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2011年8月30日 (火)

ケマル・ゲキチ ピアノリサイタル 東京公演
Fantastic Pianist Series 2011-12

10/4
(火)pm7:00
東京文化会館
小ホール

〜オールリスト名曲プログラム〜
ダンテを読んで
アヴェ・マリア
(シューベルト作=リスト編)
マゼッパ
ハンガリー狂詩曲第2番 嬰ハ短調
バラード第2番
メフィスト・ワルツ第1番
「ウィ リアム・テル」序曲
(ロッシーニ作=リスト編)
ラ・カンパネラ(パガニーニ作=リスト編)
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 未知なる世界へと聴衆を誘い虜にするリスト弾きの寵児ゲキチの7回目の来日ツアー。.
 1962年クロアチアのスプリットに生まれたゲキチは、1歳半の時に既にピアノでメロディーを弾いてみせ家族を驚かせたという。幼い神童は叔母のバトュリナ教授からピアノの手ほどきを受け、1978年ユーゴスラビアのノヴィサッド音楽院でミハイロヴィチのクラスに入学。1982年には史上最高得点でディプロマを取得、直ちにピアノ科の教員に採用され1999年まで務める。1981年国際リスト・ピアノコンクール第2位、また1983年the Viana da Motta(リスボン)やユーゴスラヴィア・アーティスト・コンクール(ザブレグ)など多くの入賞を重ねる。
 85年に音楽院の修士課程を修了、同年、ショパン国際コンクールにて一大センセーションを巻き起こす。審査員の評価が分かれ本選に残れなかったものの、聴衆と批評家の心をつかみ、海外から多くの招待を受けるようになる。ハノーヴァーのショパン・ソサエティからは、ショパンコンクールでの演奏に対し最優秀ソナタ特別賞を授与される。ショパンコンクールでのゲキチの録音はその年だけでドイツで6万枚の売上を記録し、ビクターエンターテイメントからリリースされたCDは日本で8万枚を売り上げ…コンクール後の経歴をみると、本選に残れなかったことが幸いした、とも思える。
 その後の詳細な経歴は主催者のHPでご覧いただけるが、90年代に入ると突然演奏活動から身を引き、より高いレヴェルへの到達をめざし集中的に練習へと打ち込む時期を迎える。この充電期間の成果の一つがリストの超絶技巧練習曲全曲の録音だ。
 最後に主催者のウリを一言。"燃えさかるように"、"大胆に"、時には"挑発的に"、"エキサイティングな"、"繊細な"…これらは、聴衆にも批評家たちにも世界的な絶賛を浴びる現代最高のおそるべきピアニスト、ケマル・ゲキチをいい表すほんの一部の言葉でしかない。
 ゲキチの演奏会では、たしかに聴衆はその超絶技巧に感嘆し、引きつけられ、圧倒し、楽しみ、釘付けにさせられる。しかし最終的には、作品が持つ精神的世界を伝えたいというゲキチの意図のもと、聴衆は忘れえない感動と衝撃を体験することになる。
全席指定:一般5500円 学生3500円 
主催 : プロ アルテ ムジケ
Tel:03-3943-6677 Fax:03-3943-6659
E-mail: info@proarte.co.jp
http://www.proarte.co.jp/shop/products/detail.php?product_id=310
注:チラシは、右クリック、「リンクを新しいウィンドウで開く」で、拡大できます。

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2011年8月29日 (月)

“ヘンデルから廣瀬量平へ“
300年に渡るメロディーの変遷

東京シティ・フィル ティアラこうとう定期演奏会・26

10/1
(土)pm3:00
ロビーコンサート有り(pm2:15開場)
ティアラこうとう 大ホール

指揮:矢崎彦太郎
ハープ:篠崎和子

・オッフェンバック:「天国と地獄」序曲
・ドビュッシー:神聖な舞曲と世俗的な舞曲
・ヘンデル:ハープ協奏曲 変ロ長調 作品4-6 
・廣瀬量平:朝のセレナーデ
・シューベルト:交響曲 第7番 ロ短調「未完成」
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 東京シティ・フィルは、ティアラこうとう大ホールを拠点にしている。本拠地の定期は地域密着を意識して、日本人作品を組み合わせた選曲と若手演奏家の起用、このふたつを大きな柱としている。
 また、首席客演指揮者の矢崎さんは、ソリストには、ピアノやヴァイオリンといった楽器より、メジャーではない、少し珍しいソロ楽器を意識しているようで、2008年のクラリネット、翌年の尺八、そして今回はハープとなった。
 今回の意図は、“ヘンデルから廣瀬量平へ、300年に渡るメロディーの変遷”という。HPを拝見すると、“典雅にして華麗なハープの調べ”あり、ウリはハープだ。
 それはそれとして、私は今回トリの「未完成」が目当てだ。というのも、私事で恐縮ですが、ちょうど50年前の高校2年の文化祭の出来事を最近思い出してしまったから…OBが集うオケに在校生も参加することになり、スコアを見ながら、指揮棒で譜面台を叩く役回り(練習指揮)をさせられたのだ。弦楽部の練習なので、オーボエのメロディは私が「ラーラーラララ」と唸る。それに、この曲を聴くとヴィオラの旋律が聞こえてきてしまうのだが、それは、現役の部員にヴィオラがおらず、ハモルためにやはり私がそのパートを唸ったのだった。それはさておいて、指揮者と主催者は云う。シューベルトのこの曲は“未完成という名の完成した作品”と。私も同感だ。
 ところで、廣瀬量平の「朝のセレナーデ」は、「シティ・フィルも今回が初めてですが、矢崎さんが都響と初演したときには作曲者が存命中で、リハーサル初日から毎朝ファックスが届き、練習中にスコアが変更されたり、またもとに戻ったり、大変だったそうです。それを聞いて、芸術作品に“完成はあるのか”と思ったりしたものです。それに演奏する側だけでなく、作品を鑑賞する人や、場所、時間によっても毎回違うだろうから、ヒョッとして“完成”はないのかも知れない…」とも。
 前半のハープ協奏曲は、ドビュッシーとよく知られたヘンデルの2曲で、ソリストには若手ハーピストの中でも特に優秀な篠崎和子さんが起用されている。
 ドビュッシーは、11月のオペラシティ定期(11/11)でも登場する。ピアノと管弦楽のための幻想曲で、ドビュッシーの数少ない協奏的作品を続けて紹介するのは、フランス音楽に拘るマエストロ矢崎ならではといえよう。
 矢崎氏の略歴は、http://www.cityphil.jp/about/yazaki.html
 また、彼のインタビューを下記のURLで聞くことができます。来月の初台公演と併せて語っておられます。
http://www.youtube.com/watch?v=liXPzN7KtVE&feature=related
篠崎さんについては、
http://www.toppanhall.com/concert/artist/SHINOZAKI_Kazuko.html
主催:東京シティ・フィル財団
申込み:東京シティ・フィルチケットセンター 03-5624-4002
ティアラこうとう 03-5624-3333
http://www.cityphil.jp/concert/c2011/t20111001.html
注:チラシは、右クリック、「リンクを新しいウィンドウで開く」で、拡大できます。

