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2012年6月30日 (土)

原発禁止を謳ったオーストリアの憲法
チェリスト小澤洋介さん、第149条を
日本語に翻訳し、Facebookで紹介
 オーストリア共和国憲法第149条を日本語に訳してみました。特に第2項をお読みください。13年も前に、原発の禁止を憲法でうたっております。我が国の憲法にもこの条文が不可欠です。

(オーストリア共和国官報)
1999年8月13日刊行
連邦憲章第149条:非核オーストリア
国会は以下のように決する

第1項 オーストリア国内において、核兵器の生産、備蓄、移動、実験およびその使用を禁ずる。また核兵器を設置する施設の建造を許さない。

第2項 核分裂の作用によりエネルギーを生み出す装置をオーストリア国内にて構築は許されない。また、現在すでにあるそれに類するものの使用も許されない。

第3項 国際的な法的義務に觝触しない限り、オーストリア国内における核分裂性物質の輸送は、禁止する。この輸送の禁止は一部もっぱら平和的利用に対しては例外を含むが、しかし、核分裂およびその廃棄物を通してのエネルギー利用の目的はこの例外とはならない。

第4項 オーストリア内で発生する原子力事故による被害、また外国からに由来する被害も含めその補償を法律により確保される。

第5項 この連邦憲法の施行の責任者は連邦政府である。

クレスティル(オーストリア共和国大統領)

2012年6月23日 (土)

スロヴァキア・フィルハーモニー管弦楽団
日本ツアー2012

指揮:三ツ橋敬子
Keiko Mitsuhashi, conductor
ヴァイオリン:エリック・シューマン
Erik Schumann, violin
6/27
(水)pm7:00
サントリーホール

・スメタナ:連作交響詩「わが祖国」より「モルダウ」
・ドヴォルザーク:ヴァイオリン協奏曲イ短調Op.53
・ドヴォルザーク:交響曲第9番ホ短調Op.95「新世界より」


120726_908x1280 三ツ橋敬子指揮も勿論だが、ドヴォルザークのヴァイオリン協奏曲、私はこれまで聴いたことがない。それをご当地スロヴァキア・フィルの公演で聴けるとあって、外せないのだ。
 その三ツ橋敬子指揮スロヴァキア・フィルの定期が、新装なったばかりの首都ブラティスラヴァの本拠地フィルハーモニー・ホールで開催されたのは5/23と24。このときの前半の演目はチャイコフスキーのヴァイオリン協奏曲だったが、弱冠20 歳の韓国人ユン・ヒー・キムを三ツ橋が好リードしたというレポートが届いた。
…三ツ橋はかねてより協奏曲が好きで、「ソリストとオーケストラのスリリングな掛け合いが楽しいんです」といっており、それは師匠の小澤征爾の特性を思わせる素晴らしい持ち味の一つ。この演奏でも、それがいかんなく発揮され、絶妙なタイミングで息をのむような大胆な応酬が繰り広げられ、会場の興奮が一気に高まりました。…会場は嵐のような拍手に包まれ、ブラヴォーの連呼。好演したヴァイオリニストと共に、素晴らしいサポートをした三ツ橋敬子に惜しみない拍手が贈られた。
 後半は今回と同じ「新世界」。この名門オーケストラにとって、ドヴォルザークの交響曲はお家芸とも言える存在。その伝統に対していかに対峙するかが、三ツ橋敬子の腕にかかっている訳だが、三ツ橋敬子は真正面から向き合い、堂々とこの大曲を暗譜で振り切ったのでした。
 終演後、聴衆は割れんばかりの拍手を鳴らし、手拍子で何度も三ツ橋を呼び戻しました。3回目にステージに呼び出された三ツ橋を待っていたのは、会場総立ちでのスタンディング・オベーションたったという。これが当地では2日間続いたのだそうだ。
 6/27はいよいよ三ツ橋/スロヴァキア・フィルの日本凱旋公演だが、こちらのヴァイオリン協奏曲はドヴォルザーク。「新世界より」の10年前、ヨアヒムに献呈され1883年プラハで初演されている。
 エリック・シューマンは1982年ドイツ生まれだから今年30歳。母は日本人でピアニスト、父はルーマニア人でヴァイオリニスト。4歳よりデュッセルドルフの鈴木メソードで、9歳よりロシアの名教師ザハール・ブロンに学ぶ…のプロフィールは、以下のURLで。
http://www.concert.co.jp/artist/erik_schumann/
 公演詳細、ツアーリストは以下のURLで。チラシにある翌28日ドヴォルザークのチェロ協奏曲は超名曲なのでこれもオススメ。(私はツアー最終日7/2の武蔵野公演で聴く)
http://www.concert.co.jp/concert/detail/37/
主催・問合せ:コンサートイマジン Tel:03-3235-3777
注:チラシは、右クリック、「リンクを新しいウィンドウで開く」で、拡大できます。

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2012年6月22日 (金)

バロック 音楽の旅
フリードリヒⅡ生誕300年記念120729_2
フランスからドイツへ
7/29(日)pm2:00
東京建物八重洲ホール

東京駅八重洲口
(中央区八重洲1-9-8、ヤエスメッグビル)
http://www.tatemono.com/hall/

岩下 智子(フルート)
小穴 晶子(バロックヴァイオリン)
山根 健一(ヴィオラ・ダ・ガンバ)
新妻 由加(チェンバロ)

J.F.ルベル:ヴァイオリン・ソナタ 第5番 ニ長調
C.P.E.バッハ:トリオ・ソナタ ト長調 Wq.144
F.クープラン:王宮のコンセール第4番より
フリードリヒ2世:フルートソナタ第6番より アリオーソ
J.S.バッハ:ドッペルコンチェルト ニ短調 BWV.1043
         (フルート・ヴァイオリン・通奏低音版)

