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2011年1月19日 (水)

シティ・フィル2月定期演奏会
“ロシア音楽の祭典”

2/14
(月)pm7:00
東京オペラシティ コンサートホール

指揮:パスカル・ヴェロ
ヴァイオリン:ネマニャ・ラドゥロヴィチ

・ボロディン:交響詩「中央アジアの草原にて」
・プロコフィエフ:ヴァイオリン協奏曲 第2番 ト短調 作品63
・チャイコフスキー:交響曲 第4番 ヘ短調 作品36110214_2

 指揮者とソリスト、いずれも忘れがたいご縁がある。特に指揮者パスカル・ヴェロ。プロフィールに「1985年には民音指揮コンクールで第3位に入賞、齋藤秀雄特別賞を受賞し、指揮者デビューをする」とあるが、このとき彼が振ったのは今は亡き新星日本交響楽団だった。それがご縁で、ボストン響の副指揮者、ケベック響音楽監督を経て99年新星日響の首席指揮者に就任した。当時私はこの楽団の賛助会の末席で旗を振っていて、稽古中の楽団に潜り込んで記録写真を撮ったり…もう12年も前になる。この楽団消滅の後、日本とのご縁は仙台フィル常任、東フィル客演指揮者。
 シティフィル客演は、2009年4月以来という。共演後、楽員から「是非またご一緒したい」という声があがり、ヴェロ氏も当団との演奏に手応えを感じてくださり」…相思相愛ということになる。
 ヴァイオリンのネマニャを聴いたのは07年12/1のリサイタル。バロック・ヴァイオリンとモダン、二台の楽器を使って、バッハとイザイ。無伴奏曲だから、弾きだしたら最後までノンストップ。まさに“一筆書き”。あれよあれよという間に掛け軸が完成!? まさに異彩。
 今回はヴェロ氏の推挙だが、「日本での知名度はまだまだだが、ネット上などでの熱狂的なファンの存在などから、大器の可能性を秘めていると察した」という。
 1985年ユーゴスラヴィア生まれ。7歳で音楽を始め、12歳でセルビア共和国文部省から特別賞「タレント・オブ・ザ・イヤー1997」を授与された、に始まるキャリアは下記のURLでご覧いただけるが、その圧倒的な存在感で日本における人気も急速に高まっており、これまでに東響、アンサンブル金沢との共演、リサイタル等で来日、いずれも喝采を浴びている。
http://www.aspen.jp/artist/violin/nemanja-radulovic/index.shtml
 前回のヴェロ氏の公演は、ドビュッシー、ラヴェルの有名曲と「展覧会の絵」だった。その時、「次回は是非ともロシア音楽を」と約した…で、まずチャイコフスキーの4番が俎上にあがった。
 協奏曲については、ネマニャ氏から挙がったプロコフィエフ2番にヴェロ氏が快諾したという。
http://www.cityphil.jp/concert/c2010/s20110214.html
注:チラシは、右クリック、「リンクを新しいウィンドウで開く」で、拡大できます。

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2011年1月18日 (火)

マスカーニ『イリス』全3幕
セミステージ形式・イタリア語上演・日本語字幕付
芸劇シアターオペラvol.5
・1/30(日)pm3:00・東京芸術劇場大ホール
京都市交響楽団 特別演奏会
・2/20(日)pm3:00・京都コンサートホール

指揮・演出/井上 道義
イリス/小川里美

チェーコ(イリスの父)/ジョン・ハオ
大阪/ワン・カイ  京都/晴 雅彦
ディーア&芸者/市原 愛
乞食/西垣俊朗
踊り子/(美)橘るみ、(吸血鬼)馬場ひかり
人形師/ホリ・ヒロシ
邦楽師/杵屋利次郎社中
胡弓/篠崎正嗣
合唱/武蔵野音楽大学(合唱指揮:横山修司)
管弦楽/読売日本交響楽団・京都市交響楽団110130