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2011年8月27日 (土)

今井信子とヴォワラ・ヴィオラ!
ヴィオラ八重奏団 東京デビュー
.9/2
(金)pm7:00
Hakuju Hall

出演:ヴォワラ・ヴィオラ(ヴィオラ八重奏)
 ヴィオラ:今井信子、ウルリッヒ・アイヒェナウアー、原 麻理子、
    ウェイティン・クオ、アメリー・ルグラン、タマーシュ・ロジョシュ、
    笠川 恵、ナタン・セルマン   
ピアノ:飯村智子

演奏予定曲目
 ヘンデル/フォーブス:シバの女王の入場
 ガース・ノックス: VIOLA SPACEより
 武満 徹:鳥が道に降りてきた(1994)
 西村 朗:8つのヴィオラのための〈桜〉(2011)<東京初演>
         ~サプライズ・コーナー~
    
演奏曲目は当日聴衆の皆さまの投票によって決定!
 エルサン:カプリス(2009)<日本初演>
 バッハ:ブランデンブルク協奏曲第6番 変ロ長調 BWV1051
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《ヴォワラ・ヴィオラとは》
 世界を代表するヴィオラ奏者、今井信子。ミュンヘン、ジュネーヴ両国際コンクールで入賞し、その後ソリストとして、室内楽奏者として、国際的な活動を展開しています。近年は名教授としての評価も高く、ベルリン・フィルで首席奏者を務める清水直子など数々のヴィオリストが彼女のもとから巣立っています。その今井信子を中心として、ヴィオラとその音楽の普及、レパートリーの拡大を目的に、今井が教授を務めるジュネーヴ音楽院の卒業生を中心に結成されたグループが、「ヴォワラ・ヴィオラ!」。この言葉は、フランス語で「召しませ、ヴィオラを」を意味しており、高い技術と音楽性を誇り、一方で音楽の楽しさを発信する意欲にあふれた、清新なアンサンブルです。メンバーの出身地はドイツ、アメリカ、ハンガリー、中国、日本など実に多彩。ソロ、トリオ、アンサンブルなどさまざまな編成でバッハから現代音楽、親しみやすい映画音楽など幅広いプログラムでヴィオラの魅力を多角的に紹介します。
主催:株式会社AMATI  共催:Hakuju Hall
入場料:全指定席2,000円(WEBから注文できます)
http://amati-tokyo.com/performance/20101012.html
.チケットぴあ0570-02-9999(Pコード:145-036)
ローソンチケット0570-000-407
Hakuju Hallホールチケットセンター03-5478-8700
東京文化会館チケットサービス03-5685-0650
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2011年8月24日 (水)

音楽の始まり~グレゴリオ聖歌と聲明~
「聲明しょうみょうの世界」
文化財で聴くオルガンレクチャーコンサート・Ⅶ

9/24(土)pm2:00
立教女学院聖マーガレット礼拝堂

出 演
倉松隆観(真言宗智山派)・岩崎真実子(立教女学院オルガニスト)
曲 目
聲明 四智梵語/散華 他
白鳥仁作曲/聲明とオルガンのための「曼荼羅・光明三昧」(初演)
柴田南雄作曲(白鳥仁編曲)/理趣経とDies irae 「人間と死」より 

