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2011年2月 4日 (金)

「宇宿允人の世界」 第187回 [交響曲第5番]
運命と革命

destiny revolution
3/10(木)pm7:00110310
サントリーホール

指揮 宇宿允人
 
Masato Usuki
管弦楽 フロイデフィルハーモニー
    
Freude Philharmonie

ベートーヴェン - L.V.Beethoven
・交響曲第5番「運命」ハ短調 作品67
- Symphony No. 5 in C minor Op. 67

ショスタコーヴィチ - D.Shostakovich
・交響曲第5番「革命」ニ短調 作品47
- Symphony No. 5 in D minor Op. 47

 昨夜、暫くご無沙汰していたチェロの窪田亮さんからメールが飛び込んできた。「実は、来る3月10日(木)19時、サントリーホールで、宇宿允人指揮フロイデフィルのコンサートがございまして、私も前の方で演奏致します。」
 この数年聴いていて、《第九》は滝野川会館の稽古も取材したことがある。今度の公演なら、昨暮に手にしたチラシで知っているし…、とどうしたことだろう。私の手元にあるチラシは青紫地に白抜き文字の「運命と革命」とあるのに、頂いたメールに添付されてきたチラシはご覧のように黒地に赤字で「炎のタクト」。その脇に白抜きで「余命宣言三カ月。死の淵を…」の数行の賛辞が。
 昨年4月に癌の手術を受け、1か月後に池袋・芸劇の《田園》で復帰。そして、9/3(金)。この《未完成》は私がこれまで聴いた最良の演奏だった。いつもは書かないアト記事を…と思いながら年を越してしまいました。
 《未完成》は、ほとんどというほど、ピアノかピアニッシモで演奏される。クレッセンドの末クライマックスに持ち込むことの得意な“炎の巨匠”はどちらかというとピアニッシモには弱い。しかし、この《未完成》の時のタクトは緊張感に満ちたピアニッシモ。それぞれの楽器が、必要とされるときにふわ~と浮かびあがる。
 低弦の序奏に乗って、第1と第2ヴァイオリンが細かく刻み、オーボエが最初のメロディを奏でる。…そうするうちに弦の合奏時にヴィオラの旋律が聞こえてくる…どうしてだろう…。ここで、思いが千々乱れ…
 私事で恐縮ですが、高校2年秋の文化祭で、OBが母校に帰参して《未完成》を演奏した。弦楽部員のオチコボレだった私は、現役部員の練習で楽器が足りず、あぶれて練習指揮、といっても皆楽譜にかじりついて誰も見やしない。で、指揮棒で譜面台を叩くメトロノーム代わり。管楽器不在なのでオーボエのメロディは私が‘らーらーららー’と唸る。で、そうだ思い出した。弦楽部といいながらヴァイオリン数人とチェロ1人でヴィオラがいなかったのだ。だから私が‘るーるるるーる’とヴィオラのパートも唸ったのだ。昨年9月、すっかり忘れていた、ちょうど50年前の記憶が蘇ってきたのだった。
 宇宿さんはいつも終演時に「今日が最後になると思いながら演奏しました」と仰います。“その意気や善よし”などと、聴衆の私は高みの見物…なんと不遜な輩だったのだろう。
 主催者のHPの新年の挨拶にこうある。
 マエストロ宇宿は新年早々7回目の抗癌剤治療に入りました。全国からチケットのお申し込みを頂き感謝申し上げます。…チケットの申し込みが入るたびに、「すでに3月10日のコンサートは開演しているのだ」という緊張と責任を感じております…
主催:東京芸術音楽協会 Tel 03-3333-7278 Fax 03-3333-2333
http://usuki-world.com/index.html
注:チラシは、右クリック、「リンクを新しいウィンドウで開く」で、拡大できます。

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