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2010年12月 6日 (月)

東京シティ・フィル《第九》
創立35周年記念 ベートーヴェン交響曲全曲シリーズ 第4回
~マルケヴィチ版に基づき倍管編成で演奏~
12/28(金)pm3:00
東京芸術劇場
 大ホール
101228

指揮:飯守泰次郎
ソプラノ:佐々木典子
アルト:小山由美
テノール:福井 敬
バリトン:小森輝彦
合唱:東京シティ・フィル・コーア
(合唱指揮:藤丸崇浩)

 今年の《第九》、このサイトでしんがりを務めてもらうのは、飯守泰次郎/東京シティ・フィルの公演だ。この公演のウリは2つある。まずひとつは、マルケヴィチ版のスコアによる4管編成での演奏。そしてもうひとつは、佐々木、小山、福井、小森というマエストロ飯守が最も信頼する、望みうる最高のソリストで臨むこと.。
 シティ・フィルは、2000年にベーレンライター校訂新版による日本初のベートーヴェン全交響曲ツィクルスを敢行した。古楽器的な演奏スタイルによる演奏は、新鮮かつ衝撃的だった。
「10年を経た今、音楽における聖書ともいえるベートーヴェンの交響曲と改めて取り組む決意に至り、その本質に迫るべく熟慮を重ねた結果、行き着いたのが今回のマルケヴィチ版」なのだと飯守氏。
 ベートーヴェンの演奏スタイルは現在、大きく2つの流れに分かれている。作曲当時の状況に忠実であろうとする古楽器的スタイルに対し、200年の歴史を通して発展してきた演奏スタイルは、当時の楽器の性能などによる制約に着目し、改革者としてのベートーヴェンの本質に立脚し、彼が本当に表現したかったことを汲んで実現しようとするもので、マルケヴィチ版はそれにあたる。名指揮者ワインガルトナーは自著で多くの演奏上の助言を述べ、 数々の指揮者たちがこれを採り入れてきた。 こうした重厚でいわばドイツ的な演奏傾向は、フルトヴェングラーに至って極まる。そして…」という今回の公演意図は、主催者のHPに分かりやすく書かれている。ベートーヴェン・ファンならずとも、一読に値する。
 次いで、マエストロが拘ったというソリスト。なかでも私が注目するのはソプラノ佐々木典子の登板だ。私はこれまで彼女の《第九》に出会っていないが、聴いた方によると、比べようのない格調だという。私がこれまで聴いた最良の《第九》歌いは読響公演の常連だった佐藤しのぶだが、3年前に退いてしまった。
  今回の《第九》公演を前に佐々木さんからメッセージをいただきました。
「日本に帰ってきてから、たびたび《第九》を歌わせて頂きました。指揮者によって解釈、ベートーベンの作品に対する思い入れが異なり、私は、毎回、新しい発見と、新鮮な気持ちで演奏に臨ませて頂いています。そして、何よりも、オーケストラ、合唱、聴衆、その瞬間そこにいるすべての人を一体にしてしまう、ベートーベンの音楽のすごさと、一度に多くの人々に感動と喜びをもたらすパワーを感じます。今回も、また、その日にしか味わえない感動に触れさせて頂けると思います」
 佐々木さんのオペラ歴を列記すると、ざっとこうなる。
《バラの騎士》元帥夫人、《フィガロの結婚》伯爵夫人、スザンナ、ケルビーノ、《魔笛》パミーナ、ダーメI、《ドン・ジョヴァンニ》ツェルリーナ、ドンナ・アンナ、ドンナ・エルヴィラ、《コジィ・ファン・トゥッテ》フィオルディリージ、《ニュールンベルクのマイスタージンガー》エヴァ、《カプリッチョ》伯爵令嬢、《ヴェルテル》ゾフィー、《ファウスト》ジーベル、《椿姫》ヴィオレッタ、《ジャンニスキッキ》ラウレッタ、《アルジェのイタリア女》エルヴィラ、《ルサルカ》妖精I、《こうもり》ロザリンデ、《メリーウィドー》ハンナ、《鳴神》雲の絶間の姫、《オルフェオ》、《ゲノヴェーヴァ》、《ダフネ》
…伯爵夫人と元帥夫人は他の追従を許さぬ逸品、まさに芸術品だ。
 佐々木さんは奇しくも佐藤さんと同じ生年。だが、ミラノに留学し、「椿姫」、「トスカ」、「蝶々夫人」などのタイトルロールで知られる佐藤さんと、ザルツブルグモーツァルテウム芸術大卒の後、ウィーン国立歌劇場専属歌手としてキャリアを積んだ佐々木さんは対照的だ。その佐々木さんの《第九》に期待する気持ち、お分かりいただけるでしょうか?
http://www.cityphil.jp/concert/c2010/e20101228.html
注:チラシは、右クリック、「リンクを新しいウィンドウで開く」で、拡大できます。

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