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『音楽の始まり』と題したパイプオルガンコンサート、前回のグレゴリオ聖歌を受けて秋の回は「聲明」。空海から口伝されてきた「聲明」について、真言宗智山派の第一人者の倉松隆観氏をゲストに迎える。礼拝堂に初めて響き渡る聲明、そして聲明とパイプオルガンの競演に期待したい。
 リハーサルの第一声に感動したスタッフから「あまりの荘厳さとその迫力に鳥肌が立つほどでした。礼拝堂の響き方も効果を生み出しているかと思われますが、パイプオルガンのボリュームも当初の予定よりかなり大きくして競演しないと飲み込まれそうなほどです」とのコメントが届いた。
 聲明の権威、倉松氏を慕って出演を希望したお坊さんら、総勢11人の“大合唱”が礼拝堂に木霊し、パイプオルガンとコラボレーション…初回を超える逸品、どうやらまちがいないようだ。
 なお、このたびの東日本大震災に際し、今年度コンサートの純益は被災された皆さまのために用いられます。
*1932年に建立された聖マーガレット礼拝堂は2006年3月に杉並区指定有形文化財(建造物)に指定されました。
入場料
2,000円(全席自由)未就学児の入場は不可
問合せ:立教女学院キリスト教センター 

    Tel./fax:03-5370-3038(月火木金9:30-16:00)
http://www.rikkyo.ne.jp/grp/jogakuin/
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2011年8月23日 (火)

ブルーノ=レオナルド・ゲルバー
ピアノ・リサイタル
 70歳記念ツアー
9/29(木)pm7:00
会場:東京オペラシティ コンサートホール

ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ第14番 嬰ハ短調Op. 27-2 「月光」
ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ第23番 ヘ短調Op.57 「熱情」
ムソルグスキー:組曲「展覧会の絵」

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 1968年の初来日でセンセーショナルな成功を収めて以来、幾度となく来日し、多くのファンを魅了し続けて来たピアニスト ブルーノ=レオナルド・ゲルバーが、今年5月に70歳を迎え、それを記念したツアーを行っている。日本では9月から10月上旬まで全国11会場で公演を打つ。
 演目は、ゲルバーが最も得意とするレパートリーから、ベートーヴェンのソナタ、それにムソルグスキー「展覧会の絵」。巨匠の名にふさわしい重厚でスケールの大きな演奏を聴かせてくれるだろう。
 音楽に対し、本当の意味で感情を表現し、身を捧げることができる人は希有な存在だ。ゲルバーは、まさに、その希少な音楽家の一人といえる。「もし死ぬまでひとりの作曲家しか弾いてはいけないと言われたら、ベートーヴェンを選ぶ」という。
 それに、「展覧会の絵」は弾き手の力量がモロに表出する逸品。“ゲルバー・ワールド”を愉しみたい。
 ブルーノ・ゲルバーは、3歳で母親からピアノの手ほどきを受け、6歳のときにアルゲリッチとバレンボイムの師ヴィンチェンツォ・スカラムッツァに師事した。15歳でパリに留学し、マルグリット・ロンに入門、ロン最後の弟子となる。彼の略歴は主催者のHPに詳しい。
http://www.hirasaoffice06.com/files/piano2gelba.htm
ツアーリストは下記URLでご覧いただけます。
http://www.hirasaoffice06.com/files/news.htm
主催:ヒラサ・オフィス 
協賛:日本コロムビア株式会社
後援:在日アルゼンチン共和国大使国
入場料:S: 6,000円 A: 5,000円 B: 4,000円 
申込み:ヒラサ・オフィス(ヴォートル・チケットセンター)

Tel:03-5355-1280  http://ticket.votre.co.jp/ ほか
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2011年8月19日 (金)

畑 美枝子 ソプラノリサイタル-祈り
イタリアそして日本…世界にとどける<鎮魂の秘曲>

9/11(日)pm2:00
王子ホール

畑 美枝子(ソプラノ) 
畑 モニカ 千絵子(ギター)
アメデオ・サルヴァート(ピアノ)

Duo 歌とギター
・G.カッチーニ:アマリッリ
・F.カルッリ:イタリアの三つのアリアより
  
“ああ!私を怒らないで” “美しき愛の星よ 穏やかに帰っておくれ”
・M.ジュリアーニ:
 メタスタージオの詩による六つのアリアより
  
“その日はいつ来るでしょう”“愛は根無し草のように”“二つの美しい魂よ”
・ G.グノー:アヴェ マリア

ソプラノSolo
・G.ヘンデル:歌劇《エジプトのチェザレ》より“優しい眼差しよ”
V.ベッリーニ:歌劇《カプレティ家モンテッキ家》より“ああ、幾度か”
・J.マスネ:歌劇《マノン》より“さよなら、小さなテーブルよ”
・P.マスカーニ:アヴェ マリア 
ほか
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 9月11日は、2001年にアメリカで同時多発テロが起きた日です。私は当時イタリアで事故にあい、ベットの中でこのニュースを知りました。世界中が大きなショックを受けました。今年3月11日には東日本大震災が私たち日本に大きな悲劇をもたらしました。11日という日は忘れられない日になるでしょう。
 この大地震と津波、原発の放射能流出は世界を脅かし、日本国中を悲しみと不安にさせています。世界が平和に、人の心が穏やかになれる地球になるように、祈るしかないのでしょうか? 私には、歌が、音楽があったからこそ前進できたのかもしれません。歌う事で自分が自分らしく素直に、教える事で人生前向きになれたような気がします。   
 この度は、私が留学していたパルマ市の19世紀時代に政権を治めていた皇女マリア・ルイジアに捧げられた曲を何曲か歌います。
 オーストリア人のマリア・ルイジャは、フランス人のナポレオンと結婚しました。ナポレオンが戦争で戦っている間、彼女はパルマ、ピアチェンツァ、スッザーラ市を治めていました。絵画、手芸、音楽に力を入れ多くの芸術家を援助し、その一人にかの有名なオペラ作曲家のジュゼッペ・ヴェルディがいます。彼の勉強のために援助したそうです。パガニーニも彼女が建てた劇場でヴァイオリンを演奏したといいます。そんな音楽好きだったマリア・ルイジャ時代の王室音楽を楽しんで頂けたらと思います。
 プログラム後半はモーツァルトから始まりますが、どの曲も愛の歌です。人の愛し方は様々です。そしてアヴェ マリア(祈り)…その愛の表現をどのよう皆様に伝えられるでしょうか?…
 2008年「還暦リサイタル」をこの王子ホールでさせて頂きました。再び、娘と演奏ができることを嬉しく思います。また、この原発のため、多くの外国人のアーティストが、キャンセルするなか、このコンサートのため快く伴奏を引き受けて下さったアメデオ氏に心から感謝致します。なお、コンサートとCDの売り上げの一部を被災地南相馬市に基金させて頂きます。
問い合わせ:SSDC株式会社 Tel:03-3783-3229 Fax:03-3784-5042
                  hatabelcanto2011@yahoo.co.jp
主催:チェチリア畑ベルカント研究会 SSDC株式会社
http://otoasobi.hajimeyoo.com/hatamieko.htm
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2011年8月16日 (火)