 「IRIS…イリスといってもオペラの題名だと知っている人はほとんど居まい」…指揮・演出のマエストロ井上道義に語ってもらおう。25年前の日本初演を指揮したのも彼だ。
「藤原歌劇団と二期会が珍しく合同で、日生劇場で。その時の演出は故・粟国安彦(栗國淳の父)。日本人でしか出来ない素晴らしい演出によって、蝶々夫人に並ぶもう一つの日本を舞台とした作品の発見が、人々に感動の嵐を呼び起こした。
 長年、再演を働きかけてきたが一昨年、東京芸術劇場シアターオペラで本邦第2回目の上演を実現することができた。東洋の顔と身体を持った歌手たちが体格の大きな歌手中心の西欧のオペラ世界に伍して自然に演じる事のできる数少ない、秀作だ。いま、我々が異国情緒さえ感じるジャポニズム時代の着物オペラの世界へようこそ!」
 江戸時代の日本…田舎で盲目の父と住む娘(イリス=あやめ=英語読みでアイリス)に、たまたま通りがかった遊び人のOSAKA(大阪)はその美しさから強く魅かれ、連れのKYOTO(京都)と悪巧み(ロマンチックな人形芝居でおびき出す)を計画しイリスを拉致する。ずるがしこい京都は、イリスの自筆に見せかけた手紙(自らの意思で遊郭吉原に行くという嘘の内容)を置いて立ち去る。 それを読んだ父は、激怒し娘を追って江戸の吉原へ向かうが…人間がそれぞれの立場でエゴイズムをあらわにするとき、本当の姿が見えてくる…
 タイトルロール「イリス」は、2009年トゥーランドット国際コンクール(イタリア)優勝の国際的に活躍する期待のソプラノ・小川里美。「大阪」は世界へ中国から超新星大型テノールのワン・カイをキャスティング。
 「情熱的な旋律と壮大な《太陽讃歌》のフィナーレは聴くものを圧倒しつくさずにおくまい」と畑中良輔氏(芸術劇場運営委員会委員長)
問い合わせ:東京芸術劇場事業企画課 03-5391-2111
http://www.geigeki.jp/saiji/020/index.html
注:チラシは、右クリック、「リンクを新しいウィンドウで開く」で、拡大できます。

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2011年1月16日 (日)

藤原歌劇団 ルチア
ドニゼッティ作曲 <字幕付きイタリア語上演>
ベルカントの競演! 佐藤美枝子 vs 光岡暁恵
3/5
(土)・6(日)いずれもpm3:00開演
東京文化会館

公演監督:岡山 廣幸  指 揮:園田 隆一郎  演 出:岩田 達宗
           3/5       3/6
ルチア    佐藤美枝子  光岡 暁恵 
エドガルド   村上 敏明  小山陽二郎
エンリーコ  谷   友博   須藤 慎吾 
ライモンド    彭   康亮  デニス・ビシュニャ  
アルトゥーロ 川久保博史  上本 訓久  
アリーサ   牧野真由美  二渡加津子 
ノルマンノ   所谷 直生   藤原 海考 

