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2010年12月31日 (金)

今年聴いたCDから《歌曲2題》
シューベルトR.シュトラウス
 F.シューベルト(1797-1828)、モーツァルトより4歳も若い、31歳と短命だった彼の作風は、1820年を境に豊潤な時期に達すると武久源造氏は解く。そして、その端を歌曲「ます」とする。
 R.シュトラウス(1864-1949)は、「サロメ」、「バラの騎士」、「ナクソス島のアリアドネ」などオペラで馴染みの作家だが、200曲もの歌曲も残しているという。が、「歌曲の世紀」と云われる19世紀もなかば過ぎに生まれ、20世紀半ばまで。86歳の長寿で死んだのは私が6歳の時、いわば遅れてきた歌曲作家だった。その彼に「一番心の波動に共鳴する」と仰るのがソプラノ佐々木典子さんだ。

F.シューベルト1820[ます]
 

(コジマ録音 ALCD-1016\3,045)
武久源造/コンヴェルスム・ムジクム
http://www.kojimarokuon.com/index2.html

ピアノ五重奏曲 イ長調D.667op.post.114「ます」
弦楽四重奏曲第12番 ハ短調D.703
歌曲
トゥーレの王(ゲーテ/詞)D.367op.5-5
水の上で歌う
(シュトルクベルク/詞)D.774op.72
・ ます
(シューバルト/詞) D.550op.32

武久源造/指揮&フォルテピアノ
コンヴェルスム・ムジクム・松堂久美惠(ソプラノ)
・桐山建志( ヴァイオリン)・大西律子(ヴァイオリン)
諸岡範澄(チェロ) ・諸岡典経(ヴィオローネ)Cd

 CDのウリは“武久源造と仲間たちによる初のシューベルト。活き活きとした鱒の‘泳ぎ’に注目!”
 《歌曲2題》で括ってあるが、このCDは大作ピアノ五重奏の「ます」で始まる。その後に、この曲の元となった歌曲「ます」、作風に劇的な変化を見せた弦楽四重奏曲第12番“断章”などを配している。歌曲作家シューベルトの「ます」を挟む作風の変化、独特の楽器編成の「ピアノ+弦四部」、そして、11番までとは一線を画す「断章」の弦楽四重奏の12番など、とても平易な武久氏のシューベルト論といえよう。
 武久氏の経歴は「ウィキペディア」に詳しいが、何と先日配信したCD《バロック音楽》の「ブクステフーデ」研究で1983年東京藝大大学院を修了している。 2000年コンヴェルスム・ムジクムを結成。オルガン、チェンバロのソロ活動も多いが、今回は1850年製のフォルテピアノで演奏している。
 ソプラノの松堂久美惠さんの略歴はこうだ。イタリア初期バロックを専門とする国立音楽大学音楽研究所研修生を修了。朝倉蒼生、渡辺明、牧野正人の諸氏に師事。また、1993~94年、ウィーンに留学し、オルガ・ワルラ・コロ氏に師事。ミュージカル、オペラのほか、ヴィヴァルディ「グローリア」、バッハ「カンタータ」、ヘンデル「メサイア」「ディクシット・ドミヌス」、フォーレ「小ミサ曲」などオラトリオのソリストをつとめる。また、バロック期の作品に積極的に取り組み、北とぴあ国際音楽祭にアンサンブルメンバーとして参加。1996年第7回友愛ドイツ歌曲(リート)コンクールで第2位に入賞。二期会準会員。フェリス女学院大学音楽学部助手。
http://www007.upp.so-net.ne.jp/o-arches/artist/kumie_matsudo.html

佐々木典子 R.シュトラウス歌曲集

(ナミレコード WWCC-7627・¥2,625)
至福のうた”四つの最後の歌”ほか
http://tc5810.fc2web.com/operat/kashu/sasakinoriko.htm
山田武彦(ピアノ)

《8つの歌》作品10(1885)よりCd_2
夜、万霊節

《6つの歌曲》作品17(1885-87)より
セレナーデ,貴女は私の心の王冠
《4つの歌曲》作品27(1894)より
あすの朝
《3つの歌曲》作品29(1895)より
高鳴る胸
《4つの歌曲》作品36(1897)より
バラの花環
《6つの歌曲》作品37(1896~98)より
それだけで幸せだった、わが子に
《8つの歌曲》作品49(1900~01)より
黄金色に輝くなかを、子守唄
《4つの最後の歌》(1948)
春、9月、眠りにつくとき、夕映えのなかで


 「ウィーンのオペラ座で、“バラの騎士”を見たときの感動は、今でも思えています」とブッCd_3クレット巻頭の「ごあいさつ」。佐々木典子さんはその後、そのウィーン国立歌劇場専属歌手として活躍された。国内での「フィガロの結婚」と「バラの騎士」では、これまで見た最上の伯爵夫人と元帥夫人を演じておられた。国内で催されるR・シュトラウスのオペラ公演には全て手を挙げるというほど彼女にとって特別だ。
 最近、満を持してとしばしば書くが、今回は、正真正銘、満を持しての、何と「初めてのソロアルバム」なのだ。その想いは、原文のまま「ごあいさつ」をご覧ください。
 このCDでは、《4つの最後の歌》のほか、いくつかの歌曲集から2、3曲セレクトして歌っている。また、ブックレットには、向田大策氏が「愛、そして純粋なる抒情的精神の結晶…」と題して、R・シュトラウスの歌曲について丁寧に解説している。佐々木さんの経歴はウィキペディアに詳しいが、ここではオペラ出演歴と東京藝大のHPを載せておこう。
http://www.geidai.ac.jp/staff/fm012j.html
http://www.nami-records.co.jp/archive/20101120.html
注:写真は右クリック「リンクを新しいウィンドウで開く」で、拡大できます。

 

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