モーツァルトフィガロの結婚
Teatro Figaro Vol.3110918_2
全4幕 字幕付き 原語上演
9/18(日)
9/19(月・祝)

いずれも開演
pm2:00
かつしかシンフォニーヒルズ
モーツァルトホール

京成線青砥駅より徒歩5分
(京浜急行・都営浅草線直通)

指揮 安藤 敬
演出 青木素子

ソリスト(18日/19日)
アルマヴィーヴァ伯爵:安藤常光/川上敦
伯爵夫人:中島佳代子/河内夏美
フィガロ:野村光洋/大川博
スザンナ:長浜奈津子/武田千宜
ケルビーノ:渡部菜津美/加倉井怜子
マルチェッリーナ:石橋佳子/梶沼美和子
バルトロ:渡邉尚文/中原和人
バジリオ:新津耕平/阿部修二
ドン・クルツィオ:櫻井淳(両日)
アントーニオ:高橋雄一郎/相原嵩
バルバリーナ:橋本沙奈絵/稲葉美貴
花娘1:小柏俊恵/篠原里佳
花娘2:安岐美香/武田佳央理
テアトロ・フィガロ管弦楽団、合唱団

 穏やかなチラシがスザンナ役から届きました。主催の「Le voci レ・ヴォーチ」は、オペラの振興と若手歌手・アマチュア歌手を主とした発信の場を目的として2003年に設立、低価格な料金で質の高いオペラとコンサートの公演を目指している。伊語の「声」の意であるvoceを複数形にして、Le voci(レ・ヴォーチ)と命名。年1回の本公演とコンサートを中心に演奏活動を展開している。
 これまでの公演歴は、HPに詳しいが、「発足以来、イタリアオペラを中心にオペラ活動を進めてきましたが、09年からモーツァルトの作品に取り組み、「ドン・ジョヴァンニ」、「コジ・ファン・トゥッテ」を上演して好評を得、今回は、“モーツァルト”の名を冠するホールで、満を持しての“フィガロ”!」と主宰の安藤敬さん。
 安藤さんは、洗足学園大附属指揮研究所の後、秋山和慶 故遠藤雅古・増井信貴の各氏に師事。都内のオペラ上演団体で指揮活動を開始。特に東京都民オペラソサイエティでは第10回公演ヴァーグナー「タンホイザー」および第11回公演ベッリーニ「ノルマ」において合唱指揮を任される。
 HPには、今回の出演者はもちろん、これまで出演した歌手全員のプロフィールが載っていて、なかには著名なベテラン、新鋭も散見される。
主催:モーツァルトホールでオペラを上演する会(Le voci)
申込み:レ・ヴォーチ
  otoiawase@le-voci.com Tel 080-3021-6152
全席自由\4,000(シンフォニーヒルズ会員\3,600)
http://www.le-voci.com/
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2011年8月12日 (金)

ブラビンス、都響の9月定期に再登場
9/26(月)・東京文化会館
9/27(火)・サントリーホール
いずれもpm7:00開演

指揮:マーティン・ブラビンス
ピアノ:上原 彩子

・プロコフィエフ:歌劇「戦争と平和」序曲
・チャイコフスキー:ピアノ協奏曲第2番 ト長調
・プロコフィエフ:交響曲第5番 変ロ長調
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 9月の2回の定期演奏会に、2002年6月のチャイコフスキー国際コンクールでピアノ部門の覇者となった上原彩子が登場する。演奏するのは、チャイコフスキーのピアノ協奏曲、よく知られた第1番ではなく、弾かれることの少ない第2番だ。
 「中学生の頃から「弾きたい!」と思ってきた曲だったんですよ。でも、指揮者の方やオーケストラのレパートリーに入っていないことが多くて、希望は出していてもなかなか受け入れてもらえる機会がありませんでした。でも今回、都響さんから‘いいですよ。やりましょう’と言っていただいて、とても幸せな気持ちです。私自身、実演で取り上げるのはこの演奏会が初めてになるので、今からわくわくしています」
 コンクールから丸9年が経った彼女の弁だ。…外せませんね。
 それに客演指揮のマーティン・ブラビンスは、2009年2月の都響公演の《悲愴》で聴衆を唸らせ、再演が待たれていた。レニングラードで名匠イリヤ・ムーシンに師事し、1988年リーズ指揮者コンクールで優勝。欧州や豪州の主要なオーケストラと共演、オペラ指揮者としても知られており、現在ロイヤル・フランダース・フィルの首席客演指揮者の職にある。
 幕開けの歌劇「戦争と平和」では、10年ほど前の“ロシア年”で来日したゲルギエフの公演を思い出す。舞台に大砲まで登場して空砲が鳴るという壮大な歴史劇だった。その導入をなす序曲は「プロコフィエフの脂ののった筆致がうかがえる」という。
 交響曲第5番は、社会主義リアリズムの最高傑作とされているそうだが、そうした評価を超えて、「斬新なオリジナリティと風土に根ざした抒情性が奇跡的なバランスを保っている名作」とある。ブラビンスによって、「プロコフィエフの核心を突く演奏になることまちがいなし」という。初めての曲は名演奏で聴くに限る。
 下記、都響のHPでは公演詳細に加えて上原彩子のメッセージ全文もご覧いただけます。
http://www.tmso.or.jp/j/concert_ticket/detail/index.php?id=3436
注:チラシは、右クリック、「リンクを新しいウィンドウで開く」で、拡大できます。