東京フィルハーモニー交響楽団110356
藤原歌劇団合唱部

 ベルカント・オペラの代表作ドニゼッティ作曲の「ルチア」。終盤の最大の聴き所、タイトルロールによる長大な“狂乱の場”はコンサートなどでも取り上げられる有名な歌唱だが、そのほかにも各主役のアリア、二重唱、合唱曲、圧巻の6重唱など、イタリア・オペラの醍醐味を存分に楽しめる傑作で、上演機会の多いのも頷ける。
 数年前、市民オペラの取材で立ち稽古に通ったことがある。連日の稽古で週に2回ほど狂乱の場となり、ルチアはそのたび狂い死ぬ。「はい、お疲れさま~」との演出家の声にも起き上がらない。体調不良なのかと訝ったが、「そのうち生きかえるから心配ない」。役に成り切るとはこのことか…恐れいったものだ。
 藤原歌劇団でもこれまで歴代のプリマドンナが名唱を披露してきたが、なんと今回は11年ぶりの上演という。魅力的な二人のベルカント・ソプラノをはじめ、中堅・若手によるダブル・キャスト、満を持して臨む。
 タイトルロールは前回公演でデビューを飾って絶賛を博し、日本を代表するソプラノとして華々しい活躍を続けている佐藤美枝子。それに、ヨーロッパで研鑽を積み、08年には静岡国際オペラ・コンクールで第1位・三浦環賞・オーディエンス賞の3賞を受賞し新進気鋭の若手として注目を浴びた光岡暁恵が競演する。エドガルドは藤原歌劇団のプリモテノールとして躍進中の村上敏明と小山陽二郎、エンリーコはキャリアを重ねている実力派バリトンの谷友博と須藤慎吾。
 谷で忘れられないのは、10年前サントリーホールオペラの「ドン・カルロ」で体調を崩した老練なタイトルロールの代役として、後半から急遽登板した。体格が大人と子供ほども違うのに…見事にこなした。須藤はと云えば、「オテロ」での不気味なまでに怖~いイヤーゴ役が忘れられない。
 指揮は同団の「ラ・ボエーム」「愛の妙薬」に続く園田隆一郎で、昨夏はペーザロでのコンサート指揮でも大成功を収めた俊英。舞台は「ラ・ボエーム」「ラ・ジョコンダ」で好評を博している岩田達宗の演出によるニュープロダクション。
 岩田は、神戸市出身。東京外国語大学フランス語学科卒業。大学卒業後、劇団「第三舞台」を経て、舞台監督集団「ザ・スタッフ」に参加。オペラの舞台製作にかかわる。1996年五島記念文化賞オペラ新人賞を受賞。98年より2年間、ドイツ、イギリスを中心にヨーロッパ各地を遊学、研鑽を積む。帰国後、本格的にオペラ演出家として活動を始める。日本オペラ協会「葵上」。藤原歌劇団の公演では「ラ・ボエーム」、「…」など。全国各地のオペラ公演を成功に導いて多忙を極め、行列の出来る演出家といわれている。
 超多忙のさなか、岩田氏からコメントが…
…このオベラはルチアというヒロインの悲恋を描いたブリマドンナ・オベラの代表作です。  が、今回はそれに加えて、エドガルド、エンリーコを加えた3人の若者たちの一大ロマン派悲劇としての側面もクローズアップしたいと思います。彼らが、滅びゆく祖国を守るため、歴史の歯車に抗い、激しく闘いながらも、遂には力尽きて敗れ去ってゆく姿をリリシズムたっぶりに、描きたいと思っています。どうぞお楽しみにして下さい。
http://www.jof.or.jp/ticket.html
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2011年1月14日 (金)

深沢亮子ピアノリサイタル
ベートーヴェンの夕べ《室内楽とソロ》

2/9
(水)pm7:00
浜離宮朝日ホール

クリストフ・エーレンフェルナー(Vn)
アダルベルト・スコチッチ(Vc)

・ピアノとヴァイオリンのためのソナタ ヘ長調 作品24「春」
・6つのバガテル 作品126
・モーツァルトの『魔笛』の「恋を知る男たちは」
   の主題による7つの変奏曲 変ホ長調 Wo046
・ピアノ三重奏曲 第4番 変ロ長調 作品11「街の歌」110209pf

 昨秋の“シューベルトの夕べ”に続く、《室内楽とソロ》シリーズ第2弾。ピアノソロのほかに、ヴァイオリンとのデュオ、チェロとのデュオ、それにピアノトリオを、楽しむ夕べ。
 深沢さんの経歴は下記のHPに詳しいが、千葉県東金市出身。3才より両親からピアノの手ほどきを受け、10歳で故永井進氏に師事。12才で全日本学生音楽コンクール小学校の部で全国第1位、文部大臣賞を受賞。15才のとき第22回目本音楽コンクールで首位受賞。ヤマハホールにて国内デビューリサイタルを開催。…2000年にはこの楽壇生活45周年記念のCDを発売。という猛烈なキャリアの持ち主だが、その淡々とした穏やかな佇まいは“素”そのもの。
 07年と09年に《深沢亮子と室内楽の仲間たち》というCDを相次いでリリースし、この数年、ヴァイオリン、チェロと組む演奏に熱を入れておられるようだ。デュオの合間に奏でられる粒立ちのよいピアノ・ソロの音色がひときわ耳に心地よい。…昨春の天満敦子さんとのデュオ・リサイタルの記憶がよみがえってきた。
http://www2.bbweb-arena.com/carillon/
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2011年1月13日 (木)