 このサイトで宗教音楽の公演を何度か紹介している「ムシカ・ポエティカ」。その器楽奏者グループ「ユビキタス・バッハ」のメンバー小穴晶子さんから久しぶりに案内をいただいた。今回はフルートの岩下智子さんとのジョイントだ。
 今年は、第3代プロイセン王・フリードリヒ2世(1712~1786)の生誕300年の記念の年にあたります。フリードリヒ2世は典型的な啓蒙専制君主でフランス文化に強い憧れをもっていました。王の命令で1745年に完成した宮殿の名前「サンスーシ」もフランス語で「心配のない」という意味です。自らもフルート演奏をするなど音楽愛好家であった王がこの宮殿で楽しんだ音楽に、フランス王ルイ14世のヴェルサイユの音楽が含まれていたことはよく知られています。フリードリヒ2世は作曲をしたことでも知られています。また、J.S.バッハも息子C.P.E.バッハの仲介でサンスーシ宮殿を訪れています。サンスーシ宮殿の音楽をイメージして、フランスとドイツのバロック音楽をお楽しみください。
 
 旅の最初の目的地はフランスのヴェルサイユ宮殿。ルイ14世の絶対王政の時代に建てられた壮大な宮殿です。フランス・バロック音楽はこの宮殿を舞台として育まれました。ルイ14世・15世の時代に宮廷音楽家として活躍した、J.F.ルベル、F.クープランの曲をお聴きください。
 次の目的地は、ドイツ東部のポツダムにあるサン・スーシ宮殿です。プロシア王フリードリッヒ2世によって完成されたこの宮殿では、バロック時代の後期に「多感様式」の音楽が生まれました。バロックから古典派の音楽への移行期を代表する重要な様式です。フリードリッヒ2世に仕えたC.P.E.バッハのトリオ・ソナタをお楽しみください。フリードリッヒ2世自身も作曲・フルート演奏をしたことで知られています。今年は、フリードリッヒ2世の生誕300年の記念の年で、ドイツでは様々なイベントが行われています。今回のプログラムでもフリードリッヒ2世作曲のフルート・ソナタからアリオーソを取り上げました。王の作曲した曲はどんな曲なのでしょうか。お楽しみに。
 最後を飾るドッペルコンチェルトは、J.S.バッハも息子の仲介でこの宮殿を訪れたことがありますので、敬意を表して。今回は岩下さんの編曲による、フルートとの協奏です。
出演者プロフィール
岩下 智子(フルート) Tomoko Iwashita : Flute
 東京藝術大学、同大学院修士課程を修了。1983年西日本新聞社賞受賞。バッハ・カンタータクラブに所属し、小林道夫氏の薫陶を受ける。1986年ドイツ学術交流会(DAAD)留学生としてドイツに渡り、デットモルト音楽大学修了。1988年イタリア、デュイーノ国際コンクール第2位(第1位はE.パユ)。1990年ザルツブルグ音楽祭にてA.アドリヤン氏とともにシュニトケの作品を世界初演のほか欧州各地で演奏。現在ソリストとして、また、室内楽奏者として幅広く活躍。「ムシカ・ポエティカ」メンバー。フルートとハープのデュオ、CD「フランスの香り」をリリース。銀座十字屋マスタークラス講師。アジアフルート連盟理事。
小穴 晶子(バロックヴァイオリン)Akiko Koana : Baroque Violin
 東京大学文学部(美学・藝術学専攻)卒業、同大学院博士課程修了。「ムシカ・ポエティカ」に所属する器楽奏者グループ「ユビキタス・バッハ」メンバー。多摩美術大学教授。研究の専門は18世紀フランスの音楽美学。近著『バロックの魅力』(東信堂 2007)。『なぜ人は美を求めるのか』(ナカニシヤ出版 2008)。現在『バロック音楽用語辞典』(仮題・仏語からの翻訳 音楽之友社)の出版を準備中。
山根 健一(ヴィオラ・ダ・ガンバ)Ken-ichi Yamane : Viola da gamba
 学生のころからヴィオラ・ダ・ガンバをはじめ、福沢宏、J.サバール、平尾雅子らのレッスンを受ける。現在千成千徳にバロックアンサンブルを師事。
新妻 由加(チェンバロ)Yuka Niitsuma : Cembalo
 1986年東京生まれ。東京藝術大学音楽学部器楽科オルガン専攻卒業、卒業時アカンサス音楽賞受賞。現在は同大学院音楽研究科修士課程に在籍。ソロ及び通奏低音奏者として活動している。日本聖公会聖マーガレット教会オルガニスト。

全自由席 前売り2,500円 当日3,000円
申込み:akikokoana@aol.com お名前、チケット枚数、ご連絡先をお知らせください。折り返し振込先の口座をお知らせいたします。振り込み確認後、チケットを送付させて頂きます。
主催:一般社団法人アルテナ国際交流音楽協会
注:チラシは、右クリック、「リンクを新しいウィンドウで開く」で、拡大できます。

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2012年6月20日 (水)

サントリーホール デビューコンサート2012
レインボウ21インターナショナル

ベルリン芸術大学…創造都市・ベルリンの原点

RAINBOW21 International Suntory Hall Debut Concert

/21()pm3:00
サントリーホール ブルーローズ(小ホール)

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 若い演奏家を支援する企画の一つとして、サントリーホールが、1996年から続けている音大支援プログラム。その国際版だが、一昨年のパリ国立高等音楽院に続いて、今回はベルリンからの来日だ。
創造都市・ベルリンの原点…同時代の息吹きを音楽で紡ぐ匠たちのふるさと、ベルリン。…クラシック音楽の代名詞のようなドイツの中にあって、常に新しい音楽を模索し、斬新な耳を拓いてきた街。ロンドン、ニューヨーク、パリ、ウィーンと巡ってきたレインボウ21インターナショナルは、今も変貌し進化を続ける創造都市・ベルリンの芸術拠点、ベルリン芸術大学の若者たちを招聘する。
「ベルリン芸術大学Universitut der Kunste Berlin (UdK)は、高名なヴァイオリン奏者、ヨーゼフ・ヨアヒムが、旧ベルリン音楽大学として創学して以来、世界で最も重要な音楽研究機関のひとつでした。教授陣には、世界的に評価の高い音楽家たちのみならず、主要な作曲家が常に在籍してきました。今回、東京で披露するプログラムは、旧音楽大学で生まれた音楽を選びました。これはわたしたちが学ぶベルリン芸術大学の歴史に捧げる公演であり、ベルリンがドイツ音楽の発展に果たした役割を、さまざまな作品でお聞きいただきます」これは学生からのメッセージだが、演目は全てこの大学ゆかりの曲とのこと。得がたい催しだ。
[演目]
ゴルトマン:五重奏曲
  Quintet for Oboe, Clarinet, Bassoon and Piano (1986)