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2011年8月11日 (木)

三石+ユニフィル・ファイナルコンサート
指 揮:三石 精一  ピアノ:花房 晴美
9/23(金)pm2:00
サントリーホール

ドビュッシー:牧神の午後への前奏曲
ラヴェル:ピアノ協奏曲ト長調
ベルリオーズ:幻想交響曲


110923  手にしたチラシに“…ファイナルコンサート”とあるので目を剥いた。一部の方には、配信前に予告いたしましたが、まず三石精一氏から届いた案内をお知らせいたします。
「諸般の事情により、次回 第30回を以てNPO法人ユニフィル自主公演運営機構の主催による東京ユニバーサル・フィルハーモニー管弦楽団の定期演奏会は終了させて頂くこととなりました。今回のチラシのサブタイトル≪三石+ユニフィル・ファイナルコンサート≫は、三石とユニフィルのコラボレーションの終了を意味するもので、勿論三石の引退やユニフィルの解散を意味するものではありません。どうぞ、この絶妙のコンビによる最後の熱演を、是非ご鑑賞下さいます様お願い申し上げます。長年のご支援に心からの感謝と御礼を申し上げます」
 詳しい事情を公にしても楽団員の幸せに繋がらない…私はそう受け止めました。
 東京ユニバーサル・フィルハーモニー管弦楽団(通称ユニフィル)は、1973年結成の日本新交響楽団を前身として、97年に三石精一を音楽監督・常任指揮者に迎え東京ユニバーサル・フィルハーモニー管弦楽団と改名し、同年4月に第1回定期演奏会を開き、在京の10番目のオーケストラとして参入すべく発足した。当初から現在に至るまで一貫して三石精一の指揮のもとに、正統派の名曲を原点に立ち戻って充分に練習を重ね、質の高い心のこもった演奏を信条として演奏活動を続け、定期演奏会に掛ける楽員の半端ではない思いが、毎回多くの聴衆の感動を呼び、熱い支持を集めている。2007年、設立10周年を機に、ユニフィル自主公演運営機構が従来の主催者であった東京音楽事業センタ-から定期公演の実施に関する一切の責任と業務を受け継ぎ、コンサ-トを続行することになった。同時に、日本オーケストラ連盟に準会員として加盟し、自主運営機構はNPO法人格を取得している。同年4月には東京芸術劇場で、楽団設立10周年記念コンサ-トの一環として、佐藤しのぶ、錦織建両氏を迎えてイタリアオペラ・ガラコンサートを開催し同劇場における邦人オーケストラの最高入場者数を記録し大成功を収めた。また、10月には佐藤しのぶ、伊原直子両氏をソリストに迎え、マ-ラ-の交響曲第2番「復活」を演奏し大絶賛を博した。
 今回の選曲について、いつものように丁寧なコメントを頂いた。
「このところドイツ系のメンデルスゾーン(第25回)、ハイドン(第26回)、シューマン(第27回)に続いてイタリアのプッチーニ、ヴェルディ、ロッシーニ(第28回)、レスピーギ(第29回)を集中的に取り上げて来ましたので、最後となる第30回記念のコンサートには僕の一番好きなフランス物の代表的名作ばかりを取り上げました。
 印象派の先駆けとなったドビュッシーの音楽史上大変重要な作品《牧神の午後への前奏曲》、ラヴェルが彼の作品中最も苦労して作曲し、彼の神髄を最も良く表していると評される《ピアノ協奏曲ト長調》、そして音楽史上最大の衝撃的作品の一つで、フランス音楽の最高峰に位置する《幻想交響曲》を選択しました。‘幻想‘はこれまで何度となく演奏して来ましたが、今回は作曲者のエクセントリックな面に特に焦点を合わせて表現してみようと思っています。
 ラヴェルのソリストには30年来の親友花房晴美さんをお迎えしました。彼女のきらびやかな音色と絶妙なテクニックはこの曲にぴったりだと思います。
 最初は“フランス音楽の祭典”とサブタイトルを付けるつもりだったのですが、未だ自粛ムードが世の中を覆っていますので、祭り的な表現を避け、我々の最後のコンサートですので、“三石+ユニフィル・ファイナルコンサート”としました」
 三石、花房両氏のプロフィールと各種割引き情報は、以下のURLでご覧いただけます。
http://www.mitsuishiseiichi-uniphil.com/30th%20c2p.pdf
S \7,000 A \5,000 B \4,000 C \3,000 P 2,000 ペア \12,600
主催:NPO法人ユニフィル自主公演運営機構
http://www.mitsuishiseiichi-uniphil.com/
注:チラシは、右クリック、「リンクを新しいウィンドウで開く」で、拡大できます。