森麻季、ヴィオレッタに挑む!
オーケストラ・アンサンブル金沢

オペラ《椿姫》 5会場共同制作

全3幕/原語(イタリア語)上演、日本語字幕
*金沢公演 金沢歌劇座
1/21(金)pm6:30開演


*富山公演
新川文化ホール
 1/23(日)
pm3:00
*新潟公演
新潟県民会館
 1/28(金)
pm6:30
*福井公演
ハーモニーホールふくい
  3/5(土)
pm6:30
*兵庫公演
兵庫県立芸術文化センター
 
3/10(木)・12(土)pm2:00
110121_2
指揮:現田茂夫
演出:十川 稔

ヴィオレッタ:森麻季
アルフレード:佐野成宏
ジェルモン:青山貴

フローラ:佐藤路子
ガストン子爵:直野良平
ドゥフォール男爵:木村孝夫
ドビニー侯爵:藤山仁志
医師グランヴィル:大畑理博 
アンニーナ:浪川佳代
合唱:新国立劇場合唱団
バレエ:貞松・浜田バレエ団

金沢のみ 横倉明子クラシックバレエ団

 オーケストラ・アンサンブル金沢の“ニューイヤー・コンサート in Tokyo”(1/11・紀尾井ホール)。前半のピアソラで、ヴァイオリン・ソロのマイケル・ダウスはもちろんだが、バックの弦楽合奏の清楚な音色に舌を巻き、幸先のよい年始。…次は3月の横浜・東京の公演を…と思いきや、今月下旬と3月上旬、併せて6公演の《椿姫》が予定されているという。でも、ここで驚いてはいられない。
 この楽団は、故・岩城宏之を創設音楽監督に仰ぎ1988年、石川県と金沢市によって日本初のプロの室内オーケストラとして設立された。年間百余回のコンサートをこなしている。が、早くも93年に五周年記念行事としてモーツァルト《フィガロの結婚》を挙行している。このときは、いわば二期会に丸投げだったが、地域貢献と向上を考えて、その後、ソリストは外国人も含めて自分たちで選び、地元の合唱団やバレエ団を起用するようになった。97年の《魔笛》まで岩城さんが振っていた。
 99年の《蝶々夫人》以降は、ほぼ毎年。《椿姫》、《カルメン》、バレエ『くるみ割り人形』2回、《トスカ》2回、バレエ『白鳥の湖』、《こうもり》、バレエ『眠りの森の美女』、《トゥーランドット》…。《椿姫》は2007年以来、足かけ4年ぶりという。
 今回の企画の最大のウリは、何と云っても“5会場共同制作”だ。主催は、(財)新潟県文化振興財団、(財)富山県文化振興財団、(財)福井県文化振興事業団、兵庫県立芸術文化センター、(財)金沢芸術創造財団、(財)石川県音楽文化振興事業団。オペラ公演はお金が掛かるので、複数会場を使って繰り返し上演を行うことはメリットが大きい。その第1回目が金沢公演。金沢歌劇座のリニューアル記念を兼ねている。
 指揮、演出、主要配役は同じで,バレエについては,地元のバレエ団が登場する。主役の3人以外の配役は,オーディションで選抜されたが、「新潟・富山・石川・福井・兵庫県のいずれかに関わりのある方」と、ここでも地域の活性化を狙っている。
 さていよいよ、タイトルロール森麻季さんの登場だ。彼女は、07年9月、石川県立音楽堂の演奏会形式で初めてヴィオレッタを歌っている。以来、森さんは、“いつか本格的なオペラ公演でヴィオレッタを歌いたい”という思いを秘め、密かに精進し、この3年間、温め続け、《椿姫》は演じていない。今回は文字どおり、満を持しての登板なのだ。公演日が1月下旬と3月上旬に分かれているのは、何を隠そう、彼女のスケジュールに合わせた結果だという。バロック・オペラのアリアをうたう森麻季ファンを任じていた我が家。この経緯を伺って暫し絶句、でした。
 相手役アルフレードの佐野成宏さんもまた、07年公演に森さんの相手役として登場している。佐野さんは、岩城前OEK音楽監督が亡くなる直前の06年4月定期公演の《椿姫》のハイライトでもアルフレードを歌っているそうだ。今回もまた、最高の歌を聞かせてくれるに違いない。
 もう1人の主要なキャスト、アルフレードの父ジェルモン役の青山貴さんは、平成20年度五島記念文化賞やイタリア・トリノで行われた平成19年第6回カルロス・ゴメス国際コンクールで1位を受賞など、注目の若手だ。
森 麻季 http://www.makimori.com/
佐野成宏 http://www.shigehirosano.com/virtuoso/
青山 貴 http://www.jvf.gr.jp/01aoyama-takashi.htm
 この公演は、まず3/5の福井公演まで北陸地方を中心に巡業し、その後,3月10日と12日に兵庫県立芸術文化センター大ホールで2公演。だが、こちらの公演でオケピットにはいるのはOEKではなく、兵庫芸術文化センター管弦楽団だ。
 最後に、もう一つ、極秘情報。
「ランチタイムコンサート《椿姫》」
1/27
(木)am12:15・石川県立音楽堂
ヴィオレッタ:小林沙羅
アルフレード:木下紀章
ジェルモン:青山 貴

