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2011年9月14日 (水)

相次ぐブラームスの「ドイツ・レクイエム」
飯守泰次郎/東京シティ・フィル(10/13)
小泉和裕/東京都交響楽団(10/25)

 どちらの楽団も、定期公演は4月からの年間予定を前年の秋には公開しているから、まさか年が明けて大震災にみまわれるなど想定外。半年経っても災害復旧は始まったばかり。それどころか原発の被害はむしろ広がっている。
 題名は、ドイツ語で唱われる“鎮魂ミサ曲”という意味。通常、レクイエムはカトリック教会で死者の霊を慰めるための典礼音楽として演奏されるので、ラテン語の祈祷文に従って作曲される。でも、ブラームスはプロテスタント信者なのでマルティン・ルターが訳したドイツ語版の聖書などに基づいて、ブラームスが自分で選んだテキストを歌詞としている。また、演奏会用として作曲され、典礼音楽として使うことは考えられていないという。ブラームス自身が、「キリストの復活に関わる部分は注意深く除いた」と語っているそうだ。
 着手から初演まで21年要した交響曲第1番ほどではないが、このレクイエムも全曲初演の1869年まで12年を要している。恩人のシューマンの死を悼んで着手したが、その後頓挫し、65年に母を亡くし急いだとのことだが、それからも4年かかっている。また、出来たところから演奏されたなど、初演当時の事情も含めてウィキペディアを参照されたい。
注:チラシは、右クリック、「リンクを新しいウィンドウで開く」で、拡大できます。

10年振り! 飯守の「ドイツ・レクイエム」
東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団 第252回定期演奏会

10/13(木)pm7:00
pm6:15:飯守泰次郎のプレ・コンサート・トーク
111013東京オペラシティ
コンサートホール

指揮:飯守泰次郎
ソプラノ:安井陽子
バリトン:福島明也
合唱:東京シティ・フィル・コーア
(合唱指揮:藤丸崇浩)

ブラームス/悲劇的序曲 作品81
ブラームス/ドイツ・レクイエム作品
45


 ちょうど10年前の2001年、まだN.Y世界貿易センターのツインタワーがそびえていた7月27日。東京シティ・フィル・コーアがデビュー公演で演奏したのが、飯守泰次郎指揮のブラームス「ドイツ・レクイエム」だった。当時、東京シティ・フィルは前年秋にワーグナーの「ニーベルングの指輪」全4曲ツィクルスを“オーケストラル・オペラ”というセミステージ形式でスタートさせ、喝采を浴びていた。
 今回のソリスト、ソプラノの安井陽子は、桐朋大卒業後、同大学研究科と二期会研修所マスタークラス修了し、ウィーンへ留学し国立音楽大学研究課程声楽科修了。ヘンツェ「若き貴族」イーダで欧州デビューを果たし、以降「魔笛」夜の女王、オッフェンバックの「青ひげ公」ロザリンデなどを好演。帰国後は二期会「ナクソス島…」ツェルビネッタで国内本格デビュー。以降、快進撃を続けている。二期会会員。
 バリトン福島明也は東京藝大卒後、同大学院とオペラ研修所修了。日本音楽コンクール優勝後、渡伊。「ハムレット」タイトルロールで認められ、ジローオペラ賞新人賞を受賞後、日本を代表するプリモ・バリトンとして活躍し、第25回ジローオペラ大賞を受賞。新国開場記念公演「建TAKERU」タイトルロールの重責を担う。東京藝大准教授、二期会会員。
 マエストロ飯守については、下記URLでとくと御覧いただくとして、彼のプレトークは一聴に値します。お早めに。
主催:東京シティ・フィル財団 http://www.cityphil.jp
申込み:東京シティ・フィルチケットサービス Tel:03-5624-4002
http://www.cityphil.jp/concert/c2011/s20111013.html

ブラームスの真髄 癒しのハーモニー
東京都交響楽団 第723回定期演奏会Bシリーズ
11102510/25
(火)pm7:00
サントリーホール

指揮:小泉和裕
ソプラノ:佐々木典子
バリトン:萩原潤
合唱:晋友会合唱団

ドイツ・レクイエム 作品45

 当初、予定していた指揮者が来日せず、都響レジデント・コンダクターの小泉和裕にたすきが渡った。
 小泉は東京藝大指揮科に入学して山田一雄氏に師事。70年第2回民音指揮者コンクール第1位受賞。72年7月、新日本フィルハーモニー交響楽団創立に際し、指揮者として参加。同年10月ベルリンのホッホシューレに入学、ラーベンシュタイン教授にオペラ指揮法を師事。73年夏、ボストンのタングルウッド音楽祭に参加。同年11月には、第3回カラヤン国際指揮者コンクールに第1位受賞、その後ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団を指揮して華々しくベルリン・デビュー果たした。
 以降の欧米を股にかけた経歴については下記URLでご覧いただけるのだが、その佇まいは華麗なキャリアには似合わないと云ってよいほど真摯。派手なパフォーマンスとは無縁、奇を衒わない深みのあるオーソドックスな演奏が高く評価されている。都響団員は無論、広くクラシックファンから各界名士まで、彼への思慕は広範だ。
 ソプラノ佐々木典子は、ザルツブルク モーツァルテウム芸術大学オペラ科を首席卒業後、1984年 ウィーン国立歌劇場オペラスタジオで研鑽を積み、86年~91年まで ウィーン国立歌劇場専属歌手を務める。ウィーンで学ぶ歌手は多が、国立歌劇場専属は希有なキャリアだ。万難を排して引き受けるというほど、R.シュトラウスに目がない。「ばらの騎士」の元帥夫人が当たり役だが、つい先日(9/8)東京シティ・フィル初台公演の「四つの最後の歌」は期待に違わず逸品だった。それにモーツアルトとブラームスは、彼女がもっとも得意とするところだ。ウィキペディアでたっぷりご覧いただけます。  
 萩原潤は、東京藝大卒後、現在、ベルリン・ハンス・アイスラー音楽大学大学院在籍。音楽祭で「セビリアの理髪師」のフィガロに抜擢され、、「コシ・ファン・トゥッテ」のグリエルモ、「フィガロの結婚」のアルマヴィーヴァ伯爵、「魔笛」のパパゲーノ、「ラ・ボエーム」のショナールなどで活躍する一方、バッハ・コレギウム・ジャパンのメンバーとして、宗教曲でも活躍している。
 ソリストの魅力か、残席僅かとのこと、こちらもお早めに。
http://www.gotoh-mf.jp/prize/0069_14_opera_jun_hagiwara.php
主催:東京都交響楽団
http://www.tmso.or.jp/j/concert_ticket/detail/index.php?id=3439
申込み:都響ガイド Tel:03-3822-072

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コメント

このブラームスのドイツ・レクイエムでは、忘れられない演奏会があります。それは、1997年4月17日、サントリーホールでの石丸寛指揮生活45周年記念の東響特別演奏会です。
大腸癌から他の内臓に転移し、体力が極端に衰弱
している時期に、この演奏会が行われました。
途中特別の休憩があるなど、最後まで振り切る事が危ぶまれる壮烈な演奏でした。
私の席番は1階10列30番でした。
ご紹介がありました。小泉指揮「都響」とプレヴィン指揮「N響」の二つのドイツ・レクイエムが私の心の引き出しにある石丸寛の演奏をよみがえさせることでしょう。

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