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2011年8月10日 (水)

モーツァルト国際コンクール覇者コンサート
セルゲイ・マーロフ&フェデリコ・コッリを迎えて

9/21(水)pm6:30
日経ホール

セルゲイ・マーロフ(ヴァイオリン)
フェデリコ・コッリ(ピアノ) 110921s 

 セルゲイ・マーロフ…聞き覚えがある。ヴァイオリンとある…。が、以下のキャッチコピーを読んで合点がいった。そう、日本で行われた初回のヴィオラコンクールの覇者だ。
 モーツァルトの生誕地ザルツブルクで今年2月に開催されたモーツァルテウム財団主催のモーツァルト国際コンクールで、新たな才能が誕生した。この音楽会は、そのマダム・フクダ賞受賞の優勝者をロシアとイタリアから迎えての記念公演。第1回東京国際ヴィオラコンクール優勝も果たしたマーロフが、ヴィオロン・チェロ・ダ・スパラとヴァイオリンで鮮烈な個性を描き、コッリのピアノが繊細かつ洗練された音楽を紡ぎだす!
 「ヴィオロン・チェロ・ダ・スパラ」ってなんだ!チラシにはなんのコメントもない。招聘事務所によると、こうだ。
 ”ダ・スパラ”が”肩の”、という意味で、”肩に掛けて演奏するヴィオロン・チェロ”(大型のヴィオラ)ということになる。バロック時代にあった弦楽器の一種。弦楽器製作者のBadiarov氏が、製作と研究に取り組んでいるそうで、マーロフも、5月の来日の際に同氏にお会いして、この楽器を手に入れることができたのだそうだ。
 というわけで、今回の演目は以下のように多彩。これも外せない催しだ。

プログラム
 セルゲイ・マーロフ【ソロ】
J.S.バッハ/無伴奏チェロ組曲 第6番(ヴィオロンチェロ・ダ・スパラ)
イザイ/無伴奏ヴァイオリン・ソナタ 第3番 「バラード」(ヴァイオリン)

 フェデリコ・コッリ【ピアノ・ソロ】
モーツァルト:ロンド ニ長調 K.485
モーツァルト:パイジェッロの歌劇「哲学者気取り」から
         「主に幸いあれ」による6つの変奏曲 ヘ長調 K.398
ベートーヴェン:ソナタ 第1番 ヘ短調 作品2-1

 マーロフ&コッリ【デュオ】
モーツァルト:ヴァイオリン・ソナタ 変ロ長調 K.454 
http://www.nikkei-events.jp/concert/con110921.html
主催:日本経済新聞社

全席指定:一般=¥3,500 子供(小学生以上高校生以下)¥2,500
※子供券は日経ミューズサロン事務局のみ 
日経ミューズサロン事務局
Tel:03-3943-7066
日経ショップ Tel:03-6256-7682
注:チラシは、右クリック、「リンクを新しいウィンドウで開く」で、拡大できます。

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2011年8月 9日 (火)

東京シティ・フィル 三ツ橋敬子特別演奏会
・江東区から世界に羽ばたく女性指揮者を迎えて・

9/22
(木)pm7:00
ティアラこうとう 大ホール


オール ブラームス プログラム 
・大学祝典序曲 作品80
・ハイドンの主題による変奏曲 作品56a
・交響曲 第1番 ハ短調 作品68

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 指揮の三ツ橋敬子はこのティアラこうとうホールの地元、江東区の出身。2008年にアントニオ・ペドロッティ国際指揮者コンクールに優勝し、昨年の定期演奏会はいわば“凱旋”公演だったが、フレッシュ且つ繊細な演奏で魅了した。その直後の10年アルトゥーロ・トスカニーニ国際指揮者コンクールで、準優勝と合わせて聴衆賞を受賞という快挙を成し遂げた。その後テレビ番組「情熱大陸」で取り上げられるなど、そのシャープな音楽性と華麗な容姿で、いま最も注目を集めている女性指揮者だ。 
 今回の催しは、近年目覚ましい発展を遂げている豊洲地区、一方で深川・亀戸・砂町といった現在も下町風情あふれる街並みを残す江東区で、指揮者、オーケストラ、ホールが三位一体となって贈る特別コンサートなのだ。
 ブラームスの交響曲第1番は、三ツ橋さんが08年に優勝したコンクールで指揮した作品。この大曲を、どのように創り上げるのか、ふたつの国際コンクールを経た手腕に注目したい。
申込み:Tel 03-5624-4002  Fax:03-5624-4114
全席指定 S3,800円 A3,000円
主催:東京シティ・フィル財団
共催:江東区、ティアラこうとう

http://www.cityphil.jp/concert/c2011/e20110922.html
注:チラシは、右クリック、「リンクを新しいウィンドウで開く」で、拡大できます。

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2011年8月 6日 (土)

CD:ベートーヴェン《合唱幻想曲》 他
テレマン室内オーケストラ
テレマン室内合唱団
       (ライブノーツ4月新譜WWCC-7667¥2415)