 ハイライト版なのだが、タイトルロールとアルフレード役は本公演と配役が違う。このお二人は、本公演のアンダーカバー。万一の時のために控えている代役だ。本公演の稽古に参加して、万全を期している。その彼らが表に出るチャンスを作ったのだという。ヴィオレッタ役の小林沙羅さんは一昨年、東京芸術劇場と金沢歌劇座での井上道義指揮《トゥーランドット》で感動のリュウをこなした新進ソプラノ歌手だ。

石川県立音楽堂チケットボックスTEL:076-232-8632
(財)金沢芸術創造財団 TEL:076-223-9898

http://www.orchestra-ensemble-kanazawa.jp/concert/2011/01/
注:チラシは、右クリック、「リンクを新しいウィンドウで開く」で、拡大できます。

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2011年1月12日 (水)

平野公崇サクソフォン リサイタル
Masataka Hirano Saxophone Recital
時に穏やかに、時に鮮烈に、時代を疾走する感性
3/2(水)pm7:00

東京文化会館小ホール

J.C.バッハ:4つの四重奏曲 Op.19より 第1番 ハ長調
ブラームス:クラリネット・ソナタ 第2番 変ホ長調
J.S.バッハ
(編曲:平野公崇):主よ、人の望みの喜びよ
J.S.バッハ
(編曲:平野公崇):G線上のアリア
J.S.バッハ
(編曲:平野公崇):ゴールドベルク変奏曲から
      
第26変奏/第19変奏/第7変奏/第30変奏
11032

“時に穏やかに、時に鮮烈に、時代を疾走する感性”
 この催しのキャッチコピーだが、…何を言いたいのだっけ…そう、「サックスでバッハやブラームスを?」とまず首を傾げた。なぜって…サックスと聞くと私の思いは中学時代に飛んでしまう。当時最先端を走っていたジャズメン、バリトン・サックスのジェリー・マリガン(1927-96)だ。ニューオリンズに端を発したラグタイムがデキシーランド・ジャズと呼ばれ、ミシシッピー川を遡ってシカゴに到達しスィング・ジャズ全盛期を迎える。その頃ラジオが普及して酒場の音楽がダンス音楽となって広く家庭に入り込む。で、時代の先端を行くミュージシャンは東海岸と西海岸に別れて活動…N.Yに生まれ、フィラデルフィアから活動の場をカルフォルニアに移したマリガンは、そこでトランペットのチェットベーカーと出会い、ウエストコースト・ジャズが芽生える…。分かりもしないのに、デビュー・アルバム「Gerry Mulligan Quartet」を粋がって聴いた。
 だからサキソフォンは北米の楽器だと思い込んでいた。が、このリサイタルのチラシのコメンテイターによると、
…面白いことに、サクソフォンは発祥の地フランスの音楽ではおなじみだけれど、ドイツ音楽ではあまり使われてこなかった。しかし平野は、そんな歴史を逆手にとるように音楽の国境を越える。2003年のアルバム『クラシカ』をドイツの作曲家でかためたのも「僕はサックス・プレイヤーというより一人の音楽家としていたいから」と語っていたものだが、今回のリサイタルでは、その『クラシカ』にも収録された作品が演奏される。ブラームス〈クラリネット・ソナタ第2番〉をお聴きいただければ、平野公崇のサクソフォンが生む説得力に深く惹きこまれることだろう。さらにバッハ《ゴールドベルク変奏曲》も平野の十八番だ。もともとは鍵盤楽器ソロのために書かれた長大な変奏曲だけれど、平野は自らの編曲で抜粋版をつくり、録音以降も演奏を繰り返し手を加え続けていった。…天才サクソフォン奏者・平野公崇の凄さは、コンサートでその時間を共に生きて体験されることをお勧めしたい。
 ジャズなどでもおなじみのサクソフォンは、まだブラームスやバッハの時代には存在しなかった楽器だけれど、平野公崇の表現力はあらゆる壁をナチュラルに超えてゆく。…彼の音楽はほんとうに愉しく、美しい。サクソフォンのために書かれたものではない曲も、サクソフォンのために生き、サクソフォンを愛しぬくように響く、この時間を体感していただきたいのだ…。
 平野公崇は、東京藝大を経てパリ国立高等音楽院に学び、難関J.M.ロンデックス国際コンクールを日本人として初めて制した。クラシック、現代音楽、ジャズ、即興演奏…とジャンルを越える活躍をみせてきた。略歴はこのURLで。
http://aspen.jp/artist/saxophone/masataka-hirano/index.shtml
主催/問合せ:MIN-ON 03-3226-9999
http://www.min-on.or.jp/play/detail_8042.html
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2011年1月 8日 (土)