ユオン:クラリネットとピアノのためのメルヘンop.8
   Merchen for Clarinet and Piano, op.8

ユン・イサン:歌楽(ガラク)
  Garak for Flute and Piano (1963)

ヒンデミット:三重奏曲 op.47
   Trio for Viola, Piano and Bassoboe, op.47

ブラッハー:五重奏曲
   Quintet for Flute, Oboe, Violin, Viola und Violoncello

ユオン:クラリネットとピアノのための2つの小品 
   Two pieces for clarinet and piano, op.25 (1902)
ベートーヴェン:五重奏曲  変ホ長調op.16
   Quintett in E-flat major op.16 for Piano, Oboe,
                 Clarinet, Horn and Bassoon (1796)

[出演]
フルート:ヘラ・ソン 
  1987年、韓国ソウル生まれ。2010年、ヒンデミット協会奨学生。
オーボエ:オズゲ・インチ
  1986年アンカラ(トルコ)生まれ。
  現在ブルクハルト・グレッツナーに師事

クラリネット:植川志保
  東京芸大、マンハイム音大、スイス・バーゼル市立音楽院を経て、
  現在ベルリン芸大在学中。

ファゴット:ユストゥス・マッヘ 
  1989年シュヴェーリン(ドイツ)生まれ。現在ベルリン・トイツ・オペラ・アカデミー
    に在籍。
 
 
 
 

ホルン:ドロテーア・ベンダー 
  1989年ノルトハウゼン(ドイツ)生まれ。ドイツ青少年音楽コンクールで
  5回優勝。

ヴァイオリン:シンドリ・レダラー 
  1985年生まれ。現在、ベルリン芸術大学からヨーゼフ・ガリアーノを
 貸与されている。

ヴィオラ:ディナーラ・ムラートヴァ 
  1984年生まれ。ベルリン芸大ディプロマを取得後、
  ベルリン・ドイツ・オペラのアシスタント首席ヴィオラ奏者。

チェロ:カタリーナ・イェックレ 
  1989年生まれ。2012年からベルリン・ドイツ交響楽団フリッチャイ
  ・アカデミー奨学生。

ピアノ:ルーカス・ブロンデール 
 1981年ブリュッセル(ベルギー)生まれ。
  ジュネーブ国際音楽コンクール特別賞受賞

ピアノ:仁上亜希子
 東京芸大を卒業後、ベルリン芸大国家演奏家コースを修了。
  現在、同大学非常勤講師。


[指導教官]

ハンス・ヨハヒム・グライナー
 ベルリン芸術大学ヴィオラおよび室内楽教授。
 芸術器楽教育研究所ディレクターを兼任。

ブルクハルト・グレッツナー
  196682年、ライプツィヒ放送響の首席オーボエ奏者を務め、
  92年からベルリン音楽大学(現・ベルリン芸術大学)教授。


全指定3,000円(学生:2,000円)
サントリーホールチケットセンター Tel0570-55-0017
主催:サントリーホール
http://www.suntory.co.jp/suntoryhall/sponsor/2012/120721.html
並行して大学交流プログラムの開催も予定されている。
それぞれの大学にゆかりのある室内楽作品のアンサンブルコンサートが催される。
国立音楽大学:719日(木)国立音楽大学講堂小ホール
http://www.kunitachi.ac.jp/event/concert/college/20120719_01.html
東京芸術大学:726日(木)東京藝術大学奏楽堂

http://www.geidai.ac.jp/facilities/sogakudou/info/2012_0726_14_01.html
注:チラシは、右クリック、「リンクを新しいウィンドウで開く」で、拡大できます。

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2012年6月19日 (火)

佐藤久成ヴァイオリン・リサイタル
宇野功芳企画:ブルーノ・ワルター没後50年記念

7/21(土)pm2:00
東京文化会館小ホール


ワルター:ヴァイオリン・ソナタ イ長調(1908年作)
120721_2ベートーヴェン:ヴァイオリン・ソナタ 第5番
                   ヘ長調 作品24「春」
ファリャ:スペイン舞曲
ドルドラ:想い出
マリー:金婚式
バッジーニ:妖精の踊り
ショパン:ノクターン嬰ハ短調(遺作)
プロコフィエフ:マーチ
マスネ:タイスの瞑想曲
モンティ:チャールダーシュ

 いつもの年1回のリサイタルとは様子が違う。ウリはこうだ。
  “功芳を熱狂させた男、佐藤久成ヒサヤ
  “この超個性が破格の感動を生む!”
  音楽評論家・宇野功芳氏が絶賛する
  ヴァイオリニスト佐藤久成が弾く、
  大指揮者・ワルターのソナタと、珠玉のヴァイオリン作品たち。

 …佐藤久成をウォッチしてきたファンからすると、「今更なんだ」といいたい。大指揮者ワルター作曲のソナタとのことだが、フルトヴェングラーのヴァイオリン・ソナタ2曲を同じ上野の小ホールで演奏していること、ご存じの方がどれくらいおられようか?
 それに、定例のリサイタルでは、膨大なコレクションの初版楽譜から本邦初演のオンパレード。それを、十八番のように全て暗譜で弾く。数年前までは空席が目立ったが、近年は7、8割がた埋まっている。
 今回は“功芳”の鳴り物入り。評論家宇野功芳が命がけという。
「…彼の経歴を見るとデビュー当時、ドイツを中心にヨーロッパ各地で実に華々しい活躍をしている。それが今では日本だけで自分の力で細々とコンサート活動やCD録音をつづけている始末。世界屈指の技術と表現力を備えた彼の才能から考えると、あまりのギャップの激しさにおどろきを禁じ得ない。批評家のつとめは演奏者の才能を見極めるのが当然第一だが、才能があるのにそれに見合った評価を得られないでいる人を世に出すという、さらに重要な仕事がある。ぼくの批評家人生はまさにそれの連続だった。
 ぼくは今後、いのちがけで佐藤久成の音楽を1人でも多くの人に知ってもらうつもりだ。その第一歩が今回のリサイタルである。…」 
 チラシ裏面に思いの丈が語られている。ありがたいことだ。
佐藤君のプロフィールも併せてご覧ください。↓
http://www.concert.co.jp/concert/detail/215/
 