ベートーヴェン
「コリオラン」序曲、「合唱幻想曲」 &「ミサ曲 ハ長調」


高田泰治(フォルテピアノ)
中村朋子(ソプラノ)
渡邊由美子(アルト)
畑 儀文(テノール)
篠部信宏(バス)
延原武春(指揮)
テレマン室内オーケストラ(クラシカル楽器による)
テレマン室内合唱団
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 さすがに8月は演奏会もまばら。今月に入って4月新譜のCDにひたる機会を得た。‘クラシカル楽器による’テレマン室内オーケストラのベートーヴェン。この衝撃をどう伝えようかとこの数日間、思案しつつ…今日のマチネは“真夏の「第九」”だった。でも真夏というより、今日は朝から“第66回広島原爆記念式典”、続いて“夏の甲子園開会式”。そう、8月6日なのだ。マチネの演奏は名コンビ飯守泰次郎/東京シティ・フィルだが、ソリストは全員私はお初の中堅。知名度など吹き飛ばす名唱に浸ってきた。
 さて、肝心の標題のCDだ。ベートーヴェンが演奏している時に聞こえていたのはこの音なのではないだろうか…冒頭の「コリオラン」序曲から、大袈裟に云うと鳥肌が立った。ライブ録音で多少ドンシャリ気味なのだが、きっと当時はこんな音だったに違いない。そう思える演奏なのだ。
 それに《合唱幻想曲》を最初に聴いたときの記憶が呼び覚まされた。クリスタル・カートリッジ(ご存知かな?)の最普及機のプレーヤーで聴き始めた中学生の頃、まだモノーラルのLPレコードで、ピアノ協奏曲のB面に入っていた。
 まず、“合唱…”とあるのにピアノソロが延々と鳴り続ける。標題の印刷ミスではないかと訝っていると管弦楽が鳴りだし、番外のピアノ協奏曲の掘り出し物だ! と驚喜していると、やおらソプラノなどの歌唱、次いで混声合唱…なんじゃこれは、…出来損ないの“第九”じゃないか!
 その後聞くことが出来たのは一昨年の神奈川フィルの公演。ウン十年ぶりにライブで再会した。そして今回のCDで、当たり前のことに今更ながら気がついた。私は(たぶん多くの方もそうだろが)、先に“第九”を聞いて知っている。でも、この曲の初演は1808年、交響曲第5番「運命」と6番「田園」の2曲を同時に初演する大演奏会のトリとして作者自らのピアノで演奏されたのだという。声楽曲に慎重だったベートーヴェンが、満を持して周到に仕掛けた一大イベントだった。“第九”初演の16年前のことなのです。
 正式名は《フォルテピアノ、合唱と管弦楽のための幻想曲 ハ短調》(略称:合唱幻想曲)。今回は、作曲された当時の‘クラシカル楽器による’テレマン室内オーケストラの演奏で、颯爽と鳴り渡るフォルテピアノはベートーヴェンが弾いていると錯覚してしまう。
 冒頭に置かれた序曲を聴いている数分のうちに200余年をワープして、私たちは楽聖ベートーヴェンが絞り出した前代未聞の“労作”に出会うことができるのです。いまさら“第九”を知る前の自分には戻れないはずなのですが…
 このCDは、日本テレマン協会主宰の延原武春氏の労作、‘クラシカル楽器による’ベートーヴェン交響曲全集の番外編としてリリースされています。
注:写真は、右クリック、「リンクを新しいウィンドウで開く」で、拡大できます。

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2011年8月 3日 (水)

盛夏に一服の清涼剤、《音・楽》
アリオーソ ピアノ トリオ

サントリー 小ホール (8/2)公演

ピアノ:オーレリア・ミカ・チャン
ヴァイオリン:キャサリン・クルーガー
チェロ:荒 庸子
 

・ハイドン:ピアノ三重奏曲 第39番 ト長調 Hob.XV:25
・ショスタコーヴィチ:ピアノ三重奏曲 第2番 ホ短調 作品67
・シューベルト:ピアノ三重奏曲 第1番 変ロ長調作品99・D898
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 ハイドンのピアノ三重奏39番。作業場を屋根裏に移したときCDを見失って、この数年ウチで聴いていなかった。のっけから懐かしい調べに包まれて、家のオーディオでこんないい音がしたら素敵だろうな~と聴き入った。
 そう云えば、今までこのホール、人の頭が邪魔になるのであまり良い印象を持っていなかった。でも、この日はそんなことちっとも気にならない。ヴァイオリンとチェロ、二人の弓使いが見えるから、充分。
 それにしても、この心地よさは何処から来るのだろう。そのうち見えてきた。弦の二人もさることながら、ミカ・チャンのピアノがメチャ巧い(実は巧いかどうかなど判らないのだが、音がずば抜けてきれいに聞こえる)のだ。「まだこの時代はピアノ主導の時代だった」そうだが、弦楽器二人の音の邪魔をしていない。ハイドンの頃とは桁違いにデカイ音がするように作られたフルサイズのグランドピアノなのに…ときにピアノの蓋を半開きにして弾く奏者もいるが、今日はご覧の通り。
 プロフィールによると、チェロの荒もそうだが、特にヴァイオリンのクルーガーはミカ・チャンと20年間もパートナー組んでいるとのこと。“荒庸子とジュリアードの仲間たち”というウリだが、その実はむしろ「オーレリア・ミカ・チャンとその仲間たち」なのだ。
 二曲目のショスタコーヴィチの第2番は、客電も落とした薄明かりの舞台に再登場し、チェロが笛のような音を奏でる。そこにヴァイオリンが加わるのだが、こちらの方がチェロより低い音を出したりする。そのうちに舞台を暗くしたのは謎かけの遊び心だとわかる仕掛けだ。プログラムノーツには、第2楽章に挽歌、第3楽章に悲歌の文字が並ぶが、先人の死を悼むロシアの慣わしに従って、音楽評論家ソレルチンスキーの死を悼んで作曲されたという。(勿論)初めて聴く曲だがちっとも退屈しないどころか、ショスタコーヴィチと友だちになれちゃった気分。
 休憩を挟んで、「夕食後のひとときを室内楽に興じる音楽愛好家庭に育ったシューベルト」のピアノ三重奏第1番。正真正銘の“シューベルティアーデ”だ。第一音から天に抜けるように明るい。この時期、こんなに明るくていいのか…と惑うほどだが、人が幸せになることを訝る必要などない。手放しで祝福したくなる、幸せに満ちた文字通りの《音・楽》だった。彼女らの今後を見届けたい。
 初出の告知記は、以下のURLでご覧いただけます。
http://musicalacarte.cocolog-nifty.com/blog/2011/07/post-5b96.html
注:写真は、右クリック、「リンクを新しいウィンドウで開く」で、拡大できます。