ゼッキンゲンのトランペット吹き
オペラ彩第27回定期公演
全3幕(字幕付ドイツ語上演)

1/22(土)・23(日)いずれもpm2:00開演
和光市民文化センター サンアゼリア 大ホール 

原作/J.ヴィクトル・フォン・シェッフェル
台本/ルードルフ・ブンゲ11012223
作曲/ヴィクトル・ネッスラー


「ゼッキンゲンのトランペット吹き」は1884年初演のドイツオペラで、貴族の令嬢とトランペット吹きの身分違いの恋の物語。実話が元になっているそうだ。題名に「ゼッキンゲンのトランペット吹き」 とあるが、定評のある「クラシック音楽作品名辞典」には「ゼッキンゲンのラッパ吹き」とあり、この曲名でインターネット検索すると、幅広い情報が得られ、ウィキペディアには、以下のように日本初演の経緯も出てくる。
 日本でもその一部(アリア)は知られており、シェッフェルの原詩を森鷗外が翻訳したり、20世紀初頭には、東京音楽学校の学生渡部康三によってコルネット演奏されているが、全曲の日本初演は2006年に山形県長井市(バート・ゼッキンゲンの姉妹都市)で、瀧井敬子プロデュースのものが最初である。
 作曲家「ネッスラー」も前出の辞典では「ネスラー」、ウィキペディアには「ヴィクトル・(エルンスト・)ネスラー(Victor Ernst Nessler、1841.1.28 - 90.5.28)」とある。生没年からチャイコフスキー(1840-93)と同年代。シュトラスブルクの大学で神学を専攻するが、1864年に学業を投げ出し、自作のオペレッタ《花の妖精たち》の上演に携わった。その後ライプツィヒに赴きモーリツ・ハウプトマンに師事。メルヘン・オペラの作曲家と見なされている。そのうち、1879年5月19日にライプツィヒにて初演された《ハーメルンのねずみ取り》と、同地で1884年5月4日に初演された《ゼッキンゲンのラッパ吹き 》の二つが代表作である。
 当時は人気オペラだったそうだが、第1次世界大戦で楽譜が散逸していたという。ハイデルベルク大学歌など親しみやすいメロディーが盛りだくさんで、判じ物のチラシからは想像しがたいが“メルヘン・オペラ”を満喫できる、とみた。上演の経緯や出演者など詳細は、主催者のHPでご覧ください。
主催・制作:(特)オペラ彩 申込みTel/fax 048-201-3121
http://opera-sai.jp/
注:チラシは、右クリック、「リンクを新しいウィンドウで開く」で、拡大できます。

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2011年1月 7日 (金)

ロン・ティボー国際音楽コンクール
シベリウスのヴァイオリン協奏曲
上位2者が
弾くガラ・コンサート
3/23(水)pm7:00
サントリーホール

南紫音(2005年度同部門第2位)
プロコフィエフ/ヴァイオリン協奏曲 第2番ト短調op.63

成田達輝(2010年度ヴァイオリン部門第2位)
ソレンヌ・パイダシ(同年度 同部門 第1位)
*シベリウス/ヴァイオリン協奏曲 ニ短調 op.47
金聖響/東京フィルハーモニー管弦楽団
110323