全席指定 S席¥5,000 A席¥4,000 学生席¥3,000(扱いコンサートイマジンのみ)
主催・問合せ先:コンサートイマジン Tel:03-3235-3777
注:チラシは、右クリック、「リンクを新しいウィンドウで開く」で、拡大できます。

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2012年6月15日 (金)

フランスの至宝プーレが奏でる
〈四季〉と「モーツァルト」第7番

9/6(木)pm7:00
東京文化会館小ホール

ヴァイオリン独奏:ジェラール・プーレ
指揮:アントニーン・キューネル
オーケストラ:ベルカント室内管弦楽団

ヴィヴァルディ/ヴァイオリン協奏曲集「調和と創意の試み」作品8.1-4〈四季〉
モーツァルト/ヴァイオリン協奏曲 第7番 ニ長調 K.271a

 リサイタルで、必ず期待を裏切らない演奏を聴かせてくれるプーレさん。その彼が先月末、オーケストラをバックに演奏するのを初めて聴いた。モーツアルトの小品だった。その公演の配布プログラムに挟み込まれていたのが、この9月6日のチラシだった。ウリは、
  プーレが挑む、滅多に聴けないモーツァルト第7番!
  彼のために作曲されたカデンツァ、日本初演 !!

 だが、チラシ裏面には、ヴィヴァルディの〈四季〉にも何か仕掛けがあると…そそられる。
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  フランス音楽の至宝ジェラール・プーレとその盟友によるヴィヴァルディ〈四季〉とモーツァルトのヴァイオリン協奏曲。今回、演奏されるモーツァルトの協奏曲は1777年に作曲されたという第7番だが、
「1907年に発見された楽譜には後世に書き込まれた様々な加筆があり、3楽章は他人の手で完成されたようだが“パリで作曲された”素晴らしい曲。でも演奏される機会は極めて希なので、是非、日本で披露したい。カデンツァは、モーツアルト研究の第一人者Robert Levinが、私のために書いてくれたバージョンを弾きます」とプーレ氏。
 また〈四季〉の通奏低音は、チェンバロに限らない。それに楽譜に謳われているソネットも、ひと捻りして披露するという。こちらも新機軸。…請うご期待!
…こういわれては、外せない。

 ジェラール・プーレは、世界的な現役ヴァイオリニストにして、偉大な教育者。11歳でパリ国立音楽院に入学し、2年後に首席卒業。18歳、パガニーニ・コンクールで優賞。H.シェリング等の巨匠に師事。パリ管弦楽団、フランス国立管弦楽団等、共演したオーケストラは枚挙に暇がなく、世界中でソリストとして活躍。審査員として数々の国際コンクールにも招かれる。長年教授を務めたパリ国立高等音楽院退官後、パリ市立音楽院とエコール・ノルマル音楽院で教鞭を執り、2005年から2009年までは東京芸術大学の客員・招聘教授を務め、2010年昭和音楽大学客員教授に就任。これまで数多くのコンクールで優勝、上位入賞者を輩出。1995年フランス芸術文化勲章及び1999年文化功労賞を受賞。日本弦楽指導者協会、および日本フォーレ協会名誉会員。
http://homepage3.nifty.com/gerard-poulet/index.html
 共演するベルカント室内管弦楽団は、1998年に創立されたポコアポコ弦楽四重奏を中心に結成された室内管弦楽団。ベルカント(美しい声)をオーケストラで追求。2000年よりモーツァルトのピアノ協奏曲シリーズ、交響曲などで高い支持を受け、また声楽曲、宗教曲などでも活躍。2002年度には文化庁助成事業カール・オルフ没20年記念コンサート“カルミナ・ブラーナ”で高い評価を得ている。2011年9月、G.プーレとA.キューネル指揮でモーツァルトのヴァイオリン協奏曲第5番を共演している。
 指揮のアントニーン・キューネルは、1941年プラハに生まれ、プラハ国立音楽院でピアノを専攻するかたわら打楽器と指揮法を学び、在学中から国立歌劇場のティンパニー奏者を務める。1971年、チェコスロバキア・オルシュミッツ国際指揮者コンクールで2位受賞。イランのテヘラン歌劇場・音楽監督在任中に、武蔵野音大の招聘を受け、同大学・客員教授として来日。1976年から3年間、新星日本交響楽団常任指揮者を務めた。1979年に帰国し、チェコのマリアンスケラーズニエ交響楽団・常任指揮者に就任。また、母国プラハ国立音楽院でオーケストラ指揮、および和声学の指導に当たる。1982年に再び来日し、日本フィル、新日本フィル、東京シティ・フィル、山形交響楽団、関西歌劇団、大阪シンフォニカー、京都市交響楽団、神奈川フィル、ニューフィル千葉、つくば室内管弦楽団など、多くのオーケストラを指揮。現在ベルカント室内管弦楽団首席指揮者。
全席指定 5,000円(税込み)
主催:東京労音 申込み・お問合あせ Tel:03-3204-9933
申込み:東京文化会館チケットサービス Tel:03-5685-0650
http://www.ro-on.jp/Mozart/T-20120906.htm
注:チラシは、右クリック、「リンクを新しいウィンドウで開く」で、拡大できます。

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2012年6月13日 (水)

浦山純子 ピアノ リサイタル
「心の旅への誘い」シリーズ 最終章

7/21
(土)pm2:00
浜離宮朝日ホール


ショパン/バラード 第1番 ト短調 op.23
              ノクターン 第5番 嬰ヘ長調 op.15-2
柏木俊夫/
  『芭蕉の奥の細道による気紛れなパラフレーズ』より
    「閑さや岩に沁み入る蝉の声」
    「五月雨をあつめて早し最上川」
    「暑き日を海に入れたり最上川」
    「終宵秋風聞くや裏の山」
    「散る柳あるじも我も鐘を聞く」
    「荒海や佐渡に横たふ天の河」
ラフマニノフ/ヴォカリーズ op.34-14
                    ピアノ・ソナタ 第2番 変ロ短調 op.36

