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2011年3月 4日 (金)

フリデリック・ショパン・ピアノ・アカデミー
Fryderyk Chopin Piano Academy
今春、ワークショップでフル稼働

 ショパン生誕200年の昨秋、ショパン誕生の地ポーランドのマゾフシェ地方に新しいシステム《フリデリック・ショパン・ピアノ・アカデミー》(以下FCPA)が設立された。施設は首都ワルシャワの東方50キロのズドゥノヴォzdunowoにあるズドゥノヴォ宮殿。Palac_zdunowo_220世紀初頭に建てられた瀟洒な宮殿で、内装は改装され、最新のバス・トイレ、冷暖房が完備されている。その閑静な佇まいの中で、世界的に著名なピアニストらによるレッスン、ワークショップなどを実施して、才能豊かな若手音楽家の育成を目指す。アンジェイ・スウェックを代表者とする「Piano Nobile」財団が運営している。
 アンジェイ・スウェックAndrzej Sulek代表は昨秋、国立フリデリック・ショパン・インスティトゥート(研究所)所長を退任した、ピアニスト、ジャーナリスト、音楽批評家で、文化事業の企画、運営に幅広い経験を持つ。長年、ポーランド・第2ラジオ、アルトゥール・ルービンシュタイン記念ウッチ・フィルハーモニーなどの代表も務め、欧州放送連合(EBU)音楽部会員として、ラジオ、テレビ番組の原作および著作も数多い。その経験と国際的な人脈がFCPAに活かされている。そのモットーは、
 レッスンの枠にとらわれず名ピアニストと語らう、
 レッスンを通じてインスピレーションを感じる、
 
深奥を見つめる、世界を広げる

…このアカデミーならではのポリシーといえよう。
[設立趣旨]
 FCPAは、ポーランドのみならず、世界中の音楽を志す学生および若手音楽家が演奏技術を磨くことのできる、ポーランド初の常設の近代的なセンターだ。制約は、18歳以上であることだけ。とりわけ、ショパンの作品の演奏と、ショパンを理解する上で欠かすことのできない文化、歴史的背景の学習に主眼が置かれている。また一方で、FCPAは19世紀末から20世紀初頭にかけて普及していたピアノのポーランド派の理想と素晴らしさを伝え、復活させていくことも課題としている。
 講師陣は世界屈指の傑出したピアニストと教育者の面々で、とりわけ、ショパンの演奏および解釈に優れて、その業績が世界的に認められている。
[マスタークラスが基本]
 2週間単位で開催されるマスター・クラスがFCPAの基本システムだ。一般的な大学組織とは異なり、FCPAは「Piano Nobile」財団の支援のもと、完全に独立運営されている。この運営形式、システムによって初めてFCPAは通常の学習制度では困難あるいは不可能ともいえる、価値ある内容を実現している。
 FCPAは、とりわけ2010年のショパン年を受け、ショパンの祖国として、また、この世界中で愛され演奏されている作曲家の作品に深い影響を与えた存在として、ポーランドへの関心が高まり続けていることから創立された。ポーランドを実際に訪れ、その文化と歴史、空気を直に感じとり、ショパンの作品に秘められた何かに辿り着きたい…その期待に応えるのがFCPAなのだという。
[学習プログラム]
 FCPAでは、今日の一般的な学習システムにおける師弟関係の希薄化を解消し、互いの理想や見解を語り合える関係を築くことを目指すという。
 ショパンの故郷であるマゾフシェの地に佇むFCPAは、その土地、慣習、風景、人々の全てが真のインスピレーションの源として、現代の若手音楽家の方々の心に響くことを願っている。それは今日、ショパンの解釈で最も求められているもので、ワルシャワのショパン国際ピアノコンクールをはじめ、多くのコンクールの出場者に期待されているところだ。
 プログラムは月曜日から次週の土曜日までの2週間。この間、FCPAにて自らの研究に集中して取り組むと同時に、仲間たちと共同でショパンの作品に秘められた深奥へ迫ることができる。また、可能な限り教授陣がFCPAのゲストルームに宿泊し、参加者とともに音楽との出逢いのひとときを分かち合う。
 FCPAへは、演習生もしくは聴講生としての参加が可能だ。 
 演習生には、指名教授によるピアノ(他の楽器および声楽も可)の個人レッスンが確保される。全てのレッスンはオープン・レッスンとなっていて、ほかの参加者が受ける全ての教授のレッスンを見学することができる。(詳細は申請用紙に記載されている)
 また、FCPA内で開催されるコンサートへの出演が可能だ。さらに、教授が推薦する演習生は、ジェラゾヴァ・ヴォラもしくはワルシャワにおいてリサイタルを開催することができる。
演習生のレッスンを見学するのが聴講生。演習生、聴講生ともに2日間の民族舞踊のワークショップをはじめ、下記の講義を受講できる。
*オープニング・レクチャー
*18世紀末から19世紀初頭にかけてのポーランド政治史
*ピアノにおけるポーランド派の歴史
*ショパンの時代におけるワルシャワの思想、学術、芸術的潮流
*ショパンの解釈史概要

 その他、プログラムには、映画上映、ジェラゾヴァ・ヴォラおよびブロフフへの小旅行、ワルシャワの「ショパン街道」およびショパン博物館見学が含まれます。

[2011年上半期のスケージュル]
3/28~4/9
Professor Andrzej Jasinskiアンジェイ・ヤシンスキ講師
Fcpa  ポーランド国立カトヴィツェ・シマノフスキ・アカデミー(旧カトヴィツェ音楽院)でマルキエヴィチ女史に師事し、1959年優等賞で卒業。その後パリに渡りマグダ・タリアフェロに師事し、60年マリア・カナルス国際コンクール優勝。 61年から母校カトヴィツェ・シマノフスキ・アカデミーで教鞭を取り、現在ピアノ主任教授。81年までシュトゥットガルト音楽大学でも教えた。クリスチャン・ツィメルマン、ヤブウォンスキなど世界的ピアニストを数多く育てた。
 ザルツブルグ夏期講習、イモラ音楽院講習会など世界各地でマスタークラスを持ち、ショパン、チャイコフスキー、ロン=ティボー、エリザベートなど世界の主要国際コンクール審査員を務める。第14~16回のショパン国際ピアノコンクール審査委員長。

4/11~4/24
Professor Maria Szraiberマリア・シュライバー講師
5/4~5/15

Professor Eward Wolaninエドバルド・ヴォラニン講師
5/16~5/28

Professor Olga Rusinaオルガ・ルシナ講師
5/30~6/11

Professor Kevin Kennerケヴィン・ケナー講師
Professor Magdalena Lisakマグダレナ・リサック講師
 [受講料]
 受講料は、プラン次第だが概算で、1600~1900ユーロ。日本円に換算すると、聴講生:約184,000円、演習生:約220,000円。個室と2人部屋があるそうだ。料金には、自己練習(演習生のみ)、個別学習および集団学習への参加(演習生・聴講生ともに)、個室もしくは二人部屋における宿泊、一日三食の全食事代、それにワルシャワ空港からアカデミーまでの送迎料金が含まれる。
お問合せ:www.pianoacademy.pl
Fryderyk Chopin Piano Academy
Ul. Wloska 88A lok. 17
02-507 Poland
Tel. +48 607 28 0664
Fax +48 22 620 0664
fcpa@pianoacademy.pl
注:写真は、右クリック、「リンクを新しいウィンドウで開く」で、拡大できます。

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