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2011年8月 2日 (火)

東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団
251回定期演奏会をみつめて》
指揮:金聖響・ソプラノ:佐々木典子
9/8
(木)pm7:00
東京オペラシティ コンサートホール

R.シュトラウス/4つの最後の歌
R.シュトラウス/交響詩「ドン・ファン」作品20
R.シュトラウス/交響詩「死と変容」作品24
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 来春、音楽監督に宮本文昭を迎えることに決まっているシティ・フィルが、今秋早々、金聖響と共演する。金聖響は神フィルの音楽監督2年目でマーラーなどで意欲的に活動しているが、今回客演するにあたって、振るのは“オール リヒャルト・シュトラウス”。しかも、R.シュトラウスに欠かせない佐々木典子が共演する。
 今回の作品に共通するのは、「死」。作曲家としてはロマン派最後の巨匠で、指揮者としても成功を収め、その生涯は輝かしい栄光に包まれているかに見える彼が、20代の若かりし頃に手掛けた『ドン・ファン』と『死と変容』、それに最晩年に書いた『4つの最後の歌』。シュトラウスの魅力を堪能しようという目論見だ。
 『4つの最後の歌』のソリスト佐々木典子さん起用について、「ドイツもの、特にリヒャルト・シュトラウスの実績では邦人随一。それに、昨年12月の第九特別演奏会(飯守泰次郎指揮)でも共演いただき、また、2009年11月東京二期会オペラ劇場「カプリッチョ」マドレーヌ、20008年2月産経新聞社主催「オペラの華」での「ばらの騎士」元帥夫人でもご一緒しており、そこで聴かせてくださった、気品、存在感は素晴らしく、リヒャルト最晩年の境地を表現できる、最上のソプラノ歌手と判断いたしました」。
 佐々木ファンのみならず、外せない公演だ。
*チケット料金(全席指定/消費税込)
S\6,000 A\5,000 B\4,000 C\3,000 X\1,000(完売)
プラチナ・チケット(60歳以上)S席\4,500 A席\3,500
ユース・チケット(25歳以下、S以外から選択)\2,000
*申し込み・問合せ:東京シティ・フィル チケットサービス

   Tel:03-5624-4002 Fax:03-5624-4114
主催:一般財団法人 東京シティ・フィル財団
http://www.cityphil.jp/ 
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2011年8月 1日 (月)

神奈川フィル第274回定期演奏会
指揮:下野竜也  石田泰尚
(ヴァイオリン) 山本裕康(チェロ)

9/16(金)pm7:00
横浜みなとみらいホール   


シベリウス/アンダンテ・フェスティーヴォ
ニールセン/ヴァイオリン協奏曲作品33
グルダ/チェロと吹奏楽のための
協奏曲
ラヴェル/スペイン狂詩曲
 
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 指揮者の登竜門として世界的に知られるブザンソン・コンクールに優勝したのが、ちょうど10年前。国内はもとよりヨーロッパでも活躍中の、情熱的な指揮で人気の下野竜也が登場する。読売日響以外の楽団との共演を聴くのは久しぶりだが、この選曲の妙味、恐れいる。
 シベリウス作品はもともと弦楽四重奏のために書かれ、後に弦楽合奏に自ら編曲したもの。「フェスティーヴォ」は祝祭という意味で、オープニングにぴったりの選曲だ。
 デンマークの作曲家ニールセンの作品も華やかな曲。ソロ・コンサートマスターでソリストとしても活躍する石田泰尚の美音と名技(それにパフォーマンス)、楽しみだ。
 フリードリヒ・グルダはオーストリアの“三羽ガラス”と称された名ピアニストだったが、作曲家でもあり、その死後、少しずつ作品が取り上げられている。今回の作品は生前から人気を博していたという。ロックやジャズ、民族音楽を取り入れた楽しい作品。それをソロや室内楽で引っ張りだこの首席チェロ山本裕康と神奈川フィルの管楽器セクションで聴く。
 最後は色彩にあふれたラヴェル作品で、マエストロのオーケストラ捌きに期待し、そのサウンドに浸りたいものだ。
http://www.kanaphil.com/perform/perform.cgi?mode=calendar&q=2011_09
注:チラシは、右クリック、「リンクを新しいウィンドウで開く」で、拡大できます。

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