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 今年生誕100周年を迎える柏木俊夫氏作曲「芭蕉の奥の細道による気紛れなパラフレーズ」の最終回。浦山さんから届いたコメントは、「このピアノ組曲は全17曲で構成されており、西洋と日本のエッセンスが融合された神秘的な響きが魅力です」と始まっている。
 2009年の第1回は「深川~白河」の旅、翌年の第2回は「那須~平泉」の旅と進んだところで、昨年、東日本大震災が起こりました。私の仙台の実家は、津波には寸でのところで免れましたが半壊の被害を受け、人生や音楽の在り方についてこれほど考えさせられた年はありません。そして、2012年4月に行った全曲レコーディングは、奥の細道の経路でもあった被災地への鎮魂を込めて臨みました。
 いよいよ今回のリサイタルシリーズ最終章。プログラムは、上記「山形~越後」の旅、さらに私のワルシャワ留学を支えてくれたショパン、ロンドンでロシア人恩師から薫陶を授かったラフマニノフより、想い出が詰まった作品を選曲いたしました。
 前半は、ショパンがミツケヴィッチの詩からインスピレーションを受け作曲したといわれるバラードより第1番、優雅に歌い上げられたノクターン第5番をお送りいたします。
 後半は、ラフマニノフの儚い美しさが漂うヴォカリーズ、そして『心の旅』シリーズ最後を飾るにふさわしい雄大なロマン溢れるピアノソナタ第2番です。
 これらの名曲を通して皆様お一人おひとりの『心の旅』へ思いを馳せていただければ、という願いを込めてお届けいたします。
…ネットで「浦山純子」と探ると、彼女のファンのコメントが見られますが、彼女が、あまたいるピアニストとはチョット違うことを知ることになるでしょう。
 かくいう私も、初めて聴いた時、それはモーツァルトだったのですが、聴いているうちにモーツァルトが「いま作ったんだけど、この曲ちょっと聴いてみて」と弾いているような錯覚に陥り、そのうち自分が弾いているような気分になってくるのです。ピアノなど全く弾けない私なのに…。終演後そんな立ち話をした半年後、またお会いしたとき、何と、「門馬さんその後ピアノ弾いてますか?」と耳打ち!…これにはビックリ。もちろん、そんな素晴らしい演奏会が滅多にある訳がありません。
 一昨年の「心の旅への誘い・その2」。天に召されていたショパンが降りてきて、ピアノの前に座っている浦山さんの体内に居すわってしまった。これぞ“降臨”、そうとしか思えない出来事が起きたのです。この日の演奏を“宇宙人が舞い降りてきてピアノを弾いた”と評された方がおられました。その方も同じような感動をもらったのだと思います。その時いつもは書かないアト記事を書いたので御覧ください。
http://musicalacarte.cocolog-nifty.com/blog/2010/06/post-5767.html
 来月の浜離宮朝日ホールは、はたしてどうなりますでしょうか…
www.junkourayama.com
注:チラシは、右クリック、「リンクを新しいウィンドウで開く」で、拡大できます。

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2012年6月10日 (日)

アカデミア・ユリコ・クロヌマ閉幕
叙勲の伝達式を機に帰国された黒沼ユリ子さんのご報告

「1980年発足以来、足かけ32年になりますメキシコのヴァイオリン塾、アカデミア・ユリコ・クロヌマを今学期末の6月30日で幕を引くことを決心いたしました。72歳になった今、最終的な決断をいたした次第です」…叙勲の伝達式で帰国された黒沼ユリ子さんのご報告です。(黒沼さんのプロフィールは文末に付しました)

Photo 閉幕の決断に至る主なる要因は、次の3点にあると考えております。
 まず、近年のメキシコ市内における治安と交通渋滞のさらなる悪化。そこにソ連邦・及び東欧社会主義崩壊後の国々からのヴァイオリニストたちのメキシコへの大量移住。中流以上の家庭の子弟たちは、自宅での出稽古を申し出る彼ら教師に習うことを優先し、妻の運転する車で子供がアカデミアに通うことを夫が許さなくなった。
 次いで、インターネットの急速な浸透により、子供や学生たちは自宅でパソコンと向き合う時間が大幅に増え、毎日、何時間かの自習が必修のヴァイオリンやチェロの練習に興味を示す者が激減した。

 次が最大の理由ですが、俗に「ベネズエラ方式」と呼ばれている音楽教育システムがメキシコに流入し、国家文化芸術審議会(日本での文化庁にあたる)直属の管轄下で、全国で子供たちへの無料音楽教育が行き渡たりました。そこでは「奨学金」の名目で毎月数千ペソの現金支給があり、低所得家庭への経済援助も充実してきました。現在ヨーロッパはじめ日本でも高く評価されているシモン・ボリバール交響楽団や、同システムで育ち、今や世界の楽壇で最も活躍する指揮者となったグスタボ・ドゥダメルらの存在に刺激されて、メキシコでも10年ほど前に国立少年少女交響楽団が創立されました。以上のような状況下で、昨今のアカデミアでは生徒数が激減し、以前のような存在の意義も必要性もなくなり、存続そのものが不可能となった訳です。
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 30年前には私共のアカデミアが唯一の幼児および少年少女への音楽教育の場でした。最盛期には生徒数120名を超し、門外にウエイティング・リストの生徒が並ぶこともありましたが、事態は大転換してしまったのです。何事にも「始めあれば終りあり」と言われますが、おこがましく申せば、いわば“先見の明”があり「後世のために誰よりも一歩先んじて貴重な貢献をした」と仰って下さる方々の言葉を信じたい気持ちです。
 アカデミアには、ご寄付いただいた子供たちのヴァイオリンやヴィオラ、チェロが計100台あります。1983年のメキシコ通貨大暴落で子供用のヴァイオリンが贅沢品あつかいとなり、輸入禁止品目に加えられてしまいました。そこで、日本で「不要になった小さなヴァイオリンをメキシコの子供たちにご寄贈願えないでしょうか?」というキャンペーンを展開し、多くの方々から提供いただきました。その楽器を今後どのように活用したらよいのか?考え抜いた末、国家文化芸術審議会を通じて、地方の国立少年少女交響楽団に「日本からの善意」として託すことに決心いたしました。
 このように「公式にメキシコ側へ日本の善意が届けられる」ということを、私は6月6日の叙勲の伝達式後、日本全国津々浦々から当時ご寄贈下さった方々へお礼とご報告をしたいので、もし何らかの方法で、マスコミ関係のみな様からのご援助が戴けましたら大変有難く、この不躾なお願いをご理解戴けましたら幸いです。
 今後の楽器管理は当然、音楽振興国家システムがすることになっております。音楽を愛するメキシコの子供たちが、これらの楽器を通じて、今後さらに日本との友情を深めて行ってくれることが出来ましたら、これ以上の歓びはありません。一抹の寂しさが無いと言っては嘘になりますが、何しろ歳が歳ですので、この辺でみな様から“無罪放免”のお許しを戴けます様、お願い申し上げます。
…「音楽の原点は、歌を歌うように、バイオリン(他の楽器も同様)を弾くことです」をモットーとする黒沼ユリ子。1940年、東京に生まれ、8歳の頃からヴァイオリンを始め、1956年、桐朋学園高校音楽科1年で日本音楽コンクール第1位及び特賞を受賞。その後、1958年プラハ音楽芸術アカデミーに留学する。プラハでいくつかの賞を受賞した後、首席で卒業し、以降世界各地で演奏活動を行っている。1980年、メキシコシティ・ コヨアカン地区に「アカデミア・ユリコ・クロヌマ」を開校し、メキシコを本拠に世界各地で音楽活動を行っている。1988年にフェリス女学院大学大学院の教授に就任。2007年メキシコで音楽家に与えられる最高の賞とされるモーツァルトメダルを受賞。
 日本記者クラブで6/7に記者会見が催されましたが、その様子は下記のURLで見られます。留学先プラハでのメキシコ人との国際結婚、アカデミア発足の経緯、麻薬により治安が悪化するメキシコの現状など、1時間半を超える黒沼さんの淡々とした語りが収録されています。
http://www.youtube.com/watch?v=JX8D2c8m9GI&feature=relmfu
注:写真は、右クリック、「リンクを新しいウィンドウで開く」で、拡大できます。

