会」以来40余年になるのだという。
 女の一生を舞うテーマは、今回が3回目。初回は79年、故・戸部銀作演出で10曲を舞いわけた《女・女・女》。2回目は87年に10代から50代の女たちの情念を舞い描いた《女・おんな・ONNA》(5曲だて)。この公演で文化庁芸術祭舞踏部門の芸術祭賞を受賞した。今回の《女・おんな・をんな》は、「初演の戸部演出を改訂し、7景にわたって数奇な運命をたどる浪速芸者の情念を描く」…40回という節目に、あえて挑む、会心作といえよう。 
 チラシ裏面にある《特別出演 人間国宝澤村田之助》は、六代目菊五郎と梅幸の薫陶を受けた正統派の女方、凄い歌舞伎役者なのだ。
「田之助先生のご出演、また江戸の幇間芸を伝える桜川七好さんのご協力を得て、七曲の地唄舞を芝居仕立てでつなぎ、女の一生を表現いたします。こんな幸せな機会は二度とないものと自分に言い聞かせ、全身全霊を込めた一期一会の舞をめざして、日々精進を重ねております」
…現役の記者時代、しばしば‘遅れてきた記者’を演じてきた私だが、今回は、地唄舞とパントマイムの架け橋“舞夢”を演じる出雲蓉、一生一代の節目に間に合った。
 彼女の特異な経歴はここでは語り尽くせません。HPでとくとご覧ください。
http://www.jiuta-maimu.jp/index.html
注:チラシは、右クリック、「リンクを新しいウィンドウで開く」で、拡大できます。

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2010年10月 1日 (金)

ヴェニス・バロック・オーケストラ
+ジュリアーノ・カルミニョーラ

11/28(日)pm5:00
三鷹芸術文化センター
風のホール

ヴィヴァルディ
ヴァイオリンおよび弦楽と通奏低音のための協奏曲
・変ロ長調op.8-10 RV362「狩り」
・変ホ長調op.8-5 RV253「海の嵐」
・ハ長調op.8-6 RV180「喜び」
ほか101126

 バロック・ヴァイオリンのカリスマ、カルミニョーラとヴェニス・バロック・オーケストラ(VBO)の来日公演。2005年と08年に続く3度目の来日だ。
 ガット弦を張ったストラディヴァリウスを巧みなボウイングで自在に操るカルミニョーラの、艶やかな音色と印象的な存在感。軽やかでドライヴ感溢れるVBOのサウンド。今回は“オール・ヴィヴァルディ・プログラム”で、「ヴェネツィア絵画のような光と影が交錯する色鮮やかな音の世界を期待して」と主催者…
 今回お贈りするのは、“水の都”ヴェネツィアが生んだ天才、ヴィヴァルディの協奏曲集『和声と創意への試み』から5つの協奏曲をメインに据えたプログラム。ヴィヴァルディと同郷の彼らが、母国語を喋るように自然に奏でる“ドラマティック・ヴィヴァルディ”。貴方も体験してみませんか?
 VBOは1997年に結成された古楽器オーケストラで、欧米を中心にコンサートとオペラの演奏で高い評価を得ていおり、ザルツブルク音楽祭をはじめ多くの音楽祭に招かれている。レコーディングは、ドイツ・グラモフォンと専属契約を結び世界中で絶賛されている。カルミニューラとは結成以来、協演を重ねる間柄で、ヴィヴァルディ『四季』は既に3回のレコーディングを果たしている。
http://mitaka.jpn.org/ticket/1011280/
注:チラシは、右クリック、「リンクを新しいウィンドウで開く」で、拡大できます。

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