 このサイトをご覧の方はご存知でしょうが、私にはシベリウスのヴァイオリン協奏曲に特別の思いがあります。10年前の春、小林美恵の演奏を聴いて、この曲が超名曲だと云うことを知りました。このガラ・コンサートは、そのシベリウスのVn協を一晩に2回聴かせる、前代未聞の催し。そして彼女は日本人初のロンティボー優勝者なのだ。
 ロン・ティボー国際音楽コンクールは、フランスの名演奏家、マルグリット・ロンとジャック・ティボーが、世界へ羽ばたくチャンスを与える必要性を痛感し、1943年に設立した。ピアノ部門とヴァイオリン部門が交互に開催されるが、昨年はヴァイオリン部門の年。11月にパリで開催され、第1位ソレンヌ・パイダシ(25歳・フランス)、第2位に成田達輝(18歳・日本)が選出された。が、なんと受賞曲は両者ともシベリウスのヴァイオリン協奏曲! このガラ・コンサートでは2人が同じ曲を弾くことになった。
 今回のファイナリスト5人が弾いたのは、3位と4位がベートーヴェン、5位がブラームスだった。
 これまでに、ピアノ部門では、松浦豊明、清水和音、藤原由紀乃、野原みどり、田村響が、そしてヴァイオリン部門では、小林美恵(受賞曲・メンデルスゾーン)に次いで、樫本大進、山田晃子らが優勝。入賞を果たしたのは清水高師、横山幸雄、梯剛之、南紫音ら。多くの日本人アーティストを輩出してきた。
 このガラ・コンサートでは、成田達輝、ソレンヌ・パイダシに加えて、2005年度ヴァイオリン部門第2位の南紫音がプロコフィエフの協奏曲第2番を弾く。文字通り、一夜限りの華麗なるガラ・コンサートといえよう。
 成田達輝は1992年生まれ、北海道札幌市出身。3歳からヴァイオリンを始める。昨年3月、桐朋女子高等学校音楽科(男女共学)卒業し、昨秋からパリ市立13区音楽院(モーリス・ラヴェル音楽院)で学んでいる。これまでに澤田まさ子、市川映子の各氏に師事。現在、ジャン=ジャック・カントロフ、スヴェトリン・ルセヴ、フローリン・シゲティ、藤原浜雄の各氏に師事。2006年第60回全日本学生音楽コンクール中学校の部全国大会第1位を皮切りに、09年日本音楽コンクール第2位をはじめ、数々のコンクールや音楽祭で優勝・入賞。これまでに沼尻竜典/名古屋フィル、梅田俊明指揮で日本フィルと東京フィル、飯森範親と西本智実指揮で東京響、小林研一/新日フィルと共演している。http://www.fujitv.co.jp/events/long-thibaud/player.html#narita
 優勝したソレンヌ・パイダシは、ニースとジュネーヴのコンセルヴァトワール、次いでロンドンのロイヤルアカデミー、フィラデルフィアのカーティス音楽院での研鑽を終えた後、ハノーファー音楽演劇大学で芸術家養成コースのディプロマを取得。これまでに、ジャン=ピエール・ ヴァレーズ、モーリス・アッソン、ジョゼフ・シルヴァースタイン、パメラ・フランク、ビクトル・ダンチェンコ、クシシトフ・ヴェグジンらに師事している。プロフィールの詳細は以下のURLでご覧いただけます。http://www.fujitv.co.jp/events/long-thibaud/player.html#solenne
…この10年間にシベリウスの協奏曲を10数公演聴いた。が小林美恵に並ぶ秀演は、俊英ラクリン、老練なクレーメル、それにジェニファー・ギルバートで、未だ五指に満たない。期待はふくらむばかりだ。
主催:フジテレビジョン 特別協賛:龍角散
申込み:フジテレビ・コンサート事務局
(Tel 03-5500-8267) ほか
http://www.long-thibaud.jp/
注:チラシは、右クリック、「リンクを新しいウィンドウで開く」で、拡大できます。

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