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2012年6月 8日 (金)

ラチェザール・コストフチェロリサイタル
4本チェロヴァイオリンが奏でる
オペラ  ヴィルトゥオーゾの世界…

7/7
(土)pm6:30
王子ホール

ラチェザール・コストフ(チェロ)
渡邉辰紀、富永佐恵子、高椅 泉(チェロ)
グレブ・ニキチン(ヴァイオリン)
平田真希子(ピアノ)
アンドリュー 宏明西川(作曲)

[4本 チェロ]
J.S.バッハ:シャコンヌ
ロッシーニ:「セヴィリアの理髪師」序曲
ストラヴィンスキー:イタリア組曲
[チェロ/ヴァイオリン]
I.ストラヴィンスキー:イタリア組曲            
ヘンデルー/ハルヴォルセン:パッサカリア              
[チェロ/ピアノ]            
A.宏明 西川:ファンタジ(コストフのために作曲)                
B.オール:“カルメン”ファンタジー        
F.リスト:ハンガリーラプソデイ n.2                  
M.カステルヌーヴォ=テデスコ:フィガロ幻想曲                                  
120707_2 ラチェザール・コストフ(Lachezar Kostov)は、ブルガリア生まれの俊英チェリスト。5歳からチェロがおもちゃだった彼は、ブルガリアからイタリアのローマに、そしてアメリカに渡り、素晴らしい師の下で勉強する機会に恵まれた。私はドヴォルザークの協奏曲を日本のアマオケと弾く彼のチェロに魅せられた。このとき、名曲だと知っているはずのこの曲の本当のすばらしさを知らされることになった。
 プロフィールとその後のリサイタルの演奏の様子は下記のURLで知ることができますので、是非ご覧ください。彼を知る人は「いつも前向きで、純粋な人間性が現れている」と評す。
 コストフの演奏はアメリカでも「素晴らしい純粋さ」と絶賛され、「感嘆すべきテクニックを持つ独奏者」と評されているという。そのアメリカではカーネギホールデビューの機会も与えられている。日本では、私が感動した2006年立川、日野各市民オーケストラとのドヴォルザークの共演の後、日本人ピアニストとのリサイタルのため何度か来日した。
 今回はコストフが数回にわたって来日した際に知り合った演奏家と彼が学ぶヒューストンのライス大学の仲間が共演する。東京フィルの首席を勤めるチェロの渡邉をはじめ、高橋、富永の各氏、ヴァイオリンのニキチン、ライス大学での先輩作曲家の西川、ピアノの平田らだ。
 “七夕”の7月7日。4台のチェロとヴァイオリンにピアノ。素敵な出会いに立ち会えることに感謝したい。
http://webcache.googleusercontent.com/search?q=cache:http://www.lachezarkostov.net/lachezar/
4,000円(全席自由)
主催:SSDC 株式会社
Tel 03-3783-3229(9:00-18:00)
             Fax 03-3784-5042
王子ホールチケットセンター Tel. 03-3567-9990
●チケットぴあ  Tel 0570-02-9999 [Pコード 165-339]
注:チラシは、右クリック、「リンクを新しいウィンドウで開く」で、拡大できます。

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2012年6月 7日 (木)

オルガ・トリフォノワ ソプラノ・リサイタル
~日曜日に、名作オペラアリア12連発~
7/1
(日)pm3:00
武蔵野市民文化会館小ホール

プッチーニ:わたしの愛しいお父さん(歌劇『ジャンニ・スキッキ』より)
プッチーニ:お聞きください王子様(歌劇『トゥーランドット』より)
ベッリーニ:私は美しい乙女(歌劇『清教徒』より)
ドニゼッティ:この心の光(歌劇『シャモニーのリンダ』より)
マスネ:マノンのガヴォット(歌劇『マノン』より)
オッフェンバック:キジバトは逃げていった(歌劇『ホフマン物語』より)
 『ナイチンゲール(夜鳴鶯)』『皇帝サルタンの物語』『皇帝の花嫁』
 『ルスランとリュドミラ』『クリスマス・イヴ』『雪娘』のアリア

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 マリインスキー劇場のソプラノ、オルガ・トリフォノワが来日し、たった1回のリサイタルを開く。私の地元のホールなので、予定に入れていたが、「私どもマリインスキー・オペラ友の会は、この機会に彼女の素晴らしい歌を多くの方に聴いていただきたいと思っております」という連絡が飛び込んできた。
 チラシは、いつものようにガリ版刷りだが、ゲルギエフの秘蔵っ子で、ドミンゴとも共演した、間もなくデビュー20年になろうというプリマが“名作オペラ・アリア12連発”というのだがらすごい。会場のHPによると既に完売となっているが、是非にもという方は、ダメモトで友の会へご連絡を!(toshikokuronuma@gmail.com
一般1,500円
http://www.musashino-culture.or.jp/eventinfo/2012/03/post-45.html
 以下は届いたばかりの彼女のプロフィールだが、マリインスキー劇場のデビューが音楽院を卒業する4年前、「フィガロの結婚」のバルバリーナというのだからただものではない。
 まず、受賞歴。第1回アルヒーポワ若手オペラ歌手コンクール入賞(モスクワ・1997年・グランプリ・モスクワ市創設850周年)。グリンカ歌手コンクール入賞(ウファ・1995年・第1位)。リムスキー=コルサコフ若手オペラ歌手コンクール入賞(サンクト・ペテルブルク・1994年・ホープ賞/1996年・グランプリ)。
 レニングラード生まれ。1994年、バルバリーナ役でマリインスキー劇場にデビュー(フィガロの結婚)。1998年、リムスキー・コルサコフ記念サンクト・ペテルブルク音楽院卒業。マリインスキー劇場のレパートリーは次の通り。
 アントニーダ(皇帝に捧げし命)、リュドミラ(ルスランとリュドミラ)、クセーニャ(ボリス・ゴドゥノフ)、プレリーパ(スペードの女王)、雪娘(雪娘)、ヴォルホワ(サトコ)、マルファ(皇帝の花嫁)、オクサナ(クリスマス・イヴ)、白鳥の王女(サルタン王の物語)、シリン(見えざる町キテジと乙女フェヴローニャの物語)、シュマハの女王(金鶏)、ナイチンゲール(夜鳴きうぐいす)、ルイーザ(修道院での結婚)、ロジーナ(セヴィリヤの理髪師)、ルチア(ランメルモールのルチア)、アミーナ(夢遊病の女)、ジルダ(リゴレット)、オスカー(仮面舞踏会)、天の声(ドン・カルロ)、ナンネッタ(ファルスタッフ)、ムゼッタ(ラ・ボエーム)、ラウレッタ(ジャンニ・スキッキ)、バルバリーナ(フィガロの結婚)、クリングゾルの花の乙女(パルジファル)。
この他、エルヴィーラ(清教徒)、ノリーナ(ドン・パスクワーレ)などをレパートリーとしている。ロシア名誉芸術家。
 DVDとして「金鶏」(シャトレ座・猿之助演出)、CDとして「夜鳴きうぐいす」(ロンドン交響楽団・クラフト指揮)、「ボリス・ゴドゥノフ」(マリインスキー劇場・ゲルギエフ指揮)がある。
注:チラシは、右クリック、「リンクを新しいウィンドウで開く」で、拡大できます。

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2012年6月 2日 (土)

CDベートーヴェン ヴァイオリン・ソナタ全10曲
ファイン・デュオ Vn沼田園子・ピアノ蓼沼明美

第1番ニ長調・第6番イ長調・第7番ハ短調(ART-3086)
第2番イ長調・第4番イ短調・第3番変ホ長調(ART-3112)
第8番ト長調・第5番ヘ長調「春」(ART-3124)
第9番イ長調「クロイツェル」・第10番ト長調(ART-3130)
ART UNION RECORD

「ベートーヴェンの録音のきっかけは、ファンの方からの軽いリクエストを私たちが本気にした…というところでしょうか。実は、初めは全曲録音など考えていなかったのですが、1枚CDにしてみましたら、これはやはり時間をかけて全曲取り組まなければならないと思って、私たちのゆっくりしたペースで続けてきた次第です」
…1枚目は2004年、2枚目が2008年、3枚目は2010年とある。3枚ができた時に版元からまとめて届いた。宣伝用なのか「見本品」のシールが貼られていて、空色、肌色、緑と色は違うが同じデザイン。だから商品が届いたとは思わなかった。ピアノばかり聴いていて、ヴァイオリン・ソナタといえば馴染みなのは「春」の愛称がある5番だけだった私だが、録音された順に1枚目から聴いた。何と穏やかな1番。27、8歳のころベートーヴェンにもこんな安寧な時間があったのだ。Between_26番と7番は3年後の曲だという。次第に起伏が大きくなる。「春」は3枚目に出てくるのだが、ここまでは番号順ではない。まさに、彼女らのヴァイオリンソナタなのだ。
 待たれた4枚目の9番「クロイツェル」と10番で完結した。やはり同じ絵柄でピンク色だった。
 改めて、またも1番から聞いた。そして、今この記事も1枚目をかけてから綴っている。
 “ファイン・デュオ”命名の経緯はこうだ。
「私たちは高校から同級生ですが、学生時代(藝高の時)には一度室内楽(バッハのトリオ)を演奏しただけでした。大学院修了後に初めてデュオで共演(1985)、翌年(1986)自主企画の第1回目のデュオリサイタルを開催し、これを結成としています。1987年のマリア・カナルス国際音楽コンクールで入賞してから、デュオ活動を末永く続けていきたいと思い、“ファイン・デュオ”と名前も付けました。“ファイン”には、年々熟成させていけるように…という気持ちを込めたつもりです。
 最初に共演した作品は三善晃のソナタで、若い頃は邦人作品を多く演奏する機会をいただきました。また、今までほとんど演奏されなかった作品を見つけては、紹介もかねて演奏してみよう…という試みを続け、それが3枚のCD“日本の響き”という形になりました。また、リサイタルでは、必ず邦人作品、または現代曲を入れたプログラムにしてきました」
 今回の4枚目に「…10曲の録音を終えて」が載っている。そのさわり。
「私たちファイン・デュオが、本格的にベートーヴェンのヴァイオリン・ソナタに取り組んだのは、マリア・カナルスコンクールのために第7番のヴァイオリン・ソナタを勉強した時でした。思えば、それから四半世紀もの間、ベートーヴェンを追いかけてきたことになります。今改めて、その尽きることのない泉のような10曲に深く敬服しています。
 私たちはこれまでに、ベートーヴェンの交響曲、協奏曲、室内楽曲、独奏曲などを演奏しては、またヴァイオリン・ソナタに戻ってくるという活動の中で、ベートーヴェンの魂に触れ、作品へのアプローチをゆっくり熟成させてきました。ファイン・デュオはベートーヴェンのCD録音の前に、日本人作曲家の作品集を3枚CD録音しています。…それに加えて、ベートーヴェンのヴァイオリン・ソナタにおいては、ドイツ的堅牢な構築物を創造していく上で、その現場に立ち会うための鋭い知性と大きなスケールを求められました。それは、新開地に足を踏み入れた開拓者のように、不安と希望が混在する奮闘と努力に満ちた仕事でした。しかし、いまだにその挑戦は終わってはいません。この終わりのない仕事に、その時々の限界を感じたまま録音を行うことは、演奏家にとってひとつの足跡を残すことにすぎず、将来への一歩であると考えています。録音直後は聴きたくない自らの演奏も時を経て耳にすれば、当時の苦闘の跡にほろ苦さを覚えるとともに、その時々の自分の人生の一場面に微笑み、またさらに新たな演奏をしたいという思いがわきあがります…」
 その後、謝辞で結ばれている。私に聞こえてくるのは… “そうなんだ、ベートーベンって、こんな人だったんだ”…なんだか彼がすぐ傍らにいて、酸いも甘いも知り尽くしたがごとく、ほほえんでいる。
 伝記によると彼は私など想像も及ばない過酷な生seiを生きているのだが、決してその苦しみを表そうなどと思っているのではなく、彼が私に伝えたいのは決まって“生の喜び”。安らぐのはそのためだろう。
 10番までベートーヴェンは15年かかった。おそらく全身全霊をもって臨んだのだろう。彼女らの演奏で、深淵といってもよい境地に達していることがわかる。その彼女らも録音に8年を要したのだが、うれしいことに最初の1番が今なお瑞々しいのだ。
 
 全曲完成記念リサイタルが始まる。6/16の第1回は、先月告知しているので、御覧ください。お二人のお姿は、そのチラシに載ってます。
http://musicalacarte.cocolog-nifty.com/blog/2012/05/post-b0ff-1.html
注:写真は、右クリック、「リンクを新しいウィンドウで開く」で、拡大できます。

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2012年6月 1日 (金)

非常識コンサート
今回のコンサートは終演後にお客様に金額を決めて頂きます。

6/20(水)
昼の部 11:00開場 11:30開演 13:00終演(休憩なし)
夜の部 18:30開場 19:00開演 20:30終演(休憩なし)
会場:かなっくホール(Tel:045-440-1211)
JR東神奈川駅、京浜急行仲木戸駅から、
連絡橋「かなっくウォーク」で徒歩1分

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ピアノ:渡辺まこみ
ヴァイオリン:平山智子
ヴィオラ:新井玲奈

「今回のコンサートは終演後にお客様に金額を決定して頂きます。ご満足頂けなければ0円でも構いません。
皆様がコンサートをお楽しみ頂けたらその対価と思う金額をお支払い頂きます。そのためチケットではなく、入場整理券(指定席)を配布しております。観覧をご希望のお客様は入場整理券をお申し込み下さい」
…という主催者の弁、お分かり頂けただろうか? 更に一言。
 世の中は日々変化を続けている。絶対に変わってはいけないものもあれば、変わらなくてはいけないものもある。このコンサートは私たちが変わらなくてはいけないと考えるところを新しい企画やアイディアをもって挑むコンサートです。
 コンサートを開催する上で、当たり前の事のようになっているが、
なぜ、個人リサイタルのチケット相場が2000円~4000円なのか?
なぜ、必ずドレスを着用するのか?
なぜ、演奏家のプロフィールには知らない人の名前が並ぶのか?
なぜ、コンサートで配られるプログラムに記載されている曲目解説はあんなにも難しいのか?
そもそもコンサートにプログラムは必要なのか?
 新しい観客を増やしたいという願望を持つ一方、提供しているものが世の中のニーズとずれていないだろうか?
 観客が知りたいのは出身大学や誰に音楽を学んだかよりも、誰に何を伝えたいのか、自分にとって音楽とはなんなのか?自分はどういう人間で、どういう考えを持っているのか、ではないのだろうか?
 クラシック音楽の可能性を広げたいという想いのもと、コンサートの「なぜ?」に真っ向から勝負を挑んだコンサート。
 これから未来を担う若手クラシック演奏家の皆様、そしてこれまでクラシック音楽を楽しいと思ったことがない方に観て頂きたいコンサートです。
 私たちのコンサートは非常識で終わるのか、新常識になるのかあなたの目で確かめてください。
…このチラシをご覧頂いただけでも、これまでになかった取り組みがいくつか発見して頂けると思います。
若手演奏家の皆様はこのコンサートで行われる新しい企画・アイディアで取り入れたいと思うものがあれば次回コンサートを企画する際にどんどん取り入れて下さい。もしそれで新しい可能性が広がれば、それが私たちが音楽を通じて与えられるもう一つの価値だと考えています。
入場整理券(指定席)申込み・問い合せ
夜の部は残席僅かだそうです

Faxで:チラシ裏面の専用ファックス用紙にて必要事項を記入してお申し込み下さい。後日入場整理券を郵送致します。Faxが到着した時点で配布枚数が終了していた場合はキャンセル待ちとなります旨ご連絡させて頂きます。公演6月10日以降にお申し込み頂いた場合、整理券は当日受付に取り置きさせて頂きますので当日会場にてお受け取り下さい。
電話で:後日郵送にて入場整理券を送付させて頂きます。
公演6月10日以降にお申し込み頂いた場合、整理券は当日受付に取り置きさせて頂きますので当日会場にてお受け取り下さい。

Tel&fax045-641-5768 株式会社ライズサーチ(受付時間 平日10:00~17:00) 
インターネットでhttp://www.risesearch.co.jp/hijoshiki/
    サイトの申込みフォームに必要事項をご記入の上お申し込み下さい。後日郵送にて入場整理券を送付させて頂きます。公演6月10日以降にお申し込み頂いた場合、整理券は当日受付に取り置きさせて頂きますので当日会場にてお受け取り下さい。
E-mail: concert@risesearch.co.jp
http://www.risesearch.co.jp/
注:チラシは、右クリック、「リンクを新しいウィンドウで開く」で、拡大できます。

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